石原知事と議論する会

平成14年8月19日更新

今、子どもたちに居場所は? 家庭・学校・地域は機能しているか 〜心の東京革命〜
平成11年度第3回「石原知事と議論する会」概要


テーマ  今、子どもたちに居場所は?家庭・学校・地域は機能しているか〜心の東京革命〜

日時  平成12年2月15日(火)午後2時30分から午後4時15分まで

場所  都立九段高等学校 4階 多目的ホール

趣旨  キレる子、あいさつのできない子、社会ルールを守れない子、思いやりのない子、円滑な人間関係を築けない子、自尊感情の欠如した子、「人」として心のバランスを失った子どもたちの存在が問題となっています。
 彼らは、学校ましてや地域に自らの居場所を持たず、最も安住できる家庭にすら居場所を見いだせない場合さえあります。
 このような状況を生み出した責任は、子どもたち自身にはなく、大人そのものにあるのではないでしょうか。
 学校、地域における教育力の低下も指摘されて相当の時日が経過し、また、家庭機能の喪失も言われています。
 そこで、今、私たちが、それぞれの立場で何をすべきかについて、都民の皆さんと一緒に考えるためのたたき台として、都は平成11年11月「心の東京革命推進に向けた取り組み方向素案」を発表しました。
 平成12年6月を目途に「取り組み方針」を策定いたしますが、今回の「石原知事と議論する会」は、その参考とするために都民の皆さんのご意見やアイデアをお伺いしました。
   
参加者


(公募都民)
発言者18名、一般参加者102名 
(コメンテーター)
白井 智子さん(ドリームプラネットインターナショナルスクール校長)
米長 邦雄さん(東京都教育委員、永世棋聖)
・特別参加 加納 典明さん(東京の問題を考える懇談会委員、写真家)
(都側出席者) 知事、教育長、生活文化局長、政策報道室理事(司会)


主な意見

○ 地元で、教育面でのアメニティを開発する「教育トラスト」運動を展開している。輪を広げていきたい。

○ 今は、全てのことがシナリオ通りに進んでいく。学校・家庭でも日常をぶち壊すようなアクシデントが、子どもを成長させる。そのような経験も必要ではないか。

○ 学校とは勉強をしに行くところ、特別面白い必要はないのでは。今までの教育(制度)そのものを一方的に否定するというのは・・・

○ 規律あっての楽しさであるということを、大人は(私たち)子どもに教えてほしい。

○ 心の東京革命7つのスローガンでは子どもは心を開かない。本日が議論のスタートなら賛成である。

○ 子どもたちに常識がないというなら、大人は子どもに本当の意味での自己決定権を与え、学校や社会を子どもが自由な空間として生きられるよう行政は舵取りをすべきである。

○ 退職した小・中学校の校長先生を、非常勤またはボランティアとして活用し、教科書だけではない教育をすることを考えたらいかがか。

○ 生きた日本の歴史を学ぶために、例えば、小塚原の刑場跡地などを子どもたちに見せる機会を設ける。

○ 地域の大人と子どもが関わり合っていく文化を創り出すことが必要である。

○ 自分とは違う存在があるということは、他人との関わりからしか分からない。人の心に触れられるような教育を受けたかった。

○ 自分に対する自身は人から必要とされているということから生まれる。そのような教育の機会が必要である。

○ 高等学校で職業教育に力を入れられないものか。

○ 小さい頃から、障害者と健常者が学校の中で巡り会うような教育が必要である。

○ 知事は都立のことばかりではなくて、私立学校にも困っている生徒がいることを知って対策をしてほしい。

○ 現在の授業は受け身的、自分の目で見て、肌で感じる教育をしてほしい。

○ 小・中・高と学年が進むにつれて議論する機会が学校の中で減ってきている。もっと機会を増やすべき。

○ 自立した母親でなければ、自立した子どもは育てられない。母親を啓発してほしい。

○ 母親を有無を言わさず、地域に引っ張り出す方法を考えるべき。

○ 雑駁な街そのものから学ぶことは多い。街を綺麗にしすぎないこと。

○ 学校教育において、歴史観を持つ教育をすべき。

○ 人格形成期の教育をする時期にある小学校低学年・幼稚園の教師の給料を上げ、頑張ってもらいたい。