平成23年3月24日更新

東北地方太平洋沖地震・東京都知事発言


発言内容

 最新の金町浄水場の水の検査値は、放射性ヨウ素が七十九ベクレルでありました。
 検出された数値は、国の暫定基準を下回っておりまして、乳児の摂取を控えていただく必要はありません。
 なお、基準値は、年間摂取量をベースに一日あたりの値が決められています。今後も測定値は上下すると思いますが、仮に、一時的に基準値を上回っても、年間を通して基準値の範囲であれば問題はありません。
 これからも、継続して水の検査結果を公表していきますので、都民の皆様には冷静な行動をとっていただきたい。
 一方、昨日の測定値を踏まえて、対象の区市にペットボトルの水を二十四万本送りましたが、乳児を持つ親御さんの不安の払拭に万全を期すべく、明日、追加で二十四万本を区市に送ります。
 さらに、浄水場では、活性炭の投入量を通常の四倍にするなど、より水をきれいにするための努力を重ねています。
 東京都として、取り得る手立てを尽くしてまいりますので、都民の皆様には、冷静な行動をお願いしたい。
 なお、私も金町浄水場に行き、現場の取組みを自分の眼で確かめてきます。

 株式会社プリンスホテルから、三月三十一日に営業終了するグランドプリンスホテル赤坂を、福島原発事故で不安感が拡がっている福島県民のために活用いただきたいという大変ありがたい提案がありました。
 約七百室、最大で約千六百人分という規模で大変有効でありますので、株式会社プリンスホテルと共同で、解体が始まるまでの三か月間、一時的に避難施設として開設することにしました。
 心身ともに大変な生活を続けて、避難されている方々のために、大いに役立つと思います。
 福島県に現地事務所を設置することを提案する予定であり、その事務所を活用しながら、福島県と連携して、受け入れを進めていきたいと思います。

東京都知事 石原 慎太郎
本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。