知事の部屋

 
猪瀬都知事「知事の部屋」
プロフィール施政方針記者会見活動の紹介海外出張交際費

海外出張

平成25年10月15日更新

ロシア(サンクトペテルブルク市)出張の概要と成果

 2020年オリンピック・パラリンピック競技大会を東京へ招致するため、ロシア・サンクトペテルブルク市で開催されたスポーツアコード会議に出席しました。
 この国際会議は、IOC委員を含む世界中の競技団体の役員ら約2,000人が集うとともに、招致を目指している3つの立候補都市が初めて一堂に会する重要な会議でした。
 会議では、プレゼンテーションや記者会見などに臨み、東京の都市力と開催計画の優位性を強くアピールしました。また、スポーツ関係者やIOC委員などと会い、意見交換する中で、東京の「大会開催ビジョン」と「大会開催運営能力」の高さを改めて強く訴えました。

出張概要

○期間 平成25年5月28日(火曜)〜6月2日(日曜)

○出張人数 9名

○総経費 20,867千円

出張先での主な行動と成果

5月28日(火曜)

 猪瀬知事は5月28日未明に羽田空港を出発する予定でしたが、航空機の機材トラブルにより、代替機で約8時間遅れて出発し、現地時間同日夜にサンクトペテルブルクに到着しました。
 そのため、28日夜に参加する予定だった開会レセプション(スポーツアコード主催)には間に合いませんでしたが、到着後すぐにホテル周辺でジョギングし、招致への意気込みを強く訴えました。

写真
サンクトペテルブルク市内をジョギング

5月29日(水曜)

 翌日に開催される立候補都市のプレゼンテーションと記者会見に備え、日中は関係者との打ち合わせやリハーサルなどを重ねました。
 午後はサンクトペテルブルク市のゲオルギー・ポルタフチェンコ市知事と面会しました。市庁舎に向う道路が大渋滞であったため、機転を利かし、急遽地下鉄を利用して移動するというハプニングがありました。
 面会では、まず、猪瀬知事がスポーツアコード開催に対する市知事の尽力をねぎらい、続いてスポーツ談義を行いました。ポルタフチェンコ市知事が1964年の東京オリンピックを覚えていると話すと、猪瀬知事は東京大会ではソ連の選手が大活躍をしたことを覚えていると応じました。
 知事は、東京都とサンクトペテルブルク市は、古いものと新しいものとが調和している点でよく似ている。ジョギングで市内を走って肌で感じた、と話しました。
 その後、猪瀬知事が都庁舎内観光PRコーナーでサンクトペテルブルク市の観光PRを開催することを提案し、ポルタフチェンコ市知事が東京に廃棄物処理技術の専門家を派遣したいと話すなど、両都市が今後、協力していくことを合意し、予定時間を超え、1時間の面会が終了しました。
 夕刻、レンエキスポ展示会場に設置されたイスタンブール、マドリード、国際パラリンピック委員会の展示ブースなどを視察した後、東京ブースを訪れ、招致アンバサダーであり、フェンシング男子五輪メダリストの太田雄貴選手とともに、タッチパネルモニターによるズーミングなどを使って東京の開催計画の素晴らしさをアピールしました。
 展示期間中、IOC委員やスポーツ関係者が相次ぎ東京ブースを訪れ、開催計画のPRに加え、ユニークな漫画カメラでの撮影や、東京で開催すべき理由を解説したパンフレット、エコバッグなどが好評を博し、3日間で、延べ約2,800人もの来場者がありました。
 夜にはIOCが指定した公式リハーサルに臨み、翌日に控えた実際のプレゼンテーション会場で、最後の調整を行いました。
 その後、山村嘉宏駐サンクトペテルブルク総領事によるブリーフィングを受け、ロシアのスポーツ界や現地事情について意見交換を行いました。

写真 写真
ポルタフチェンコ サンクトペテルブルク市知事と会談(市庁舎) 国際パラリンピック委員会ブースを視察
写真 写真
東京ブースにて漫画カメラで撮った画像を披露 展示会場でコロンビアのIOC委員と面会

5月30日(木曜)

 午前は、プレゼンテーションと記者会見に臨む直前のリハーサルや打ち合わせを行いました。
 午後からは、立候補している3都市のプレゼンテーションが行われ、イスタンブール、東京、マドリードの順で、それぞれ20分間ずつ、開催計画や理念、運営能力などが説明されました。
 猪瀬知事は、イスタンブールのプレゼンテーションを熱心に聞いた後、休憩を挟んで東京のプレゼンテーションを行いました。
 知事は2020年競技大会の東京招致に向けて、英語でプレゼンテーションを行いました。時折、ユーモアを交えながら、熱意をもって語り、東京が世界で最も安心・安全な都市であること、強い財政力を有すること、世界トップクラスの輸送システムが大会成功を支えることなど、東京の強みをしっかりとアピールしました。
 海外メディアからも、「知事はエネルギーと熱意、情熱に満ちたプレゼンテーションの先頭に立った。3都市すべての聴衆から最も受け入れられ、プレゼンの中で何度も拍手と歓声が沸き起こった。」(in side the games・英国)と報道されるなど、大変好評を博しました。
なお、プレゼンテーションの概要は次のとおりです。

プレゼンテーション

■日時(現地):2013年5月30日(木曜) 15時10分〜15時30分 (日本時間20時10分〜20時30分)

■場所:LENEXPO Exhibition Complex

■プレゼンター

  • 猪瀬直樹(東京都知事/招致委員会会長)
  • 竹田恆和(招致委員会理事長)
  • 水野正人(招致委員会副理事長/専務理事)
  • 橋本聖子(2020年オリンピック・パラリンピック日本招致議員連盟会長代行/招致委員会理事)
  • 荒木田裕子(招致委員会理事/スポーツディレクター)
  • 太田雄貴(オリンピアン/招致アンバサダー)

■内容

  1. 竹田恆和 招致委員会理事長
  2. 国際招致PRフィルム「Tomorrow begins(1分版)」上映
  3. 猪瀬直樹 東京都知事/招致委員会会長
  4. 水野正人 招致委員会副理事長/専務理事
  5. 荒木田裕子 招致委員会理事/スポーツディレクター
  6. 競技会場紹介映像 上映
  7. 橋本聖子 2020年オリンピック・パラリンピック日本招致議員連盟会長代行/招致委員会理事
  8. 太田雄貴 招致アンバサダー/オリンピアン
  9. 竹田恆和 招致委員会理事長
猪瀬知事(招致委員会会長)プレゼンテーション要旨
  • 私たちは、東京が、世界で最も安全な都市であることを誇りに思っている。男性も女性も、グループでも一人でも、昼夜を問わず誰もが安心して街を歩くことができる。落し物をしても、現金ですら、手元に戻ってくる。
  • 東京が持つ強い財政力が、2020年の大会を成功に導く強い支えとなることも非常に誇りに感じている。東京は世界最大の経済規模を有する都市で、一つの国であるならば、その経済規模は世界でトップ10を伺う位置にいる。この強い財政力によって、45億ドルの大会開催準備基金の積立を可能にした。この基金は銀行に預金され、新設の恒久施設やインフラ整備に必要な資金は全額準備されている。
  • 世界トップクラスの優れた輸送システムは大会計画を支えるもので、全てのアスリートや大会関係者は、常に、時間通りに目的地へ到着することができる。
  • 東京は、アスリートや国際競技団体、そして私たちに信頼を寄せてくれる方々のために卓越、友情、尊敬の精神をもって大会を開催する。

 プレゼンテーションの後、猪瀬知事は6人のプレゼンター、福井文部科学副大臣とともに20分間の公式記者会見に臨みました。
 会見で、記者から「今回の東京のプレゼンは熱意が際立っていた。スティーブン・スピルバーグ監督でも雇ったのかと感じた。」との発言が出るなど、メディア関係者からも東京が好印象を持って受け止められました。

写真 写真
東京のプレゼンテーションに臨む知事
写真
プレゼンテーションを終えて 東京2020チーム
写真  
公式記者会見  

5月31日(金曜)〜6月2日(日曜)

 知事主催の「東京2020招致懇談会」を市内のホテルで開き、100名近くの地元財界人やスポーツ関係者、国内外のメディア関係者が詰めかけるなか、知事は「オリンピック・パラリンピックの開催地はもうすぐ決まるが、ぜひ東京の招致に協力してほしい。そして東京に遊びに来て、街を楽しんでいただきたい」と訴えました。
 午後には、全日程を終えて、サンクトペテルブルクを出発し、6月2日の早朝に羽田空港に到着しました。

写真 写真
招致懇談会で協力を呼びかける知事 ロシアの参加者と歓談