庁議

本日、令和2年度「予算」、「職員定数」の案がまとまりました。また、昨年末には、目指すべき未来への羅針盤となります「『未来の東京』戦略ビジョン」と、明るい未来を支える都庁へと、一段の飛躍を遂げるための「新たな都政改革ビジョン」を策定したところであります。
担当の財務局、総務局、政策企画局が中心となって、一丸となって取りまとめてこられた各局の皆さんには、大変、ご苦労様と声を掛けたいと思います。ご苦労様でございました。そして来月からの都議会においても、都議会の皆様、都民の皆様の理解と共感が得られるように、しっかりと説明を尽くしてまいりたいと思います。よろしくお願いします。
そして、常に申し上げておりますけれども、世界の動きは極めて速い。そして、また、混沌としている状況であります。時代の不確実性が一層増している中にありまして、東京の持続可能な発展を為していくためには、これまでの延長線上の発想にとどまることなく、あるべき未来の姿を大胆に描いた上で、為すべき施策を果敢に展開していかなければなりません。
「やれること」だけを進めるのではなくて、「やるべきこと」を、スピード感を持って進めていく。また、その目標となる未来の姿こそ、皆さんと共にまとめました「『未来の東京』戦略ビジョン」であります。「何を為すべきか」という観点を忘れることなく、東京2020大会の成功、そして、その先の東京・日本の持続的な発展に向けまして、一日一日を積み重ねてまいりたいと思います。
さて、この「戦略ビジョン」の下で、輝ける「未来の東京」を創る令和2年度予算の規模でございますが、過去最大となりました今年度の当初予算に次ぎまして、7兆3540億円となりました。未来への投資を果敢に推し進めるその一方で、事業評価を徹底して1030億円の財源確保に繋げるなど、メリハリの効いた予算編成を行うことができたと考えております。
また、職員の定数でありますが、児童相談体制の強化、そして、防災事業など喫緊の課題への対応、そして「Tokyo Data Highway」関連をはじめといたしました未来を見据えた施策の推進、そして、東京2020大会の円滑な開催、そのための強靭な体制を構築をいたしたところであります。学校、消防、交通など、都民サービスに直結する事業におきましても、確実にマンパワーを確保いたしたところでございます。
この予算、そして、執行体制こそ、明るい未来への扉を開く鍵であります。持続可能な成長によって、我が国の発展を力強く牽引する東京。長寿社会において、誰もが安心して暮らし、いきいきと活躍する、高度な成熟都市・東京。そして、都民の皆様一人ひとりが、日々幸せを実感できる東京。そんな東京を、皆さんと共に創り上げていきたいと思います。
今般、「戦略ビジョン」におきましては、2030年に向けた20の「戦略」、そして、その実行のために必要な約120の「推進プロジェクト」を立ち上げたところであります。プロジェクトの遂行に当たりましては、かつてないバックキャストの視点で将来を展望しながら、各局の連携はもとより、区市町村や民間企業、NPOといった多様な主体と協働するなど、その推進効果を高めることが肝要であります。このため、直ちに実行に着手をして、様々な主体と積極的に連携・協働しながら、プロジェクトをスピーディーかつ強力に進めていただくようにお願いをいたします。
新年のご挨拶でも申し上げましたとおり、未来の東京を創り上げるパワーの源泉は、職員の皆さん一人ひとりであります。未来への大きな夢を持ちながら、自らの使命に邁進していただきたいと存じます。
そして、今日で、オリンピックまで182日、パラリンピックまで214日となりました。大会準備が仕上げの段階に入っております。そして、大会経費や関連経費も、ほぼ固まりつつあります。東京2020大会を必ずや成功へと導いて、目指すべき未来に向けて大きく飛躍する。そのためには、万全の準備を進めるとともに、大会に向けました様々な取組をレガシーとして明確にして、それをさらに、東京という都市のレガシーとして発展させていく必要がございます。
大会のレガシーをどのような形で未来の東京に結び付けていくのか、今からスピード感を持って具体的な検討を深めていただきたいと思います。
東京の歴史において極めて重要となるこの年におきまして、都政に携わることへの誇りを胸に、東京のため、都民の皆様のため、取組を共に着実に重ねてまいりたいと思います。以上で、私の話を終わります。