舛添前知事「知事の部屋」

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海外出張

平成28年6月22日更新

北京市出張の概要・成果

 北京市長から都知事として18年ぶりの招待を受け、友好都市である北京市を訪問しました。
 王安順北京市長との意見交換や要人との面会、オリンピック関連施設の視察、大学での講演を行うなど、東京都と北京市の交流を深め、両都市の信頼関係をしっかりと築くことができました。

1 出張概要

○期間 平成26年4月24日(木曜)〜4月26日(土曜)

○出張人数 9名

○総経費 10,943千円  ※出張者及び経費の詳細はこちら(PDF形式:52KB)

2 出張先での主な行動と成果

4月24日(木曜)

 舛添知事は、24日午前、羽田空港を出発し、現地時間で同日の昼に、北京首都国際空港に到着しました。
 午後から、北京市内にある首都博物館を視察しました。郭小凌館長の案内で館内を視察し、首都北京や中国全体の歴史について説明を受けました。

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首都博物館館内視察の様子
 夕方より、釣魚台国賓館において唐家せん(=王へんに施)中国日本友好協会会長との面会に臨みました。唐会長からは、今回の都知事の北京訪問は、北京市のみならず中国政府全体が歓迎するとの話がありました。
 知事は、今回の訪問を通じて、東京と北京が都市外交を通じ協力関係を進めるための第一歩としたいと語りました。

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釣魚台国賓館5号楼 唐会長との面会

4月25日(金曜)

 午前中、2008年の北京オリンピック・パラリンピックの会場となったメインスタジアム(鳥の巣)と国家水泳センター(水立方)を視察しました。趙会民北京市外事弁公室主任や相軍国家体育場常務副総経理の案内で会場内を視察し、大会開催後の施設の利用状況等について意見交換が行われました。
 知事は、2020年の東京大会の準備に当たり、施設の建設段階から後利用を考えておく必要があり、北京大会の経験から色々と学びたいと述べました。

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メインスタジアム(鳥の巣)視察国家水泳センター(水立方)視察

 午前中から午後にかけて、北京会議センターで、王安順市長との面会に臨みました。王市長と1時間半にわたり意見交換を行い、2009年に締結された合意書に基き取り組んできたPM2.5をはじめとする大気汚染、廃棄物処理、水道、下水道に関する技術交流・技術協力をさらに推進することで合意しました。
 また、新たに、産業、大学間の交流、文化、オリンピック・パラリンピックなどについて、今後の協力を推進することとしました。
 産業分野における交流の推進として、東京都の中小企業と北京市の企業とのマッチングに向けて協力することとし、本年11月の産業交流展に北京市のコーナーを設け北京市の企業が出展し、また来年の北京市における展示会に東京都の企業が出展することで合意しました。
 大学間の交流の推進としては、首都大学東京と北京市の首都師範大学との間で、学生や教員などの人材交流を進めることとしました。
 文化交流の推進として、江戸東京博物館と北京首都博物館の連携をさらに強化し、日中韓の首都の都市歴史博物館ネットワークをより緊密なものとすることとしました。
 この他、北京市で深刻な問題となっている交通渋滞や医療福祉の課題解決に向けて、東京都が協力し、いずれの課題についても、今後事務レベルで具体化に向けた調整を進めていくこととしました。
 また、来年は、北京からの留学生のための都の宿舎「太田記念館」が、開館25周年を迎えることから、その時期に合わせて北京市長を東京にお招きすることとなりました。
 アジア大都市ネットワーク21については、北京市の復帰に向けてどのような問題があり、どうすれば解決できるのか、双方で検討をしようと提案し、王市長も同意しました。
 面会後、知事は、会談を通じて、東京都と北京市との信頼関係をしっかりと築くことができたと思うと述べました。

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北京会議センター王北京市長との面会

 また午後は、李小林中国人民対外友好協会会長との面会が行われました。

 夕方からは、首都師範大学で講演を行い、北京市と東京都が抱える大都市ならではの課題や知事が研究をしてきた孫文、中国の歴史、日中関係について話をしました。約100名の学生は大変熱心に聴講し、活発な質問も出て、今後の中国を担う若い学生達と真摯に対話をすることができました。

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首都師範大学での講演会場の様子

4月26日(土曜)

 午前中、国務院や中国政府の主要施設が設置されている中南海において、汪洋国務院副総理との面会が行われました。汪洋副総理からは、今回の訪問は、おそらく将来振り返った時に、日中両国にとって歴史的な意義を持つことになるであろうという発言がありました。知事からは、自治体間の協力の積み重ねが必ずいい成果を生むものであり、今回はそのための第一歩を踏み出すことができたと語りました。

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汪副総理との面会

 午後は、今回の北京出張を振り返り、現地で記者会見を開きました。
 夕方には、北京首都国際空港を離れ、夜に羽田空港に帰着しました。
 なお、知事の記者会見での発言要旨は次のとおりです。

  • 北京市長からの招待で東京都知事が北京市を訪問するのは、18年ぶりのことだが、王市長と意見交換を行い、大きな成果を上げることができた。
  • 具体的には、交通渋滞、大気汚染、医療・福祉、文化・芸術、産業、オリンピックなどの課題について、互いに認識を深めることができた。
  • 特に、PM2.5を含む環境の問題、上下水道、廃棄物処理などにおけるさらなる技術協力を進めていく事も決めた。
  • また、産業や文化面での交流、首都大学東京と首都師範大学での学生や教員などの人材交流を進めることで王市長と合意した。
  • 来年は、北京からの留学生のための太田記念館が開館25周年を迎えるので、記念行事に北京市長をお招きしたい。
  • 具体的には、双方の事務レベルで、今後着実に成果を上げていく。
  • オリンピック施設である鳥の巣と水立方を視察し、大会の後の利用状況等について直に担当者から話を聞くことができた。
  • 北京大会における様々な参考となる意見をもらって、2020年の東京大会の成功に役立てたい。
  • アジア大都市ネットワーク21については、現在の北京市が脱退した状況は不自然である。
  • 王市長とは、どういう問題があって何をすればこの問題を解決できるのか、双方で研究をしようということを確認した。
  • 都知事として、就任わずか2ヶ月しか経っていないが、この時期に全ての友好都市に先駆けて北京を訪問することができた。
  • 今回の訪問を東京都と北京市との関係強化の第一歩とし、両都市の信頼関係をしっかりと築くことができたと思う。