ロシア(ソチ市)出張の概要・成果
第22回オリンピック冬季競技大会を視察するため、平成26年2月21日(金曜)から25日(火曜)まで、ロシア・ソチへ出張しました。
2020年東京オリンピック・パラリンピック大会の開催都市の首長として、トーマス・バッハ会長をはじめとするIOC委員や関係者に会い、信頼関係を築いたほか、閉会式に出席し、競技会場等の視察を行うなど、東京大会の参考としました。
出張概要
○期間 平成26年2月21日(金曜)〜2月25日(火曜)
○出張人数 8名
○総経費 31,490千円 ※出張者及び経費の詳細はこちら(PDF形式:67KB)
出張先での主な行動と成果
2月21日(金曜)
舛添知事は2月21日午後に成田空港を出発し、現地時間の翌22日午後にソチ・アドレル空港に到着しました。
2月22日(土曜)
22日午後にソチ入りした舛添知事は吉野利明都議会議長とともに、さっそくトーマス・バッハ会長、ジョン・コーツ副会長との会談に臨みました。
会談では、開催都市の首長として、議会と一致協力して、2020年大会を史上最高の大会とするため全力で取り組むこと、大会成功のためIOCとの緊密なパートナーシップを築いていくことなどを伝えました。
バッハ会長からは安倍首相、都議会、JOCをはじめ、すべてのステークホルダーが大会成功に向け協働していくことが重要、との助言も得て、会談の時間は予定の3倍ほどに及び、両者の強い信頼関係を築くことができました。
その後、選手村の中を1時間弱、視察した後、引き続きスピードスケート競技を視察しました。観戦後、知事は、場を盛り上げる競技運営のやり方やロシア人の応援マナーの良さに東京も学ぶところがある、と語りました。
バッハ会長、コーツ副会長との会談 |
2月23日(日曜)
午前中、ソチ市内において、会場に入れなかった人々やサポーターが大型スクリーンで試合を観戦できる施設であるライブサイトを視察しました。
知事は、2020年東京大会においても、例えば大きな公園等でライブサイトを設けることや、スマートフォンを使った東京ならではの観戦環境をつくることも検討課題であると語りました。
午後は、独立行政法人日本スポーツ振興センターが運営するマルチサポートハウスを訪ね、日本食や温浴施設の提供、メディカルケア、用具のメンテナンスなど日本選手団のコンディションをサポートする最新の設備や体制を視察しました。
ライブサイト視察(ソチ市内) | マルチサポートハウス視察 |
夜は、アイスホッケー決勝戦を視察。引き続き、IOC委員席で閉会式に参加し、それぞれの会場では、数多くのIOC委員と挨拶を交わし、懇談するなど、IOCとの強い信頼関係を築くことができました。
閉会式 |
閉会式出席後に知事が発表したコメントは次のとおりです。
昨日親しく会談した国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長のご好意により、さきほど第22回オリンピック冬季競技大会閉会式を観覧してまいりました。会長のご好意に感謝するとともに、素晴らしく楽しい演出に大変感動いたしました。エンターテイメントの要素もたくさん盛り込まれた演出は、2020年東京大会の準備にも大変参考になると思います。
短い期間での視察でありましたが、厳しいセキュリティ対策による不便さも感じることなく、快適に視察を実施することができました。大会運営側の努力の賜物であると思います。このような素晴らしい大会を運営したソチ組織委員会に敬意を表するとともに、2020年東京大会の参考となるよう情報交換を続けてまいりたいと思っています。
今回のオリンピックでは、チームジャパンにおける若手の躍進とベテランの奮起が非常に印象に残りました。素晴らしい結果を残した選手たちに心からお祝いを申し上げます。
3月7日からはパラリンピック競技大会が始まります。引き続きチームジャパンの活躍を期待するとともに、こちらの大会の成功も心から願っております。
東京都知事 舛添 要一
2月24日(月曜)
午前中、今回のソチ出張を振り返って、現地で記者会見を開きました。
夕刻にはソチ・アドレル空港を離れ、翌25日朝に成田空港に帰着しました。
なお、知事の記者会見等での主な発言要旨は次のとおりです。
- 短い期間での出張であったが、一番の収穫はIOCとの人脈作りができたこと。
特に、トーマス・バッハ会長、ジョン・コーツ副会長とは、吉野議長とともに1時間近くにわたり、親しく話ができ、基本的な信頼関係をきちんと築くことができた。 - 他にも数えきれないくらいのIOC委員と面識を得たので、この人脈を生かしながら、今後、2020年大会の準備を確実に進めたい。
- また、スケートとアイスホッケーの競技視察では、応援マナーの良さや、大会を支える裏方の努力にも感銘を受けた。
- 閉会式ではロシア文化、歴史、文明が見事に披露され、とても感動した。東京でも2020年大会はスポーツを越えて自分の国の文化を海外に発信する最大のチャンス。
- 全体として、セキュリティは完璧だったが、不快には感じなかった。
東京大会では、防犯・治安対策をしっかりやりたい。 - 英語が通じず、標識もロシア語だけだったが、ボランティアが英語で案内して助けられた。東京でもボランティアや、若者から高齢者まで語学力を高め、都民、国民全体がおもてなしの心で望むことが大切だと感じた。
- 今回の出張の成果を、2020年東京大会の準備に活かしていきたい。
現地での記者会見 |