石原知事記者会見

平成24年10月17日更新

石原知事定例記者会見録

石原知事定例記者会見
2012年10月12日(金曜)
15時00分〜15時20分

質疑応答

【知事】私から申し上げることはありません。質問があったらどうぞ。

【記者】都議会に提出されておりました、日本国憲法の、無効だということを求める請願が出てたんですけども、それについて都議会の新会派の東京維新の会が賛意を示したことに対して、日本維新の会の橋下徹大阪市長が、憲法破棄の立場は取らない、それから破棄するのは無理だということをおっしゃって、東京維新の会と予定してた連携を保留することにしたそうです。憲法については、石原知事は破棄が持論でいらっしゃいますけれども、橋下さんの考え方についてどう思いますか。

【知事】間違ってる、それはね。なまじの法律家だから。廃棄したらいいんですよ。通らないものなんだから。改正しないで、横に新しい憲法をつくっておいて、しっかりした総理大臣が出てきたら、これを廃棄してこの新憲法にしますと言って国会にかけたらいいんですよ。
 だってね、占領下で占領軍が統治のためにつくった基本法、統治法が、独立を果たした後でもまかり通るなんて事例って世界にないんだから、歴史の中にないんだから。吉田茂の間違いは、単独であろうと限られた国であろうと、とにかく独立をしたときに、あの憲法を廃棄したら良かったんですよ。しなかったんだ。承認国家でいいって言ったから間違いなんだ、こういうことになったんだ。
 はい、どうぞ。

【記者】8月19日に尖閣に上陸した人間でございます。知事に支援として皆さんから送られた、14億7千万円についてお聞きします。今、基金にして私達のご質問提出したものに対して、強く政府に実効支配を要望していくというお答えをいただきましたけれども、例えば漁師さん達、石垣の漁師さん達の集団漁業活動とか、例えば新聞に全面広告で尖閣が我が国の領土であるというようなことの宣伝、或いはメガフロートとか、いろんな形で提案を申し上げましたけれども、今、我々ができることがあるんじゃないかと、国が今や全くやってない状態でございますから、そういうふうに思いますけど、先頭に立っていただきたいと思いますけれども、知事はその辺どのようにお考えでしょうか。

【知事】今、朝日がすごい顔で君を睨んでたぞ。
 それは、ちょっと筋が違うんじゃないでしょうか。これは、やっぱり実効支配で、船だまりとか灯台とか、その他この他をつくるということで、国民に訴えて国民の皆さんも協賛して出してくださった金なんでね、間もなく選挙もあって政権が変わるでしょう。
 私、実は、総裁選挙の前にある人に言われて(安倍)晋三君に会ったんですが、長いこと飯食いながら。彼もそのときに、私が言ったとおりやりますと言ってくれたんだ。ちょっとトーンダウンした感じはしないでもない、尖閣について。でも、これはやっぱり政府がやることですから、政府がやる仕事にあの基金というものを活用してもらえばいいんでね。15億のお金、これ今も少しずつ集まって、まだいますけど、それがどこまでどれに役立つかわかりませんが、今言ったみたいに船だまりをつくるとか灯台つくるといったらかなりのお金がかかるでしょう。そのときにそれを拠金というか、使用してもらえばいいことで、そのために基金として積んであるので。今、一部の国を思う人たちの気持ちは分かりますけどね。
 メガフロートの浮き桟橋っていったってどこにつくるんですか。

【記者】ここは、私達10回行っておりますので、北小島と南小島の間がいいところ、場所があるんですね。知事もおっしゃってた…。

【知事】あそこかなり海流が激しいけど、どういうふうにつなぐかね。それで、そこにどうするの。

【記者】そこに、メガフロートといっても、あの枠にはまるような形、もちろんつくらなきゃいけないですけれども。そこに上陸しないまでも、民間として石垣市と協力してやればできると思いますけれども。以前、大平内閣時代にそういう船だまりの場所の計画書も実際ありますので、それに合わせた形でメガフロートを考えればできるんじゃないかと。

【知事】そこに船を、船だまりの形をつなぐわけですか。

【記者】はい。つなぐというか、浮きドックですから一種の。直接向こうの、もちろんつなげられればそれがいいですけれども、それでなくてもできます、それは十分。

【知事】つまり、コの字型のようなのをつくるわけ。

【記者】南小島、北小島がこうありますから、その間にこういう形でやるということです。

【知事】四角のもの、それともコの字型のもの。

【記者】こうなってますから、実際には三角形型が一番いいと思いますけれども。そうすると嵐のとき以外は漁船とかそういうものが、停泊したりいろんなことができると思います。

【知事】いや、嵐のときにこそ船だまりが要るんでね。台湾とかシナの船というのは大きいでしょう。だから、船を支えて何日でも頑張れるけど、石垣の船だったら矮小な船ですから、1人しか乗ってないから、あそこで船を支えて嵐過ごさすっていったら帰りの燃料無くなっちゃうんですよ。

【記者】一応、我々も10回往復してますので、分かりますけど。逆に、往復のあれは持ってますから、あそこに停まる場所さえあれば、停泊する場所さえあれば、魚が取れなくても、魚が取れる翌日、翌々日まで待って漁ができますから。嵐のときはもちろん時化(しけ)ですからみんな避難しなきゃいけませんけど、それ以外のことだったら、非常に船だまりがあるということは、浮きのそういうものがあるということは大変良いことだと思うんですね。それを是非、この間サルベージ船で知事がおやりになったことをやって、もう一回連続して繰り返していただいて、どういうことができるかをすぐ政権が代わっても実行にできるような調査活動も繰り返してもらいたいと思ってるんですけども。

【知事】あ。そのための調査活動は、基金を使って喜んでやりますし、石垣市も協力してもらいますけどね。あそこに実際にものをつくるというのは、やっぱりこれは国家の仕事ですから、その一部に拠金というのを活用すればよろしいんで、いきなりそれを東京のイニシアチブで、ものをつくるということに使うのはちょっと筋が違うと思います。これはやっぱり、献金してくださった方に対しても相談しなくちゃいけないことですし、私は、やっぱり本来は政府がちゃんとした仕事をするときに、あのお金を役立ててもらいたいと思ってますけども。

【記者】ちょっとしつこいようですけども、例えば石垣市とか石垣漁業とも我々話してますけども、魚礁というような形の浮き魚礁とかいうことは国がやらなくても民間でもできますし。是非、それは我々、私も一応献金した1人でございますけれども、国が今、全くやってない状態なんでね、是非知事が先頭に立ってやっていただけると、これは国民の決意を中国に対しても示すことになる。平和的な形で、挑発する形じゃなくて、そういうことができるんで、もう一度ちょっと、この献金の使用というのを検討していただきたい、先頭に立っていただけないかというのを要望として、また質問としてもしたいと思いますけれども。

【知事】石垣市の漁民達への協力ということでしたら、私達も沖ノ鳥島や八丈、それから小笠原諸島でやった経験があります。魚礁つくるのは、これは、都が協力する形、都の財政でもできないことはないと思います、それは。ただ、公式的にそのお金を使うというのは、ちょっと、やっぱりこれ問題あるし、まあ、間もなく政権も代わるでしょうから、そのときに政権の姿勢に待ちたいと私は思います。はい。基金の性格からいっても。

【記者】じゃ、また…。

【知事】気持ちは分かるけどね、あなたの焦る。こっちもいい年だし焦るよ、本当に。このままずるずる、ずるずる時が過ぎていくのはね。

【記者】はい、どうもありがとうございます。

【知事】はい、どうぞ。

【記者】ちょっとお聞きしづらい問題ですけど、中国語の方では石原さんの四男が事故で亡くなりましたという記事は結構広く伝わってるんですけど、それは、その真実と、あと、多分捏造のニュースじゃないかなと思いまして、今までずっと中国語のマスコミはこういう捏造の、今までやってきたんですけど、こういうやり方で国民の感情を煽ってって憎しませたりとか、コントロール…。

【知事】はあ。うちの4番目の息子死んだの。

【記者】そうですね。それ、先月9月3日の和歌山県で登山途中で事故で亡くなりまして、それは石原さんと長男が一緒に現地に来ましたというニュースが。

【知事】何だ、何か小説じゃないか、それ。それで意趣晴らしになるなら結構だね。浅はかな人間達だね。私と、何、長男と四男が一緒に登山して。

【記者】四男お一人が登山して。その、事故後、病院の途中に、運んだ途中に亡くなりまして。それで、あの…。

【知事】何のためにそんなことをするんだろうね。意趣晴らしかね。面白いね。浅はかな奴らだね、シナ人っていうのは。もういいよ、そんな話、どうでも。事実じゃないんだから。ピンピンして生きてますよ。

【記者】それで、向こうの最初の出処がちょっと分からないですけど、それ、探ってみたら、その途中から、失礼ですけど、日本の共同通信のニュースでって言ってまして、でも共同通信はそういうニュース無いってはっきり答えてまして、でも中国国内では、皆分からないから、国民でこのニュースは広く伝わってる。

【知事】ああ、それで拍手喝采してるわけ。

【記者】やっぱり、こういう感情を煽ってるから、天罰とかって出てきてます。

【知事】ああ、天罰、当たんなきゃいいけどね。日本の天の神様が守ってくれるでしょう、私は。私の家族も。はい、そう信じております。
 はい、どうぞ。

【記者】中国関連でもう1点なんですが、ノーベル文学賞、昨日発表されまして、日本と中国、どちらが取るかで注目されていたんですが、中国を代表する作家の莫言(ばくげん)氏が受賞しました。作家として、何かご感想あれば。

【知事】いや、僕は両方の作品をあまりよく読んでませんしね。村上君のあまりいい読者でもないんですがね。ただ、村上君の文学の特性っていうのは、無国籍、無人格、無個性というか、この頃世界に蔓延している若者の1つの風潮というか本質的な共通項みたいなのを捉えて、だから人気があるんだろうけども。
 ノーベル賞というのはかなり政治的なところがありましてね。特に文学賞とか平和賞というのはそういうことがあるんだけども。その中国の、シナの作家は私、読んだことありませんが、新聞の報道によると、貧しい農民を描くことでの一種の政権に対する揶揄というか、間接的な批判というのを書いてるということは、今のシナのいろんな姿勢を見て、世界中が苦々しく思ってるんで、そういったものをある種の判断で採択したのではないのかという気がしますな。
 はい、どうぞ。

【記者】先週、都民広場でメダリストの表彰をされましたが、そのときの知事の挨拶の中で、「政治家は何やってるんだと言いたい」と。「この国をつくり直していこう」と、「俺たち大人の責任だ」と、「皆で頑張ってやろうや」と。知事が先頭に立って行かれるのかというような意欲を感じさせるような内容だったんですけれども、尖閣が国有化された現状、今、石原新党というものに対する知事の意欲はいかがなものなのでしょうか。

【知事】ああ、それは何か、とにかく中央官僚のこの国家支配というのをぶち壊さなきゃいかんと思って、やっぱり地方の行政を預かってみると、つくづくそれを感じますけどね。
 あとは私の年齢と健康ですな。ちょっと4日に大事な診断が下るんで、それをもって是とするなら、私は身を捨てるつもりで、何でもやるつもりでおります。ま、分かりません、これは。仲間に迷惑掛けちゃいけないから。途中で健康、へたったりして。
 どうぞ。

【記者】まず今、4日に大事な診断というのは、来月の4日…。

【知事】余計なこと言わない。プライバシーのこと聞かないの。そんな話、君に答える筋もない。つまらん質問するなお前。

【記者】あと、週末に、今週末なんですけれども、三宅島のバイクレースがあるんですが、知事、当初、出席される予定だったというふうになっていたんですが。

【知事】ええ、もっと大事なアポイントメントがありますので、私は行きません。

【記者】知事が肝煎りで一応始められたバイクレースなんですが、それよりも大事な公務。

【知事】もっと大事なことがあります。はい。君に言うことはない。

【記者】先週の会見では、80歳を超えられて、あの…。

【知事】何を言いたいんだ君は。もう辞めろって言うのか、それとも俺が嫌いなのか。え。

【記者】だらだらとこれから生きていくということをおっしゃっていたんですが、予算編成がこれからあったりするタイミングで、残り任期で知事が新しく都政の中で取り組むべきことをどういうふうに…。

【知事】あまりないな。ほとんどのこと、やったからな。国が東京の真似したらいいんだよ。大気汚染、やったらいいじゃないか。大阪も真似してやってるんだから。会計制度、変えたらいいじゃないか。朝日新聞しっかりしろよ。単式簿記なんてやってる馬鹿な国は、日本の周りで、何回も言うけど北朝鮮とパプアニューギニアとフィリピンだけだよ。大福帳にもならない、健全なバランスシートもない、財務諸表も出てない財政やってる国、どこにありますか。新聞がしっかりしろよ。特別会計でごまかし放題じゃないか。

【記者】あまりやることがなくて、だらだら生きるということであれば、都政を、例えばどちらかにもう譲るとか、そういうふうなことを考えたりはしないんですか。

【知事】ああ、考えてるね、時々ね。いい人がいればね。私は何も4期やるつもりじゃいませんでしたから。ただ、尖閣の問題出てきたから、これも結局変な形で形(かたち)がついたし、ペンディングになってますけど。だからやっぱり次の政権に期待しますよ。
 はい、ほかに。どうぞ。

【記者】今、都政の話が出たんですけれども、都が今年8月に都民に対して行ったアンケートで、現在の都政に満足しているという人が去年に比べて16%アップして、74%近くいらっしゃるんですが、一方で日々の生活に直接かかわるような政策に関しては、都民の声があまり反映されていないんじゃないかという声もあるんですが、その点について知事の考えをお聞かせください。

【知事】どっちの方?後段の方が大事だよね。
 日々の生活にかかわりある行政っていうのは、いろいろありましょうがね。しかし経済全体がこんなに沈滞してくると、それは皆いろんな不安を感じたり、不満も持ってますよ。私は、これは根源的には国の問題だと思うし。東京は財政再建しましたし、人も減らしましたし、役人の給料も減らしてる。国がやったらいいじゃないですか、同じことを。何でやらないんですかね。

 それから、不合理な行政が暴かれるような外部監査をやるって、法律つくって地方自治体には頼んでおいても、国の外部監査ってあるんですか。君らしっかりしろよ、ジャーナリズムが。国の外部監査、やらせたらいいじゃないですか。会計検査院なんて、役人が役人調べてても、こんなもの馬鹿な話だよ。何でやらないんですか。地方にやらせて、国は外部監査入れないで済むんですか。
 そういったものをやらずにだね、とにかく経済が沈滞し、ものがうまくいかない。そしたら都民はいろんな不満、不安を抱えるでしょうよ。これは最終的には国の問題だと私は思いますよ。東京がやり、大阪も真似してやって成功してることを、何で国がやらないんですか。財務諸表のない、健全なバランスシートもないような、こんな国は先進国で日本だけだ。後進国にもないよ。国民の皆さんもメディアもしっかりしろよ本当に。会計制度、変えさせたらいいじゃないか。財務省が嫌がるだけだろ。何で君らやらないんだよ。経団連もだめだよね。怖くて言わないんだよ。歴代の会長に言っても、豊田章一郎もそうだ。前の、キャノンの何とか、今度の狸みたいの、何ていうんだ、あいつ。あれもだめだ。「はあ、そうですか。いや、それは知りませんでした」で終わりだよ。言ったらいいじゃないか、調べてすぐ分かることなんだから。どこの会社だって複式簿記・発生主義でやってるのに、この大国、経済大国日本だけが、世界の中で本当、数えるほどしかない単式簿記でしかやってない、こんな馬鹿な会計制度がまかり通るっていうのは、メディアが駄目なんだよ。国民も駄目なんだよ。政治家が駄目なんだよ。そうだろ。何でこの問題、メディアは問題にしないんだよ。頼むよ、本当に。
 はい、もういいや。終わり。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)