知事の部屋

 
猪瀬都知事「知事の部屋」
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記者会見

平成25年6月28日更新

猪瀬知事定例記者会見
平成25年6月28日(金曜)
15時00分〜15時20分

知事冒頭発言

1 練馬区小学校児童の傷害事件について

【知事】先ほど午後1時40分ごろ、練馬区の大泉第一小学校正門前の路上で車からおりてきた男が刃物を振り回し、下校中の1年生児童男子3人が負傷し、救急車で搬送されたとの報告がありました。被害に遭われた児童やそのご家族に対して、心からお見舞い申し上げます。既に事件に関与したと見られる男の身柄を確保したとの報道がありましたが、事件の背景などをしっかりと解明していかなければなりません。子供の安全確保については、学校現場はもとより、地域の方々とも連携して取り組む必要があると考えております。

2 安全・安心まちづくりを推進するマスコットキャラクターの愛称公募について

【知事】続いて、これに関連するんですが、安全・安心まちづくりを推進するマスコットキャラクターの愛称を公募いたします。こういうマスコットキャラクターで、動きがないとわからないので、これはちょっとこうしますが、都内の安全・安心まちづくりを推進するマスコットキャラクターを作成し、その愛称を募集するため、ここで今お知らせいたします。この10月に東京都安全・安心まちづくり条例が施行後10年を迎えます。この間、都内の犯罪、刑法犯認知件数は約4割減少し、防犯ボランティアの数も26倍に増加するなど、東京の安全・安心まちづくりに関する取り組みは目に見える成長を、成果を上げています。しかし、今日のような事件がありますので、今後も幅広く世代の都民の皆さんが地域の防犯活動に参加できるよう、そのシンボルとなるマスコットキャラクターを作成しました。これ、名前がないんです、まだ。毎日散歩しながら町の安全を見回っているよ、みんなも一緒にパトロールしてねという、空からも危険な場所を見つけるよ、こういうキャラクターですね。こういう、今みたいな事件がないようにしなければいけないということで、このキャラクターは犬が東京の町を、犬です、これ。縦横無尽にパトロールし、地域の人々とともに町の安全を見回りながら散歩することをイメージしたものであります。マントを羽織り、ゴーグルと手袋を身につけ、時には空からも危険を察知します。親しみやすく頼りになる地域のパートナーとして活躍してくれることを大いに期待しています。公募期間は、来週7月1日から8月15日までであります。採用した愛称については、10月29日火曜日に開催予定の条例施行10周年記念式典で発表し、表彰いたします。ぜひ多くの方に応募していただき、幅広い世代に親しまれるすてきな名前を考えていただければと思います。詳細は所管局に聞いてください。はい、ありがとう。
 冒頭は以上です。ご質問があればお願いいたします。はい。

質疑応答

【記者】東京MXテレビの風戸と申します。知事はあさってからローザンヌに行かれると思うんですけれども、今回はテクニカルということで、パフォーマンスというよりは、わかりやすさが大事なのかなと思うんですが、今回の意気込みといいますか、どのような形で訴えていきたいでしょうか。

【知事】ロシアのサンクト・ペテルブルグでのプレゼンテーションは、持ち時間が20分でした。今回のスイス・ローザンヌの持ち時間は45分です。したがいまして、テクニカルブリーフィングといいますが、より詳細に開催能力というか、開催計画、いかに東京がふさわしいかということを説明するということになります。IOC委員、大体100人ぐらいいますが、その方たちと直に向き合った形でのプレゼンテーションとなります。このローザンヌが大きな一つの単なる通過点ではないような、そういう意味合いがあります。9月7日のブエノスアイレスに向けて非常に大きな地点だと。幸い、IOC評価委員会、3月来日した評価委員会の評価報告書は、とてもすばらしい内容であるということを評価していただいておりますので、その流れ、その勢いに乗りながらきちんとローザンヌでプレゼンテーションをやりたいと、こう思っております。
 以上です。はい。

【記者】NHK金城です。ちょっと話題変わりまして、国会が閉会しました。参議院に送られた幾つかの法案がですね、廃案となったんですが、その中に東京都が電気事業でですね、新規参入を目指している東京都にとって、今回の法案の中で電気事業法の改正案が廃案になったんですけども、東京都が目指す電力改革とですね、についての影響などについて何か考えていらっしゃることはありますでしょうか。

【知事】これは、電気事業法改正案が廃案になったというのは、非常に残念なことです。ただし、多分、秋口の臨時国会において、電気事業法改正案が成立すると、衆議院に提出されて成立すると見ております。そういう意味で、若干、2か月ぐらい、あるいはちょっと、それ以上、少しずれたなというふうに思っておりますが、電気事業法改正案は国会を通過すると見込んでおります。そして、この電力の自由化に向けた電気事業法改正案というのは非常に重要でありますから、この国の法改正の動き、前からずっと我々が促してきたことではあります、電力自由化については。東京電力改革、これをさまざま提案し、そして実際に東電の社内分社化が今始まっておりますから、発送電分離のもとになる形ができてきているわけですね。そういう中で、電気事業法改正案は、改正法案は、将来の電力自由化や発送電分離を見越した、そういう文言になっておりますので、これはとにかくすぐ臨時国会で、参議院選挙の後ですね、秋口には通していただきたいし、そうなるだろうというふうに見ております。
 はい。

【記者】日本テレビの坂巻です。プレゼンのほうにちょっと戻りますが、今回、プレゼンテーターに滝川クリステルさんがなっておりますけれども、この方は、今までのプレゼンでいうと、IOCの理事であるとか、アスリートであるとかという形の方が入っておりますが、この方は、そういう意味では、一般というか、タレントというか、司会の方ですけれども、この人を起用した理由というのは、どういうところにあるんでしょうか。

【知事】IOCの公用語は英語とフランス語であります。滝川クリステルさんは、フランス語がとてもネイティブでお上手です。そういう意味で、また、テレビキャスター等の経験を含めて、踏まえて、そういうフランス語によるプレゼンテーション、英語とフランス語によるプレゼンテーションを滝川クリステルさんにお願いしようというふうに今なっております。そして、そういう準備を進めております。IOCの委員の中に、先ほど言いました、英語とフランス語が公用語ですが、フランス語が一番わかりやすいという方もたくさんいらっしゃいますので、そういうことを含めての考え方で、今回臨みます。
 以上です。

【記者】日経新聞の舘野です。昨日、メトロの株主総会ありまして、そこで、国側はメトロ株について、改めて従来の主張で市場に放出して復興財源にということを言ってまして、7月からまたその協議始まりますけども、そこで一元化というものに向けてどう臨んでいくか、改めてお考えを…。

【知事】はい。株主総会というのは、総会そのものはあまり重要ではないというか、ただ設定が大事で、そういう、特に総会があると。そのために何を打ち出していくかと。そして、総会の前にいろいろ話し合いをする。それで中身をいろいろと入れていくというところがみそなんですが、株主総会における提案を契機に、利用者視点に立ったサービスの改善や一元化を進めていくという中で、東京の地下鉄の運営改革会議というものが設置されたと、これが大きな成果です。
 まずは、この東京の地下鉄の運営改革会議、7月にも始めようと。もうすぐ7月ですが、7月下旬になるかもしれませんが、7月には必ず始めますと。そういう中で具体的に進めていきます。

【記者】そこで、サービスの一元化はともかく経営の一元化というのは、国は相変わらず首をなかなかという状況ですけど、そこはどう崩していくというか、何か……。

【知事】まずは、実態として1つになっていこうという機運がつくる……、機運をつくる必要があります。そういう意味で、東京都から毎年……、毎年というか、あれ役員が送られてますよね。その役員も、今まではいわゆる天下りだったんですね。そうではない形で、経営に参画するという形で、役員が、今回、そういう意思で、今までと違う形で2人、副社長と常務がいます。今回の総会で入りました。そして、さらに役員だけではなくて、職員の交流も進めていくつもりであります。現場の交流ですね。
 はい。

【記者】朝日新聞の中村と申します。ちょっと話題が変わるんですが、教育の関係で、昨日ですね、教育委員会で、実教出版のですね、高校日本史AとBの教科書について、国歌・国旗の関係の記述について、都教委の考え方と合わないということで、使用は適切ではないという議決が行われたんですが、これについて、知事のお考えを伺えませんでしょうか。

【知事】教育委員会の見解は正しいと思っています。

【記者】それはどのような点か、もう少し伺えますか。

【知事】既に2012年の1月16日の最高裁の判決において、国歌斉唱時の起立斉唱を教員に求めた校長の職務命令が合憲であるというふうに認められています。したがいまして……、それから、我々の普通の常識で考えてみて、国旗・国歌がごく普通に存在している儀式のときにやるということは、サッカーの選手も、オリンピックの競技でも当たり前のことですので、その当たり前のことをきちんとやるということであって、それ以上のことではないと思います。
 はい。

【記者】そうすると、文科省の検定を通った教科書についてですね、学校で選定をするというプロセスは決められているんですが、それの途中で、採択をする権者の都教委がああいった声明を出すと、かなりプレッシャーになるのかなと思うんですが、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。

【知事】それは、今申し上げた最高裁の判決において、きちんと言われていることですから、教科書でそういう表現が少し変であれば、それは都教委も考え方を持っていいと思います。つまり国定教科書ではないので、文部省の検定が全て正しいわけではない。それから現場の各校長先生のご判断も全て、そこに、じゃあ、一任されるものでもなく、東京都の教育委員会としてのきちんとした見解はあってしかるべきだと思っております。
 はい。

【記者】共同通信の中井と申します。話がちょっと変わるんですが、議会との関係でですね、本日、都議会自民党の総会がございまして、知事、今日、ご出席されて、ご挨拶されたと思うんですが、これは招かれて行かれたのか、知事ご自身が行かれたのかということと、あと、どういう意図で出られたかと。それと、ほかの会派についてはどのようになさっているのか教えてください。

【知事】今日は当然ながら都知事として、また下村文部科学大臣がいらっしゃるということで、その両面で都議会の自民党の新しく当選された方々に、「おめでとう」というふうに申し上げました。そして、2020年東京オリンピック・パラリンピックは9月7日にブエノスアイレスで決まるわけですが、7月3日のローザンヌがありますが、今から71日しかありませんよね、都議会の皆様と一緒に招致をかち取ろうねと、こういうことで、そういう趣旨で、きちっと挨拶したわけです。
 はい。

【記者】つまり、そうすると、都議会の皆様にというと、自民党、今日は自民党だったんですけれども、ほかの……。

【知事】それは、都議会の皆様は都議会の皆様です。そして、自民党の議員の皆様に、ま、一緒にかち取ろうねと、それは当然でしょう。

【記者】すると、五輪はほかの会派の方も賛同してらっしゃるところあると思うんですが、そういうところにも行かれるという、あるいは行かれた、あるいは行かれるということですか。

【知事】明日、あさっても、ローザンヌ行きますので、その日程は入っておりません。

【記者】わかりました。

【知事】ちょっと後ろ、後ろ。はい。

【記者】時事通信の増渕と言います。国会の閉幕を受けまして、参議院選挙が事実上スタートしました。そこで知事は、政党、あるいは候補者の応援に回るのか、お伺いしたいんですけれども、特に知事は、安倍総理と会談を重ねて、成長戦略の点で連携を深めてますと、その国家戦略、国家戦略特区の実現に向けまして、自公の応援をするのかということをお尋ねしたいと思います。

【知事】都政を中心に僕は仕事しておりますので、特に選挙に関して、どういうふうにやるかということについては何も考えておりません、今のところ。
 はい。

【記者】新宿区新聞の喜田です。実は先日、オバマ大統領がですね、火力発電所の排出基準を強めよというふうな声明を出しております。今、猪瀬都知事がやっている、進めようとしている火力発電というものがですね、地球温暖化の問題とあわせて考えますと、どういうふうに両立させていくことができるんでしょうか。火力発電のね、排出問題。はい。

【知事】はい。わかりました。
 前にもお話ししましたが、東京湾岸に1660万キロワットの老朽火力発電所があります。この老朽火力発電所というのは、40年、あるいは35年以上たったものですから、レベル、はっきり言って排出ガスと、その排出のレベルですね、非常に、あまりきれいでないものが出ているわけですね。今の最新型の火力発電所に置きかえると、その数値は圧倒的に変わります。したがいまして、東京湾岸の古い火力発電所を一刻も早く新しい火力発電所にリプレースしていくことによって排出ガスは大幅に削減できるというふうに思っております。
 はい。

【記者】東京都のほうでですね、20年度排出基準をですね、25%削減するという目標がありますけれども、この目標値は、変えるとか、そういう意思はございませんか。

【知事】ありません。つまり、2020年に向けて25%削減は順調に進んでおります。東京の約1400近い事業所で削減を義務づけ、そして2010年から2020年の間に削減していくわけですが、対2000年度比で、既にもう2015年度の見込みとしては、大体、半分以上の削減ができているというふうに、今、予測されておりますから、2020年に25%削減はやれるということです。そして、それをやっていかなければいけないということになります。
 はい。

【記者】東京新聞の松村です。上野動物園のパンダなんですけど、今年は生まれそうにないということですが、知事はどういうご感想をお持ちですか。

【知事】これはしようがないよね。来年の3月、またチャンスを待つしかないですね。1年に3日間しかチャンスがないそうです。
 はい。いいですか。じゃあ、失礼します。

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)