知事の部屋

 
猪瀬都知事「知事の部屋」
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記者会見

平成25年6月7日更新

猪瀬知事定例記者会見
平成25年6月7日(金曜)
15時30分〜15時47分

知事冒頭発言

1 オリンピック・パラリンピック招致祈願花火の打ち上げについて

【知事】まずですね、オリンピック・パラリンピック招致祈願花火の打ち上げについてなんですが、7月27日に行われる、開催されます第36回隅田川花火大会、2020年オリンピック・パラリンピック東京招致を祈願した花火を打ち上げます。ちょっと持ってきて。こういう花火ですけれども、例年の花火の量プラス、この五輪マーク、招致ロゴ、金メダルをイメージした特別なデザインの花火を、ふだんは2万発ですけれども、プラス2800発、これ用意しますということで、東京招致祈願の花火で夏の夜空をオリンピックカラーに染め上げ、9月7日のブエノスアイレスにおけるIOC総会での開催都市決定に向けて華やかにアピールする。例年やっている花火ですが、ちょっと今年はこういうのを入れましょうねということです。はい、オーケーです。サンキュー。

2 ITS世界会議での東京都の取組について

【知事】それから、次にですが、これはね、ITS世界会議というのがあるんです。これ、非常に重要な話ですので、ちょっと聞いていただければと思うんですが、今年10月にITS世界会議東京2013が開催されます。このITSというのは、高度道路交通システムということで、Intelligent Transport Systems、Intelligent Transport SystemsだからITS、この頭文字をとって高度道路交通システム。これは、最先端の情報通信技術により、渋滞解消などを目指す交通システムの総称でありまして、実用化された技術としてはカーナビやETCがあります。近年では、災害時の活用も期待されてます。世界会議は、年に一度開催され、日本では9年ぶり開催ということになります。60カ国以上の民間企業、行政、研究機関から8000名以上の参加者が見込まれておりまして、10月14日から5日間、東京ビッグサイト等で開催されます。
 東京都は、この世界会議の場で、震災時におけるITSを活用した新たな取り組みを示すことになります。震災時には、道路情報を迅速に提供することが、ドライバーの安全や緊急車両の交通を確保する上で役に立ちます。東日本大震災のときには、自治体が持っている通行止め情報、それが1つあって、自動車メーカーが持っている通行実績情報、ここは通れるよという実際に通った跡、それから行政の、自治体の持っている通行止め、これが集約されるまでに、集約されて提供されるまでに3週間要したんですね。これが非常にネックになっていました。片や通行止めを出している、片や実際に道路を走って、ここ走れたよという実績がある。それをつながるようにすると。今度は、東京都は震災時に官民の情報を一元的に集約して、速やかに提供できる画期的な仕組みについて、産学官共同で、国に先駆けて研究を進めております。世界会議では、これまでの研究成果として、通行止め、通行実績情報に加え、交通規制や駐車場情報など、官民の各種情報を集約して、スマートフォン等で提供する「東京モデル」を世界に示していきたい。詳細は、午後6時から、所管局がこの会議を主催する日本組織委員会との共同記者会見で説明いたします。
 以上、とりあえず今日は以上であります。はい。

質疑応答

【記者】よろしいでしょうか。

【知事】はいはい。

【記者】時事通信社の笠井と申します。ちょっと話題が変わって恐縮なんですけれども、東京電力のほうが株主総会を26日に開催するというふうに通知を出したということでですね、ご自身が、知事ご自身が出席されるかどうかということでですね、通知書のほうに都の、都などの提案に対してですね、反対の意見を取締役会が附属して明記しておるということなんですけれども、これに対するご感想とですね、可決に向けてどう取り組みを進めていくかというあたりを。

【知事】株主総会というのは、去年、ここにおられた方はわかると思うんですが、株主総会というものそのものが重要ではないんですね。それまでが勝負なんですね。実際に、定款の変更を、この前はね、求めたわけです、この前は。透明性を高めると。そして、その中に、社内カンパニーをちゃんとやれよという、そういう言葉を入れてあるんですね。実際に、今、社内カンパニー制、できました。つまり、中身をどれだけ受け取るかという勝負なんです、株主総会までにね。
 ですから、今回は、社内カンパニー制がある程度できてるんです。できてるけど、今度は、発電所ごとの区分した経営内容、経営内容をきちんと開示しろと。それは、もちろん一般に公開するということじゃなくて、東京都にまず見せなさいよと。そういうことを、まずやりなさいということで要求しています。ですから、定款変更という建前になりますが、実態として、そういう中身をかち取っていくというのが、総会に向けての交渉のプロセスなんです。はい。

【記者】ご自身がご出席されるということでよろしいですか。

【知事】いや、これは、僕はちょっと今、出れないかもしれない。スイス、ローザンヌとかありますから。

【記者】セールスで?

【知事】はい。そのプロセスは、だけど、僕がちゃんと今やっていますので、安藤副知事が出ることになるかもしれませんね、それはね。とにかく、その株主総会そのものよりも、それまでのプロセスで何を要求し、何をわかりやすくしていくかということが勝負、事前の話し合いがね。だから、定款そのものを変更というと、それは否決されます、普通は。去年もそうですけど。だけど、実態として、中身をちゃんと改革に向けてつくってきたということです。今回も同じです。はい。

【記者】そういうことを、今、水面下で交渉というか、取り組みを進められていると。

【知事】そういうことです。はい。はい、どうぞ。

【記者】日本経済新聞社の植松です。今日、先ほど、都議会が閉会になりまして、事実上というか、都議選に向けて、候補者の方々、活動が本格化すると思うんですけれども、改めて、これまでも質問で出ていますけれども、改めて、猪瀬知事として、都議選に対して、どういう立場で臨まれていって、どういう展望というかですね、見てらっしゃるのかということをお伺いできますか。

【知事】都議会議員の方々、今まで4年間、いろいろと都政について、さまざまなご提案をされ、ご審議されてきたことは、大変ご苦労さまでしたということで、先ほどちょっとご挨拶しました、皆さんがいらしゃっるところで。また、ここで皆さんとお会いできることを、祈ってますということで、個別の候補については、特別に、僕のほうから応援することはありません。個別についてはありません。はい。

【記者】すいません。前々から、私は無党派でいかれるということをおっしゃっていますけれども。

【知事】そうです。はいはい。

【記者】昨日、維新の会のパーティーに参加されて、3月は、自民党のパーティーに参加されていると思うんですけれども、自民と維新のパーティーには参加して、ほかのところには参加しないのかなっていうのが、無党派でいかれるというのと、ちょっと若干わかりにくいかなとも思うんですが、その点、どうでしょうか。

【知事】これは安倍首相の成長戦略について、僕も、提案しておりますので、そういうことで、また、それは石破幹事長のパーティーでありましたので、今まで提案してきたことを、ちょっとお話しする機会だということで出かけました。
 それから、昨日は、石原前知事が、もともと僕の前、知事だったわけですから、石原前知事とお話をするということで、そして、ご挨拶を、そういう場ですから、させていただきました。はい。以上です。

【記者】すいません、最後に1点だけ。先ほどの議員懇談会なんですけれども、すいません、私、4月から担当で、ちょっと恒例だということで、ちょっとびっくりしたんですが、あのような、都議会、閉会してですね、みんなでビールを片手に2時ぐらいからパーティーするっていうのが、短い時間ですけれども、ちょっといかがなものかっていうふうに、私、個人的に思ったんですけれども、知事として、どう思われますか。

【知事】でも、あれですよ、国会だったら「バンザーイ」とか言ってね、解散で去っていくわけでしょう。都議会は、解散じゃないので、これで、今日、皆さん、お別れですねっていうふうなことですよね。もちろん、また、また次に戻ってらっしゃる方、たくさんいらっしゃると思いますけどね。ビール片手にと言いましたが、僕はジュースです。はい。

【記者】いや、そうは言いましても、でも……。

【知事】短い時間です、とても。議長と都知事が挨拶して、それから、もう一つは、これは誤解しないでほしいのは、14人の方が、今日で都議会を去るんですね。その14人の方に対するねぎらいということで、14人の方が、全員出席してませんでしたが、壇上に上がって、そして、ご苦労さまでしたということで終わったわけです。

【記者】それは勤務時間外に、個人的にやられればいい話であって、2時過ぎからですね、都の幹部が、都の幹部の方でも、ビール飲んでらっしゃる方、いらっしゃいましたけれども、あんないっぱい出席してですね、飲むっていうのは、何十年も前だったら、わからないこともないんですけれども、ちょっと時代錯誤じゃないかなというふうに思いましたが。

【知事】うん、そうですか。別に僕は、特に意見はありません。

【記者】わかりました。

【知事】はい。よろしければ、これで終わりにします。はい、どうぞ。

【記者】共同通信の堀口といいます。ちょっと話がまた国交省のほうの話になるんですけれども、今日、有識者部会が、高速道路の料金のあり方について、今日、中間答申案をまとめました。老朽化対策費用のため、2050年の有料期間を10から15年延長し、無料化を先送りするものになっております。確保する財源は、確実にですね、新規の道路建設には回さないという立場で、老朽化対策のほうに回すとしていますけれども、道路公団民営化のときにですね、決めた国の2050年までに建設にかかった費用を確実に返済し、無料化するというものから比べると、大分、方針が転換したものになりますが、どのようにお考えですか。

【知事】いや、全然、方針の転換はしていません。それは、あなたの認識がちょっと違っているということを申し上げておきます。
 なぜならば、民営化で決めた45年返済という期間は、全く変更がありませんし、その返済額については、予定どおり返済しています。そして、維持、メンテナンスにかかる費用について、新たに発生した老朽化対策費用については、その45年間の返済と直接関係なく、それ以降、いずれにしろ、維持、メンテナンスの費用はかかるわけでありまして、で、僕は、もとから言っているけど、45年過ぎに無料なんて、勝手に言っていただけであって、国交省は。45年過ぎたって、会社は存続するわけですから、毎年毎年の維持管理コストはとるのは当たり前なの。
 そういうことで、45年後に無料というのは、当時の国土交通省の言いぶりであって、45年後に無料になるわけがない。ただし、45年以内に、今までの借金は全部返す、これは確定しているわけです。
 したがって、維持、メンテナンスについては、当然、その以後、かかる老朽化コスト、これは通行料に反映、利用者が払う通行料として反映されるのは、ごく当たり前の認識であります。
 はい。

【記者】当時の民営化の議論の中でですね、老朽化対策の考えが抜け落ちてたんではないのかというような有識者の方もいますが、その当時の議論では、こういった老朽化対策にかかる費用については、どのようにお考えだったんでしょうか。

【知事】それは、当時のそう言っていた有識者が間違っているのであって、45年返済の中に、建設、建設費も、維持管理費も入っているんです。ですから、45年以降、建設費の償還は終わっていると。それを無料と言ったんであって、維持管理費は徴収するのが当たり前です。はい。

【記者】例えば老朽化対策に回すための、しっかりとした、着実にですね、当然、料金収入として入ってくるので……。

【知事】それはね、僕は詳しいから、ちゃんとそれは維持、維持費、改良費という形で計上してあります。もう老朽化を当然、前提にしています。それは、老朽化という言葉がこのごろはやってきただけなんです。
 以上です。もともと、定期的に改良を重ねていくというのが、もともとの返済の中にきちっと入ってる。最近になって老朽化、老朽化という言葉がはやったと。それは、インフラ関係の人は、定期的な維持管理、改良というのを当然、当たり前の認識だと思って仕事やってます。はい。

【記者】そうすると、当時の国土交通省の言いぶりがよくなかったと。

【知事】それは、いいですか、45年間で借金を返しますよということで、民営化会社にとっては45年で借金返しても、その道路を維持、運営していくためには、維持管理費がかかるのは当たり前です。そういうことです。当時から僕はそう言ってます、一貫してますから。

【記者】わかりました。ありがとうございます。

【知事】以上です。はい。

【記者】NHKの津武です。災害時の情報のあり方の東京モデルについてなんですが、東京の防災対策の中で、このシステムがどのような意味を持つのか、どういう効果が期待されるのかということを、特に首都直下地震が想定されていますし、防災対策、いわば広域連携がですね、その重要性が高まっていると思うんですけれども、そういった中でこのシステム、どんなことが期待されると、少し教えていただけますか。

【知事】当時の絵を見ていただくとわかるんですが、進入禁止マークが至るところに、ネット上に出てるんですね。これは、国のほうの国土地理院を使った、そういうデータとしては進入禁止マークがいっぱい、震災の時点で載ったわけです。ところが、民間の、ナビで動いている、民間がこういう抜け道があるよみたいなの見つけて走ると、ナビにその実績が表記されるんですね。そのナビの実績の表記と、ここはもう進入できないという、国土地理院の通行止め、つまり自治体が通行止めしちゃったところと、それぞれが別の系統で表示されているので、それを統合すれば、統合してもう少しレベルアップすれば、災害時にもう少しよい運用ができるんじゃないかということで、今、研究していて、東京の研究が今一番進んでいて、このモデルをうまくつくってですね、国にちょっとお返しするというか、示していくと。そのための、まず会議として、10月に設定された会議で、詳細はそこでやります。今日そういうかなり専門的な話ですので、今日6時からぜひ所管局で詳しく聞いてください。はい。
 以上。はい、失礼します。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)