知事の部屋

 
猪瀬都知事「知事の部屋」
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記者会見

平成25年6月14日更新

猪瀬知事定例記者会見
平成25年6月14日(金曜)
15時00分−15時25分

知事冒頭発言

1 テクニカルブリーフィングへの出席について

【知事】昨夜夜7時半から9時過ぎまで安倍総理および下村博文文部科学大臣、そして都知事である僕と3人で、9月7日のブエノスアイレスに向けて、東京2020年オリンピック・パラリンピック招致の作戦会議を行いました。そして、安倍首相、下村文科大臣、極めて強い決意で臨んでいただけるということも確認できました。
 さて、その2020年オリンピック・パラリンピック東京招致のため、まず大きなステップは、7月3日のスイス・ローザンヌにおけるテクニカルプレゼンテーションです。IOC主催のこのテクニカルブリーフィングに出席するということは非常に重要な出来事、プロセスであります。テクニカルブリーフィングは、立候補都市がIOC委員に対し、開催計画の詳細についてプレゼンテーションを行う極めて重要な場であり、9月の、9月7日のIOC総会前に100人の委員全員に東京の計画の優位性などを直接説明できる唯一の機会であります。
 各立候補都市には、プレゼンテーション45分、質疑45分、合計90分、さらに記者会見20分の時間が与えられております。こうした場において、東京の安全性、世界最高水準の輸送システム、強固な財政力など、大会実現能力の高さを最大限アピールしたいと思っています。
 また、展示ブースでは、東京ならではのおもてなし空間を創出するとともに、開催計画のすばらしさや東京の都市の魅力をIOC委員にリアルに体感してもらいたい、そういう思いであります。
 また、現地ではできる限り多くのIOC委員にお会いし、東京の魅力を直接アピールするとともに、東京がIOCのベストパートナーであることを訴えかけていきたい。
 テクニカルブリーフィングにおいて、東京の都市力、計画の優位性についてしっかりと説明することで、招致活動を一気に加速し、IOC総会での勝利につなげていきたいと思っております。
 詳細は、この後、報道官から日程等の説明があります。

2 「東京の地下鉄の運営改革会議」の設置について

【知事】続きまして、東京の地下鉄の運営改革会議の設置についてお知らせします。
 東京メトロに対する株主提案を4月末に行いましたが、その結果、地下鉄改革を進める新たな仕組みとして、東京の地下鉄の運営改革会議を設置することになりました。東京メトロは、2013年3月期決算で営業収益が過去最高となり、当期純利益は450億円に上ります。既にサービスの向上に取り組み、その利益を利用者に最大限還元することが必要ではないかと思っております。
 そこで、株主提案では、定款に経営理念として、安全を追求し、お客様視点に立ったサービスを提供することを要求し、その実現に向け、東京メトロと株主等で構成する経営改革会議の設置を求めました。
 関係者間で協議を重ねた結果、東京の地下鉄の運営改革会議の設置について合意したわけです。
 国土交通省から鉄道局長、東京都から副知事、交通局長、東京メトロから社長が参加し、それぞれの実務者を交えて具体的な内容を議論していきます。
 会議では、地下鉄一元化を展望しつつ、利用者視点に立ったサービスの提供を実現するため、バリアフリー化やホームドアの設置、都営地下鉄と一体となった地下鉄ネットワークの利便性向上を推進する、そういう中身の会議をやるわけです。
 なお、第1回は7月下旬に開催いたします。詳細は都市整備局に聞いてください。
 はい。今日のところは以上であります。ご質問があればどうぞ。はい。はい。

質疑応答

【記者】日経新聞の舘野です。今おっしゃったメトロの会議なんですけども、都が求めていた経営改革会議という名称というか、それと運営改革会議という言い方で微妙にニュアンスがやや異なる印象もあるんですけど、その辺は中身、実態としてはいかがなんでしょうか。

【知事】実態としては変わりません。一応、話し合いですから、多少顔を立てるような、そういう部分も必要ですね。まず、これを認めさせたということが大きな進展であるというふうに思っています。結局、運営は経営ですから、改革という言葉があるということをきちっと見ていただければ、中身が入ったなとご理解できると思います。

【記者】実際、その議題としては、一元化もその場で話し合われると理解してよろしいんでしょうか。

【知事】はい。それはまず、それを展望しつつと今言いましたね。はい。そのプロセスでいろいろやっていかなきゃいけないことがいっぱいあると。まずは、そういう、今度、経営で具体的な中身を詰めていこうじゃないかということで始めたわけですね、始めるわけですね。はい。ですから、株主総会で提案したことを中身として実現していくということになります。はい。
 前にも言いましたが、株主総会というのは、1つの形式的な形であって、それを目標にしながら中身を詰めていくというのは東京電力のときと同じやり方です。はい。はい。

【記者】フジテレビの藤原と申します。都営24時間化について、昨日、東京都のほうで発表があった、12月に渋谷−六本木間をですね、試験運行するということなんですけれども、まちの方に伺うと、歓迎する声がある一方で、その効果については疑問だという声が聞かれるんですけれども、知事のお考えの中で、そこの六本木−渋谷間を結ぶことによっての効果の期待、そしてそれ以外の路線の拡大などはあるのかなど、ちょっと聞かせてください。

【知事】はい。もともと最初から六本木−渋谷間の運行をまずやってみようではないかというふうに提案してるわけですね、今年中に。それは、やることによってさまざまなよい意味での影響、どういうこと、どういうお客さんがどういうふうに利用されるか、さまざまなデータが収集できると思っています。やらなければデータは収集できません。だから、まずは六本木−渋谷間をやってみて、で、現状、どういうふうに変わっていくのだろうか、実際の利用者はどういう利用者なのか、こういうところをまず分析してみるということですね。ただ、ここで大事なことは、24時間化という前提で申し上げた結果、いろいろと、例えば東急バスが最終1時30分に出ている、新横浜方向に。あるいは新橋から京浜急行のバスが金沢文庫方面にやはり1時30分ぐらいに出ていると、1時40分か1時30分ぐらいに出てます。そういういろんな私鉄の企業努力も見えてきました。そういう中で、どういう可能性があるかということを考えるのは、公営交通として非常に重要な責務であると、こういうふうに思っています。

【記者】渋谷−六本木以外のですね、路線で、知事が今、ほかの場所で結びたいと何か思われている、構想的なものがもし何かあれば教えてください。

【知事】それについては、産業競争力会議でデータを出しましたのでごらんいただければと思いますが、現状、どういうところに何がつながっているかという、まず現状の認識を共有することが大事ではないかと。だから、渋谷から私鉄が何時に出ているんだと、あるいはほかの駅から私鉄が、最終バスは何時に出ているのかという、そして都電の、都バスの最終がどこに何時につながっているんだと、こういうまず事実を、認識から入るべきだと思います。その上で、渋谷と六本木の間をまずは試行としてやってみようではないかと。それによっていろいろなデータが集まってくるというふうに思っております。

【記者】ありがとうございました。

【知事】はい。

【記者】時事通信の笠井と申します。都議選の関係でちょっとお話をお伺いしたいんですけれども、よろしいでしょうか。千代田区の小枝すみ子さん、無所属の方ですが、こちらの方のパンフレットにはですね、猪瀬知事、私も応援しますというコメントが入っておるんですけれども、これは知事も了解されておることかということとですね、実際に応援演説に入られるご予定があるかどうかというのを教えてください。

【知事】都議選の応援演説は基本的にやりません。そして、各候補の方で応援、知事選のときに応援してくれた、そういう方々に対して写真の使用は認めております。はい。以上です。
 はい。

【記者】朝日新聞の岡戸と申します。都議選関係で、今日告示だったんですが、知事は常々、特定の候補の応援に入らないということを申し上げていると思うんですが、一方では、知事、先ほどもおっしゃられたように、都知事選のときにですね、一部の政党もしくは候補者からですね、支援を受けたと思います。こういった方々に対してですね、たとえ無所属であっても、今回応援に行くという選択肢もあるかと思うんですが、改めて個別の応援をしない理由を教えていただけますか。

【知事】既に写真を一緒に撮りたいという方々については、各党派、共産党を除いて万遍なく写真を撮影しております。したがって、そういう方が写真をご使用されることについて、当然オーケーでありまして、提供をさせていただいたということです。

【記者】写真だけで、要はですね、一部の政党から、民主党、今回、都知事選、自主投票だったんですが、一緒くたで写真撮影をして……。

【知事】あのね、各党派に希望者がいて、その希望者の方に写真を撮りましたと。それは各会派、全く区別なくそれぞれが写真を撮ったということでありまして、無所属の立場ですから、それ以上申し上げられません。

【記者】各会派でですね、知事選で支援した会派もあれば、自主投票だった会派もあるんですが、そこを万遍なく対応した理由というのを教えていただけますか。

【知事】いや、各会派、表明の仕方はいろんな仕方であって、それぞれいろんな方が支援してくれましたので、そういう支援してくれた方にお応えしています。

【記者】じゃ、一定の、特定の会派にくみしないということで、スタンスでよろしいですか。

【知事】そういうことです。
 はい。いいかな。何だよ。はい。

【記者】電力システム改革のことなんですが、安倍首相と大変、いろいろと信頼関係が厚いようなんですが、このたび政府のほうでですね、16年に電力システムを小売販売して、20年に配送電のシステム、これを分離するというふうなことが発表されているようですけれども、これは猪瀬知事もいろいろと、東電改革などをいろいろやっているようなんですが、期待しているようなんですが、少し遅すぎるのではないかというふうに思うんですけれども、もっと早くできないものですかと安倍首相に進言できないものなんですかね。電力システムの改革。

【知事】それはあれですね、具体的に東電改革をどうやって中身をつくっていくかということに尽きると思います。大きな目標というのは大きな目標でありまして、やっぱり改革というのは、具体的なファクト、事実が改革です。したがって、東京電力が分社化するというところまできたわけです。それから、これからさまざまな電力会社が域外供給というものを始めるようになるでしょう。それから新電力が育成されていくでしょう。そういう中で市場化していくことが、電力改革の大きな流れをつくっていくと思います。したがって、政府の目標は政府の目標であり、具体的な改革をどのように推し進めるかということは、東京都はこれからも東京電力に対してやっていきますし、新電力育成のための努力をしていきますし、それから、官民連携ファンドで新しい電力をつくっていくと、さまざまなやり方をしていきます。
 以上です。

【記者】ちょっともう一つ、その関連なんですが、つまり新電力がですね、なかなか育成されないという中にですね、配送電の分離という問題がなかなか進まないので新電力も、例えば入札に参加しにくいと、そういうことが問題とされているようなんですよ。そういうことはどういうふうにご認識なさっていらっしゃるんですか。

【知事】だからね、例えば、東京ができることは何か。抽象的なことを言ってもしようがないでしょう。だから、東京は今これから夏以降に、東京の新電力の契約数を2倍にすると。こういう具体的な動きをすることによって、それから、電力卸売市場をきちんと強化するような、そこにベース電源を提供できるような体制をつくるよう、いろいろと今やってます。
 そういう中で、改革というのは抽象的にぽーんと飛ぶんじゃなくて、積み上げていくことが大事です。そういうことで、まずは改革を確実に続けていくことで展望をつくるというふうに考えていただければと思います。はい。
 はい。

【記者】テレビ朝日の能見です。五輪招致の件でお伺いしたいんですけれども、昨日安倍総理と文部科学大臣とお会いされて、強い決意で臨んでくれることを確認できたということなんですけれども、お二人から具体的にどういう言葉があったんでしょう。

【知事】うん。これ言えないことと言えることがあるな。

【記者】言えることで。

【知事】だから、まず、ブエノスアイレスはG20というのがあるんですよね。これはヨーロッパですよね。ロシア、サンクトペテルブルクかな、G20がある。そこからブエノスアイレスに飛ばなきゃいけないんですね。遠いよね。だけど、それはちゃんと間に合うようにやろうというふうな話はしています。はい。

【記者】あともう1点なんですけれども、ちょっとお答えにくい話かもしれないんですけど、オリンピック招致の同じ開催国のトルコが今ああいうような状況に……。

【知事】他都市は触れないの。だめなの、それは。

【記者】他都市の、行動規範に、他都市と比較はできないのはわかるんですけど、エールとか、そういうものがあれば一言。

【知事】いや、それも誤解を招くから言わない、それは。ね。はい。
はい、まだ、はい。

【記者】同じ五輪関係なんですけれども、昨日のツイートで、ジョギングをしながらプレゼンのアイデアを考えたというふうにおっしゃられていますけれども。

【知事】ええ。昨日というか、おとといの夜ですね。

【記者】おとといの夜、何かこういいインスピレーションなどは浮かびましたでしょうか。

【知事】いろんなことが浮かんでます。やっぱり東京の魅力をどういうふうに言ったらわかってもらえるのか、やっぱり発想力が勝負ですから。それと、やっぱりそれを説得するファクトとエビデンスですね。事実と証拠、これをきちっと展開しながら、英語で3分間スピーチをするわけですが、どうやったらわかってもらえるか、それを考えたりしながら、よく走ってます。
 この間のサンクトペテルブルクも3分間でちょうどぴったりでやりました。ご存じのように、大変好評だったわけであります。やっぱり今度は、スイスのローザンヌで、IOC委員が全員いますから、そこでやはりどういうプレゼンテーションをするかというのは、1つの山場だと思っております。だからこそ、昨日、安倍首相並びに下村文科大臣とも強い結束というか、ここが一番大事だよねというのをお互いに確認し合って、国家戦略として進めていこうねと。東京招致だけれども、日本の招致ですよねということでお話ししたわけです。
 はい。大体以上でよろしければ。はい。

【記者】NHKです。金城です。オリンピックの招致のことで、東京の安全性とか世界最高の輸送システム、財政力強化とかいうのは、この間のロシアのサンクトペテルブルクでお話しされたと思うんですが、同じことをですね、例えばスイスでもちろんおっしゃるんでしょうけども、そのプラスアルファの部分、何か新しく要素を加える部分というのが必要だというふうにお感じになっているのかどうか、今、ロシアのプレゼンを踏まえて、何か反省点みたいのがあったら、お願いしたいんですが。

【知事】おっしゃるとおりです、だから。それを踏まえて、何をどうするかということを今考えてるということですね。つまり、ロシア、特に反省点はないんだな。そのサンクトペテルブルクのプレゼンを踏まえた上でどう展開するか、これを考えてるので。はい。
 大体よろしいですか。はい。

【記者】毎日新聞の竹内です。地下鉄改革のですね、ことで、サービスの向上ということを言われてるんですが。サービスの向上についてですね、知事、強いお取り組みのようなんですが。

【知事】地下鉄の一元化を展望しながら、さまざまなサービスを実現していかなければいけない、バリアフリー化というものがまず大事ですね。はい。

【記者】例えば、混雑率のですね、解消についてはどのようなお考えで、どのようなお取り組みを考えていらっしゃいますか。都営地下鉄でも、24年度の数字だと150%近い路線が多くてですね、過去10年見ても、例えば新宿線だと180%近い混雑も最多混雑区間ではあるんですが、1つ、都民のですね、喫緊のかなり課題だというふうにも思うんですが、どうお考えでしょうか。

【知事】地下鉄はですね、ちょっと『地下鉄は誰のものか』っていう本を出してますので、ちょっとそこに説明したんですが、1日860万人の利用者がいる。混雑率が、特に、例えば東西線なんか200%とかあるわけです。なぜ混雑率というものが高いか。これをよく考えてみると、地下鉄一元化が必要なのではないかと、こういうふうに論理展開できるんです。なぜならば、つまり乗りかえを、ショートカットで乗りかえをすると、乗りかえ料が取られる。それから改札上ったり下りたりしなきゃいけない。そういうものを1つの一元化された世界であれば、近道をするんです、普通は。
 ところが、結局、乗りかえたりする手間とか、お金を取られるとか、そういうことを含めると、大回りしても同じ路線のほうが得だと思っちゃうから、そうすると、全体に乗車率が高くなるんです。ですから、ショートカットの経路をとれるような、そういうサービス、これは一元化が前提になるが、そういうサービスが可能となれば、1つの線であれば、混雑率が下がるはずなんです。みんな無理して大回りしてると、その分だけ余計乗ってるということになるんですね。そういう考え方で説明するとおわかりになるかなというふうに思います。はい。
 じゃ、以上です。はい。

【記者】NHKの本間です。今回の都議選なんですけども、争点が見えづらく、参院選の前哨戦と位置づける政党も多いんですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

【知事】あなたはどう思う。あなたはどう思うんですか。どう思いますかって聞かれても、それはわからないから。まずどう思うかと言ってから質問してくださいよ。

【記者】やはり東京の課題について、もう少し議論すべきかなと思うんですが。

【知事】東京の課題について議会でさまざまな、僕自身なりの施政方針を発表し、そして議会からさまざまな質問があり、そして議会の方々もいろんな意見を述べ、これはやっぱりメディアが伝えていただいたと思いますよ。ですから、選挙のときだけ急に政策がどうのということじゃないと思いますね。はい。

【記者】投票率が低くなるという見方もあるんですけれども、その点については。

【知事】それはわかりません。はい。
 はい、以上です。

以上

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)