知事の部屋

 
猪瀬都知事「知事の部屋」
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記者会見

平成25年11月22日更新

猪瀬知事定例記者会見
平成25年11月22日(金曜)
15時00分〜16時10分

知事冒頭発言

1 伊豆大島土砂災害対策検討委員会の設置について

【知事】初めに、伊豆大島の土砂災害対策検討委員会の設置についてお知らせします。
10月16日に、台風26号により伊豆大島の土砂災害が発生してから1カ月以上が過ぎました。いまだに行方の分からない方が4名おり、島内の親族の家や教職員住宅などで仮住まいしてる方々も多くおります。まだまだ落ち着かない日々を過ごしていることと思います。
 一方で、昨日から東京都も建物の調査に協力した被災者に対するり災証明書の発行を開始するなど、復興に向けて着実に動き始めています。これまで、安倍総理大臣や太田国土交通大臣、小野寺防衛大臣、古屋防災担当大臣などを始め、多くの政府関係者に現地を視察していただき、速やかな激甚災害の指定などでご協力いただきました。明日は、自民党の石破幹事長も被災地を訪れると聞いております。
 国のこれまでの協力に感謝するとともに、今後とも現場の情報を共有し、連携を密にして大島の復旧復興に当たっていきたいと思っております。
 伊豆大島の土砂災害に対する復旧対策を検討するため、伊豆大島土砂災害対策検討委員会を11月29日、来週の金曜日に設置いたします。委員会には、砂防学会の会長も務めた東京大学大学院の鈴木雅一教授を始めとして、伊豆大島の実情に詳しい、砂防、火山、災害情報の各分野における学識経験者に参加していただきます。これに国土交通省や気象庁、東京都、大島町などの実務担当者を加えて、専門的な知見を集めた議論を行っていきます。
 まず、本格的な梅雨を迎える来年6月までに完了させなければならない緊急の対策事業を早急に取りまとめていきます。具体的には、既に作業を進めていますが、こういう堆積工、つまり砂防ダムですね、砂防ダムに砂が溜まっています。その土砂を除去して、まずここの所に溜まってるものをどかします。そして、この下に流れてくる流路も確保して、流路を確保して、そして応急・復旧の既存施設の機能回復をまずして、そして仮設の導流堤や流木止めなどの設置を進めていくと、まずここにあるものをと。
 それから、現在、斜面に不安定に存在する土砂というのは、17万立米ありますが、まずは今の砂防ダムのところに大体10万立米ぐらい溜まっていますので、これをどかします。そして、堆積工に余裕も若干ありますが、あとは砂防ダム、堆積工のかさ上げによってこのくらいの大体あれを増やします。それで、ほぼこの全体の土砂を何とか処理していきたいというふうに思っております。
 更に、年度末を目途に危険箇所の見直しを含めて、本格的な復旧対策の策定を行っていきます。土砂災害に対する島民の不安を早期に解消するため、今後、この委員会の議論を踏まえて災害対策事業を加速させていきたいと思ってます。詳細は、後で建設局に聞いてください。

2 終夜バスの試行運転開始について

 続きまして、終夜バスの試行運転の開始についてお知らせします。都営バスでは、12月20日金曜日の深夜から、渋谷・六本木間における終夜バスの試行運転を開始するので、お知らせします。
 毎週金曜日の深夜、渋谷発、夜1時10分から、六本木発は1時40分から概ね1時間に1本ずつ4往復運行いたします。
 運行に当たっては、安全対策に万全を期すために、渋谷駅と六本木駅の停留所および車内にガードマンを配置いたします。また、新たなサービスとして、バスの車内に無料Wi-Fiを導入いたします。このサービスは、今後、順次拡大しまして、今年度末、つまり来年の3月までには都営バス全体にWi-Fiのサービスが行き届くようにしたいと、そういう予定であります。
 現在、時間市場を開発という新たな視点で、この夏から都立施設の利用時間の拡大などに取り組んできましたが、民間としても、これに呼応して六本木にある、六本木ヒルズにある森美術館は、12月中の金曜日の開館時間を夜0時まで延長することになりました。つまり、深夜バスを利用してお帰りになることができますよということであります。
 深夜バスの運行や、こうした民間施設の取組も含めて、社会全体に時間市場の開発を波及させ、東京の魅力向上につなげていきたいと思っております。深夜バスの運行の時間の詳細については、交通局に聞いていただきたい。大体1時間に1本ぐらい走ります。

3 ビブリオバトル首都決戦、高校生書評合戦首都大会

 続きまして、ビブリオバトル首都決戦、高校生書評合戦首都大会2013、2つあります。まず、明日土曜日、11月23日、これは高校生書評合戦首都大会2013です。そして、日曜日、明後日、ビブリオバトルを、これ、今までやってきたビブリオバトル、大学生のバトルをやります。
 で、今回の高校生の大会はですね、東京都に加えて、埼玉県、千葉県、神奈川県からそれぞれ予選大会を勝ち抜いた高校生と、北海道夕張高校の代表を合わせた30名が出場します。
 で、24日日曜日の方の大学生の方のビブリオバトル首都決戦2013は、これも全国の予選を勝ち抜いた30名の大学生が決勝戦に参加します。当日は、作家・思想家の東浩紀さんやビブリオバトル発案者の立命館大学准教授の谷口忠大さんなどを招き、一緒にトークセッションをやります。
 今年から高校生大会は本格実施となりますが、去年、試行的にやりまして20校ぐらいだったんですけれども、高校生大会は286校が参加しました。そして、今、決勝30人ということですね。本戦が30人。また、大学の方のビブリオバトルも年々参加校が増えてまいりまして、昨年は、92校、で、第4回目となることしは122校、92校から122校にさらに増えて、北は北海道から南は沖縄まで、着実に参加校数が増えております。
 会場は、昨年と同じベルサール秋葉原で、土曜日、日曜日ともに1時からの開始となっております。ぜひ本の書評、本の書評の甲子園、書評の甲子園と言うべき大会にぜひ皆さん集まっていただければというふうに思います。秋葉原のベルサールです。詳しくは生活文化局と教育庁に聞いてください。
 こちらからの発表は以上であります。はい。ご質問、お願いいたします。

質疑応答

【記者】TBSの蓮見と申します。徳洲会から提供を受けたという5000万円についてのお話を伺いたいと思いますが、まず事実確認ですけれども、借りたときのディテールを伺いたいんですが、いつ、どこで、どなたとどなたが実際に会って受け取ったのか、それについてまずお聞かせ願いたいと思います。

【知事】昨年の11月の、はっきり記憶しておりませんが、中旬ぐらいかなというふうに思いますが、まず、石原前知事の後継として急に立候補することになりましたので、さまざまな団体に挨拶に行きました。応援してくださるというふうに言って、おっしゃる方もたくさんおられましたので、その1つとして行ったということです。

【記者】受け取った方はどなたで、手渡したのはどなただったんでしょうか。

【知事】まずは、応援してくださるということでお願いしたということなので、それで、あるときに受け取りました。

【記者】猪瀬知事ご本人が。

【知事】はい、そうですね、はい。

【記者】それは徳田氏ご本人から受け取った…。

【知事】いや、そうじゃありません。だから、基本的には、まだ、立候補表明する前に、これからどうするかなという時に色々と考えて、応援してくださる方がおりますので、いろんな方に会った中に、たまたま徳田さんもいらっしゃったということですね。

【記者】受け取ったタイミングは、挨拶に行かれたのは出馬前、立候補前だと思いますけれども、お金を受け取ったのは立候補後でしょうか。

【知事】それちょっと、あんまり記憶ははっきりしてませんが、これは、個人の借り入れとしてお借りしたということであります。

【記者】じゃあ、今日朝のぶら下がり取材のときにも個人的にお借りしたものだと、猪瀬知事おっしゃってましたけれども、ただ、これ、事実、選挙の挨拶として行かれたわけですよね、ご自身で。そういう意味で、更に、選挙応援という形で提供を受けたんだという、ある程度自覚があるんであれば記載はすべきだったというふうに思われますけど、そのあたりはどのように感じて……。

【知事】まだ、応援というか、いろんな方々が、いろんなご協力してくださるというふうなこと、段階でありまして、そういう中で、個人で借り入れしましたので、実は、僕の持っている預金で政治資金の収支報告書にありますように、お金は十分に余裕がありましたので結果的に、で、あくまでも個人の借り入れですので、資産公開のところに記載するのは、しておけばよかったと思いましたので、資産公開の方に記入しました。

【記者】ただ全く、結果的に手をつけなかったとはいえ、選挙運用のための費用で受けとったのであれば、やっぱり、何らかの形で収支報告書に記載すべきだったというふうに言われても仕方がないと思いますが、いかがでしょう。

【知事】全く、一切、手をつけておりませんでしたということで、通常の、借り入れというふうに認識してます。

【記者】これ、そのままお金を借りたということでお話は済むという認識でいらっしゃいますか。

【知事】既に、先方の方にも1月から2月にかけて借り入れしたものは、お返しいたしますというふうにお伝えしてあります。先方側も、それはよく認識しております、はい。その後、返すタイミングが、ちょっと向こう側の事情でなかなかできなかったので、そのうちに、これは、僕が個人で借り入れたものですから、選挙の担当者は知りません、全く。それで、個人で借り入れたので僕と妻だけが知っていて、あとは、妻の貸し金庫に入れて返済するつもりでおりましたが、あとは、妻の病気や入院やら色々ありまして、それで返済するのが後になりまして、9月になってしまいましたということであります。

【記者】ということは、じゃあ、借りた段階では、いつお返ししますというようなやりとり、お話というのはされてなかったですか。

【知事】1月にはお返ししますということをお伝えしましたからね、ええ。で、ま、個人の借り入れですので、自分が資産として持ってた方が、暫く、ま、短い間だけど持っていた方がよいかなという判断で持っていたので、必要ないのでまたお返ししますということであります。

【記者】身近にいらっしゃるスタッフに対して、もしかしたらこれ、選挙に関する費用かもしれない、記載してくれないかというような相談というのはされなかったんですか。

【知事】全く、だから、選挙の責任者にも伝えてないし、会計責任者にも伝えてない。個人の、あくまでも、借入金ということでおりました。

【記者】ちなみにこれ、目的は、何のために個人で借りたんですか、その5000万円は。

【知事】特に、そのお申し出があれば、それは断るのは失礼だろうから、とりあえず預かって、でも、ま、必要ないなということでお返しするということだったんです、はい。

【記者】ただ、この一連の強制捜査、ニュースご覧になったと思いますけれども、どんな気持ちで、5000万円借りた状態でご覧になったと思いますけれども、どういう気持ちでニュースを見守っていましたか。

【知事】だから、先ほど申し上げましたように、1月、2月ぐらいの時点で、必要ないので返済しますよということをお伝えしてあります。で、向こうの事情でたまたまお渡しできなかったというだけでありますので、あとは、先ほど申し上げましたように、その後返済しようとしてましたが、妻が病気になったりとか、色々そういう流れの中で、貸し金庫の鍵も僕が持ってなくて、妻が持ってましたので、で、返済をやろうとしていました、ずっと。
 そういうことで、9月にオリンピックも終わり、で、返済するという動きの中でたまたま、色々報道が出てました。それは、たまたま、そういう流れの中で時期が重なったということに過ぎません。

【記者】ただ、これ徳洲会という、かなり、全国的にも影響のある、大きなこの団体に対して、挨拶に行くことの意味、幾つか団体回られたと思うんですけれども、そして、そこから5000万円も受け取ってしまったということは、かなり今後、何かしらの影響が出てくるというような、期待と言ったらいいんでしょうか、あるいは、逆に向こう側からの見返りであるとか、便宜を図るとか、何かそういうものは、言葉としてやりとりはありましたか。

【知事】全くありません。ご挨拶しただけですので。で、実は、11月中旬ぐらいは、いろんな団体にご挨拶回るということで、時間があればあちこちご挨拶していましたので、逐一、ご挨拶の内容とか、あんまり記憶はないんです。

【記者】ちなみに、挨拶した日、その後日金銭を受けとったふうに理解していいでしょうか。

【知事】後日申し出があってということで、あくまでも個人として借り入れしたということでありますね。

【記者】では、私から最後になりますけれども、東京オリンピック招致、今決まって、非常にこうムードが盛り上がっている中で、その責任者である猪瀬知事が今回こういう話題で話に上がっている、この現状をですね、IOCやJOC、国際社会、日本のファンの皆さんには、どんなお気持ちで、どう説明をされますか。

【知事】そうですね、はっきり申し上げますと、まだ、11月ぐらいのところで、そういう意味での政治家としての意識が、少しまだ弱かったかなと。そういうことで、これは、やっぱり、借りるべきではなかったなと。
 ただ、全く1銭も手をつけておりませんから、返済しましたので、資産公開上は訂正して文書を出したということであります。

【記者】ありがとうございます。

【記者】NHKです。確認です。今の資金の受け取りについてですが、知事の中で個人の借金だというふうに繰り返し説明されていますが、その個人の借金の目的というのは、都知事選挙の資金として個人でお借りしたという認識を持ってらっしゃるということでいいんでしょうか。重ねて確認なんですけれども。

【知事】それについてはですね、先ほど、ぶら下がりのところで選挙の資金提供ですかというから、いや、選挙の資金提供というふうなお答えの質問に対して資金提供ですかって言われたんで、そういうつもりではありません。
 つまり、個人の資産の中で少し借入金が多少かさがあったほうがいいという判断でおりました。基本的には、選挙費用は自分で出すということでやりました。あとは、各団体からの寄付金で賄いました。

【記者】選挙費用をご自身で出されるというふうに思ってらっしゃったのであれば、なぜ5000万円の資金提供のときにお断りにならなかったのか、その辺がちょっと腑に落ちないんですけれども。

【知事】そうですね。そのときにお断りしたほうがよかったと思います。
ただ、これからどうなるのかわからなかったので、そういう申し出に対して、お断りするのも申しわけないような気がして、受け取ったところがあります。

【記者】あと、すいません、公職選挙法上ですね、選挙運動費用収支報告書に記載するお金というのは、使ったか、使わなかったかにかかわらず、選挙のために借入したお金は、全て記載をして、提出をしなさいと義務づけられているんですけど、今回、知事の収支報告書を拝見しましたが、載ってませんでした。これは何かお考えがあってのことなのか…。

【知事】今申し上げましたように、選挙の資金ではありません。従いまして、個人の借り入れとして、たまたまお借りしました。お申し出をお断りするのも失礼かと思いまして、お借りしましたので、1月に返済いたしますというふうに先ほど申し上げました。そういうことをお伝えしました。
 そして、繰り返しますが、その後、返済するチャンスがなかなかできなくて、たまたま、妻の病気になったりとか、いろいろありまして、そして、オリンピック終わりましたので、まだ、そのまま残っておりましたから、返済するということで、個人の資産公開上の借入金のバランスシート上、載せてないのはまずいので、訂正して、載せることにしました。

【記者】共同通信の中井と申します。非常に細かいところで申しわけないんですけれども、大事なことだと思いますので、お伺いします。資金提供を受けられて、貸金庫にしまわれて、一切、使わなかったとおっしゃっていたんですけど。

【知事】はい、そうです。

【記者】帯封を開かなかった、切らなかったとおっしゃっていたと思います。これ、つまり、現金で受け取られて、現金を貸金庫にしまわれたと。

【知事】そうです。

【記者】それを、そのまま置いておいて、返却のときも、現金を持っていかれたと。

【知事】返却のときは、僕は、とにかく、そのまま返却しなさいということで指示しておりましたので、そういうことになりますね。基本的には、先ほど申し上げましたように、選挙の担当の、鈴木さんですけれども、彼は全く知りませんでした。そして、だから、だけども、これは返さなきゃいけないんだよと、前から僕は思ってましたので、1月、2月に返却しなきゃいけないということを伝えて、そして、そのまま、ずっと妻の貸金庫で、鍵が、妻のままですから、それを出すタイミングを、ちょっとずれていって、そして、9月に、なるべく早くやろうということでお返しした次第です。

【記者】つまり、先方から、知事なり、奥様なりの口座に一旦振り込まれて、それを引き出された現金を保管されたということなのか、現金そのものを受け取られたということなんでしょうか。

【知事】現金が届いたということですね。そして、貸金庫にすぐに保管したということであります。

【記者】つまり、お金の移動は、金融機関を通さずに、全て現金の移動であったということでよろしいんですか。

【知事】そうですね。

【記者】日本テレビの坂巻です。ちょっと確認になるんですが、11月に徳田氏から、徳田氏とご挨拶したときに、選挙に出ることになりましたというお話をしたと。

【知事】挨拶回り、いろんな人に行きました。

【記者】そのときに、徳田氏は、応援しましょうという趣旨で、5000万円を提供するということになったというおっしゃり方をなさったと思うんですが。

【知事】そういうふうに、はっきり言ったわけではありません。ご挨拶をしに行って、「よろしくお願いします」というところで、たまたま、徳洲会も、ほかのところも、行きましたから、そういうことでご挨拶申し上げました。

【記者】そうしますと、5000万円の提供というのは、徳田氏から、どういう趣旨で提供しましょう、応援しましょうという申し出になった、お話だったんですか。

【知事】直接は、応援しますというふうなことをおっしゃったかどうか、はっきり記憶しておりませんが、「頑張ってください」というふうなお答えだったと思います。

【記者】通常ですね、知事選に出馬の挨拶回りで回ったと。頑張ってくださいというお話で、資金提供というお話になると。そうすると、それは選挙の資金という認識に考えるのが普通だと思うんですが、知事は、今のご説明では、そうではないと。資金、あの資金は、選挙のためではなかったと言って、おっしゃっておりますが、そこに、何ていうんですか、双方の齟齬というか、食い違いがあるんですけど、そういう認識なんでしょか。

【知事】選挙のための政治献金というものがありますよね、いろんなとこから。それから、基本的には、自分の預金をもとにして、選挙活動するということが前提でありました。その自分の預金が、あくまでも選挙の資金です。そして、その自分の預金の、底をつくかどうかわかりませんということが、自分の中にちょっとありました。でも、それだけのことでありまして、結局は、自分の預金の範囲内で収支報告書に3000万円台の選挙費用で済みましたので、それで、僕は、あんまりお金がかからなくてよかったなというふうに思いました。

【記者】そうしますと、徳田氏側の提供の意図と、それから、お借りになった知事の意図とでは、そごがあったということになるんでしょうか。

【知事】どういう意図でお渡ししてくれたかどうかはともかく、応援というか、頑張ってくれということは、おっしゃっていたので、それはそれとして、僕は通常の、まだ立候補前のころにお話ししたことですので、個人の借り入れだという認識でおりました。

【記者】あと、実際にお金を後日、お借りになったときなんですけれども、これは、徳田氏側のどなたかから、知事が直接、お受け取りになったということでしょうか。

【知事】それについては、徳田氏が、徳田氏側のどなたかが、直接というか、間接というか、お渡ししてくれたという形になると思います。

【記者】それは、では、知事が受け取ったわけではないということですか。

【知事】僕がいただく形になると思います。

【記者】いや、形的には、最終的な受け渡しの形としては、知事が受け取ることになるんですが、実際のそのお金の受け渡しというのは、知事ではなかったんですか、それとも、知事だったんでしょうか。

【知事】本人の借り入れ、個人の借り入れですから、個人が受け取ります。

【記者】それは、徳田氏側のどなたかからでしょうか。

【知事】徳田氏側の事情もおありでしょうから、どなたかということは申し上げられませんが、僕個人として、借り入れを立てました。

【記者】そうしますと、今までの一連の先ほどの都庁の入りのときのお話も含めて整理しますと、その5000万円の受け渡しについて、知っているのは、知事とお亡くなりになった奥様だけだったということですよね。

【知事】そうです。

【記者】ということは、その5000万円の提供というか、貸し借りについて、ほかの方は介在してないということですか。

【知事】うちの鈴木秘書は、少なくとも、選挙期間中は、全く知りませんでした。うちの会計、事務所の会計責任者も、全く知りませんでした。

【記者】いわゆる徳田氏サイドという、知事サイドとしては、知事と奥様しか、このお金の受け渡しについては関与してないと。

【知事】そうです、はい。ですから、妻の貸金庫に保管しました。そして、先ほど申し上げましたように、考えてみたら、必要なかったなと。つまり、まだ、よく選挙というものがわからないときに、そういうものを借りることというものが、どういうことの意味か、よくわからずに、個人の、ま、あのー、借入金として、とりあえず、お借りして、結局は、まあ、まあ、お借りする意味もあんまりないなということをすぐに気づきましたので、1月に返済をすぐにお伝えしたわけですね。

【記者】読売新聞の木下と申します。先ほどの質問と重なるんですけれども、具体的に徳洲会の誰からというのは申し上げられないという話だったんですけれども、実際、徳洲会グループは今回、公職選挙法違反という、法律に違反したという疑いが持たれて捜査が進んでいるわけで、それについて申し上げられないというのは、なかなか有権者に理解できないのかなと思うんですけれども。

【知事】徳洲会側に対して質問してくださればいいかと思います。

【記者】すいません。結果的に選挙資金として借入金を使ったのではなかったということですが。

【知事】そうです。

【記者】逆に、意地悪な言い方かもしれませんけれども、足りなくなった場合は使ってたわけですよね。

【知事】それはたらればだな。

【記者】じゃ、それに、もう一つたらればを言わせてください。生活費で使う可能性はありましたでしょうか。

【知事】だから、僕の預金を全部まず使うということが前提ですから、その後のことは何かどうするかはあまり考えていませんでした。

【記者】もう一つすいません。5000万という金額は、どういう結果でそういう金額になったというふうに知事は理解しておられますか。

【知事】わかりません。すいません。

【記者】もう一度すいません。

【知事】大ざっぱな感じで僕は考えていました。

【記者】一応、借用書をつくられたということなんですけれども、貸した側の人は、徳洲会という団体なのか、もしくは個人名なのかというと、虎雄さんなのかもしれませんけれども。

【知事】わかりません。すいません。

【記者】わかりました。…わからないということ…。

【知事】というか、借用書というふうに書きました。

【記者】貸した側の当然名前があると思うんですけど。

【知事】名前見ませんでした。

【記者】え?

【知事】見ませんでした。

【記者】見なかった。

【知事】ええ。とりあえず、だけど、徳洲会側だということは当然認識していますから、そして、借りましたというふうに書きました。ですから、また、徳洲会側に返済すればいいというふうに思っていました。

【記者】毎日新聞の清水です。11月の中旬ぐらいにですね、さまざまな方に挨拶に行かれて、いろいろな形での協力をいただけるという言葉をいただいたということなんですが、同じようにですね、やはり、頑張ってくださいということで、お金を貸してくれた団体はありましたでしょうか。

【知事】ありません。記憶にありません。

【記者】じゃ、借りたのは徳洲会側だけですね。

【知事】だから、それも先ほど申し上げましたように、申し出がありまして、お断りするのも何かいけないような感じがありましたので、とりあえずお預かりすると、お預かりする上では、借用書を書かないといけませんので、借用書を書きました。その借用書を実際会いまして一度お預かりしただけですから、1月にはもう返済するということでお伝えしたわけですね。

【記者】ぶら下がりのときに、徳田虎雄さんとは初対面だったというふうにおっしゃっていましたけど、それは確かですか。

【知事】そうです。だから、いろんな方、初対面だらけでした。初対面だらけの人のところにいろんなところにご挨拶行きますので、よろしくお願いしますというふうなことで、まずはそういうご挨拶が大事だということが前提でした。

【記者】そうしますと、初対面の方とですね、何分間かお話をされて、それほど記憶に残らない程度の会話だったみたいですけれども、その後日、5000万円という、私としてはすごい大金なんですが、大金の貸しますよという申し出があって、目的もはっきりしない中で知事はお借りになったわけですよね。それは、そのお金を、存在、借りるということについてですね、少し不安とか、気味悪さとか、怖さとか、そういうのは一切感じませんでしたでしょうか。

【知事】いや、それはやっぱりちょっと戸惑いがありました。ですから、お借りしたものはお返しするというつもりで借用書という形にしました。

【記者】借りないという判断はできなかったんですか。

【知事】そういう判断もできなくはなかったと思いますが、そのころはまだこれから何があるのかよくわかりませんでした。はい。

【記者】同じ時期にですね、いろいろ回られた団体の中で、寄付をいただいているところも随分あると思うんですね。その寄付は結局、選挙では使われていないみたいですけれども。

【知事】そうですね。

【記者】それは全て知事の資金管理団体のほうに寄付として入っております。

【知事】はい。

【記者】そうしますと、同じように、徳田氏側からいただいた、あ、借りた5000万円もですね、この資金管理団体に借入金として書いておけば、別に問題はなかったと思うんですが、なぜ、このケースだけ個人の借り入れという形にして記載しなかったんでしょうか。そこのところが私にはよくわからないんですが。

【知事】確かにわかりにくいでしょうが。選挙の責任者に僕は言いませんでしたので、しばらくしたらお返しするつもりでいましたので、そういう意味でお返しするということを前提でした。ですから、今のおっしゃられることは、そういう、いただくということですよね。いただくということじゃなくて、お返しするということを前提ですので借用なんですね。ですから、1月にもうお返ししますよとお伝えしていましたからね。

【記者】お返しするときに、奥様のご病気とかあったのは重々承知しておりますが。

【知事】そしたら延びちゃったんですね、残念ながら。

【記者】それが5月ごろだったと思うんですね。1月から5月まで、3、4カ月あったんですが、その期間にどうして返せなかったんでしょうか。

【知事】それはですね、1月、2月ごろに申し上げまして、そうしましたらですね、いろいろ、雑誌にいろんなのを取り上げられていて、てんやわんやしているような様子だったので、向こう側がですね、結局、そういうチャンスがなかったんです、お渡ししようとする。それで、もちろん、向こうは、だから、今はいい、後でというふうに言われたので、後でということで、そして、4月、5月になりまして、5月、オリンピックのいろんな招致活動、3月からずっとやっていましたから、そういう流れの中でお返しするのが遅れたということであります。

【記者】最後に1つ、資産報告書のほうに記載がなかったのはどうしてなんでしょうか。

【知事】それで、やはり、それは入れるべきだというふうに思いましたので、今日、訂正を入れました。

【記者】入れるべき、べきでないではなくて、その時点で借り入れていたんであれば、書くのが義務だと思うんですが、知事の考えは違うんですか。

【知事】その時に借り入れていたら書けばよかったと思いますね。

【記者】よかったというか、書かなければいけないものじゃないんでしょうか、状況としては。

【知事】1カ月ぐらいでお返しする予定でしたので、1カ月ぐらいでお返しするということが前提でしたから、それが延び延びになったので、ああ、書いておけばよかったねということになってきただけでありまして、確かに…。

【記者】知事のご認識としては、あの条例の解釈は、返すつもりが、もう返すことが決まっているものであれば、借入金として書く必要はないということですか。

【知事】短い期間だと、そういうことはたまにあるかと思います。

【記者】それは、都のトップとしてですね、都の条例をきちんと履行しなかったことの問題はないとは思っていないんですか。

【知事】それは、まだ、立候補している段階で、よく認識していなかったというふうに思っています。

【記者】いえ、知事の資産を公開するのは、知事になってからでしょ、当然。その時に条例をきちんと履行していなかったことの問題を私は聞いているんです。

【知事】したがいまして、返却予定であったものが延び延びになってしまいまして、その間に記載を忘れてしまったという形であります。だから、それは大変申しわけないと思っております。

【記者】知事にお伺いしたいんですけれども、借用書をおつくりになったとおっしゃいましたよね。

【知事】はい。

【記者】そのお借りになったその場でおつくりになったんですか。

【知事】借用書は、もちろん、すぐその場で借用書はつくられますね。

【記者】日付も入っているものですか。

【知事】それはちょっとはっきり記憶していませんが、多分、それは日付、入っているかもしれませんね。

【記者】借用書は、金をお返しになった後、自分の手元に戻ってきたりするものだと思います。今お持ちですか。今というか、要するに、お手元に、事務所とか、どこかにそれがまだ残っているものなんでしょうか、それとも破棄してしまったようなものでしょうか。

【知事】多分、借用書は、返ってきていることになると思います。お借りしたものですから、お借りしたものを返しているわけですから、借用書はもう向こう側にないということになりますね。

【記者】はい。それを捨てちゃうケースもあると思います。返したお金であれば借用書が不要になるという考え方もできます。捨てることもあると思います。今ありますか。

【知事】さあ、ちょっとわかりません。返済に直接僕は行っていませんので、ただ、借用書はもう要するに返したということは聞いています。

【記者】そのお金なんですけど、大金なので、なかなか我々には理解しがたいところもあるんですけれども。

【知事】ええ。

【記者】知事が直接受け取られたとおっしゃいました。お渡しになったのは、徳洲会の関連の徳田毅議員ですか。

【知事】直接ご本人にお確かめください、そうしたら。はい。

【記者】しかし、この会見は、テレビで多くの人がごらんになっていると思いますし、何分にも知事の選挙と関係があるんじゃないかと思って見ている人も多いと思います。

【知事】はい。

【記者】知事が、選挙じゃなくて個人の借り入れだと主張されていますけれども、先ほど読売新聞の記者さんもおっしゃっていましたけれども、徳洲会という医療法人が強制捜査を受けて、全国的な注目にもなっていると思います。その5000万円という大金を知事に渡した人がどなたなのかというのは、大事な問題だと思います。

【知事】わかりました。

【記者】徳田毅議員ですか。

【知事】えー、徳田毅議員です、それは。

【記者】お受け取りになったのは、議員会館でしょうか。

【知事】ええと、ちょっとどこだったのか、今思い出しているところです。いろんな人に会ってたので、当時は。誰がいつというのは、ちょっと認識が、ちょっと薄いところがあります、はい。

【記者】先ほど毎日新聞の記者さんの質問に答えられ、その選挙の期間中に資金提供を受けられたのは、ほかに記憶にないとおっしゃっていました。

【知事】はい。

【記者】1回しかないケースなので、場所をお忘れになるというのが非常に不自然だとテレビを見ている方々もお感じになるのではないかと思います。場所は議員会館ですか。

【知事】えー…。

【記者】違うなら違うとおっしゃってください。

【知事】議員会館だったかもしれません、はい。

【記者】資金提供なんですけれども、資金提供をお受けになったほかに、選挙の応援も徳洲会の関連の方々からお受けになったんでしょうか。

【知事】それは選挙の応援については、誰がどのように応援したかについては、あまり詳しく僕は認識してません。選挙の本部でやっていることですから。

【記者】じゃ、人的な支援をしますよと徳田毅議員や虎雄前理事長から言われたというご記憶はありますか。

【知事】一切ありません。

【記者】個人で借り入れられたという趣旨ですけれども、それを個人でご返却になる際に、自分でお返しにならず、都知事の特別秘書である鈴木さんに託されたのはなぜですか。

【知事】先ほど申し上げましたが、選挙の応援は一切ありません、まずはね。そして、1月に返済しますということを向こう側にお伝えしました。お伝えしましたので、それがちょっと向こうの事情があって延びたということで、その途中から選挙の責任者も知りませんので、これはこういうことなので、返却するということを1月に、2月に、伝えなきゃいけないということで伝えました。
 で、それから返済をするつもりでいましたが、たまたま、妻の病気とかいろいろ重なりまして、オリンピックの9月7日終わった後に、もう、ちょっとすぐ急がなきゃいけないねということで返済を急ごうと。そのときに、たまたまその後に徳洲会のいろんな報道が出てきたわけですね。
 ですから、それが出てきたわけじゃなくて、もう返す予定で作業をしなきゃ、作業というのは、妻の名義の貸し金庫ですので、手続きですか、そういうものに時間がちょっとかかりました。

【記者】徳洲会は全国的に、それから東京都内でも病院事業を展開されていると思います。徳田虎雄前理事長や毅議員から、うちの病院のことをよろしく頼む旨の依頼を受けたことはないんですか。

【知事】それは全く一切ありません。100%ありません。
 そろそろにしたいんですが、まだ聞いてない社がいたら。大体各社一通り行き渡ったと思うんですが、どちらですか、そこは。

【記者】産経新聞です。

【知事】はい、お願いします。

【記者】すいません。先ほどのご質問の中で、ちょっとよくわからなかったのは、11月の時点で借入が重なったほうがいいという旨のご説明が、知事されましたけれども、それはどういうことなんですか。

【知事】質問、もう1回言ってください。

【記者】11月ぐらいに、個人で借りられたということ、ご説明された後で、その借入が重なったほうがいいというふうな趣旨のことをちらっとおっしゃったかと思うんですけれども。

【知事】いや、どういう言い方か、ちょっと僕の説明が下手だったのかもしれませんが、個人の借入という形でお借りしたものは、借用書を書くというのは今まで常識ですので、そういうふうにして借用書を書きました。で、それはあくまでも個人でありまして、先ほど言いましたように、選挙の本部の鈴木責任者は全く知りません。個人の借入ですから、はい。

【記者】1つ気になるんですけど、先ほど読売さんでしたか、たらればの話だねというふうにおっしゃったことがあって、その5000万円の使途について、もし、じゃ、足らなかったらどうするんですかというお話があったと思うんですけれども。

【知事】ああ、はいはい。

【記者】それは、たらればの…。

【知事】それは、先ほど申し上げましたように、挨拶回りをして、いろんなところに頭を下げて回って、いろんな申し出があれば、申し出というのは、応援しますよとかね、いろんなことがあれば、それはそれでわかりましたというふうにお答えして歩くわけですね。そういうことでありまして、それはそれだということだと思ってますが。

【記者】これもまた、さらに聞きますが、個人の預金で選挙戦を戦うつもりであったと。

【知事】そうです。

【記者】当初はそうだったと思うんですけれども。

【知事】で、結果的にもそうでした。

【記者】結果的にそうなんですけど、その申し出を受けた時点、借りた時点、どちらもそうなんでしょうけど、選挙にお金を、そのお金を使うつもりというのは全くなかったと断言できるんですか。

【知事】そうですね。全く使うつもりはありませんでした、はい。断言できます。

【記者】断言できる。

【知事】はい。

【記者】で、それについて…。

【知事】だから、したがって、選挙の責任者には一切その話をしませんでした。

【記者】じゃ、その段階では、要は相手から言われて、5000万円貸してやると、無利子で貸してやると言われたから、断るのが失礼だったから受け取ったという理解でいいんですか。

【知事】いろんなご厚意がありますので、そういうご厚意に対して、借用書を書いて、きちんとお借りしたわけですから、そして必ず返済しますというふうに申し上げまして、実際に、先ほど繰り返しますが、1月にはもう返済しますよというふうにお伝えしました。

【記者】その5000万円なんですけれども、全く手つかずというか、全く同じ現金がそのまま徳洲会側というか、徳洲会の関係者の方に鈴木さんがお返しされたという理解でいいですか。

【知事】そのとおりであります。

【記者】あともう1点、この5000万円が個人の借入であるということなんですけれども、この選挙で後継指名を受けられて挨拶回りをされている中でですね、その時期に5000万円を受け取られて、返されたということであるならばですね、その借用書をですね、広報を通じても結構ですから、公開していただくことはできませんか。

【知事】借用書があるかどうか、ちょっと確認しないとわかりませんので、借用書は返してもらっているはずですが、これは間違いなく返済されたというふうになっております。実際に返済しましたから。
 で、繰り返しますが、僕は選挙というものがよく知りません、当時ね。わからないので、いろんな方がいろんなことをおっしゃって、だからむしろ手つかずにしておいて、ああ、結局こういうものは関係ないんだなというね、そういう認識で、とりあえず受け取りましたが、あくまでも個人として借入金として受け取って、したがいまして、持っている必要がないなというふうにだんだん気づきまして、1月にお返しするというふうにちゃんと、こういう問題が起きる全然前の話でお伝えしておりました。

【記者】つまり公開していただくことはできるんですか。借用書があるかないかを確認して。

【知事】それは確かめてからにします。僕は今、直接持っていないので。

【記者】要は、あるかないかを確認してから、公開するかを決めるということですか。

【知事】いや、まあ、そういうことになりますが、もしかして、それは終わったら、借金を借り入れしたわけですから、要らなくなったら、もう要らないということで破棄しちゃうということもありますので、あるかどうかわかりません。あくまでも、向こう側、貸した側が借用書を持ってるわけですから、返したら借用書は要らなくなるわけですよね。ですから、借用書を僕が持ってる必要がないので、それはどうなったかはわかりませんが。
 あとは、大体一通り社は回りましたので、じゃあ、朝日。

【記者】まずですね、先方からの申し出なんですけれども、具体的に何という申し出があったか、ちょっとお願いできますか。

【知事】特別何か申し出の言葉があったというふうには記憶はありません。

【記者】申し出の言葉はなかった。

【知事】特に何かこうしたいとか、ああしたいとかっていう話は、一切ありません。

【記者】どのような形で連絡があったんですか、向こうからの申し出というのは。

【知事】それは、個人の借用ということで、じゃあ、お申し出があるのであれば受け取りますということで、ありがたいことですと、借り入れということを個人でやるんですからね。で、別にそれは、今申し上げましたように、普通の金融機関からお金を借りるということもありますでしょう、考え方としてはね。そういうことで、手続き的にいろんなこともあるから、たまたま誰か借入、貸してくれる方がいれば、それはそれでお申し出があったから、じゃあ、受け取らさせていただきますと。だけど、その後ですね、だから、これはあんまり必要ないなというふうにだんだんわかってきましたので、返済。そのときも借入れ、借用書ですから、返済することを前提にして、そして実際に1月に返済を、だから申し上げましたように、これはやっぱり僕にとっては必要のないものでしたので、お返ししますということで、申し出ました。

【記者】知事ご本人からお願いしたというわけではないということですか。

【知事】お願いというか、いろんな形で、当時はいろんな方に頭を下げていますので、一つ一つ誰かにお願いしたというふうなことは、明確にははっきりしておりません。

【記者】今回、じゃ、お金を貸してくださいとお願いしたかどうか明確でないということでいいですか、今のお答えは。

【知事】ご厚意でお金をお貸しくださるなら、それはそれで、やはり先ほど申し上げましたように、まだ11月のころにご挨拶してるときですから、そういうことであれば、それはご厚意を受け取るということは、そういう1つの、まあ、普通の感覚で、まず受け取りました。そういう…。

【記者】向こうから突然持ちかけてきた話なのか、知事からお願いした話なのか、ちょっとはっきりしていただきたいんですけれども。

【知事】持ちかけてきたということでもなくて、こちらかお願いしたということでもなくて、そういうことでいろんな人にいろいろお世話になるかもしれませんということで、あちこち頭を下げてますから、ただし、申し上げましたように、結局、僕の銀行預金で選挙活動はできましたので、そういう意味で、個人の借入金というものは、あくまでも個人の借入金で、選挙活動とは全く関係ないということであります。そして、先ほども繰り返し申し上げましたが、選挙の責任者の鈴木君は、この事実について、つまり借り入れがあるという事実について知らない状態で、うちの会計責任者も知りません。したがって、僕の個人の借り入れとして、お借りしましたが、そのお借りしたものは、必要ないというふうな認識にだんだん至りましたので、それはそもそも借りたということですので、返済しますよということを、1月の時点で、もう相手側にお伝えしました。

【記者】朝日新聞の別宮です。知事は先ほど1時のぶら下がりでは、選挙はお金がかかるということだったが、初めてのことだったのでって、お金のことに触れた上で、徳洲会からのお金を受けたというふうにお話しで…。

【知事】質問がそういう質問だったので、僕はよくわからないでお答えしたんですが、大変申しわけありませんが、そういう質問がですね、選挙の応援の資金の提供かという質問があったので、そういう質問であったのでそういうお答えしましたが、実際にはそういう認識ではなく、個人の借り入れとして、いろいろと支出が、いろんな形で個人の支出があるだろうから、そういうところで借入金が発生したと。ただし、先ほど申し上げましたように、その借入金というのは、返済を前提ですから、借入金があまり、僕も認識があまりなくて、こういうものは長く置いとくものではないなという判断が、最初からもちろんあったんですね。ですから早くお返ししようということでお返しした。申し入れをして、1月にお返ししますよと。したがって、選挙の責任者や会計責任者は何もそれの事実については全く知りません。

【記者】知事、質問がそうだったからっていうお話だと思うんですけど、こちら側の聞いた形では、間違いなく知事がですね、最初に第一声として発言された中でこのコメントが出てきているということは、聞かれて答えたわけじゃないんですか。

【知事】どのコメントですか。

【記者】最初に、知事が、去年の11月ぐらいに石原前知事が突然やめることになり、選挙に出ることになって、挨拶回りに行って、徳田氏のところにも行った。徳田氏からは資金提供という形で応援してもらう形になった…。

【知事】結果的にそうなりました。

【記者】選挙はお金がかかるということだったがというふうに知事が説明されてるので、こちら側から、記者側からの質問じゃなくて…。

【知事】今、言い直しますが、要するに、選挙はお金かかるということがあると思いました。ただし、それは僕の預金で、とりあえずできるだろうなというふうに思っておりました。ただ、個人の借り入れとして借り入れとくことは、個人として、選挙の関係者には言わなくて、借り入れをしておりました。したがって、選挙では一切そのお金は使わなかったし、選挙に必要ないものだなというふうに思っておりましたので、結果的にですね。そして、したがって、全く手つかずのまま、大変申しわけないけれども、もうお返しさせていただきますということをお伝えしたわけですね。

【記者】結果的に、知事がおっしゃられる、結果的に必要がないものだと思ったってのはわかるんですけど、当初は必要だと思ったから借りたんじゃないですか。

【知事】それは、個人の認識が非常に甘いというところがあったと思います。つまり、よくわからないんです。まだ、そのときに何がどうなのか。つまり、これからいろんなことが起きていくだろうということで、それが直接の選挙にかかわるかどうかはともかく、個人の預金というかね、個人でやるわけですから、個人の借り入れというものを持っているということで、持ってることによって、少し安心するということは確かにあったかもしれない。ただし、結局、そこまで全くいかないレベルで、その1月にお返しするということで、全く手つかずでした。

【記者】すみません、持っていて安心するということは、やっぱり選挙資金だったんじゃないんでしょうか。すみません、長くなって。

【知事】いや、それはね、必ずしもそうじゃないんだよ。やっぱりさ、これからね、どうするかわからないわけで、自分の、直接のね、仕事が、まだわからない、なくなるわけですから、そういうことであって、それは、あなたは会社員だからあれだけれども、僕は零細企業の経営者みたいなもんですから、それはやっぱり、借り入れは、時に立てたりするんですよね。そういう意味で借り入れを立てただけであって、したがって、借り入れ、よく、税金の支払いのために借り入れするときありました、銀行に。そういうことでね、借り入れをして、またそれは、返済すればいいというふうな判断でありました。

【記者】借り入れ時のときの担保というのは、あったんでしょうか。

【知事】ありません。

【記者】なし。わかりました。あと、すみません。これ、最後にします。知事、きのうの朝日新聞の取材では、ご存じないというお答えだったのが、こういう形になったということで……。

【知事】あれ、夜中の12時半ごろで、急に電話がかかってきて、僕がまだいろいろと外でやってるときに、音がうるさくて、よくわからなかった。いきなりかかってきて。そういうことなので、その電話のやりとりは、ちょっと意思がきちんと聞き取れなくて、あとは、早口で言って、よくわかりませんでした、はっきり言って。
 大体、一通り。まだ聞いてない社、どこですか。

【記者】日経新聞の堅田です。すみません、個人の借り入れということを前提に、ちょっと質問させていただきます。

【知事】はい。

【記者】これが政治資金であれば、政治活動費としてですね、選挙に使うことも十分可能だと思うんですけれども、個人で借りたということになると、借りるということ自体も、無利息という部分も、全て個人の利得ということになりまして、ここで何か便宜供与を図った場合には、贈収賄に問われるきっかけにもなり得るという認識は、当時なかったんですか。

【知事】便宜供与を図るつもりは全くありませんから、したがって、そういう認識はありません。

【記者】あとは、無利息、無担保で5000万円のお金を借りるということのですね、不自然さというのは、どういうふうな認識だったんですか。

【知事】非常に短い期間であろうというふうな気持ちでいたことと、急な話でしたので、思慮があまりなかったのかもしれませんね。

【記者】あと、個人の借り入れについてですね、返済については知事の特別秘書という立場をお持ちの方に行ってもらっていると。その秘書の方は都の公費で雇われてらっしゃる方だと。その辺については、矛盾を感じられませんか。

【知事】それは、僕は今、忙しくて、とても自分で行ってられないから。で、妻がいれば、妻が返済しに行きましたが、そういう意味で、手元不如意だったということでありまして、つまり、誰かに行ってもらわなければいけないわけですから、それも先ほどから申し上げてますけれども、なかなかその、貸し金庫の鍵がなかなか、その、名義が違うので、ずっとあかなかったということがありまして、かなり、もっと前から、急いでたんですけれども、そういうことでとにかく、あいた時点ですぐに返済しに行ってくれということで、行ってもらいました。ただ、いろんな、特別秘書はいろんな用事がありますから、そのいろんなとこに行くついでにいろいろやってもらえれば、そのぐらいのことであって、立ち寄りぐらいですから。

【記者】あと、もう1点。先ほど毎日の記者も質問なさってましたが、資産公開のところに、の、借入金を計上していなかったというのは、都の条例には違反する行為だと思うんですけれども、その辺について…。

【知事】あれは、はい、修正しました。

【記者】いや、修正する前に、違法行為を行っていたという過去の事実はあるわけですね、過失にしても。で、その場合に、報酬の返上であるとか、みずからの何か責任のとり方として考えてらっしゃることはないんですか。

【知事】まずは、先ほど申し上げましたように、非常に短期間の借り入れであったということで、1月ぐらいには返済している予定でしたから、そこで本当は1月というよりも年内に返済するつもりでいました。12月内にね。1月、年明けて、返済のある意思を伝えました。
 そういうことで、バランスシート上、それがすぐ始末されているということを前提にしてましたので、それが今残った形になりましたから、修正して、本日付で修正しました。借り入れの借入額を入れました、修正して。
 したがって、そういう修正をするということは、仕事の仕方としては、ちょっと、遅過ぎたということも含めて、もう少し自覚的にスピード感を持ってやるべきだったと思います。

【記者】じゃ、みずからの身の処し方、進退問題ではなくても、その報酬の返上であるとか、何らかの形で姿を示すということはお考えではないんでしょうか。

【知事】当時は、まだ知事ではありません。そういう、これから後継と言われてどうしたらいいのかなと、いろんなことを考えていた時期でありまして、そういう意味では、現在の立場ほど自覚はなかったと思います。そういうことで、それは大変申しわけないと思っておりますが、今後、これから、そういうことのないようにしていきたいと思っております。

【記者】おっしゃることすごくよくわかるのですが、先ほど、毎日の記者も同じことおっしゃってましたが、知事になってから資産公開というものはするものですよね。

【知事】そういうのは初めてでしたから、確かに、一部にそういうミスがあったということは認めておりますので、修正申告しました、今日やりました。

【記者】あと、都民の皆さんに何かこの場でおっしゃりたいことがあれば聞きたいんですが。

【知事】ちょうど、石原前知事がおやめになる、野田内閣がありまして、当時は、おやめになるということで、僕が知事の後継指名されて、とてもてんやわんやの時期でありました。そして、その後野田内閣も衆議院を解散するということで、都知事選と衆議院選がダブル選挙になるとか、とても予想できないことが次々と起きていました。
 そういう中で、いろんな挨拶回りをしなければいけないという、選挙の素人ですから、いろいろ挨拶して回りました。
 ただ、そういう中で、あくまでも、そうは言っても選挙ということでありますから、個人の借入は個人の借入として個人資産のほうに、本当に、きちんと書き込まなきゃいけないんですけどね、資産公開。資産公開は修正しましたが、そういう中で選挙の、選挙部隊は、選挙部隊として動いていました。したがって、僕は、個人の借入金として借りてきたものを選挙部隊には伝えませんでした。そういうことで、選挙部隊は、それを何も知らずにやってましたし、それから当然ながら、個人の借入があったから、ああしてくれ、こうしてくれというふうな、そういう要望等は一切ありませんでした。
 ということで、僕、たくさんの人に当時いろいろお会いしてまして、大変な時期でありました。したがいまして、ただ、いろいろと皆さんがご質問してくださいましたが、こういうことは、不手際だったというふうに思っております。
 したがいまして、その1月の時点で、もう返済すべきだった、12月ぐらいのところでそう思っていましたが、それがいろんな形で延び延びとして今日に至ってしまったことは大変申しわけないと思っております。
 実際に、5000万円お借りしましたが、全く手つかずに貸し金庫に眠っていました。そして、それを返済するのがやや遅れてしまったことは、大変申しわけなかったと思っております。また、いかなる政治団体や利益団体と特別な関係を持つという気持ちは全くありません。これからオリンピック招致をかち取った後、今後の招致実現の、実際に実現するために一生懸命頑張っていきたいと思います。皆さんにいろいろとご心配、あるいはご迷惑をおかけしたことを、ここでおわびいたします。以上であります。
 では、大体各社回りましたので終わりにします。

【記者】知事、まだ、質問に答えていただけていないんですが、よろしいですか。

【知事】今の一応、質問でお答えにして終わりにしたいと思います。

【記者】1つ、お伺いします。去年の11月にその徳洲会病院に行かれて徳田虎雄氏にお会いになられたときに、紹介者がいたというふうに先ほど、下でおっしゃいましたが、紹介者というのは、どなたなんでしょうか。

【知事】また、それはいずれ、いろんな方々が、いろんなところで紹介してくれる人たちいっぱいいますので、その一人一人について、全部説明する必要はないと思います。

【記者】紹介者の方と一緒に行かれたという言い方をされたかと思うんですが、一緒に行かれた方はどなたなんでしょうか。

【知事】だから、どこの団体も紹介者の方が案内してくれますので、いろんなそれぞれの団体に紹介者と一緒にまいります。

【記者】徳洲会が出している徳洲新聞によりますと、11月6日の14時に、当時の猪瀬直樹副知事が、木村氏とともに徳田副理事長の部屋を来室したというふうに書かれているんですが、これは間違いないですか。

【知事】そういうふうに記述があれば、そうだと思います。

【記者】間違いないということでよろしいですか。

【知事】そういう記述があるなら、そういう記述で……。

【記者】知事のご記憶としては、いかがなんでしょうか。

【知事】そういう、いろんな紹介者がいましたので、各団体、とにかくあちこち走り回ってましたから、一人一人、誰がどこでやったかという記憶は明確ではありません。

【記者】木村氏と一緒に行かれたという記憶はないということでしょうか。

【知事】いや、それは行ったというふうに書いてあれば行ったということでしょう。

【記者】行ったということでよろしいですか。

【知事】はい。

【記者】わかりました。

【知事】以上です。

【記者】ちなみに、そのとき会話はどんなことをされましたか、徳田毅氏と。何にもなく、こんにちはで、どうぞ5000万ですということはないと思うんですけれども。

【知事】彼のやってきた業績というものについて……。

【記者】では、5000万という現金を見て、それは受け取れないぞというふうな考えには至らなかったですか。

【知事】それも申し上げました。

以上

(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)