報道発表資料 [2016年6月掲載]
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文化

東京都美術館の特別展について

 私は、東北地方在住の男性です。
 東京都美術館で開催中の「伊藤若冲展」は、随分、前から楽しみにしており、早々にインターネットでチケットを購入しておりました。
 5月20日当日、上野駅を降りた途端に290分待ち(4時間50分待ち)、翌21日は早朝再トライしましたが210分待ち(3時間30分待ち)でした。大変無念でしたが、観覧は断念せざるを得ませんでした。
 若冲展を運営している人たちは、この連日の行列を見てどのように思っているのでしょうか?
 1,600円のチケットだけでなく、ホテル代も飛行機代を散財して海外から来ている人もいるだろうに。
 大行列を大満足しているのでは無いだろうか?一般企業ではお客を待たせることは罪悪だが、役人にはその感覚は無いのだろうなと思ってしまいました。
 是非とも需要と供給のバランス感覚とシミュレーション能力を身につけて欲しいものです。

取組

 このたびは、東京都美術館の「若冲展」について、御意見をいただきまして、ありがとうございます。
 東京都美術館は、「公益財団法人東京都歴史文化財団」が指定管理者として、展覧会の企画・運営や施設の管理運営を行っております。
 今回の「若冲展」は生誕300年記念展であり、重要文化財の作品も含め、若冲の貴重な代表作を国内外から多数お借りしていました。会期については、多くの所蔵機関及び所蔵家との出品交渉を行った結果、また文化財保護の観点からも、通常の展覧会よりも短い31日間となりました。
 開催にあたりましては、共催者である日本経済新聞社・NHK・NHKプロモーションと時間指定券の販売や整理券の配付を検討いたしましたが、時間指定の是非や整理券取得のために配付開始時間前から多数の行列や混乱が予想されるなど、多くの課題があり、導入を見送ることとしました。
 本展は、専門家による前評判も高く、多くの皆様に御来館いただいたため、開館時間の前倒しなどの対策やホームページやSNSなどによる混雑状況の発信などに努めてまいりましたが、このたびは、観覧を断念されたとのことで、誠に申し訳ございませんでした。
 いただきました御意見につきましては、指定管理者に伝えるとともに、これからの展覧会運営に活かしてまいります。

(生活文化局)