知事の部屋

 
猪瀬都知事「知事の部屋」
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平成25年8月8日更新

平成25年第一回都議会臨時会知事発言

 平成25年第一回都議会臨時会の開会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。

 先の都議会議員選挙において都民の信任を得て当選された127名の議員の皆様に、心よりお祝い申し上げます。誠におめでとうございます。ここにお集まりの皆様と、都民・国民のため、力をひとつにして取り組んでまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

 さて、日本経済が陥った長く深い停滞の中で、国民は将来への期待を持てず、閉塞感に苦しんでまいりました。さらに、一昨年の未曾有の大震災は、その状況に追い打ちをかけたのであります。
 昨年末に誕生した安倍政権は、矢継ぎ早に経済政策を打ち出しました。暗雲に覆われた日本列島に一筋の光が差し込んできたというのが、大方の実感ではないでしょうか。今回の参議院選挙の結果は、景気回復への期待のみならず、安定した政権が、社会保障の構造的な行き詰まりや、破綻寸前の国家財政といった日本の危機に真正面から向き合い取り組むことを、多くの国民が、望んだからだと思います。
 そして、差し込んだ一筋の光を確かな輝きにしていくことが、求められているのです。不安から安心へ、失望から希望へ、停滞から成長へ、人々の「心の季節」、「時代の季節」を変えていく力と責任があります。「安心・希望・成長」、この3つを軸に都政運営を行ってまいります。都議会の皆様のご協力をお願いいたします。

 2020年のオリンピック・パラリンピック東京招致、これを何としてでも実現したい、熱い情熱で招致活動に取り組んでおります。未来を担う子供たちに夢を贈り、被災地の復興に弾みをつけ、日本が持つ力とホスピタリティを国際社会に強くアピールし、東京と日本を大きく飛躍させる起爆剤にしたいと思います。
 オリンピック・パラリンピックは「平和の祭典」であります。折しも来週8月15日は終戦の日でありますが、我が国は、戦後68年、一貫して平和を守り続けてきました。その日本で、大会を開催することで、これからも平和のトップリーダーであり続ける、その決意を全世界に示してまいりたいと思います。
 IOC評価委員会の報告書では、東京は高い評価を受けることができました。都議会の皆様、都民・国民の皆様から大きな力をいただいたおかげであります。また、スイス・ローザンヌで行われたテクニカルブリーフィングでは、政府・スポーツ界の代表の力に加えて、滝川クリステルさんの流暢なフランス語もIOC委員の心を捉え、東京に流れを引き寄せることができたと感じています。しかし、イスタンブールやマドリードも国運を賭けて、懸命に頑張っているのです。
 9月7日の開催都市決定まで残り1か月、招致レースで目指すのは、金メダルのみです。開催都市の名前が読み上げられるその瞬間まで、「チーム日本」総力を挙げて、さらに戦闘的に、そして謙虚に戦い抜き、ブエノスアイレスでは、トップランナーとしてゴールを駆け抜けたいと思います。

 改めて申し上げるまでもなく、東京は日本の心臓であります。加えて、洗練された成熟都市・東京は、少子高齢化や環境問題など、発展段階にある世界の都市が、いずれ直面することになる課題を先取りする位置にあります。その意味においても、東京は、最も「明日」に近いところにいるのです。その東京が果敢に挑戦していくことこそが、都民はもちろん、国民全体、人類全体の利益にも繋がるに違いありません。
 吉野利明議長、藤井一副議長をはじめとして、都議会の皆様とは、まさに車の両輪として、真摯な議論を交わしながら、東京のため、日本全体のため、共に力を尽くし、都政を前進させてまいりたいと思います。より一層のご理解、ご協力をお願い申し上げます。

 なお、臨時会には、監査委員の選任の同意に関する議案を提案しております。よろしくご審議をお願いいたします。

 以上をもちまして、発言を終わります。