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平成30年(2018年)3月16日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成30年3月16日)

知事記者会見
2018年3月16日(金曜)
14時00分~14時40分

知事冒頭発言

1 平成29年度東京都スポーツ推進モデル企業の決定について

【知事】私の方から3点お伝えをいたしますが、明日から、平昌の方にパラリンピック閉会式など見てまいりますので、出張いたします。これまで、パラリンピックの方で金メダル1個、それから銀と銅で三つずつですか、合わせて七つということであります。そのうち四つが、村岡選手が大量に稼いでくれているということですけれど、大変パラリンピックの大会は、「人間には限界がないのだな」、「ノーリミッツだな」ということを教えてくれていると思います。
それでは、私の方から3点お伝えさせていただきます。
スポーツ絡みでありますけれども、平成29年度東京都スポーツ推進モデル企業を決定いたしましたので、そのお知らせでございます。
昨年11月に、社員のスポーツ活動の促進に向けた取組を実施している企業195社を「平成29年度東京都スポーツ推進企業」として認定いたしました。その中から、特に優れた取組を行っておられます11社を「モデル企業」として決定したというお知らせです。
このモデル企業というのは二つありまして、まず「スポーツの実践」部門が5社、それから、「スポーツの支援」部門で6社と、計11社ということになります。そして、3月23日、来週の金曜日、私から表彰することといたしております。
「スポーツの実践」部門ですけれども、例えば、1時間ごとに職場をぐるぐると小走りで約1分間走って、自らの健康のためにも鍛えるということでございます。そういった企業、それから、各職場にスポーツ指導を行う職場リーダーを配置して、会社全体でスポーツを推進している企業など、社員が行うスポーツ活動を促進しているという企業であります。
それから、「スポーツの支援」を行っている部門の受賞企業では、例えば、企業内、自社の店舗内に例のボッチャコートを設けて、そして地域開放している企業、それから、パラアスリートを目指す大学生に奨学金を提供している企業など、本当にスポーツ振興に寄与する取組を行っているという企業の方々です。この制度は3年目を迎えておりますけれども、認定の企業数も年々増えております。スポーツへ取り組む企業が、本当に広がってきたなということを感じるところでございます。
さらに、こういった取組を通じて、さらにこのことがまた、別の新しい企業に拡大して、スポーツの推進に取り組んでいただくということを期待いたしております。東京都スポーツ推進モデル企業ということでございます。
詳細は、オリンピック・パラリンピック準備局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:183KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 ラグビーワールドカップ2019TMについて

【知事】二つ目でありますけれども、来年の9月に、東京スタジアムでいよいよラグビーワールドカップ2019TMが開幕するわけで、今日は、ホストシティである東京としての、言ってみれば、チケット販売の優先枠みたいなことが、いよいよ解禁となります。明後日に、まず日本の対戦相手が決まるということで、今のところスペインかルーマニアかということですけれども、どちらかに決まります。この開幕戦を皮切りとして、世界最高峰のラグビーの祭典が日本国中で、各地で繰り広げられるわけでありますが、来週の19日の月曜日から、東京スタジアムでの8試合について、都民の皆さんを対象といたしまして、チケットの先行抽選販売が始まるというお知らせでございます。
是非、多くの方々に、世界トップレベルのプレーを間近でご覧いただきたいということでございます。
都におきましては、この大会をできるだけ多くの方々に楽しんでいただけるように、公式マスコットで、「レンジー」というのですけれど、連獅子ね。日本古来の獅子を由来として、「キモかわ」だと思いますけれども、マスコットの「レンジー」ちゃんです。「ちゃん」というのかな。こういうマスコットも登場しまして、これからますます気運の盛り上げを図っていくということであります。
引き続き、ラグビーワールドカップ2019TMの組織委員会、それから、他の開催都市や都内の区市町村と連携・協力しまして、開催の準備を着実に進めていくということであります。ということで、今日はもうバッジをいっぱい付けていますよ。どこかの将軍みたいですけれども。
詳細は、オリンピック・パラリンピック準備局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:186KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 「とうきょう特産食材レシピ」の作成について

【知事】それでは、三つ目でありますが、今度は、新鮮で安心、安全な、都内産の農林水産物のおいしさを多くの方々に知ってもらうという目的のために、東京の食材を使いましたレシピ集「とうきょう特産食材レシピ」を作成いたしましたので、お知らせいたしたいと存じます。
東京におきましては、多摩地域から区部、そして、島しょ地域までさまざまな農林水産物が生産されているのは、ご承知のとおりでございます。例えば、多摩の地域では、奥多摩の「わさび」とか、日の出の「トマト」、そして、島しょ地域におきましては「アシタバ」、そして「キンメダイ」と、さらには23区でも練馬の「ダイコン」、江戸川の「コマツナ」などたくさんございます。こうした東京産の食材は、都民の身近な場所で獲れるということで、新鮮で環境にも優しい、まさしく、地産地消でございます。それから、生産者の方の顔も見えるので、安心して召し上がっていただけるということだと思います。
このレシピ集ですけれども、20種類の東京産の食材を使いまして、家庭でも手軽に作れるということでございます。是非、試していただきたいと思います。食材本来の味や食感を楽しめる料理方法をご紹介しております。例えば、お得意の練馬ダイコンでございますけれども、薄切りにして、洋風にアレンジしてマリネにするというのが出てますので、是非、ご覧いただきたいと思います。どんどんこうやって、東京の食材をおいしく召し上がっていただくことで、地産地消が広がるというだけでなく、もっと言えば、東京の農業、そして農地を守ることにつながると思います。
このレシピ集ですけれども、明日の土曜日、17日から、竹芝客船ターミナル、島へ向かう方々の「東京愛らんど」、それから、都内の農協の直売所などで無償配布をさせていただきます。ウェブサイトからは、もう今日からご覧いただけますので、早速覗いてみていただければと思います。
詳細は、産業労働局にお聞きください。
以上、私からは3点お伝えいたしました。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:575KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】3月幹事社のNHKの笠松です。幹事社から質問します。
先ほど、冒頭にもありましたけれども、明日から平昌パラリンピックの視察に行かれます。競技の観戦や視察なども一部ありますけど、日程的には、輸送ですとか、ボランティアですとか、運営面の視察も組まれています。限られた時間の中で、改めて、何に重点を置いて視察をされたいと考えていらっしゃいますか。

【知事】以前から申し上げているように、「パラリンピックの成功なくして、東京大会の成功はない」ということで、特にパラリンピックがどのような運営の仕方をされているのか、見てまいりたいと思います。
それから、パラリンピックでございますので、当然バリアフリーの観点、ユニバーサルデザインなど、いわゆるアクセシビリティのヒントがないかどうか、実際に見ていきたいと思います。
それから、大会の関連施設、さらには輸送、そして閉会式には出席する予定といたしておりますので、閉会式の運営などを直接視察していきたいと考えております。
それから、現地では、今度はIPCですから、パーソンズ会長と面会も予定いたしております。パーソンズ会長は、昨年の10月に会長になられたその後、お目にかかったところでございます。是非、次回のパラリンピック大会を成功させるために、貴重な機会に会長のお考えなどもしっかり伺ってまいりたいと思います。
大変駆け足の日程でございますけれども、平昌パラリンピック大会を見て、現地の空気を肌で感じまして、それを2020年へつないでまいりたいと考えております。

【記者】次ですが、国でも今議論になっていますが、公文書のあり方に関連する質問です。その中でも旧優生保護法に関連する質問なんですけれども、この法律の下で強制的に不妊手術が行われたことについて、東京都では、資料については、件数のみしか残っていないということです。全国の他の県に比べても、資料に限りがあるほうだと言えるかと思います。小池知事は先日、「関連する文書がないか改めて調査を指示した」と答弁されていましたが、この調査とは、具体的にどのような項目を想定したものなのか、また、期限などは考えていらっしゃいますか。

【知事】はい。今ご質問にあったとおりでございますけれども、現在のところ、確認している旧法、優生保護法関連の記録というのは、都が所有しているものを確認しているのは、現時点で不妊手術の件数のみでございます。関係局には、他に関連する文書がないか、改めて調査を指示しておりまして、今後、できる限り実態の把握に努めていきたいと考えております。まずは、関連する文書がないかどうか、そして、調査することをまずは最優先でやっていきたいと思います。
それから、この問題は、そもそも国の法律に基づいて行われたものでございますので、国の方としても、早期に大きな方針を出していただくということが、その調査の充実につながっていくのではないかと思います。その方針が示された上で、必要な対応も行っていきたいと考えております。

【記者】最後の質問です。議会の答弁について伺います。これも国の方で今議論になっているかと思うんですけれども、岸記念体育会館の移転に関係してですけれども、これまで都は、「平成27年に体育協会から都に要望があった」と答弁していました。それが実際は、3、4年前から検討が始まっていて、平成24年に都から協会に提案をしたと。これは、今月の代表質問でも答弁が変わっていました。また、森喜朗氏との接触はあるかどうかについては、「資料が見当たらない」と答弁していましたけれども、実際に面会があった資料が示されています。
虚偽かどうかとかも含めまして、いろいろな解釈ですとか、見方があるかと思うんですけれども、少なくとも事実と違う答弁をされていたことが、確認はされたかということが言えるかと思います。これについて、小池知事の受け止め、考え方をお聞かせください。この間の答弁にあったように、説明に丁寧さを欠いたという範囲のものなのかどうかも含めて、聞かせてください。

【知事】現時点での結論から申し上げますと、虚偽答弁には当たらないけれども、丁寧さを欠く部分はあったということを聞いております。そして、今後また常任委員会などでも、適切に議会に説明も行っていくように指示を出しているところでございます。
基本的に、これまでにあったことでございまして、私自身も、何がどういうふうに決まっていったのかなど、しっかりと私自身に説明をしてほしいということで、これまで重ねてやってまいりました。局から、経緯についての説明を受けている中で、請求事項に照らして、開示の手続中のものもございますので、そういったことも踏まえて、しっかりとこれからも委員会等でもご説明などしていくことになろうかと思います。
ですから、今、私自身が聞いていることといたしまして、虚偽答弁ではないけれども、丁寧さには欠いた部分があったということは聞いております。

【記者】はい。幹事社からは以上です。各社、お願いします。

【記者】朝日新聞の伊藤です。保育園、保育所の事故に関する質問なんですが、葛飾区の認可外保育で1月末に、預けられた1歳児が死亡したという事故が、都への取材でわかったんですけれども、これについて、都では複数の職員を置くことを求めているけれども、当時、職員は1人しかいなかったということで、都では認可外保育の巡回チームというものをつくって、強化していた中だと思うんですけれども、その中でこういう事故が起きたことについての受け止めと、今後の対応について教えてください。

【知事】はい。大変残念な出来事でございます。死亡事故が起こったというその報告につきましては、直後から、担当の者からその報告を受けたところでございます。そういった、ベビーホテルだったと思いますけれども、認可外の環境については、やはり、より質の高い、質の確保ということが重要でありますので、しっかりこれからもそれらに対して、お子様が亡くなるなどという最悪の事態を、まずは避けなければなりませんので、対応していきたいと思っております。そして、1月30日(火曜日)と2月27日(火曜日)に特別立入調査を実施いたしておりまして、今ご質問にもありましたように、一人勤務の是正などの指導を行っているところでございます。
何よりも、1歳のお子さんが亡くなられたということについては、ご家族の皆様方にお悔やみを申し上げたく、また、こういった事例が頻発することのないように、しっかりと対応していきたい。そしてまた、必要な環境整備については、都としても法律に基づいても指導を行っていきたいと考えております。

【記者】朝日新聞の斉藤です。ありがとうございます。都立高校の入試について、「定員割れ」が昨年よりも10倍増えて、30校を超えていますけれども、3次募集ということですが、「都立高校の魅力をそれぞれの学校でつくっていく」と知事は仰っていますけれども、この「定員割れ」について、理由が私立高校の無償化ということも言われていますが、まず受け止めと、都立高校、これから「定員割れ」ということについて、知事も今どのようにお考えか教えてください。

【知事】はい。これまで3次募集にまで至ったということは、わずかな例外以外ないということは事実でございます。ご指摘のように、私立学校の実質無償化という影響があるのではないかという切り口だったかと思いますけれども、しかしながら、家庭の経済状況に左右されずに、誰もが希望する教育を受けられるようにという、その意味では、授業料の保護者負担の軽減の充実を図ったこと、これについては、私は方向性は正しいものだと思うからこそ、進めてまいったわけでございます。
都立高校においては、これまでも都立高校改革を推進しておりまして、特色ある学校づくりなどを設置してきているわけでございますが、むしろこれは、私は公立と私立が次世代の人材を育成するためには、お互いに切磋琢磨して、それぞれがよりよい教育で競い合うということについては、私はむしろ教育の質の向上などを考えると、これが弾みになって、公立の高校の改革もさらに一層加速するのではないか。また、質的にもどうすればいいかという、魅力づくりに拍車がかかることを期待し、また、そういった都立高校をしっかり応援していきたいと思っております。応援というか、都のそのものなのですけれども、はい。

【記者】MXテレビの奥野です。狛江市の市長のセクハラ疑惑について、ちょっと伺いたいんですけれども、市長が複数の女性職員にセクハラ行為をしたという疑いが持たれていて、市長は否定されてるんですけれども、市議会の方で連日追及が続いています。まずこの受け止めと、あと、この公開された文書の中で加害者の名前が黒塗りになっていたというところで、真相解明まで遠回りになっているといいますか、疑惑が深まってるんじゃないかなとも思うんですけれども、いつも知事、日の丸弁当のお話されますが、改めて、この情報公開とプライバシーの保護との両立という辺りについてのご見解をお願いします。

【知事】後ろの質問からお答えさせていただくと、まさしく個人情報の部分に当たるのではないかなと思います。そこでお名前が出ることの善し悪しということを考えての公開ではないのかなと思う次第でございます。
最初の方は、これはよくわかりませんというか、元都の職員でいらした方で、なかなか厳しく仕事に当たられるという、当時後輩だった方々の評でございます。私も、何度か市長としてお目にかかっておりますけれども、しっかりとその疑義といいましょうか、嫌疑を晴らすようにご努力もいただきたいと思っております。市民の方々に、やはり認められて市長になっておられるわけですから、しっかりと市長としての役割も果たしていただきたいと思っております。

【記者】あとごめんなさい、1個だけ追加で、先日のバレンタインのチョコレートの話をまたちょっと蒸し返すようで恐縮なんですけれども、あの日は突然、議員の方に指摘されたという部分もあったと思いますが、3日経って改めて、今後の贈り物の受け取り方ですとか、渡し方、その辺の改めて何か気を付け方といいますか、思うことがあればというのと、この3日間の間でホワイトデーもあったかなと思いますが、その間に森会長にお会いして、そのお返しをというやりとりがあったりとか、あとは、その際にオリンピックの成功に向けて協議されたこととかあったら教えてください。

【知事】一言で申し上げると、「私は脇が甘かったな」と反省しております。大きく勘違いしていたなと思っております。小選挙区の対応と、それから、都知事の対応などもちょっと違う部分もあるのかなと思います。いずれにしましても、これらについては、しっかり法に従ってやっていくということに違いはありません。大きく反省をしているところでございます。
森会長とはこの間はお会いしておりませんけれども、しっかりとこれからも大会の成功に向けて連携をしていこうと考えているところでございます。

【記者】新宿新聞の喜田です。帰宅困難者について、引き続き質問したいと思います。先週の質問で帰宅困難者の60万人近く、帰宅困難者についての一時滞在施設が不足しているという数字についての解決策としての行程表、これを聞いたんですが、お答えにならなかったので、私、聞いてきました。それで聞いてきましたところ、都の担当者が言うには、「行程表はない」と、こういうふうな返事でございました。それで、それについて都知事として、この行程表がない現状で、帰宅困難者の問題をどのように解決されていこうとしているのか、また、ないということについての対応、つまり原因が、何が原因でそれができないのか、それの対応策も教えていただきたいと思います。

【知事】帰宅困難者につきましては、問題意識は当然持っているわけでございまして、そして、相手のあることといいましょうか、いろいろと企業の皆さんに提供していただく、場を提供していただく、それから、先日もお話しさせていただきましたように、例えば神社仏閣などのような、広い敷地を有していたり、それから地下水を有していたりとか、いろいろそういった方々にご協力を呼びかけているところでございます。
そして、それについては、これからのどういう対応していくかということで、検討会議も開かれているわけでございますけれども、平成30年2月、先月でございますが、これについて、受入施設の確保に向けて、大規模施設などへの重点的な協力を要請していくということでまとめているところでございます。それに、これを踏まえて、まさしくその行程表をしっかりと今後も組んでいきたいと考えております。
急に1万、10万、100万という数字を達成するのは難しゅうございますが、きちんとその避難、帰宅困難者の課題は、これは東京をしっかりと守っていく、いざといったときの場所の確保ということは常に念頭にございますので、この2月の取りまとめの報告書に従いまして、それを現実に落とし込んでいくという作業は、まさにこれからということになります。

【記者】行程表はつくられるということですね。そういう理解でよろしいですね。

【知事】報告をいただいておりますので、それに従って、それぞれ担当のところで落とし込んでいくということになろうかと思います。

【記者】THE PAGEの具志堅です。どうもご無沙汰してます。私の方は二つお聞きしたいです。迷惑防止条例の改正案について、今、都議会の方で審議中だと思うんですけれども、これについて、昨日、弁護士団体の方から国民の表現の自由や知る権利などを侵害する可能性があるなどとして廃案してはどうかと、廃案を求めるというふうな訴えがありました。これについての受け止めと、それとあと、これはおそらく乱用されることがないのかという懸念が示されてるものが非常に大きいのではないかと思うんですが、果たしてこれが乱用されることはないのかということについて、この2点を教えていただけますでしょうか。

【知事】基本的にはないとお答えしたいと思います。また、ないようにしなければならないと思います。それから、いろいろご意見があるということでございます。そしてまた、まさしく議会の方で、今回の課題についても議論が行われるということでございますので、さまざまなご意見に耳を傾けながら、都議会での審議なども見守っていきたいと考えております。

【記者】毎日新聞の芳賀です。乳児用の液体ミルクについてお伺いしたいんですが、国の方が解禁する、国内での製造・流通を解禁する方針を固めたと聞いておりますが、都として独自に今後取組を考えていればお聞かせください。

【知事】今回、基準が設けられるということで、一歩大きな前進につながったと思います。夏頃にはそれが整って、そして、いよいよ生産ということではありますが、それぞれ企業の経営方針であるとか、マーケティング、そしてまた、一番ここが時間かかるところでありますけれども、衛生などの実際の基準に合うかどうかというのを時間をかけて、例えば、缶の場合とか、紙パックの場合であるとか、どれぐらいの間にどれぐらい変質するのかなど、時間をかけなければわからないことがございます。ですから、そういったことを考えれば、長くて1年半ぐらいはかかるのかなと見られておりますので、皆さんも報道されてるように、実際に製品になるのは2年後ぐらいかなとは言われております。
ただ、私は、まず基準が決まらないと、それも前に進まなかったので、その意味では今回、大きく前進したということだと思っておりますし、また、是非、日本国内は少子化ということではございますが、しかしながら、アジア全体の市場を見るとか、まさしくここは経営方針だと思いますけれども、日本国内のこういった乳業であるとか、飲料メーカーの方々が新しい製品を生み出すと、そして、またそれが災害時のみならず、子育て中の方、家庭にとっても安心できて、そして、容易にお子さんにこの液体のミルクを差し上げられるということによって、子育ての負担が少しでも減っていくことを期待しています。
それから、何度も言っているかもしれませんけれども、お子さんのベビーバギーでお出かけされるときの荷物の多いこと、それを考えますと、液体ミルクというのは、そういった点でもプラスであると思っております。一歩前進ということを喜んでいきたい。
そして、また、都とすれば、やはり製品ができて、それをどういう形で、先ほどの帰宅困難者ではありませんけれども、いろいろと備蓄などでの工夫もできるのではないだろうかと思います。これはコストの問題と、それから、どれぐらい可能なのか、また必要なのか、どういう計算をするのか、これはまさしく物があって、また物がつくられるということを前提としていろいろと想定していきたいと思っております。

【記者】2年後になりますと、ちょうどオリンピック・パラリンピックの頃かと思うんですが、何か今の現時点で活用するアイデア、頭にありますでしょうか。

【知事】そうですね、あまりオリンピックのことについては、この液体ミルクとかけて考えることはございません。でも、海外では普通にミルクのコーナーの並びで売っていたりするもので、「日本に来たらないのね」という方々がおられるかもしれませんので、それに間に合えば、それはベターだなと思います。

【記者】産経新聞の大泉です。冒頭に、ラグビーワールドカップの話があったかと思います。ラグビーワールドカップ、前回大会は日本代表チームの活躍があって、大会が始まってからどんどん盛り上がっていたというような印象がある。その一方で、その後のラグビー人気が続いているかどうかということに関しては、いろんな評価があるところだと思います。
そんな中で、ラグビーをあんまりご存じない方だと、来年、実は日本でラグビーのワールドカップがあるということすら知らなかったりする場合もあると思うんですが、先ほど、気運醸成ということを仰っておりましたが、具体的に、どのように盛り上げていくかという、具体があれば教えてください。

【知事】これから、ますますPRというか、このラグビーについても、さまざまな広報、情報発信ということが続いていくことになろうかと思います。そしてまた、明後日には、開幕戦の対戦相手が決まってくるとなると、とても見えてくるわけですね、いろいろなことが。スペインの選手、どんな選手がいるのか、ルーマニアはどうかなど、こういったことについて発信をしていくことによって、また、大変、五郎丸人気で盛り上がったラグビーについても、また盛り上がりを見せてくれるのではないかなと思います。
前のときもたしか、すごい強豪、南アフリカに勝ったということが驚きというか、「やった」ということで盛り上がったことを覚えています。まず、開幕戦でこの相手が決まって、是非最初の勝利を上げていただくということ、これがまた実際に来年になって、まさしく開幕戦で、そこから火が付くということを期待いたしております。
先日も女子高生(正しくは、中学生)の方が、東京のチームで女子ラグビーで優勝したということでご報告いただきました。本当に若い女子高生(正しくは、中学生)の皆さんが、あのどこへ飛んでいくかわからないようなボールを追いかけて、そして優勝したといって、ちょうどお母さん、お父さんたちが、もうそれを、付いてこられた方々も本当に喜んでおられたということもございます。是非、こういった、今回の東京のラグビー女子チームがですね、来年のラグビーワールドカップのときにも、いろいろな役回りも果たしてくれるのではないかとも期待いたしておりますけれども、これからもどんどん盛り上げていきたいと考えております。

【記者】新建新聞社 リスク対策.comの斯波です。すみません、またちょっと防災の話で大変恐縮なんですが、女性と防災についてお伺いしたいと思います。
「防災ひな祭り」が500人、「防災ウーマンセミナー」が200人、人を集められたということで、さらに先週、「東京くらし防災」の増刷の話もありました。まだちょっと始められたばかりだと思うんですが、手応えについてお伺いしたいと思うんですが。

【知事】はい。手応えは大変あります。100万部、今回、「東京くらし防災」、ピンクの表紙でかわいいイラストも付いています。準備をさせていただいたのが、もう足りないということで、すぐに25万冊増刷をいたしました。手に取っていただけるところに置いているなど、そういった訴求するような工夫をしたということもあろうかと思いますが、やはり、「いざといったときに困るのは自分自身、家族だ」という思いは、例えば、この3.11の7周年のときに、いろいろな災害を思い出させる、そしてまた、被災地への思いも新たにする、そういったタイミングもこれあり、私は「常に備えておく」というマインドは、かなり定着しているのだと思います。
ただ、そのときに、「では、何をすれば良いのか」ということを、具体的に提示をしているのが、「東京くらし防災」ですので、是非役立てていただきたいと思っています。
それから、私も「東京くらし防災」の中で、このQRコードを付けたり、本の上下がわかるようにしたりと、細かい配慮もすることによって、実際に災害弱者になる方たちへの情報もしっかりと届けるという、そのきめの細やかさもお伝えすることによって、それが安心につながるのではないかなと思っております。大変手応えは感じております。
ところで、先ほど質問のありましたラグビーワールドカップの件ですが、ラグビーのワールドカップは、都庁の展望台にPRブースを設けるということでございます。それから、名シーンの映像が放映されると、設置済みだと。ありとあらゆる機会を捉えて、これからワールドカップ、そして、東京大会の発信をしていきたいと思っています。是非、こう、グーッと加速度的にというか、カーブ、右肩上がりにつながるような、そういう工夫を凝らしていきたいと思っております。

【記者】新宿新聞の喜田です。受動喫煙のことでちょっとお聞きしたいんですが、国の法案が、150から100平方メートルということに下げられました。このことについては、小池都知事は評価しているんでしょうか。これが第1点と、もう一つは防災問題なんですが、国立競技場に、実は作るという、帰宅困難者施設、避難施設。これは、具体的にどういうふうな進行状況に、今、なっているんでしょうか。

【知事】はい。受動喫煙に関してのお尋ねでございますが、「150平方メートルから100平方メートルに減った」と仰ったけれども、中身的には何も変わっていないのではないかというのが、受け止めです。印象的に小さくしたといっても、客室の部分の平方メートル数については、ほぼ変わっていないと言わざるを得ないと思っています。それよりも何よりも、国の動きを注視しているわけでございますけれども、受動喫煙にまで辿り着くのには、随分国会が進んでないのではないかなと、そのことをむしろ懸念もしているところでございます。
それから、お尋ねの新国立競技場の帰宅困難者対策の場として、また、災害対策の場としてということでございますが、まさしく、今、建設中でございます。そして、その中で、都も防災の観点からも、この新国立競技場に関与しているわけでございまして、しっかりそれは、都民の皆さんのニーズを果たせるように、その目的を果たせるように、これからも連携をとってやっていきたいと思っております。

【記者】実現可能なんですね、それは。

【知事】まあ、実現させないと、はい。都民の皆さんへの。

【記者】良いですね。

【知事】役目だと思っております。ありがとうございました。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)

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