石原知事記者会見

平成20年7月24日更新

石原知事定例記者会見録

平成20(2008)年7月18日(金)
15:02〜15:24

知事冒頭発言

1.多摩川50キロコースの名称決定と新たなウォーキング大会開催について

【知事】ちょっと風邪こじらせましてね、また声が悪くなってお聞き苦しいけど、お許しください。冒頭2つ。

 最初はですね、多摩川の上流から河口まで細々と川に沿った道があるんですけど、これ、途中、不便なとこがありましてね、まあね、ジョギングするか、ゆっくり歩いてね、川の変化を眺めながらいろいろ絶好のジョギングラインというのかな、散歩道なんで、うまくつなげようということでやりました。

 多摩川の河川敷などを活用しまして、羽村市から大田区の河口までの約50キロメートルにわたる、ウォーキングやランニングなどが楽しめるコースの整備を進めてきました。

 コースの名称を広く募集したところ、都民の皆様から多数の提案をいただきまして、その中で選んで、名称を「たまリバー50キロ」と決定しました。

 10月4日にはこのコースで6,000人の都民が参加する「多摩川ウオーキングフェスタ」を沿道の10区市とともに開催します。スポーツを身近な場所で気軽に楽しむきっかけとして、ぜひ多くの皆さんに参加していただきたいと思います。

 私も、これ、所々、大田区に住んでいるんでね、世田谷あたりで歩いていたり、昔は走っていたんですけども、なかなかね、もっと上流に行くとね、川に沿ってだんだん都市が変貌していくのがわかりましてね。一回皆さん試されると、1日に1遍という訳にいかなければ2回に分けてもいいんですが、ぜひ川に沿って下るというのは、特に深山幽谷ではなくて、どう言うんでしょうね、羽村なんていうのは本当に取水場があったりしてきれいなところですけども、都市がね、川に沿っていかに変貌していくかね。

 つまり都市って生きてるなという感じがわかるんで、ぜひ皆さん一回試していただきたいと思います。

2.東京マラソン2009について

【知事】次いで、「東京マラソン2009」でありますけど、来年3月22日に開催される「東京マラソン2009」の参加ランナーの募集を来週22日から始めます。今回から定員を、警察とも交渉して5,000人増やしました。3万5,000人のランナーが走ることができます。オリンピック・パラリンピックの招致活動の山場を迎える中での開催でもありまして、これを成功させて東京招致に向けて大きな弾みをつけたいと思いますので、皆さんも一緒に盛り上げていただきたいと思います。

 私からは以上です。質問があったらどうぞ。

質疑応答

【記者】芥川賞について伺いたいんですけれども、今回、中国人の楊逸(ヤン・イー)さんが受賞されたんですけれども、前回初めて候補になったときには、日本語としての文章が粗雑過ぎるというふうに評されたと思うんですけれども、今回の受賞作の文章についてはどう思われたかと、あと、できれば作品そのものの評価も併せて伺えればと思います。

【知事】私ね、風邪がひどかったんでね、今回初めて欠席したんです。ただね、間もなく本誌にも載るでしょうが、私の全作品の選評を書きましたんでね、それも読んでいただきたいと思いますがね。

 日本語としては、かなり滑らかになった。その後ね、どこかの新聞が1〜2指摘してきたけど、まだまだ妙な表現がないでもないが、大事なことはね、要するにただの風俗小説なんですよ。それで、やっぱり近代化を目指す中国の社会の中でね、大学に行っている学生というと一種のエリートでしょう。その人たちがね、やっぱり政治の合理化、透明化、これはまあ共産主義政権につきものの汚職、そういったものの排除に当たって唱えてね、だんだんその声が高まっていって、結局、天安門に集まってああいう事件になる訳ね。そこで大きな挫折がある訳だ。それはやっぱり人生にとって非常に深刻な問題だしね、それから、その若いエリートたちのムーブメントを砕く、誘発した、しかもそれを砕く無慈悲に、戦車まで動員して砕く為政者のやっている政治の無慈悲さ、非合理性というものが若者たちの人生を狂わしている訳だから。

 日本にも、それに近い事例というとおかしいけども、まあ日本の学園闘争なんてちゃちなものだったですが、それもそれなりに、あまりフルーツなしに挫折して、まあそれがそれぞれの学生たちの人生をかなり変えた節もないでもないが、中国の場合にはもっと決定的だった訳でしょう。そういう残酷な政治のもたらす人生の主題については書かれてないね。それはやっぱり、僕はもの足りなかったから、一種の風俗小説にすぎないって。私は、あれ、○、△、×という採点でやるんですが、私は△しかつけませんでした。

 それから、この人が前に何書いたかっていうことは余り、僕、問題にしないんですよ。やっぱり一期一会でね、作品ていうのはね、前にその人が何を書いたか書かないか、まして、これから賞をねらう人たちが前の実績がどうこうってことは、私、斟酌(しんしゃく)しないし。だから、多分あの人かなと思って、名前覚えてませんで読みましたがね。日本語はうまくなった。だけど、まだ完璧じゃない。

 完璧なのはね、例えばアーサー・ビナード(米国の詩人)を見たらね、詩人だけど、これは中原中也賞をとった。中原中也って、日本の代表的な詩人だし、サンボリズム(象徴主義)の巨匠だし、小林秀雄にも影響を与えた人だしね。その中原中也の賞をね、まあ詩と散文は違うけどもね、外国人がとるって大変なことでね。やっぱりビナードの詩を読むとね、同じようなことを今度の作者も言ってたけども、中国語で表現できないものはむしろね、成熟した他国語のほうがすっと出てくるというのは感覚的にわかるんだな。

 だから、例えばね、このごろ西洋ではやっている、特に英語ではやっている外国人のつくる俳句ってなかなかおもしろくてね、五七五じゃないんです。ただね、非常に短いフレーズで書かれている世界で一番短い詩形だけど。僕なんかもやっぱりね、これを日本語で何と訳すかなと思いながら読むと、なかなかね、恐らく私がそれを日本語に訳したよりもおもしろい感じを受けることがありますが、そういう点ではまだだめだね。

【記者】大分の教員採用の汚職について、どうお感じになるかという点と、東京都としても、そういう調査、どうも見ていると、全都道府県ですか、腰が引けているような気もしているんですけれども、そういう調査をきっちりしていくようなお考え、ありやなしやという点についてお聞かせください。

【知事】後問に関しては、ありですね、それはやっぱり。ただ、ちょっと心配で聞いたらね、なんか「うちはそのシステムが違いますから、心配ありません」という返事でね。具体的にはね、その説明受けてないけども、立ち話の域を出なかったのでね。しかも、辞める寸前の教育長だったからね。何というのかな、これが次の教育長の問題だと思いますよ。

 それから、やっぱりこのごろ先生ってのは、はやらない仕事だと思ったら、大分でははやっているんだね、結構。よく「でもしか先生」なんて言ってね、このごろ父兄会も恐ろしくなってきて、なんか子どもを立たせただけで、なんか親が突っ掛かってくるみたいな世界だからやりにくい、とっても報いられない仕事だと思ったけど、賂(まいない)使ってまでなりたい県があるのかなと思って、ちょっと改めて認識を変えましたがね。

 しかし、やっぱりどこの世界にもありがちなことだろうけども、職業が職業だけにね、これはやっぱり子どもに対する示しというのはますます、とにかく現代教育というのはつかなくなったなという感じしますな。極めて同じ国民として残念ですね。一番残念なのは、やっぱり大分の県民じゃないかな。

【記者】先ほどの芥川賞の件なんですけれども、知事は風邪を召されて欠席されたということなんですが、これはあくまでも「日刊ゲンダイ」さんの記事なんですけれども、選考委員会に顔を出すと、中国人のことをしゃべらざるを得ないので、あえて欠席したという見方もあると…。

【知事】知らないよ、そんなこと。

【記者】という記事が書いてあるんですけれども。

【知事】何現代?

【記者】「日刊ゲンダイ」さんの記事です。

【知事】これはいつもいいかげんなことを書くよ。相手にしてねえ、そんなものは。全く違います。僕は中国のことを平気でもの言うしだね、中国大使にもの言ってるしだね。この間、中国大使に言ったのは、「私は中国の文化好きですよ。共産主義、共産政権は嫌い」って言ったんだから。大使も困った顔して笑ってたけどね。いいじゃないですか、それで。別にそれに遠慮して、私が行かない訳ないでしょう。大事な仕事なんだから。

【記者】居酒屋タクシー問題についてなんですけれども、今週都の調査結果が出まして、29人の職員がタクシー運転手からビールを受け取っていたということがわかったんですが、この件について知事の見解をお伺いしたいと思います。

【知事】見解、不見解というよりもね、長距離乗ってもらうというと、タクシーというのはありがたいんだよな。昔はエントツ線というのがあったんだよ。僕は東京へよく飲みに来てね、逗子に帰るときにね、「いくらで行け」って言ったら、「わかりました」。

 途中でメーターを倒した。それは許されないことだけどね、なんか監視の車が増えたみたいだけど。

 しかし、個人タクシーでね、常連のお客さんにね、とにかく途中でメーターを倒す。起こして、また倒すという訳にいかないだろうからね、昔と違って。それなりにマージンがある訳でしょう、長距離に乗ってもらったら。「またひとつお願いします」ということで、ビール1本ぐらい飲ませたっていいじゃないか。僕はそう思うね。どうしていけないの、それ。相手のサービスだろう、だって。料金まけてもらう訳じゃねえんだから。

 「いや、ご苦労さま」って、心遣い。キックバックみたいに金銭をもらったら問題だろうけど、「お疲れでしょう」って、運転手が出した冷えたもの、おれなら飲んじゃうな。ついうっかり。いけないのかね、それ、絶対に。あなたが詰問する意は何なんだね。こういうのは、立川談志(落語家)に聞くと、本当に明快な言葉が出るんだよな。

【記者】都として、再発防止のために何か対策とか、処分は。

【知事】あなた方が言や、やっぱり再発防止というか、みんな自粛するでしょうよ。いいとは言わないよ、僕は何もね。断っておくけど、いいとは。しかし、運転手さんが「深夜ご苦労さんです。またよろしくお願いします」って、缶ビール1本出してんだから、「いいや、ありがとう。のどが乾いちゃった」って、飲むのは人情だよな。

【記者】皇太子様が海外に出発されましたけれども、先日言われてたとおり、森(喜朗)元首相から、何か打診されるような形にはなっているんでしょうか。

【知事】皇太子に森君が同道して行ってます。23〜24日に帰ってくるそうですから、その間まあね、森君の立場でいろいろ説明申し上げてね、皇太子に判断をいただくでしょうけど、この問題についてね、正式に政府からの依頼も、あるもないもないね。

 何だ、宮内庁の役人、しかも取材に応じて、この間記者のだれか言った、君だったかだれか忘れたけどね。「だれが何と言ったんだ」ったら、相手の名前を明かせないでする質問おかしいし、無責任だしね。政府からの依頼が、あるなしの問題の前にね、風評が立つことで、役人がだね、ものを判断する立場じゃない。そういうのを僭越(せんえつ)って言うんだ。何を思ってるか知らんけど。

 皇室とは何のためにあるんですか。皇室は。国民のためにあるんでしょう。国家のためにあるんでしょう。この国を形成している1人の人間でしょう、皇室の方々。それが、国事、いろんな国事に出られる、協力されるって結構なことじゃないですか。オリンピックも国事じゃないんですか、これ。国民のみんなに、皆さんが賛否問うてごらんなさいよ。

 恐らく圧倒的に「当然だ」という声が起こってくると思うね、僕は。しかしそれは後は、政府がどう判断して依頼し、皇室ご当人がどう決めるかの問題だと思います、私は。まだ手はずはそこまで行ってません。

【記者】今回の宮内庁との話をめぐって、都議会の民主党の都議からもさまざまな批判の声が出てますけれども、これについては。

【知事】どういう批判ですか。

【記者】宮内庁に対する石原知事の発言について、あの…。

【知事】あなたがそれ誘発したんじゃないの。だれかに取材してきて、「宮内庁はこう言ってます」「宮内庁のだれが言ったんですか」って言ったら、その名前明かせない質問は、質問にならないよ。質問者って無責任だ。君やったのか、あれ。

【記者】違います。

【知事】ならいいよ。

【記者】オリンピックの件なんですけれども、先月、東京都の都民の声課…。

【知事】ちょっと前に、断っておくけど。僕は自分の思いつき言ってるんじゃないんだよ。いろいろな人に問い合わせてね、別に投票した訳じゃないし、調査した訳じゃないから。国民の意見を聞いて、都民の意見を聞いてね、これは妥当なことだろうと思うから、その内意を漏らしただけでね。

 それを変に聞きかじってね、宮内庁に「大変だ、大変だ。あなたが困るでしょう」というような取り次ぎ方をして、「こんなことを言いました」。取材した相手の名前が言えないんなら、それ取材にならないじゃないか。それは非常に無責任だし、メディアのかさにかかった非常に無責任なただの中傷でしかないと、私は思いますね。これ、都民だれに聞いたって、「そうだ」と言うと思いますよ。

【記者】先月、東京都の都民の声課に寄せられた意見で、オリンピック賛成というのは17%にとどまっているんですけれども…。

【知事】何が?

【記者】オリンピック賛成という意見ですね。

【知事】ほお、初めて聞いたね、それ。どういう調査で?

【記者】都民の声課に寄せられた意見。

【知事】都民の声?それは限られたあれでしょう。そういうところ熱心にものを言ってくる人も限られてるしね。そんな数値は、私は当てにならないと思う。都民の声課ってどこにあるの。

【記者】都庁内にありますが。

【知事】ああそう、聞いてみましょう。君、どこの新聞?

【記者】MXテレビです。先ほどお話に出ましたけど、民主党の都議がオリンピック招致議連を脱退されましたけれども、これは招致への影響というのはあるというふうにお考えですか。

【知事】だれが?

【記者】土屋さん(土屋たかゆき 東京都議会議員)です。

【知事】ああ、土屋君が何で辞めたの。

【記者】知事の皇室を巡っての一連の発言を受けて。

【知事】皇室を巡っての一連の発言って何だい?

【記者】知事が「皇太子」と呼び捨てにしたり、宮内庁を「こっぱ役人」と呼んだことに対して…。

【知事】宮内庁はこっぱ役人だけどね、皇太子って皇太子じゃない。天皇は天皇じゃない。「天皇陛下」って言わなくちゃいけないの。天皇は天皇でしょう。皇太子は皇太子でしょう。英語に訳したらクラウンプリンスだよ。それが呼び捨てになるとは思わないね、私は。

【記者】土屋さんはそれを礼を失しているというふうにおっしゃっています。

【知事】ああ、そうですか。

【記者】あと、政治に利用するのもおかしいのではないかと。

【知事】政治って何ですか。オリンピック?

【記者】オリンピック招致。

【知事】オリンピックには政治性がありますけどね、しかしオリンピックそのものは政治じゃないんじゃないの。そういうくくり方はおかしいと思うね。まあ、それは土屋君らしいパフォーマンスかもしらんけど、それで何だって?全然影響ないよ、そんなものは。

【記者】わかりました。

【記者】歌舞伎町で雑居ビル火災があったりして、裁判も判決が1つ出た訳ですけれども、どうも私どもの見てる範囲では、消防庁の、いわゆる、例えば階段のところに荷物をたくさん置いてある雑居ビルですとか避難口だとか、そういう点検したものが一向になくならない。これはやはり、もうちょっと消防庁の指導を厳しくやっていくことも必要ではないかと思うんですが。

 食品偽装なんかの関係でも、いわゆる保健所のほうですかね、やはりもうひとつ業者名を公表していくということについては、もっと積極的にやっていくべきではないかと思うんですが、こういう一連の対応策についてどういうふうに。

【知事】前段の問題はね、それはやっぱりああいう事件が起こって人が死んだんですから、それは消防庁の責任でね、特にわい雑なビルの中にたくさんの人間がいて、たくさんの仕事があって、自分の所有してるスペースで置き切れないものを階段に置くというのは多々あることです。

 私が通う針の先生のあるビルもね、端っこにある店が非常にずるいことしてて、口頭で注意してもふくれ面で何も変わらないけどね。あそこなんかはまだ逃げるスペースがあると思うけど。商売繁盛の雑居ビルというのは、ああいう事件を起こしたので判決も下ったんだからね、もし手ぬるいんだったら消防庁に言いますよ、私から。

 それから、食品も、まだ足りないことで、一応条例で決めましたけども、それが徹底してないので、これはやっぱり担当局に言わなくちゃいけないし。みんな食に対する不安があるからね、何と言うのか、不安を解消するためにも、すべきことは、せっかく規則で決めたんですから、やらせますよ。規則的に。まだ足りませんか。

【記者】いや、業者の業者名をどんどん公表していくという、摘発項目の中の1つにあると思うんですが、そういうことが実際にはなかなか行われていないと思うんですね。そこのところあたりはどうお考えですか。

【知事】いや、それは公表したらいいんじゃないでしょうかね。今度もね、CO2削減の条例なんかだって、ノルマを課していない、理由もなく課していない、そういう企業は発表しますよということを決めてますから。そうでもしなかったら圧力がかからないし、迫力にならないし、おっしゃるとおりだと思います。

【記者】先週の報道であったことなんですけれども、都立高校の副校長が痴漢行為で現行犯逮捕されて、教育庁から懲戒免職の処分を受けたんですが、その不服を申し立てて、人事委員会が停職6カ月に変更したという件があったんですけれども、その理由が、悪質であるとは言えず、比較的軽いものだったという、そういった判断でなったんですが、ちなみに、行為は、着衣の上から臀部(でんぶ)を触ったり、自分の体を女性の背中から…。

【知事】そんなことおれに聞かないでくれよ、そんなことは。教育委員会行って聞いてこいよ。刑事じゃないんだし、こっちは。

【記者】それに関して知事は、軽いという判断をどう思われるか。

【知事】そんなことまで、いちいち私は踏み込んでいってものを考えるほど暇じゃないよ、本当に。副校長なんだろ。しちゃいかんことしたんだから辞めりゃいいんだよ、そんなの本当に。

【記者】宮内庁の幹部の話なんですが、まずオリンピック、ああごめんなさい、皇太子殿下が協力することに関して難しいといった発言というのは、東宮大夫が定例の会見で話をしている。

【知事】だから、東宮大夫はね、何。東宮大夫ってあそこの東宮の侍従長みたいな人?だから、それもね、正式に政府から何も言われてないのにね、風聞だけでね、新聞記者も聞くほうも聞くほうだと思うけどね。

 つまり、これから正式に政府から持ち掛けてもらおうと思ってた話ですよ。その前段の構築もこちらはそれなりにしてるんでね、それは要するに宮内庁を通じて東宮に伝わった段階で言えばよろしいことでね、東宮大夫がその問題に対して判断する権利とか、要するに資格があるんですか。これはあくまで宮内庁の長官の問題じゃないですか。

 自分がかかわり合ってる皇太子の身柄の云々についてね、東宮大夫が、しかも正式のオファーも何もない前に風聞をもとにして判断する資格もないしだね、何者なんだい、その東宮大夫というのは。何者なの。どういうものの出身なの。

【記者】何者と言われると、私も…。

【知事】前は警察だったけどな。

【記者】昨日の…。

【知事】そういうのは僭越というの。役人の僭越。何だか知らないけど。

【記者】昨日の全国知事会でも、知事の発言で、宮内庁の批判「宮内庁のばかが」と言ったことが、また波紋を呼んでいますが。

【知事】愚かだと思うね、僕、その人のほうはね。何の正式の依頼もないのにね、風聞をもとにして記者に聞かれてべらべらしゃべったんでしょう、自分の見解。その見解というのは何を基ににしてのことなんですか。おかしいよ、この世の中、本当にもう。

 はい、それじゃ。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)