石原知事記者会見

平成24年7月19日更新

石原知事定例記者会見録

2012年7月13日(金曜)
15時00分〜15時20分

知事冒頭発言

1 三宅島のバイクレースについて

【知事】シンガポールで引いた風邪が治らなくて、往生していますが。ちょっとお聞きにくいと思いますけども。
 冒頭、この秋の10月13日に、例年やっている三宅島でのオフロードバイクレースを開催します。本日から、レースの参加や観戦、観光のツアーの案内を開始するので、ひとつ是非参加していただきたい。
 今年のレースでは、三宅島の大自然を活用し、コースの距離も全長6キロ、例年の2倍のロングコースですね。ストレートのコースなんでしょうな。内輪山、外輪山の間の砂漠を活用してやりますけども。また、レースの専門家の意見を踏まえて、火山島ならではのスリリングな溶岩帯を疾走するなど、三宅島に行かなければ体験できない魅力的なコースとなっています。
 更に、海外や国内からトップライダーが参加しますし、総勢80台が賞金を懸けて真剣勝負を繰り広げる訳です。今後もこうした取り組みを通じて、この島の持つ魅力を広くアピールして、三宅島の振興を強力に支援していきたいと思っております。非常に美しい島なので、皆さん是非、三宅島を訪れていただきたいと思います。詳細は、総務局に聞いてください。
 私から申し上げる事はそれだけです。質問があったらどうぞ。
 また朝日か、はい。

質疑応答

【記者】尖閣諸島の件なんですけれども、政権、政府の方で、東京都が上陸申請をしても、認めないという方針を固めたという事なんですが。

【知事】そうでもない。官房長官、そんな事言ってないって言ってるよ。

【記者】東京都としては…。

【知事】いや、官房長官、そんな事言ってないと言っているけど、君らのニュースソースはどこなんだね。

【記者】上陸申請は、じゃあ今後…。

【知事】いや、君なんかのニュースソースはどこなんだね。

【記者】ちょっとニュースソースについてお話しする事は…。

【知事】話せないものを、出処が分からないニュース・情報を基にして質問するのは、君、失敬じゃないか、それ。官房長官はそんな事言ってないと言ってるんだよ、問い合わせたら。

【記者】それは、本日知事が問い合わせたと。

【知事】いや、しかるべき筋が。君のニュースソースがはっきり出来ないんだったら、信憑性のない質問に誰が答えられる、そんなもの。駄目だ。君ら新聞記者の「てにをは」を欠いとるよ。そうだろう、皆。噂でこうなってますけどって、出処の分からないニュースソースを基にして質問したって、そんなの答えられないよ、こっちは。政府の官房長官がそんな事言ってないって言ってるんだから。
 はい。次。次。次誰か、はい、どうぞ。

【記者】消費税について1問伺えればと思います。大阪維新の会の橋下市長が、消費税を地方税化するのはどうかというアイデアを出されておりまして、石原知事は、国が倒れたら元も子もないという事で、国の社会保障政策や財政再建に資するような形で消費税をお考えという風に受け止めておりますが、こういう消費税を地方税化するという事について、知事のお考えをいただければと。

【知事】ちょっと無理だと思いますね。総体的に無理だと思います。税制っていうのは、アメリカのようなステイツ(州)が独立している所では、驚く事に、ジョージア州なんか、下院か上院かどっちか先に、税金を納めるなら、ドルが頼りにならないから、金を買って納めると決めたって。で、片っぽの方、上院か下院でそれを否決されたそうですけど、そこまで思い切った提言をするのはアメリカらしいなと思うんですが、日本の場合にはこれ大変で、都道府県っていうのはそんな権限を持っていませんし、良い、悪いにせよ、やっぱり中央集権の国家体制ですから。税制を各県が、各自治体が、ものにもよるけど自分で決める事になったら、特に日本のような狭小な国で、人口が密集している所で、いろんな混乱が起こって来ると思います。あまりリアリティー(現実性)のない話だと私は思いますけども。ただ、納める地方税の配分の、ポーション(割当)の問題という事になればこれはまた別の話ですけど。ただ、僕はあんまり税制詳しくないんだよ。
 はい、どうぞ。

【記者】ロンドン出張についてお伺いしたいんですが、日程の中で、4日間連続して調整中という日が今のところあるんですが、これは五輪以外の何か目的があるんでしょうか。

【知事】詳しく聞いていません。いろいろプランがあるみたいですから。

【記者】知事の尖閣諸島の発言で、2020年の招致活動なんですが、アジア票への影響があるのではないかという懸念の声もあるんですが、これについて、知事のお考えをお聞かせください。

【知事】さあ、それは懸念がどういう論拠で成り立っているか、私聞きませんし、それを言っている人と話をした訳じゃないからね。そんな抽象的な質問で私が答える事も無いでしょう。

【記者】招致活動の関係者の方からも、そういう心配の声が上がっているんですが、それについてはどうでしょうか。

【知事】しかし、オリンピックも大事だけど、あなたね、国家の主権が及んでいる領土というものを侵犯されている時に、それとオリンピックが代償になるというのも、私は変な話だと思いますな。

【記者】そうすると、五輪では五輪で招致活動をされるという。

【知事】当たり前じゃないか、そんな事。
 どうぞ。

【記者】尖閣の問題なんですけれども、国は、平穏で安定的な維持管理というような理由で、国有化するというような話をしていますけれども、そうすると、国が購入しても状況は何も変わらないんじゃないかと、有効利用にならないんじゃないかというような見方がありますが、その辺は知事、どう思われますでしょうか。

【知事】やっぱり、国がすべき事が幾つかあります。例えば、東京都は、都として保有して、その期間が長いんだったら、東京の財政でやれる事があると思うんですが、あの海域で勝手な操業をして、領海侵犯して、漁獲上げているシナや台湾の船っていうのは大きいんですよ。数十トンの船なんです。
 ところが、あそこで操業する石垣島の漁船っていうのは遊漁船で、せいぜいこの部屋の半分の長さ位しかない小っちゃな船です。これは、非常に海床の激しい所ですから、あそこへ行って時化(しけ)が来ると、逃げて帰らなくちゃいけない。ところが、外国の船は数十トンありますから、波に向かって島陰で船を支えて、また次の日、凪いで来たら漁をする。こういったハンディキャップというのを取り除くために、例えば南小島の、潮が引くと岩盤が露出するあの平たい所に、西側にはテトラを積んで、東側から掘削して、大きな船だまり、石垣のような小っちゃな漁船が何杯も、時化が来たらそこで夜を過ごすことの出来る、嵐を過ごすことが出来るみたいな、そういう船だまりを私はやっぱり当然造るべきだと思います。
 それから、今関係者が一番、専門家が危惧しているのは、かつてモンデールが駐日大使の時に問題を起こした、香港の活動家と称するシナ人。これ、全部特殊部隊だ。そういう連中が民間人と称して、あそこへ漂流しちゃったという形で上がり着いてそこを占拠する。それを、救済ということの名目もあるのかもしれないけど、どういう名目でかはともかく、あの島から、日本側が出掛けて行って拘束し退去させる、それが向こうの宣伝の仕方でね、非常にイメージの悪い事になりかねないから、そういう事の起こらない様に、やっぱり、常駐、とにかく大きな2つの島には日本人が、これは一番必要なことは自衛隊ですよ、自衛隊が行けば良いんだよ。
 とにかく日本人がそこに割拠して、日本の領土に日本人が何らかの作業で常駐しているという、そういう姿勢をつくることは、私は必要だと思いますけどね。

【記者】そうしますと、国が国有化しても、全く状況は変わらないという。

【知事】それは国がすべき仕事じゃないですか。どっちがやるかといったら。国がやるかやらないかの問題だよ。しかし、今の政府を見てたら、体当たりしてきた漁船の船長を、脅かされて一晩で釈放して、地方検事の権限に委ねたと嘘をついて。可哀想だよ、検事は。あの検事、検事総長にしてやらなきゃ可哀想だよ、濡れ衣着せられて。それで、その場で釈放してだな、石垣の飛行場を夜中の2時半に開けさせて、飛行場の使用料も払わさずに、向こうの局長がやって来て、船長を連れて帰って、英雄扱いして迎え入れるというような、こんな馬鹿な事を今の政府がやっているんだろ、これ。やらせているんだろ。
 今日、これから私は、あの映像のニュースを敢えてリリースして、結局責任取って辞めた一色(正春 元海上保安官)君とこれから会いますよ、対談で。彼なんかに聞いてみて、如何に、もっといろんな、拡大された、もっと進んだことが行われて来たか。歴代の政府、自民党も含めてだな。ほとんど何もしなかったんだ。何を恐れてるかね、そんなにやっぱり、日本の政界ってチャイニーズマネーが出回ってるのかね、アメリカ並みに。

【記者】先ほども出た上陸の話なんですけれども、政府が上陸させない方針を決めたかどうかは置いておいて、政府が公式に国有化という事を打ち出したという事は、上陸許可を下ろさない可能性が少なくとも高まったという客観的な事実があると思います。

【知事】そう思わないね。私は思わない。それから、この間の予算委員会で、小池百合子さんと官房長官と総理大臣の応答見てた。お粗末というか、何にも事実を確かめもせずに、靴の上から足を掻くみたいなあんな会話して、あれが国会の大事な問題に対する討論なのか、予算委員会の。呆れたね、僕は。
 じゃあ、多角的に政府が今動いてる、誰と誰が、どういう風に、誰と会ってるんだよ。何もやっていないじゃないか、そんなもの。聞いてみろよ、栗原君に。お粗末だね。大体、体裁つけて、政府がやりますよ、やりますよって、人気かぶろうと思ったって、国民はそれほど馬鹿じゃないよ。

【記者】もし政府が上陸許可を下ろさなかった場合とか、どうするかというのは、何も今考えられていないんですか。もう下りるものとして、今進めておられる訳ですか。

【知事】だって、上陸許可を下ろさない理由というのは、僕は分からないね、事態がそこまで進んだ上で。あまり先の先の、想像の域を脱しない会話をしてもしようが無いんじゃないですか。
 だから、きちっとしたニュースソースを踏まえて現実のある質問をして、現実のある答えをしたいですな、私は。
 はい、ほかにどうですか、どうぞ。

【記者】上野動物園のパンダの赤ちゃんが生後1週間ほどで死んでしまいました。多くの都民、国民が成長を楽しみにしていたところではあったと思うんですが、知事のご感想をお聞かせください。

【知事】可哀想だよね、やっぱり畜生だからさ。育て方が悪ければ皆死にますよ、動物だって。犬の子供だって、猫の子供だって、死ぬときは死ぬんだから。あれ、泣いてる人がいたけど、ちょっとたまげたね、私は。
 はい、どうぞ。

【記者】2点お伺いしたいんですけど、まず1点目は、野田総理も、ロンドンのオリンピックに出席する方向で調整しているという事なんですが。

【知事】それはそうだ、行かなきゃ。

【記者】良い事だという事で。

【知事】え。

【記者】歓迎する話という事。

【知事】それは行って、手を振ってやってくれよ。福田何だっけ、何とかみたいに、貴賓席で踏ん反り返って、奥さんは手を振ってるけど当人はにやにや笑って、選手団が入って来て、その映像が行進の向こうのスタンドに大きな映像で映っているのに、日本のトップリーダーが自国の選手には手を振らないというのはどういう事なのかね。私が面責したら、何か応援に行って、何って言ったって、まあ、せいぜい頑張ってくださいって言ったんだってさ。こんな応援の仕方ってあるのかね。

【記者】向こうで、ロンドンで特に総理に期待される事とか、もしあれば教えていただきたい。

【知事】何を期待、あいつが走る訳じゃないんだろう。

【記者】もう1点お伺いしたい。ちょっと都政とは離れちゃうんですけど、大井競馬場の話なんですが、大井競馬場は23区が母体となっている組織が運営しているんですけども、その中に、大井競馬場に、5階の高台に特別室というのがありまして、そこに結構、区議が視察という名目で、無料で観戦などをしているという事で、これがまた議会活動とは関係ないのではというような指摘もあるんですが。

【知事】それは君、区議会に行って、品川区に聞いてくれよ。そんなもの、私分からんよ、そんな事は。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)