知事の部屋

 
猪瀬都知事「知事の部屋」
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記者会見

平成25年5月2日更新

猪瀬知事定例記者会見
平成25年5月2日(木曜)
15時01分〜16時07分

知事冒頭発言

1 スポーツアコード会議への出席について

【知事】まずは、スポーツアコードという会議が、サンクトペテルブルクであります。これは、国際競技連盟およびスポーツ団体関係者約100団体、2000人が、年に1回、一堂に会するスポーツの国際会議であります。この国際会議、スポーツアコードに、IOCの委員が約半数、出席します。
 そこで、東京オリンピック・パラリンピック招致に向けて、5月28日から6月2日まで、ロシアのサンクトペテルブルクに行ってまいります。2020年オリンピック・パラリンピックに立候補している都市には、プレゼンテーションや記者会見の機会が用意されておりますので、この場で、IOC委員や、世界のスポーツ関係者に、東京の開催計画のすばらしさを理解してもらいたいと、こう考えております。
 あわせて、展示ブースを設けまして、東京の競技施設の内容、東京の都市力や魅力を世界に向けて発信していきたい。また、できる限り、滞在中に、多くのIOC委員の方々にお会いして、東京の魅力を直接アピールしたい。
 スポーツアコード会議は、今後の国際招致活動における初めての正式なプレゼンテーションの場でありまして、極めて重要な機会として考えております。立候補3都市が連続してプレゼンを行う、この場で、東京のPRをしっかり行って、9月のIOC総会まで続く招致活動を加速させていきたいと思っています。
 詳細は、この後、報道官が説明いたします。日程等、細かいことは、後で説明させていただきます。

2 都施設における新電力の導入について

【知事】次です。都市エネルギー部が、4月1日から発足して、今までの電力改革の部門をきちんと制度的に、東京都の中で位置づけたわけですが、この都市エネルギー部が、ちゃんと目標をつくってやっていかなければいけないんですが、これはもう電力改革を続けてやっていく中で、まず、すぐ、今回、やらなければいけない計画の一つとして、現在は新電力の契約がですね、4月1日時点で30施設、4万キロワットであります。この4万キロワットをもっと増やしてですね、10万キロワットぐらいに持っていきたい。電力の大口ユーザーである東京都は、大体、契約電力100万キロワットぐらいなんですね、現在ね。新電力を育成するという立場から、旧電力の独占状態から、新電力の市場をつくっていくという立場から、今申し上げましたように、4万キロワット現在、それを10万キロワットにしますと、大体、東京都の電力の1割ぐらいになります。350施設、10万キロワットを目標に、新電力の導入を図っていきたい。
 具体的にはですね、夏の電力ピークが過ぎた秋以降に、契約更改のチャンスがたくさん増えてきますので、そこで新電力の契約を増やしていくというふうに思っています。東京の100万キロワットのうち、10万キロワットを新電力にしたいと。国に対して、30%ぐらいの方向でやってほしいと言っていますが、まずは、東京は10%を達成して、その中で、さらに目標値を上げていきたいと、実際にね、やっていくということであります。

3 非常勤職員制度の見直しについて

【知事】次にですね、非常勤職員の制度を見直していきたい。いわゆる「非正規」という言い方をされていますが、この東京都でもですね、非常勤、非正規の職員がおりますが、例えば児童相談所の相談員とか、行政実務の第一線で活躍しているけれども、その報酬額が、雇用年数にかかわらず、同じ職であれば、同じ報酬額と、こうなっておりますので、これを見直していきたい。
 民間では、正規社員の賃上げの動きが出ている中で、非正規社員に、その動きがなかなか及んでいない。東京も、公務員の給料は下げるだけじゃないかというふうな言い方がありますが、それは、今までの公務員の給料は、少し下がったりしているわけですね、下げたりしている。ただし、そうじゃない、すごく低い、非正規の職員の給与は、東京都から先鞭をつけて、なるべく格差がないような形にしていきたいと思っています。
 非常勤職員の中で、経験や業務への習熟度を生かしながら、現場で頑張っている職員の処遇改善に取り組んでいきたいと。具体的には、仕事の頑張りに応じて、報酬額を引き下げる、引き上げる制度を、関係各局に指示しました。これによって、全国の非正規雇用者のモチベーションの向上につなげていきたい、そういうふうに思っています。
 詳しくは、これ、総務局に聞いてください。まずは、そういう方向性を、きちんとすることが、都知事として大事だなと思って指示を出しました。
 今日は、この3点であります。はい、ご質問があれば。はい。

質疑応答

【記者】すいません。TBSの海野と申します。オリンピックのトルコを批判した件についてなんですけれども、知事がツイッターで、「今回の件で、誰が敵か味方か、よくわかった」というふうにおっしゃっていましたけれども、その真意について教えてください。

【知事】それは、フォロワーに対して、いろんな人がいろんなことを言ってくるので、言ったまでです。はい。

【記者】フォロワーっていうのは、一般の方ということになるんですけれども。

【知事】いろいろ知っている人がいますので、僕のね。そういうことです。

【記者】その知事の、東京都の知事の口から、「敵」というような言葉が出てくるのは、ちょっとふさわしくないんじゃないかと私は個人的に感じたんですが。

【知事】それはあれじゃないですか、普通の国語辞典の使い方の範囲じゃないんですか。つまり、友達とか、友達じゃないとか、そういう話ですから。

【記者】そこに悪意だったりというのは。

【知事】悪意もあるでしょう、それは。悪意、いろんな人がいるでしょう。それにすぎない。
 だから、強調したいことは、ご存じのように、きちんと、これから、オリンピックの行動規範に従ってやっていくということを言っているわけですから。

【記者】その知事の発言、失言と言っていいのかわからないですけれども、要は、謝罪をされたわけで、それに対して、いろんなところから批判が出てくるのは仕様がないかなと思うんですが、その後に、ああいうようなツイートをされたというのは、どういうことなんでしょうか。

【知事】質問の意味がよくわからない。

【記者】要は、謝罪をされたということは、それなりの反省といいますか、そういうのがあったのかなと思ったんですが。

【知事】それはそうでしょう。行動規範を守っていかなければいけないと。どういうところに注意しなければいけないか、非常によくわかりましたからね。で、やっていかなければいけないということですよ。それで、そうじゃない、さまざまな、いろんな、関係ないことまで言う人は出てくるからね、それは違うでしょうという話であって、あくまでもオリンピックの行動規範にのっとってやっていくということで話は終わったんですよ。はい。

【記者】ちょっと幾つかあるんですけれども、私、まずオリンピックの関係で、スポーツアコードのサンクトペテルブルクのほうに5月の28日から行かれるということですが、こちら、トルコの代表の方にですね、会われて、直接謝罪をされたりとか、IOCのほうは処分をしないと言ってますけれども、実際、ご自身ではどれぐらい招致活動にですね、影響があると思っていらっしゃるかというのを、改めてお伺いしたいんですけど。

【知事】はい。だから、これからスポーツアコードで、今までと同じようにプレゼンテーションやってくわけですよ。トルコの方に対して、僕の親トルコ的な気持ちというのは、本来持ってますので、それはそれで常々普通に表明していくというふうにしたいと思ってますけど、あくまでもオリンピックは、東京がどういう施設を用意して、どういうアスリート第一でどういうふうにやろうとしているかということを説明する場ですから、プレゼンテーションは。そのプレゼンテーションに徹するということで。それ、もちろんトルコの人に会えば、いやいや、いろんなことは話は、それは雑談はするでしょう。ということですよね。

【記者】そうですか。ちょっと、差し出がましいお話になるかもしれないんですけれども、今ですね、国のほうもイスラム圏からの観光誘致というのにですね、力を入れ始めておりまして、かなり東京というのもオリンピックを誘致するにしろしないにしろですね、今後、イスラム圏からの観光客というのはですね、かなり大きな存在になってくると思いますけれども、今回の件でですね、東京のイスラム圏からのイメージが落ちる可能性もあるかと思いますが、そのあたり何かですね、挽回する施策を打っていくとかですね、何かもっと継続的にイスラム圏に対してメッセージを出していくということはお考えになってらっしゃらないですか。

【知事】それは、東京にいろいろな大使もいますし、それはいろんな形でお会いすることもあるだろうし、そういうことはいろいろ、これから考えていくことも十分にありますよ。

【記者】オリンピックまでに何か打ち出そうというお考え、特にないですか。

【知事】オリンピックは、オリンピックのテーマであくまでもやってるわけですから、今回のスポーツアコードの会議できちんとオリンピックについて、プレゼンテーション、東京のアピールをするわけです。もう既に、IOCに対して、竹田会長のほうからもう答えも出して、そして、あ、レターを出して、答えも来てますから、この件はもうこれでおしまいだということになってますので、それで十分じゃないでしょうか。
 もちろん、個人的にはね、いろんな僕の知ってる方々もたくさんいますから、そういう、個人的な友好関係は常に深めていく、いろんな国に対してね。それは当然でしょう。はい。

【記者】わかりました。もう1点、別件のほうですけれども、新電力の契約拡大の件ですが、大体この10万キロワットすべて新電力の契約になるとですね、今、東京電力との契約と比べて、年間どれぐらいの経費の削減になるのか、見込んでらっしゃるのかということと、大体、施設数としてはどれぐらい、どういった施設を対象にとご検討してらっしゃるかというのを、知事の口からお伺いできますでしょうか。

【知事】基本的には、自由化対象になっている50キロワット以上の契約が、大体100万キロワットぐらいあるということで、そういう中で、独占体制で、東京電力の独占体制の結果、値段が一方的に決められるという形になってるわけですね。そこで新電力の市場がわずか3.5%しかないと、全国でね。そうすると、価格決定の、競争的な価格決定のメカニズムが働かないから、新電力の市場を増やしていくということをまずやらなければいけない。その流れの中で、価格競争が発生するような形態を、だからつくっていこうじゃないかと。まずは、東京が率先して、1割ぐらいまではまずは持っていこうと。今年にできることは、今年度中にできることはそれぐらいまでだから、ただしもっと目標は高いですよ。大体、今、そういう100万キロのうち10万キロやれれば、かなり独占的な値付け、価格付けに対する1つのアンチテーゼにはなっていくということですね。はい。

【記者】日本テレビの坂巻です。知事のニューヨークタイムズへの発言についてですが、ちょっと改めてになってしまうとは思うんですけれども、IOCのほうからは、この一連の発言からの騒ぎについてですけれども、不問に付すというような終わり方になりました。改めて、かなり他国も含めて騒がれたわけですけれども、こういうようなIOCの結論を含めての終わり方になって、今、改めて知事としてどのようにお考えになって、どのように整理されておりますでしょうか。

【知事】だから、既に不適切な表現についてはおわび申し上げたので、今後、IOCの行動規範にのっとって、東京のよさをさらにアピールしていくということになります。はい。

【記者】日本経済新聞のウエマツです。すいません、引き続き不適切発言のことなんですけれども、すいません、先ほど、既におわび申し上げたというふうにおっしゃってますけれども、ちょっと改めて、フェイスブックのほうでも、不適切と認識される可能性があることがコメントの一部にあったということをおっしゃってますが、具体的にどの発言がどういう形で不適切だったということを、改めて説明していただけますか。

【知事】これは、もう既に終わったことですので、それ以上必要ありません。というのは、通訳を介した話ですので、これ以上お話しすることはないと思ってます。はい。

【記者】すいません、その答えがちょっと意味がわからないんですけれども。

【知事】もう、既にだから、不適切であるということで、IOCは、もうそれでオーケーですと言ってるわけですから、これ以上、こちらもね、過去の話を、既に終わったこととして、今、新しい招致活動に、さらに意気込んでやろうとしているわけであって、あまりそれ以上、もう終わった話を触れても仕様がないと思います。はい。

【記者】終わった話というふうに、いや、ちょっとまだ質問終わってないんで。じゃ、質問変えますけれども、IOCのほうからレター、不問に付すというレターが来て終わった話というふうに受けとめてらっしゃるのかなと思いますけれども、これ、単純に、今回の発言というのは、IOCの行動規範に抵触する、しないの話だというふうに受けとめていらっしゃいますか。質問の趣旨は、発言自体が、イスラム文化とかトルコ、イスタンブールの人たちに対する侮蔑的な響きを持って受けとめておられるんじゃないかというふうな受けとめ方もあると思うんですけれども、実際私もそう思いますが、そういった点については、ご自身どういうふうにお考えでしょうか。

【知事】はい。僕は、トルコは行ったこともありますし、イスタンブールは好きです。トルコの人も好きです。ですから、質問がですね、途上国の話として、途上国はこれから、まだいろいろとやることが、インフラ整備とかやることありますねという話でありました。それだけのことなんです。そういう質問が出たので、ほんとはそういう質問は出ないと思っていましたから、そういうほかの国について質問はなしのつもりでいましたから。そういうことで、東京は高齢者が多いんですねということで、イスタンブールは若い人が多いと。そういうことの文脈で、僕はスポーツやってますから、生涯通じてスポーツをやればいいんじゃないかなと、そういう話の趣旨でしましたから、若い人も年を重ねた人も、スポーツをやれるような、生涯スポーツやれるような、そういう環境を東京はつくっていきたいですという趣旨だったんです。はい。

【記者】最後、すいません、最後、1点だけ。先ほど、これから友好関係については普通にやっていくといふうにおっしゃってましたけれども……。

【知事】ええ、そうです。

【記者】改めて、例えば直接的に謝罪、謝罪の言葉なり釈明をするなり、こういう意図だったんだということを直接伝えるなり、そういった直接のやりとりの機会というのを改めて設ける考えというのは、今のところないでしょうか。

【知事】いや、考えてます。

【記者】いつごろ、どういう形で考えていらっしゃいますか。

【知事】それは相手のあることですから。ただ、そんな先じゃなくてもできると思っています。はい。

【記者】直接お気持ちを伝えるという意向だということですか。

【知事】ええ。それだけじゃなくて、やっぱり、大げさに言うと、世界史とか、そういうことを語り合いたいなというふうにちょっと思ってます。はい。

【記者】朝日新聞の岡戸と申します。先ほどのツイッターの話に戻るんですが、知事、1日の未明にですね、ニューヨークタイムズのインタビューの件で、今回の件で誰が味方か敵かよくわかったのは収穫でしたとツイートされましたが、会見前に調べたところ、2387のリツイートがありまして、中身を見ていると、反省してないんじゃないかとか、そういう批判的な意見が多いんですが、決して、ここにある意見が全てだとは思わないんですが、関係者にも同じような印象を持たれる方多いんですが、知事としてこういった意見についてどうお考えですか。

【知事】だから先ほど言ったとおりであって、既にきちんと行動規範にのっとってやると。ただ、いろいろ、フォロワーの中でいろんな知ってる人がいますから、今までいろんなおつき合いありますから、あ、一生懸命励ましてくれる人とそうじゃない人がいるんだなということがわかったという意味なんですね、はい。それだけのことです。

【記者】先ほど、知事、今回の件で不適切な発言を認めて謝罪されたと思うんですけれども、それで、先ほど、知事、新しい招致活動に向けて意気込んでやっていきたいとおっしゃられていましたが、今回のこのツイッターの件でですね、その空気に水を差されたと考える関係者の方も多いんですが、それについてはどう……。

【知事】意味わからない、それ、何言ってるか。

【記者】え? これだけネット上で批判されてるとですね、また一度、収束したはずのですね、波紋がまた広がる可能性があるんですが、そういったことを踏まえて……。

【知事】だって、そこで行動規範にのっとって、よくわかってよかったって言ってるわけだから、今回。そうでしょう。だから、これから招致活動するのにとてもいい教訓になったって言ってるわけですから。十分に答え書いてるでしょう。

【記者】じゃ、このツイッター、知事として全く問題ないとお考えですか。

【知事】それはだってそうでしょう。励ましてくれる人と、悪意でいろいろ言う人がいるなっていうことは、ツイッターもフェイスブックも含めて1つのネットの間のお友達みたいな世界ですから、そういう中で何となく顔の見える人で、応援してくれる人、あるいはそうでない人ということがわかりましたっていうだけのことですから。
 基本的には、このニューヨークタイムズでこういうことがあり、招致活動の、やっぱり踏み越えてはならない線っていうのがはっきりわかったので、むしろ前向きにきちっとやれるというふうに思ってるわけですよ。そういうことです。はい。

【記者】読売テレビウェイクアップのヒラマツと申します。ちょっと整理する意味で、まず1点お聞かせください。

【知事】はい。

【記者】不適切発言と言われている今回の問題ですけれども、知事として謝罪というか訂正をされましたけれども、これは誰に対しての訂正というか、イスタンブールの方か、もしくは東京都民なのか、ちょっとその辺、ちょっと整理する意味で1点聞かせてください。

【知事】これは、まずはIOCの行動規範というルールがあると、オリンピック招致の。そういうことで、しかし、まだ、これ、IOCの、例えばスポーツアコードとか、この間の評価委員会とか、そういうプレゼンテーションの場ではないんですね。たまたまある新聞で話をしたということで書かれた。
 ただし、だけど、これはIOCの行動規範にのっとっていないということで、それでIOCに対する、まずは説明をしなければいけないということで、これは気をつけなければいけませんねということで終わったわけですね。ですから、今、これを、基づいて、きちんとプレゼンテーションしていかなければいけないなというふうには思っています、はい。

【記者】わかりました。今回のことは教訓になられたとおっしゃいましたけれども。

【知事】はい、そうです。

【記者】では、まだあと4カ月ですか。

【知事】はい。

【記者】あと、まだあるようですけれども、そこまでの戦略といいますか、これを踏み台にしたというか、その辺でちょっとお聞かせいただけますか。

【知事】僕はだから、この行動規範というものが、もちろん一般的に言われている、当然のことなんです、それは。当然のことだけれども、やっぱりこれから一番重要な時期に差しかかるわけですから、この行動規範をちゃんと遵守していきながら、なおかつ東京のよさをどう説明していくかということで、もっと焦点を絞ってプレゼンテーションしていかなければいけないというふうに思っています。
 このプレゼンテーションを、だから中身をね、東京がアスリートにとってどれだけすばらしい体制が組めるかと、IOCのパートナーとしてきちんとやれるかということを、よりもう少しわかりやすく、より詳しく、より的確にどう言わなければいけないかということについて、これからさらにターゲットを絞ってプレゼンテーションに臨んでいきたいということで、ある程度方向性がよくわかってきたなというふうに思っています、はい。

【記者】朝日新聞のアクツと申します。知事は、ちょっと話が変わるんですが、昨年のですね、8月11日の夜にですね、マドリードは欧州危機、イスタンブールはシリア内戦など不利な条件、カタールのドバイは秋季開催を主張して予選落ち、東京は極めて有利な状況にあります。あとは支持率、「どちらとも言えない」30%という曖昧な態度、イエス、ノー言わないあうんの呼吸で国際社会は生き残れませんというふうなツイートをされたのをですね、その後、削除されたということで、このツイートがIOCの行動規範に違反するのではないかということと、あと削除したということの対応についてですね、一部のところで批判というか、この態度はどうなのかというふうな意見が出ているんですが、これについて、ツイートの真意とですね、削除した理由というか、お考えについてお聞かせください。

【知事】はい。それは、今後の招致活動について、IOCのルールを遵守し、他都市への、他都市に敬意を払ってオリンピックのプレゼンテーションをやっていくという、そういう気持ちがあるから、もう既に今までのことではなくて、これからやるということを、これからそういう意識を強く持ったということを僕は申し上げているわけです、はい。

【記者】このツイートの真意についてお聞かせ願えますか。行動規範に違反、抵触する可能性があると思うんですが。

【知事】だから、これからはちゃんとやりますよと言っているんです、はい。

【記者】だから、このツイートの真意についてお聞かせ願えますか。当時、2012年の8月11日にこのツイートをしたときのお気持ちというか、真意をお聞かせください。

【知事】だから、今、つまり、ニューヨークタイムズのことがあって、行動規範というものが非常によくわかりましたので、したがって、これから行動規範にのっとって、遵守してやっていきたいということです。はい。

【記者】すいません、質問を繰り返しますが、当時この2012年の8月11日のツイートについての、そのツイートの真意と、そのときのお気持ち、あとここにもですね、ガイドラインの線引きがありましたというふうにおっしゃっているんですが、当時はこういうガイドラインについて了解していなかったと、そういうことでよろしいんでしょうか。

【知事】今ほど強く了解というか、深く理解していなかったと。よくわかったと、今、ということです。はい。

【記者】わかりました。あと、繰り返しになりますが、このツイートの真意……。

【知事】だから、今言ったように……。

【記者】最初、知事はですね、ニューヨークタイムズのことについて、質問を受けたのでこういうふうに答えたというふうなことをおっしゃっていましたが、ツイートでみずから他都市の名前を挙げたことについてですね、どのように、真意だったんでしょうか。

【知事】ですから、行動規範について、詳細に、まだ認識していなかったということです。

【記者】わかりました。あと1点ですね……。

【知事】したがって、何度も言うけれども、これからきちんと、今回を踏まえて、行動規範のガイドラインはこういうふうにちゃんとしなきゃいけないんだなということを踏まえてこれからやっていくということです。はい。

【記者】あともう1点ですね、今回の件で誰が味方か敵かよくわかったのは収穫でしたという……。

【知事】同じ質問、さっき出ましたよ、それは。

【記者】いや、それについてですね、お話を伺っていると、応援してくれる方もいらっしゃると……。

【知事】そりゃそうでしょう。東京オリンピック招致にね、頑張ってくれと、そういう人がいっぱいいますよ。だから、そういうことで、こういうことがいろいろ言われても、行動規範を持ってやっていこうということで、これから東京オリンピック招致に向けて臨むわけですよ。だから、頑張ってくれという人がいっぱいいる。そうでない人もいる。僕についての応援について、こう言っているわけですから、はい。東京の、招致の応援について、はい。

【記者】その一方で、リプライを見るとですね、論理立ったというか、正当な批判、正当と受けとめられるような批判も数多くあると思うんですが、その点に、そういう批判については、味方か敵かというふうなことでいうと、知事はどちらだというふうにお考えですか。

【知事】それは、正当な批判はいいんじゃないですか。だから、その、悪意に満ちた人はちょっと嫌だねって言っただけですよね。正当な批判はいいんです、はい。

【記者】毎日新聞の竹内と言います。今回の発言についてですね、IOCの行動規範に触れるから問題であって謝罪されたのか、それともですね、その、イスラム教やトルコに関するご自身の考え方自体が不適切だったというふうに、から、その謝罪の話をされているのか、これはどちらなんでしょうか。

【知事】オリンピックの行動規範に触れるということでありまして、その、あんまりその、たくさんの話をしたわけじゃないんです。ですから、先ほどちょっと質問ありましたが、僕は、イスラムの人や、いろんな人にまだこれからいろいろお会いしたいと思っていまして、そして、もちろんトルコの友人もたくさんいますから、お会いして、先ほど言いました世界史について語り合いたいというふうに思っています。そういうことです。

【記者】その世界史について語るときにですね、やはりあのときの発言の真意というのを、多分、問いただされると思うんですけど。

【知事】だからそれは、そんなに真意はないんです。もうちょっと深いところで、今言ったのは、世界史について語り合いたいというのは、日本も、19世紀にペリーが来て、そして世界史の中に入っていく、ヨーロッパだけが近代化という形で先に進んでいったわけですね、要するに、国家が。ヨーロッパ近代というのが先にでき上がっていった、そういう中で、トルコも近代化、一生懸命やったんです。ムスタファ・ケマルさんという偉い人がいて、それから、もちろんイスラム圏というのがさまざまな形で、ヨーロッパ近代の中でどういう位置を得るかということで、いろんなことが起きてきた。だから、そういう、もしそういうものがテーマであれば、そういう世界史について語り合いたいなというふうに思っています、はい。

【記者】言葉足らずだったということですかね。

【知事】いや、それがテーマじゃなかったから。そういうものがテーマであれば、そういうテーマを語り合いたいと思っていて、実際に語り合いたいと思っていますから、はい。
はい。

【記者】関連の、になるんですが、ニューヨークタイムズに掲載された発言について、謝罪、訂正されたのは、IOCの行動規範に触れるとご自身で思われたから謝罪、訂正されたということですね。

【知事】はい、あのね……。

【記者】発言自体が、発言自体に不適切だということではないということですか。

【知事】通訳を介して記された言葉に誤解を招くところがあるし、実際にね。他都市について全く触れてはいけないというふうに思っていたわけじゃないんですが、触れるつもりはなかったんですね。だけど、やっぱりこれは触れちゃいけないんだなということがよくわかったんです。そういう意味で、つまり、これまでも普通の、皆さんのお書きになっている記事でも、いろんなところで、他都市について触れているわけですよ。そういうことで普通に触れられたりしていることで、でも、やっぱり他都市については触れるべきじゃないと、明確にね。そういうふうに僕は今回、思いましたので、以後、だから行動規範というもののその意味が、非常に僕なりによくわかったので、他都市について一切触れないということです。以上です。
 大体もう、このぐらいにして。同じ話になるぜ。いいかな。あと、ほかの、さっきの非正規雇用の話とか、新電力の話とか、そういう話ももう少し質問してもらいたいけども。あとまた同じ話の繰り返しだったら、同じ会社の人が同じ、別の質問をしたってしようがないから、一度やった会社の人はもういいんじゃないですか、はい。

【記者】新電力。

【知事】はいよっ。

【記者】新宿区新聞の喜田です。東京電力のですね、決算がこのほど出ましたけれども、燃料費というものが非常に大きなウエートを占めてくるようになりました。これを、再建計画では、黒字にするためにはですね、どうしても原発再稼働が必要なんではないかという議論も出ているようです。その中でですね、ま、リプレース発電をしたり、考えておるという猪瀬都知事のですね、考え方は、この東京電力のピンチをですね、ますますピンチにさせていくものにつながらないだろうかということも考えるわけですが、この辺についてはどうお考えになるでしょうか。

【知事】東京都としては、まずは、電力は安定的に、かつ妥当な価格で、利用者として供給されるという、そういうことを前提にして改革を進めていますから、まずは老朽火力のリプレースを急がなければいけない、そのために、東京電力が債務超過状態にある中で、どうやってリプレースする資金を、新電力やファンドがつくるのか、あるいはその前に、東京電力側でリプレースする条件ができるのかできないのか、そういうことをきちんとやらなければ、この改革は進まないだろうというふうに思って、この間、経済産業大臣にお会いしたりしたところであります、はい。
 大体以上で終わりにします。同じ話だったらまたやってもしようがないし、いずれにしろ、もう、これからスポーツアコードに臨むわけで、先ほどの話はIOCも既に終わった話だとしていますので、こちらとしても、真摯にそれを受けとめてやっていきたいということです。

【記者】よろしいでしょうか、1点だけ。

【知事】その、同じ話だったら……。

【記者】ニューヨークタイムズの対応については、そのインタビューの中で、最後、雑談のようなところをとられたということなんですかね、オフレコというような形で話しているような場だったのか、今後、例えば夜飲んでいるときとかですね、だれか隣に人がいてとかですね、そういうことがいくらでもあり得るかと思いますけれども、ま、隠し撮りじゃないですけれども、そういうような、ニューヨークタイムズ側の対応としては、どういうご印象をお持ちかというのは、お話を伺えますでしょうか。

【知事】だから、ニューヨークタイムズということに限らず、ね、だから何度も言うように、皆さんも普通に記事を書いてきてたわけ、今まで。それはだけど、絶対もう、こういうね、ときにはもう、全て行動規範に触れるんだという認識を持つしかないなということで、やはりそれが実際正しいしね、そうすべきだということがね、いうことなので、もう、とにかく招致活動で今回のことを非常に教訓として、より一層頑張りたいと思っているんです、はい。

【記者】すいません。

【知事】また同じ話だったらしようがないよ。だから同じ話かどうかっていうのも、同じだったら、みんな、各社同じ話したってしようがないじゃない、それは。

【記者】ちょっと2問。1つは、先ほどのちょっと確認なんですけど、昨年の8月のツイートの関係で、知事……。

【知事】さっき話したから、それは終わり。

【記者】ま、それ、不適切だったということ……。

【知事】さっきそれはもう話した、その人に。あなたと同じ会社の人だから。はい。

【記者】それでも不適切だったって、まあ、あの……。

【知事】はい、次。

【記者】あ、知事、知事、知事。先ほど、認識が甘かったとおっしゃって、不適切だったと。ちょっと確認したいんですけれども、それお答え願えますか。

【知事】それはね、これから気をつけますから。

【記者】いや、だから、これからも大切ですが、過去のことも、知事はツイッターで、ツイッターは大事だと言って各局に広報として重要なツールとして使われていますよね。そのツイッターで、過去に、であっても発言されたわけですから、その発言が適切であったかどうかはしっかり明らかにしていただきたいんですけども。

【知事】オリンピックを招致したいと思っているんですか。

【記者】私は個人的に招致できればと思っております。

【知事】はい、ありがとう。

【記者】いや、だから答え、お答え願えますか。

【知事】いや、そうじゃなくて、わりとオリンピック招致反対の人も結構たくさん、いろんなことをおっしゃいますので、それでね、オリンピック招致活動をきちんとやりたいわけですよ。で、僕が本気で始めたのは都知事になってからですから。それまでは、オリンピックの担当ではありませんでしたのでね、それほど認識はですね、現在のような立場での認識ではないと思いますので。
 で、しかし、都知事になって、オリンピックの招致活動を一生懸命始めて、そして今、こういう教訓を得て、行動規範にのっとってやらなきゃいけないと、これからね、そういう気持ちでいます。
以上です。

【記者】だから、不適切であったかどうか、そこをお答え願えますか。

【知事】はい。

【記者】知事、逃げないでください。そこについて、お答えください。

【知事】だから、過去の認識は、つまり、ニューヨークタイムズ以前の認識というか、表現の中に、要するに、不適切な表現というのがあればおわびしなければいけないから、もう既に、このニューヨークタイムズをきっかけに、全ての今までの表現については、考え直していくしかないでしょう、それは。

【記者】だから、不適切だという認識で削除されたということでよろしいんですね。

【知事】あのね、都知事になってから僕は本気になったんですよね。

【記者】いや、それはもちろんわかるんですが、当時も副知事ですよね。

【知事】うん、もちろん。

【記者】しかも、筆頭副知事ですよね。

【知事】それは、当時は支持率が非常に低くて、47%で、どちらでもないが30%のときだったんですよね。これじゃ困るねという気持ちがあって、それでもうちょっとみんな頑張りましょうねという、そういう表現があったと思いますが、それだけのことです。

【記者】いや、だから不適切だったから削除したということでよろしいんですか。

【知事】それは、今見れば、そういうことになってくるけれども、それは僕はそのことはあんまり記憶してないんです。はい。

【記者】記憶してないといっても、ツイッターで知事が非常にツイッターを力、入れていらっしゃいますよね、そこでつぶやいていて、記憶していないと言われても、ちょっと。

【知事】だから、その件については、今何度も言いますけど、このニューヨークタイムズの、きっかけに行動規範についての認識を新たにしたので、それ以前のことについては、もう過去の話ですので、今は、僕は特に何も言うことありません。はい。これからの発言について、ご注意してください。僕も注意しますから。大体、いいかな。はい。

【記者】知事、まだ質問ありますけれども、もう終わるんですか。

【知事】うん?

【記者】手挙げてるんで。

【知事】同じ質問ばっかりだから、同じ会社の人が何人もいるから、あなたのところは初めてか。

【記者】毎日新聞の清水です。すいません、2人目ですが、うちの社で。知事、全局にですね、ツイッターの活用というのを指示されていて、それはもちろん都からの情報発信だけではなく、都民からのですね、意見というのもそこで吸い上げて、きちんと政策に反映させていこうと、そういう意図があってのことだと思っています。そのツイッターでのいろいろな反応の中にはですね、もちろん都がやりたいと思っていることへの批判ですとか、例えば少し都からすれば見当外れかもしれませんけれども、多少悪意の持ったですね、リプライなんかもあるとは思います。
 そのときに、30万人のフォロワーがいる知事がですね、その相容れない意見、特に知事が悪意があると思われるものを「敵」という表現でですね、いわば切り捨ててしまうと、ほかの各局がツイッターをしていてですね、それについての批判についても職員がこれは都の敵だという認識をして、全然それを、その批判を受け入れない、考慮しないことになるんじゃないかという懸念を持つんですけれども、知事はどうでしょうか。

【知事】いや、それは、それは違うでしょう。だからね、だから、根拠を書いて、ファクトを書いて意見を述べると。だけど、ただ、意見だけ言うというのは、やはりあんまり好ましくないと思ってますので、僕はそれはそういうふうにいつも言っていますから。ツイッターはやはり、まずは情報をできるだけ早く、大事な情報を伝えなきゃいけないときに一番有効であるというふうに思っていますので、ホームページで、ただ待ってるだけじゃなくて、どんどんどんどん情報を、鳥インフルエンザでもすぐ情報出していくということが大事だということでツイッターを始めたわけで、その趣旨は変わりません。はい。

【記者】何であそこのツイートで敵か味方かわかったという言葉を入れたんですか。別に入れなくても、知事、先ほどおっしゃったように、これから一生懸命ですね、招致活動やっていきますということを言えばよかったんじゃないですか。

【知事】それは、でもやはりプラス情報とか、マイナス情報とか入ってきますので、それについて、どういうプラス情報を与えてくれるのか、そういうことを含めて申し上げているわけです。はい。
 また同じ会社の人は、もう、違う、1度もやってない会社だったらいいです。どこですか。

【記者】都政新報のカワイと申します。

【知事】はい。

【記者】ニューヨークタイムズのですね、取材を受けることになった経緯についてなんですが、一般にちょっと日本に厳しい論調の新聞だというようなイメージがあるかとは思うんですが、そういう認識をお持ちで知事が取材にお受けになったのか。
 あともう1つ、取材中なんですが、例えばイスタンブールの名前を繰り返し言うなど、そういうような何かちょっと険悪な雰囲気だったのか、和やかな雰囲気で終わって、逆に記事が出たときにちょっとびっくりしたというような感じだったのか教えてください。

【知事】はいはい。ニューヨークタイムズは、いろいろ、いろんな方がいろんなご意見持っていると思いますが、僕は普通に受けとめてですね、普通に取材に臨んだわけですね。ですので、ま、以上、やっぱりそういう指摘、そういうふうに書かれたことに対して、僕は既に申し上げたように、そういう表現が、最後のほうで入ってしまったということについて、それはおわびと訂正を申し上げるということで終わってるわけですから、それ以上もう言ってもしようがないんじゃないですか。はい。
 同じ会社の人はいいよ。1度もやってない会社の人。

【記者】すいません、話のついでなんで、ニューヨークの出張で、知事、ルパート・マードックさんにお会いされて、五輪の話とかされたと思うんですが、そのときお互いフォローし合うという話をして、私はあんまツイッター詳しくないんですけれども、マードックさんのほうを見てると、なかなか知事のツイッターをフォローしてないように見受けられるんですが、このあたり……。

【知事】いや、僕まだ確認してないよ、それは。1度何かでリツイートしたのは覚えてますけど、僕は。

【記者】知事は、マードックさんのフォローしたと思うんですけど、マードックさんのほうがやっぱりフォローをしてなかったんですね。

【知事】それは忘れてるんじゃないですか、後で言っておきますよ。

【記者】それは向こうに。

【知事】僕は、一々誰がどこでって一々覚えてないから。はい。

【記者】やっぱり都の代表として。

【知事】だから、それは後で確認しときます。忘れてんだったら、忘れてるよって言っておきますよ。はい。
 また同じ会社の人だめよ。違う話だったらいいけど。

【記者】時事通信の増渕です。すいません、知事の政治姿勢についてお尋ねしたいんですけれども、今回のニューヨークタイムズの一連の経緯に関して、世界では確認しただけでもBBCだとか、アルジャジーラとか、アメリカのABCとかで今回の経緯について、報道がなされています。今後、五輪の招致頑張るということですけれども、五輪に関係なく、世界の主要メディアに今回のことが報道されたということで、日本、国益を損なうことも考えられるんじゃないかというふうに考えます。知事としては、東京都知事としての発言の重さというのをどのように考えて、これまで発言されているのか、お考えをお願いします。

【知事】それは、国益を損なうことがないようにしていきたいと思っています。オリンピックの招致活動を通じて、プレゼンテーションでフェアに東京のアピールをしていきたい。同時に、これからさまざまな世界の国々に、都市間のいろんなコミュニケーションを都市間の会議とか、訪問とかしていきますので、そういう中で、日本の持っている国益、日本に対する認識をできるだけ歴史を含めてご理解いただくような、そういう都市外交、大気汚染の問題も含めてね、いろんなことをほかの国でも技術的に、いろいろお伝えすることができれば、いろんなことをしたいと思ってますし、あるいはこれからのほかのさまざまな都市に、例えば東京の交通の、あるいはやり方、あるいは東京の水道のシステム、こういったものを説明したりしていく中で、多分お互いの都市の歴史なんかも語り合うということになっていくと思います。

【記者】今回のイスラムの発言は特にそうだと思うんですけれど、知事は作家という顔と知事という顔両方あって、比較的、自由な立場で意見が表明できる作家というところと、あと、行政の長、東京の首都、首都・東京の行政の長という、極めて高度な政治家という側面も持っているといると思います。
 政治家の発言というのは、極めて重いものだと考えるものなんですけれども、今回のイスラムなどの発言、一度言ってしまったことの、東京都知事としての発言の重さについてはどう考えるでしょうか。

【知事】それは、先ほどちょっと質問ありましたが、東京にいるいろいろな方々、イスラム系の方々だったり、あるいはもちろん、トルコの友人であったり、そういう方々といろいろとこれから近々お話ししたりしていくつもりなんです、はい。
 えーと、同じ質問じゃない。はい。

【記者】イスラムのですね、ニューヨークタイムズに報道された発言の関係で、その後ですね、サウジアラビアなど、安倍首相が今、中東のほうを回っていまして、3日にはトルコに、の首脳会談も控えているわけですけれども、この件で、中東での講演会でスピーチの草稿を、首脳が、首相が入れかえるなどの報道もあります。
 中東外交への影響というのも少し出ているのかなと思うんですが、その点については、知事は、どのようにお考えですか。

【知事】基本的には、日本は、トルコと友好関係にありますので、僕の発言で誤解されるところがあったとしたら、それは、おわびするしかないわけでありましてね、で、僕自身は、トルコは行ったことがあり、イスタンブールは好きですから、トルコの近代化のプロセスも知ってますから、そういう中で、それぞれの友情を損なわないようにしていくしかないというふうに思います。

【記者】月曜日にですね、この関係、国内で、報道が一気にされたわけですけれども、で、火曜日には謝罪に応じたと、あ、謝罪に転じたということで、その点で、例えば、安倍首相のですね、側の動き等も念頭にあったのか、もしくは、官邸とのやりとりなどはあったんでしょうか。

【知事】それは、特に申し上げることはありません。はい。
 えーと、同じ会社で、同じ質問するのだけは、もうやめてほしんだけど。どちらですか。

【記者】IWJの石川と申します。よろしくお願いします。
 26日のニューヨークタイムズの記事なんですか。

【知事】またその話ですか。

【記者】東京、東京招致しようとしている都民、国民に対しては、これは、当然責任があると思いますが、この点について、都知事を辞職する考えはございますか。

【知事】フフフ。すいませんね、それは。今回のニューヨークタイムズの件で、既にお話ししましたように、IOCに対する行動規範、IOCの行動規範を遵守しなければいけない。それもどのレベルでやらなきゃいけないかって、きちんとしたところの、大事なところを踏まえてやらなきゃいけない。行動規範というものの中身をよく踏まえて。それを深く踏まえていかなければいけないということがわかりましたので、これから、招致活動にそれを生かしていくというふうに、教訓化していきたいと思っています。

【記者】ということは、それは、訂正とか、謝罪すれば、それは、もうそれでいいというふうに考えたということですか。

【知事】そうじゃなくて、だからこそ、教訓化していきたいというふうに思っている。

【記者】それ、教訓にすれば、そのことは特に問題がないというか、いいということなんでしょうか。

【知事】より一層、これから生かしていきたいということです。

【記者】最後に1点、短い質問なんですが、このニューヨークタイムズの記事なんですが、絶対的に自信があると、ニューヨークタイムズが声明を出してから、知事が、真意が正しく伝わってないということが一変して謝罪、訂正ということになったんですが、このニューヨークタイムズの記事に絶対に自信があるということをなかった場合は、謝罪、訂正するつもりはあったんでしょうか。

【知事】いや、いずれにしろ、それは、不適切な表現が混じっていれば、それはおわびしなければいけないから、やっぱり、IOCの行動基準というものにのっとってやりたいというこちらの強い気持ちもありまして、そして、それを表明したかったということです。
もう大体、一回りしたと思うんだけど。どこの会社。

【記者】J−CASTニュースと申します。

【知事】はいよ。

【記者】先ほどの世界史についてお話をしたいという、世界史についてお話をしたいというところについて、もう少し、ちょっと詳しくお話をお聞きできればと思うんですが。

【知事】わかりました。世界史についてというのは、日本は、19世紀に近代化、明治維新によって近代化をスタートしました。で、それ以来、近代化という概念自体がヨーロッパのものだと思います、近代という概念は。そういう近代という概念をヨーロッパがつくり、そして、ヨーロッパ以外のところで、ヨーロッパ文明と別の文明として、日本は近代化というものをなし遂げた。そこに東京がある。僕はそう思っています。
 そういう意味で、実は、トルコも日本の近代化等をある意味でですね、参考にしたところもありまして、明治天皇を尊敬している方がいた。ね。有名な人です。ムスタファ・ケマル、シャーと呼ばれている人ですが、そういう方が、トルコの近代化を一生懸命頑張った。
 ヨーロッパ近代以外で、近代化をなし遂げるということは非常に難しいし、近代化のシステム、あるいは法制度、それ自体がヨーロッパのものですから、それをどうやって違う文明圏が受け入れていくか。あるいは違う文明圏が独自に近代化するということはどういうことか、これは、僕は今回の、実は、1つの、東京がオリンピックにエントリーしているというね、1つの理由だと思って説明してきましたが、そういうことで、近代化というものは、しかし、今、次の、新たなヨーロッパ近代というものが世界史の中心であったけれども、必ずしも、ヨーロッパの近代化のモデルが全てのモデルではないということが、この20年ぐらいの間にいろいろわかってきた。
 だったら、次に、どういう世界が待っているのか。近代化の次のモデルは何なのか。そこで、東京オリンピックの場合は、「Discover Tomorrow」というタイトルになっているわけですが、これから日本というものはどういう新しい近代の向こうにどういう世界をつかむことができるのだろうか。少子高齢化と言われている中で、なおかつ、経済、生活、生活水準を維持しながら、どうやってこの国が、この国がというのは、この国が生き延びたらいいか。それは、この東京がどういう力を発揮したらいいかということを僕は考えて、いつもいます。
 そして、したがって、今回の24時間の都営バスの運行ということも、新しい市場をつくっていくということも含めて、我々のライフスタイルのあり方を、あしたの、あさっての、我々の生活は、ライフスタイルはどうしたらいいのか、こういうことを考えながら、東京オリンピックの招致活動もしておりました。
 したがって、もう一度、いずれ、トルコの人たちともお会いするというか、東京在住のいろんな方いらっしゃいますから、それだけじゃなくて、イスラム関係の人も、僕は知っている人はいますから、近代というものはどういう形で、ヨーロッパ近代以外のモデルというものをどういう形でつくれたら一番いいのか、こういうことを考えていきたいと、そういう意味で、世界史の中で語り合いたいというふうに思っています。はい。

【記者】ありがとうございました。

【知事】はい。さっき話したよね。

【記者】さっき、質問してちょっとお答えいただけなかった点もあるので、そうしたトップ外交というのはですね、非常に重要だと思うんですけれども、先ほど、うちの記者も申したようにですね、アルジャジーラとか、ニューヨークタイムズとか、世界的に報道されているということでですね、東京都のイスラム圏からのイメージが若干低下しているおそれはあるかと思います。
 その中でですね、知事のトップ外交だけではなくて、例えば、イスラムの方が東京に来やすいようにする、何か施策を具体的に考えるとかですね、例えば、イスラムの方ですと、ハラールという認証を受けたものでないと口に、本来では入れられないし。

【知事】はい。

【記者】ホテルとかでもですね、ほんとは、メッカの方向がわからないと、1日何回もお祈りをするので、メッカの方向がわからないと、実はホテルでも困ると、そういうのに配慮した仕組みというのがですね、タイ等では進んでいるそうなんですけれども、日本は、この国際都市の東京でも、まだ進んでおらないので、何か挽回するという意味も込めてですね、何かイスラムの方々に対する施策をですね、これから考えていくということ、それも、早急に、オリンピックまでにということは、お考えというのはありませんか。それは国益もかかわることですし。

【知事】それは、まずは、ヘッドクォーター特区というのをやって、今、います。外国の方が、日本で仕事しやすい、そういう環境をつくっていくということで、実は今、その提案を、常に温めて、用意しているところで、そういう意味で、必ずしも、欧米の人とは限らないわけです、日本で、日本の特区に来てですね、仕事をしたいと。そういう資本参加したいとか、あるいは、ベンチャーを立ち上げたいとか、そういう声がたくさん来ていますので、そういう中にね、今、ご提案のような、さまざまな宗教を前提とした、そういう体制をどう組めるかということは、一つの重要なポイントではあると思います。
 まずは、だけど、英語のしゃべれる救急車とかね、まず、そういうところから入ってかなきゃいけないんだが、もちろん、肉も、さまざまな種類の肉があるから、それは、この宗教では、このお肉はいけないとか、いいとか、いろいろありますね。で、そういうことも考えたことを、できるだけ配慮ができるような、世界都市でありたいというふうに思っています。ま、あなたのおっしゃることは、非常によくわかります。

【記者】はい。

【知事】はい。じゃ、もう、このぐらいでいいね。

【記者】すいません。

【知事】同じ話ばっかりだよ、もう。

【記者】スポーツアコードの件で。

【知事】はい。

【記者】テレビ朝日の能見です。スポーツアコードの件で、知事が出席して、プレゼンされるということなんですけれども、これだけの影響を与えて、一部、声では、知事、一回、鎮静化するまで、表に立たないのがいいのではないかという意見もあるんですけれども、やっぱりスポーツアコードに知事が出て、みずからPRしたほうが、招致活動につながるというお考えはございますでしょうか。

【知事】それは、スポーツアコードは、国際競技連盟ですからね。世界のスポーツを愛好する人たちの、その団体で、その中にIOC委員が、たまたま四十数人いらっしゃるというところで、きちんと、じゃ、IOC委員、いらっしゃるところで、やっぱり東京のオリンピックに対する姿勢をきちんと示していきたいということで、プレゼンテーションをやらなきゃいけないと思っていますよ。はい。
 もう大体同じ会社じゃない。うん? また同じ質問?

【記者】そうなりますが、ツイッターの中で、「敵・味方」という発言がありました。

【知事】それ、さっきやったじゃん、それ。

【記者】ええ。共同通信です。今後なんですけれども、敵というふうに発言された側の方とは、どのようなおつき合いを。つまりですね、敵といえば、たたきつぶすのか、それとも、敵といえど、毒を飲む覚悟で取り入れて、都政の発展とか、オリンピックの招致につなげていくのか、どのようなおつき合いを敵と考えているのか、教えてください。

【知事】それはね、あれですよ、いろんな具体的な事実とか、エビデンスとか、いろんなことをちゃんと言ってくれる人は、批判的な意見でも、敵ではないんです。そういうことで、ただ、あまり、事実とか、いろんな背景を知らずに、ただ、いろいろと何か言う人がいるなという、ちょっとそういうことを感じたので、そういう言葉を使っただけですから、批判は批判です。
 ただ、叱咤激励してくれる人もいるしということで、わりと、そうですね。わりと、ネットの世界では、わーっとなりやすいので、そういうことについて、ちょっと、それで一緒につられてなっちゃだめですよねっていうふうな、そういう意味合いが込められているだけです。はい。
 以上です。どうも長くなりました。失礼します。

以上

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)