石原知事記者会見

平成24年5月28日更新

石原知事定例記者会見録

2012年5月18日(金曜)
15時00分〜15時30分

知事冒頭発言

1 尖閣諸島の寄附金について

【知事】冒頭1つ、尖閣諸島の寄附金の問題ですけれども、本日正午現在の速報値で、7億6千万円を超えました。寄せられた国民の志に、改めて感謝申し上げます。1人1人に私から、本当にお目にかかってお礼を申し上げたいんですが、とりあえず礼状を送りますけれども、担当窓口への問い合わせも既に3600件を超えておりますが、とりわけ地方の田舎の人たちが、みずほ銀行なんてないんですが、一昨日テレビに出た時にも、そのテレビに寄せられた手紙の中にも、自分は田舎なので郵便局ならあるけど、寄附をしたいんだけども、ないので、バスに30分も乗って近くの大きな町へ行ってみずほ銀行に寄附した、そういう事もあるので郵便局にも受け付けが手配できないものかという、非常にありがたいアドバイスがありました。
 そこで、ゆうちょ銀行に口座を設けるように事務方に指示をいたしました。なお今後、振り込め詐欺をする輩も出ないとも限らないので、専用の振り込み用紙を東京都に請求していただきたいと思っております。
 また、尖閣寄附金は税法上の控除の対象になりますから、事務方まで領収書の発行を依頼していただきたいと思います。
 以上であります。質問があったらどうぞ。

質疑応答

【記者】今週、知事から何回か関連の発言があった、政治塾に関することで伺いたいと思います。BSフジの番組で、人を育てる仕事を、最後のご奉公でしたいというようなお話であるとか、昨日は秋田の方で、フレッシュな発言力と勇気のある政治家を作りたいというようなお話をされていらっしゃいました。この政治塾の構想って、もう少し、今考えてる段階…。

【知事】いや、もう既にやっているんです。私も応援団長をしている、たちあがれ日本で、これは非常にレベルの高い人たちが集まっていまして、1期、2期、もう既に3期生で、卒業する時も論文の試験をしたり。ですから橋下(徹 大阪市長)さんがやっている所は、これからどういう風に修練されてどういう人物が出て来る分かりませんが、私が応援団長をしている平沼(赳夫)君とたちあがれ日本でやったことは、既に非常に優秀な人材を修練しておりますので、さらに拡大した形でもう少し積極的なお手伝いをして、私ももっともっと深くコミットして、人材を育てて行きたいと思うということです。

【記者】今おっしゃったのは、国民新党、平沼さんがやってらっしゃる、かけはし塾のことをおっしゃっていると思うんですが。

【知事】そうです。

【記者】これ、応募の資格を見ると、党員という風に限定されておりまして。

【知事】ええ、これはもちろん、党がやっていることで、これからそういうものをもうちょっとオープンにして、橋下君も鋭意そういう交流もしているようですけど、既にこちらはちょっと絞った形でやっていますがね。やっぱり東京と大阪が連携して、新しい人材を政界に送り込む。これはある意味で、向こうは大阪維新の会なら、東京維新の会と言うのは、全体で連帯することで、日本の維新の会のようなものを作って行きたいと思っています。
 私は、亀井(静香)君が常々言ってるみたいに、既存の議員を集めて三極をつくるというのは全然興味がない。それは有志の議員が入ってくるのは結構ですよ。ですから亀井君も、1人狼になっちゃっても、これからそういう事まで結集されて三極を作って行くには、当然経験のある、平沼(赳夫)、園田(博之)、藤井(孝男)、そういった連中も含めて、亀井もやっぱり入って、そういうものを結束かけて大きな勢力にして行く事は必要だけど、ただ、言っているように、彼がどういう思惑か知らないけれども、小沢一郎と俺が手を組むことは全く無い。

【記者】そうすると、基本的には、今国民新党でやってるものとはまた別に新しくという理解で良いんでしょうか、拡大するというのは。

【知事】そうでしょうね。国民新党っていうのは、たちあがれですよ。

【記者】ごめんなさい、失礼いたしました。たちあがれ。
もう1個、最後。大阪の松井知事は、都知事から、橋下さんを塾に講師で派遣するかどうかという問い合わせがあれば、要求があれば検討することになると思うという風にお話しされているそうなんですが。

【知事】それはやっぱり、これから東京と大阪のアライアンス(提携)が出て行ったら、頻繁に私も日にちを決めて、橋下君を、政経塾ですか、私、講師行きますよ、近々。彼にも来てもらいますよ。
 どうぞ。

【記者】今、近々講師に行かれるという風におっしゃったんですけれども、具体的にいつ頃とか、どういう。

【知事】ちょっと忘れた。6月に入ってから。
 どうぞ。

【記者】来週月曜日に、東京で173年ぶりに金環日食が観測されます。都内では登校時間を繰り上げて観察会を行う学校もありますが、知事はこの、朝7時35分と早い時間ですが、見る予定はありますでしょうか。

【知事】ない。そんな早起きはしない。私は小学校の4年生の時に、小樽で、学校が始まって、校長先生の何かあれがあって、皆が集まってる時なんだけども、クラスの級長をしていたので、先生に、お前1人残って観察して記録を書けっていうので、あの時はサングラスなんかありませんでしたからね、墨塗ったガラスでこうやって見て、こういう事かと思って絵にも描きましたが、描いたって知れてるもので、あんまり感動的じゃなかった。確かに世の中暗くなったけど。
 だけど、皆さん気をつけたほうがいい。太陽を長いこと見るというのは、金環食でも危ないので、やっぱりサングラスとか、特別の色合いの濃いガラスで見ないと危ないよ、本当に。
 どうぞ。また、あなた。

【記者】実は尖閣諸島の問題なんですが、2009年に、外国特派員教会に岡田副総理が、当時外務大臣のころ来られたときに、質問しました。実は私、日本マクドナルドの社長だった藤田田(でん)さんの、当初、非常に親しい、秘書的な仕事をしておりまして、ちょうど20周年目のある夜、銀座までの車中で、実はあれ、沖縄返還は、俺がユダヤの大物を動かして、お金でやったんだと。今、生きてる間は言うなと、死んでから言えというお話を岡田外相に質問しまして、ご存じですかといったら、知らないということでしたけれども。

【知事】それは知る訳ないよ、そんな。嘘だよ、そんなものは。

【記者】いや、ただし、2、3カ月後、佐藤栄作総理の息子さんの、佐藤信二さんが、親父さんの机の引き出しから、密約が出てきたということで、それが公表されまして、今、インターネットで。

【知事】何の密約が。

【記者】ニクソン大統領と佐藤首相の密約ですね。沖縄返還に関する密約。

【知事】どんな密約。

【記者】その密約は公になってインターネットにも載っておりますけれども、そこには、沖縄の地名としてですね、返還される場所が、那覇と普天間と、それから、辺野古と書いてあってですね、尖閣諸島なんていうのは一言も。

【知事】全然それ、あなたが違う、認識が。どんな情報かは知らないけど。佐藤さんは一切国会議員を連れて行かない事にした。ただ私は、非常に親しくしていただいたので、その軍師の頃から。言いましたら、君、直接行くと目立つから、どこか外国を回って来いという事で、参議院は私でしたけど、衆議院から竹下登さんが同じように、他の外国を回って、あそこで合流して、私達は直(じか)の会議は参加しませんけど、その報告を、オブザーバーもいて聞いたんです。
 その時に外務省の連中が、沖縄県と言っても非常に岩礁が多かったり、小島が多かったりするので、それをいちいち記載するのが大変なんですね、この作業がと言ってたので、私はそれだったら、ヨットでよくやるんだけど、北緯何度何分何秒という、そういう地点を7つぐらい設けて、それを結んだ線から南に入る海上の突起物は全て沖縄県として返還するという風にしたらどうですかと言ってそうした。ちゃんとその中に尖閣は入っていますよ。馬鹿な事を言わない方がいいよ、あなた。何者か知らんが。

【記者】続けさせてください。こないだ、知事が若泉敬の「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス」っていうお話をされましてですね、実を言うと、その他策をやったのが、結局、その若泉敬とは逆に、佐藤栄作総理の密使として、藤田田さんが、これはユダヤ商法の著者としても有名な方ですけど、その大物のユダヤ人というのは、キッシンジャーでまだ生きてるんですね。彼が真実を知ってると思います。別に私、前も聞いてましたように…。

【知事】じゃあ、藤田田が何、キッシンジャーに金払って沖縄買ったって言うの。

【記者】そうだと思います。間違いなく。

【知事】馬鹿言っちゃいけないよ。

【記者】しかし、逆に、これとは別に私、台湾から引き揚げるときに、台湾領有権あったのを、日本は植民地化を放棄しました。それで、その後、いわゆる戦勝国5カ国で会議をしたポツダム宣言で、沖縄…。

【知事】あなた何を言いたいんだ、だから。

【記者】いや、それで、沖縄をですね、領有してるのはアメリカであって、その領有したものは、まだ沖縄に残ってると思うんです。ですから、尖閣諸島に関しては、中国からの侵略から守って行くためには、やっぱり、あそこを元へ戻して、その、何て言いますか、グアムやサイパンと同じようにしないと、中国からの防衛が出来ないんじゃないかと思います。

【知事】馬鹿馬鹿しいね、話が。日米安保は、安保条約として岸さんが改定して、きちっとしたものになりましたが、その後、佐藤さんが返還した。その条約下で、アメリカが、何も沖縄に限らず三沢にも岩国にも構えてる基地は、独立した後の日本がアメリカと協定して租借をさせている訳ですから、何も沖縄をもう一回アメリカに渡さない限り沖縄を守れないと、そんな馬鹿馬鹿しい事を言わない方がいいよ。何人か知らんけど、君は。
 はい、次の質問、どうぞ。

【記者】尖閣の関連なんですけど、知事の目論見どおり、都民、国民から広範な支持が広がっているんですけど、その一方で、都民の代表である都議会が、音なしの構えというか、主要各会派、基本的には議案として提出されるまでは、議論のしようがないというような建前を言っているんですけれども、知事が言うように国がやらないなら都がやるっていう、その気概が全く議会から感じられない。

【知事】そんな事ないですよ。これから会議が始まれば、そこで議論もあるでしょうし、私は、システムを説明して、議会の同意を得ますよ。何党であろうと、何民であろうと同じ日本人なんだから、この、国家に対する領土的な侵犯に危機感を持たないんだったら、村会議員だろうが国会議員だろうが、都議会議員だろうが、議員してる資格は私は無いと思うけどね。
 その事は、次の選挙もある、そこで国民が判断するでしょう。
 はい、どうぞ。

【記者】関西電力の方で、節電15%しなくちゃならないという話が、電力の融通ということによって解消するという風な話になっております。この中で、やはり原子力発電というものが、このいわゆる電力不足の危機を回避できたという風に、こういう風に考えていいものなんでしょうか。

【知事】ん?

【記者】ですから、この関西電力に合わせて、ほかの電力会社も電力を融通することによって、いろいろ原子力発電による電力不足を、対処できたという風に考えていいものなんでしょうか。

【知事】それはこれからやって来る夏のシーズンに、関西がどういう危機になるかの話で、結果を見なきゃ分からないんじゃないですか。計量計算して、電力が足りないんだったら、安全というものを確保しながら、私は原発を始動する事は合理的な、当たり前の考え方だと思いますけどね。
 ただ、原発の危険性ってよく言うけど、福島の原発の事故が何で起きたかと考えれば、あれは地震じゃないんですよ。千年前に実在した大津波がまたやって来たんだ。その警告を無視して、ああいうところへ立地をしたという事が間違いなのであって、地震によって原子炉が破壊されたとか、そこで放射能が拡散した訳じゃないんだよ、これは。そこをはっきりしてもらいたい。
 それから、日本海の原発は、どこでもやっぱり立地ということで、海から冷却水を引くのに便利なもんだから、海浜に造っている訳ですけど、地勢学的にこれは、断層の上に建っているのはちょっと危ないかもしれないけれども、日本海の大津波っていうのは、地勢学的というか、日本海そのものが大陸プレートに乗っかっている一部で、かつては、太古の昔は人が渡って来たし、マンモスが渡って来て、だから日本にマンモスの骨がある訳でね。そういう浅い海というものは、地殻変動、断層は別ですよ、部分的な。あそこでとんでもない大津波っていうものを考えること、そんなものは私はあまり信憑性がないと思います。
 ただ、いずれにしろ、太平洋岸で起こる可能性は十分にある訳だし、それを斟酌(しんしゃく)せずにああいう所へ立地をしたという事が間違いなのでね、結局そういう間違いをもたらしたのは、再三言っているみたいに、日本の自民党と通算省と東電がぐるになった、非常に悪い利権システムですよ。そういうものを考慮して、これからの原発を考えれば、私は原発は安全だし、フランスがやってるみたいに、十分安全に運用できる、稼働させることはできると思います。
 これから先、今ある原発が、夏の間の節電期に大災害が来るか来ないか、これは分からないけども、とりあえず機能的な不具合というものものは無いなら、稼働させて、電力を供給させて、節電せずに過ごすほうが賢明だと私は思いますけどね。ということ。
 はい、どうぞ。

【記者】今、節電のお話が出まして、いよいよ暑い、夏の季節を迎えようとしております。で、政府が節電対策も一応決めたと、方向性を。そして、そうした時に東京都民も、皆生活してる人達も、節電に向けては皆一生懸命やってる筈なんですね。そして、もう勤勉なやっぱり日本人である以上、ちゃんとやってると。で、これ以上、もっともっと求めるぞなんて言われるとかえってやりたくなくなるとか、そういう気分的な問題もあると思うんですが、ちょっと大きな問題になっている東電を抱えている東京都としても、やっぱり節電って、こういう意味で皆お互い、1人が皆のために、皆は1人のために、こういう気持ちでもってやっぱりやらなければいけない。いよいよ、本格的な夏を前にして、都知事からございませんでしょうか。

【知事】去年の夏の時も、私、同じことを考えていたんですが、何とかという訳の分からん大臣がやって来て、首都圏の節電協力してって言うから、東京はもちろんやりますよと。しかし、あなた私のところに来るだけじゃない、神奈川県、埼玉県、千葉県に行くんだろうなって言ったら、いや、とりあえず東京だけ来ましたとか、そんなものは話にならないんじゃないかと。君、ちゃんと政令を出しなさいと。担当大臣だったら、あなたがね、しかも角さんの頃、オイルショックの時に、政令が出ているんだ、節電の。あの頃は無かったね、節電の対象として、この頃チンジャラチンジャラしてたくさん電力使ってるパチンコ屋と、それから、あの頃全く無かった、非常に数の多い、自動販売機を対象にした政令を出しなさいと言ったら、はい、上に取り次ぎますって、取り次ぐんじゃないんだ、君は主務大臣だから、政令を復活して国が布告したら良いじゃないですか。国が号令を出したら良いんですよ。
 で、その時に私は言ったんだ。パチンコ屋も、昼間からチンジャラチンジャラなんて電気使うこと無いんでね、時間制限をしたら良いと思うし、自動販売機なんて夜中つけておく必要無いじゃないかと。そうしたら、業界反対したね、サントリーは。ところが、スーパー、コンビニに預けて売るよりも、自分で作った販売機で売った方がメリットがあるので、反対したんだけども、アメリカの系統のコカ・コーラが、やっぱり石原さんの言うとおりだ、自粛しようと言うので、電力制限した。それで結局、日本全体の自動販売業界も付いて来ざるを得なかった。
 パチンコ屋は、あの世界のエリアっていうか、メーカーの見識のある人達が、石原さんの言うとおりだと言うので、自粛しましたよ。だけど、また同じことを私が言う必要はないし、国が号令を出したら良いんだ。号令という言葉が厳しいなら、政令を通じて通達したら良い。
 がれきの問題だって、国が号令を掛ければもっと動く筈を、地方自治体の奴、馬鹿な奴が反対する、放射能もないのに。そういう事で遅滞していますけど、国がしっかりして、何といったって日本の最高指導機関なんだから、総理大臣が腹を決めて政令を出して、日本全体に夏の間の節電を呼びかけたら良いじゃないですか。
 自動販売機だって、夏の間は飲む人がいるだろうけど、夜中じゅう灯しておく必要があるのかどうなのか。パチンコ屋も、昼から行列して、あんな電力使ってやる必要があるのか、無いのか。これは東京で業者たちが自粛して、政府の号令じゃない、私が声掛けたらすぐやってくれましたよ。
 ということを、もうちょっと国全体でやったら良いじゃないですか。関西だけの問題じゃないんだ。夏中、皆が節電するように呼びかけたら良いじゃないですか。それが国の最高指導者だと私も思いますけど、一向にそういう気がない。自分達、何だと思っているのかね。ただの上級役人だと思っているのかしら。政治家なんだからね。と思います。

【記者】それこそ、数十年前は、クーラーすらも無い生活をずっとしていた訳なので、出来ない訳はないと思うんですが。

【知事】そうです。

【記者】そうなってくると、当然また同時に出てくる話がサマータイム制を導入したらどうだろうかというような、昭和23年あたりでも2、3年やってましたけどもね。

【知事】やったらいいと思いますよ。出来なかった理由は、成田なんですよ。成田が10時以後は飛行機飛ばさないということになったので、外国がやっている便によっては、日本へ来る途中、例えばハワイならハワイで一晩明かさなきゃいけない。それは非常に向こうにとって無駄でね。ですけど羽田が、私と亀井が強引にやって、第4滑走路付けて、結局国際線にしちゃったでしょ。向こうも慌てて来た訳だ。
 だから千葉県は、森田君もしっかりしてるから、前の知事はぐじゃぐじゃ言ったけど、よし11時にしようということで、11時まで飛行機飛ぶようになったんだから、もう堂々と、これから先は分かりません、今、少なくとも航空会社の時間表から言ったら、11時まで飛べるんだったらサマータイム出来るから、それもやったら良いと思うんだけどね。やらないですね。
 何て言うのか、気が利かないと言うのか、頭が回らないと言うのか、本当に私から見ると、諸状況合わせて考えれば出来る事をやらないというのは、馬鹿としか言いようがない、本当に。阿呆としか。無能なのかね、何なんだろう。
 どうぞ。

【記者】ちょっと先ほどのお話に戻ってしまうんですが、知事、先ほど、東京でも維新と連携する形で、若い人の育成に努めたいというお話がありましたけど、いつ頃。

【知事】やってますよ、既に。

【記者】それを広げられるのは、いつ頃を目途に。

【知事】そうですね、多分6月に、皆さんに、大阪とも話して、具体的なメッセージを発したいと思っていますけれども。

【記者】あと、6月会期末が迫っていて、永田町ではやっぱり解散の一つのタイミングとしてちょっとざわめきが出ているんですが、知事としては、解散はもうちょっと先になるという感じですか。

【知事】何時になろうと、選挙制度も変わらざるを得ないし、市会議員にならん連中が国会議員になるような馬鹿な選挙制度は止めた方が良いんだ。いつ変わるか分からないけど、やがて変わるでしょう。近いうちに変わらざる得ない。だったらそれに備えて、この次の総選挙に間に合わなくても、人材を作って行く事が、私は日本のためになると思いますが、そのために一生懸命やります。
 どうぞ。

【記者】尖閣の話なんですけれども、知事は早々に、来年、地権者と国の賃借権が切れる春に購入したいという意見を表明されておりますけれども、知事としての任期があと3年近くある訳で、来年が駄目なら次の年という考え方も、議会次第では継続審議なんて事もありますから、延長するという…。

【知事】継続なんかしたら、それはシナに、たちまちもっと酷いことになるよ。だからこっちも慌てて言っているのでね。この春、私があの発表をする前だって、シナの政府というのは、日本の尖閣諸島に於ける実効支配をぶっ壊すために私は果敢な行動をとる、そのための機材も揃えていると宣言しているじゃないですか。やるでしょう、彼らは。現にもう300隻ぐらいの漁船がやって来て、境界線越えて乱獲やってますよ。

【記者】では、来年の春というのは、もう知事として譲れないリミットだという。

【知事】国としても、国家としても譲れないんじゃないですか。東京都の記者の諸君も、国際感覚を持って、東京都庁の問題だけじゃ無しに世界全体を眺め回して、東京が発してる尖閣のイシューも考えてもらいたい。

【記者】話は変わりますが、今日、新銀行東京の12年3月期決算が出ました。それで、実質業務純益が11億円ということで4倍になって、2期連続で黒字となりました。一方で、店舗が1店舗のままで、この先業容拡大して行けるかどうかというのが不透明な状況です。2期連続黒字の受け止めと、今後の展望をどう見てらっしゃるでしょうか。

【知事】前から言っていたみたいに、少し足腰に力がついてきたのでね、セカンドステージの業務展開を考えなくちゃいけないと思ってますけど、ある法律が今年で期限切れになる。そうすると、恐らく大手の銀行は、厄介な中小企業を、ちょっとピンチにある小企業を見捨てるでしょうね。リスケジュール、リスケまでやって、ちっちゃな企業を助ける意欲は全くあいつらには無いから。
 それで、大銀行に見離された中小企業というものがかなり出てくると思うので、その面倒は、私達が積極的に見なくちゃいけない。ただ、すべて抱えるわけには行かない。きちっとした財務諸表を見て、企業の体質というものはどうなのかということを判断した上で、そういう意味では、あの法律が廃止になるんだったら、私は、新銀行としての仕事は増えて来ざるを得ないと思ってますけれども。
 はい、どうぞ。

【記者】2点、質問があります。
 1点は、先ほど小沢一郎さんの話で、愛知県の大村知事は、小沢さんと時々会ったり、先日も政治パーティーの方に招待して小沢さんが挨拶しているようですが、そういう事ですと、愛知県とのアライアンスというのは考えられなくなるという事でよろしいんですか。

【知事】大村君が小沢さんと一緒に行動するなら、そんな人間と私は一緒に仕事をするつもりは、毛頭ないね。

【記者】橋下市長が、市役所の職員を対象に入れ墨の調査をしましたが、公務員に対してそういう調査をすることをどう思われますか。

【知事】入れ墨というものの社会的意味合いの問題でだね、過去の通念・概念で言うと、体に入れ墨して、親からもらった体をあえて毀損している人間の評価というのは、そう高いものじゃなかったと思うね。
 それから、入れ墨をしている職員が非常に多いという事が表象するように、市の職員での組合というのは、再三言ってるけど、年間10人を超す刑事犯が出る。それも、殺人、傷害、詐欺、麻薬、そういう人間が数多くいる組合というものの中に、入れ墨をしている人が多いというのは、これはある意味では象徴的な現象だと思いますね。
その人間の人格を測る、能力を測る基尺に、入れ墨の有無をメジャースティック(ものさし)にするというのは、人によっていろいろ意見が違うでしょう。私は自分の感覚的に、生理的に、もしそういう人間がいて、その人間に大事な仕事を託せるかと言ったら、かなり足踏みせざるを得ないと言うのが世の中の常識じゃないですか。
 はい、それじゃ。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)