石原知事記者会見

平成19年7月26日更新

石原知事定例記者会見録

平成19(2007)年7月20日(金)
15:00〜15:09

知事冒頭発言

1.中越沖地震

【知事】今日は冒頭、3つほど私から申し上げることがあります。

 最初は、新潟県の中越沖地震についてでありますが、皆さんもよくご存じのように、16日に新潟県上中越沖を震源とするマグニチュード6.8の大地震が発生しました。かなり甚大な被害が生じました。被害を受けた方々に対して心よりお見舞いを申し上げたいと思います。

 東京都としては、発災後直ちに東京消防庁や警視庁の職員を現地に派遣しまして、その後、医療救護や水道復旧などの応援を行っております。今後とも現地の要望に応じて、必要な支援を積極的に行っていくつもりでおります。

 今回の地震は、これまでの大地震の中でも最も原発の近くで発生しておりまして、柏崎刈羽原子力発電所では、設計時の想定を2.5倍上回る地震の加速度を記録しました。加速度というのは、地震の何というんでしょう、横揺れの激しさのことらしいんですけど、これも今度も1000近かったようですが、1000を超しますとね、墓石が倒れたり、置いてある石が飛んでいったりするそうです。

 地震発生後、原子炉は自動停止しましたが、外部の変圧器で火災が発生して、鎮火に2時間も要し、さらに放射能性物質が漏れ出すなど、安全面での不安を与えたことは大変遺憾であります。

 国及び東京電力は、出火や漏えいなどの原因究明と安全対策の実施に全力で取り組んでほしいと思います。

 また、刈羽原子力発電所は長期間停止することになるようで、この夏は猛暑になると言われておりまして、電力が不足すると予想されております。今の供給量のみでは約100万キロワット不足をするという予想ですが、省エネ、節電対策を緊急に強化するために、山口(一久)副知事を本部長とする、「東京都省エネ・節電緊急対策本部」の設置を指示いたしました。この本部を中心に、都自らも一層の節電に努めていくとともに、都民、事業者の皆様にも、これまで以上に節電の取り組みをお願いしたいと思っております。

2.東京オリンピック招致ふるさと特使

【知事】次いで、東京オリンピックの招致ふるさと特使についてですけども、東京オリンピック招致委員会は、これまで星野仙一さんなど、3名の方にオリンピック招致大使をお願いしまして活躍していただいておりますけど、このたび、全国の招致機運をさらに盛り上げてもらうために、「東京オリンピック招致ふるさと特使」を選任することとしました。

 ふるさと特使には、各都道府県から1名、若手のオリンピック大会出場者を任命させていただきたいと思っています。8月中には47名を任命し、出身校を訪問する母校訪問キャンペーンへの参加や、地元への協力要請を行ってもらうなど、日本全国の招致気運を盛り上げていただきたいと思っています。

 オリンピック招致には、都民、国民の幅広い支持が必要でありまして、オリンピック招致大使・ふるさと特使が相まって活発な活動を展開していただき、機運を盛り上げていただきたい。マスコミの皆さんにも、ぜひともご協力をお願いしたいと思っております。

3.レッドリーフ運動

【知事】次いで、この「レッドリーフ運動」についてですけど、ちょっと聞きなれない言葉だと思いますが、明日から多くの学校が夏休みに入ります。子供たちには、この機会に林間学校や奉仕活動など、日ごろできない様々な体験を通して心や体を鍛えてほしいと思っております。また、学校以外にそれぞれの地域でも、お祭り、キャンプ、スポーツ大会などの様々な取り組みがなされておりまして、子供たちを健全に育成するためには、学校だけではなくて、地域や民間団体と連携、協力して取り組むことが大事であります。そこで、今回、民間団体の1つの取り組みをご紹介します。

 これは私の知人でもありますシダックスの志太(勤)さんが主催してやっているようですけれども、これはKB(K−Ball)野球連盟という少年野球関連の団体が進めておりますレッドリーフ運動のポスターです。

 レッドリーフというのは、読んでのとおり赤い葉で、レッドリーフ運動は、部活動などでスポーツマンシップを発揮し、子供たち自身がいじめを防止しようとする取り組みであります。子供たち自身が、とにかく互いに図っていじめを防止するという取り組みです。これは心の東京革命の趣旨にも合致した時宜を得たものでもありまして、ぜひこういう取り組みを通じて、健やかな心を持つ子供たちが育ってほしいものだと思っております。

 ちなみに、このレッドリーフ運動の由来というのは、第二次大戦下にデンマークの国王が、赤いリボンをつけてナチスの侵攻に抵抗して、国民運動を広げた逸話にちなむものだそうであります。

 私から申し上げることは以上です。

 質問があったらどうぞ。

質疑応答

【記者】今日東京地裁で、朝鮮総連の本部に対する固定資産税の減免について、朝鮮総連側が訴えていた判決について、朝鮮総連側の訴えを退けるという判決が出ましたが、これについて、知事のご感想をお伺いしたいんですが。

【知事】当たり前のことだと思いますね。日本は法治国家ですからね。脱税が許されるものじゃありませんから、どんな立場の人間でも、それ相応の責任を果たしてもらいませんと。外国人であろうと、日本人であろうと、当然のことだと思います。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)