テレビ出演等

平成22年11月4日更新

あなたの知らない石原慎太郎(日本語訳1)

編集者の言葉

 石原慎太郎の名前を言うと、中国の民衆がすぐさま次のような沢山の言葉を連想するだろう。日本の右翼、反中人物、軍国主義者、民族主義者、国粋主義者、扇動者、トラブルメーカー・・・・・・

 中国のメディアが石原氏によく貼り付けたこれらのレッテルは、間違いなく、何れもポジティブなものではない。

 人にレッテルを貼るのは、表述上の便利さがあると同時に、問題を簡略化する欠点もある。レッテルを貼ること自体は、事実上、既に一種の評価を下したことになる。しかし、評価を出す前に評価される相手とその行為に対して、真実に基づいて客観的に認識することこそ公認されるべき態度ではないだろうか。残念なことに、これまでの中国のメディアは一度も石原氏を取材し、深く報道したことがなかった。石原慎太郎の名前を引っ張り出して批判する記事が多いのだが、多くは彼の片言に対する激しい応酬に止まるもので、その人物やその言行に対する全面的な調査をした上で書いたものが少ない。

 真実の石原慎太郎は、幾つかのレッテルで表現できるものではないだろう。彼は政治家であり、作家であり、演出家であり、航海の冒険家でもある。嫌中であり、嫌米でもある。彼は国際的なトラブルメーカーであり、日本国内のトラブルメーカーでもある。彼は日本人が優れていることを強調すると同時に日本とアジアの共存も主張している。彼は神風特攻隊員を謳歌し、南京大虐殺の数字や靖国神社参拝に疑問視もする。また、日本の戦前体制に反感も持つ。彼は現体制下の中国を否定しながら、中国の歴史や文化が好きである。彼は扇動者であり、しばしば大衆の神経を刺激する発言をし、日本の様々な弊害を強く批判しながら、日本で最も人気の高い政治家の1人でもある・・・・・

 これらの雑然とした情報の背後で、石原慎太郎の論理はどうなっているだろうか。
 偏見とステレオタイプのイメージ、石原慎太郎への敵視を一旦置いておき、まず彼がどのような人物かを見てみよう。

 彼を正確に認識した上で評価する。敵対人物≠ナあっても、その言葉の中に忠言が含まれているかもしれない。弊誌が嫌中人物≠取材し、報道する理由も既に明瞭になっているだろう。我々の相手を知り、よりうまく応対するためである。