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平成31年(2019年)3月8日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成31年3月8日)

知事記者会見
2019年3月8日(金曜)
14時00分~14時39分

知事冒頭発言

1 「東京都平和の日」について

【知事】三寒四温でございますが、春が間もなくという雰囲気が漂っているかと思います。
寄せ植えが、府中の都立農業高等学校都市園芸科の皆さんの作品であります。
それから、今度、第53回八丈島フリージアまつりが行われるということで、最近のフリージアは本当に、とてもカラフルになってきております。これについてはまた、追ってお知らせすることになろうかと思います。
それでは、私の方から、今日は、まず4本、お伝えしてまいります。
明後日の3月10日(日曜日)、「東京都平和の日」についてでありますが、今から74年前の3月10日、東京大空襲がございました。そのとき、10万人とも言われる尊い命が奪われた東京大空襲でございます。毎年この日は、墨田区の都立横網町公園の中にあります東京都慰霊堂で、「都内戦災並びに関東大震災遭難者春季慰霊大法要」が行われております。明後日、この大法要に参列いたします。秋篠宮同妃両殿下の御臨席の下で、尊き御霊の御冥福をお祈りすることとなります。
それから、同じ日、都庁第一本庁舎大会議場におきまして、「第29回東京都平和の日記念式典」を執り行うこととなっております。多くの都民の尊い犠牲と、先人たちの懸命の努力の上に築かれました今日の平和と繁栄を、しっかり次世代に引き継ぐ誓いを申し上げることとなります。都民の皆様方には、犠牲となられた方々に哀悼の意を捧げるために、式典開始の午後2時に合わせまして、1分間の黙祷をお願いしたいと存じます。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 東日本大震災の発生から8年が経過することについて

【知事】今月11日は、東日本大震災から8年ということでございます。こちらの方も、改めて震災で犠牲になられた方々に対しまして哀悼の意を表したいと存じます。知事に就任しましてからも、東北3県を訪問いたしまして、被災地の方々の想いを受け止めてまいりました。また、各県の知事の方々とも直接お会いしまして、支援に向けた意見交換も行ってきたところであります。もう8年経ちましたけれども、これが早いか遅いか、その人によって違うかと思いますけれども、この間、被災地の方々は大変な御努力をなさって、復興は着実に進展していると思います。一方で、いまだに農林水産業などは、震災前の水準を回復できていないということなどもあり、復興への道のりは途上ということでありましょう。
ちなみに、今日の私のランチは、被災地の復興ランチというのがございまして、そちらの方を美味しくいただきました。
それで、この農林水産業がまだ十分に元に戻っていないということで、2月でございますけれども、昨年同様、風評の払拭であるとか風化の防止を目的に、復興支援イベントを東京国際フォーラムで開催いたしたのはご存じのとおりであります。直接、都民の皆様に被災地への応援も呼び掛けさせていただきました。また、都といたしまして、これまで被災地への職員派遣、それから、都内に避難されている方々への住宅の確保など、さまざまな形で支援を行ってまいりましたが、これからも被災地のニーズ、ニーズはその流れとともに変わっていくかと思いますが、そこをしっかりお聞きしながら、復興の後押しをしていきたいと考えております。
それから、常々申し上げておりますけれども、東京2020大会の原点は、復興オリンピック・パラリンピックでございます。都といたしまして、これまでも被災地でのフラッグツアーであるとか海外メディアによる取材ツアーなど、さまざまな取組を実施してまいりました。そして、東京2020大会もいよいよ間もなく、500日前という節目を控えております。
そこで、大会開催のときの取組といたしまして、子供たちの観戦招待であるとか、都が整備する新規会場に、復興祈念植樹なども考えておりまして、復興オリンピックという、オリンピック・パラリンピックの中身を詰めていきたいと思っております。
それから、当日11日(月曜日)でございますけれども、国が開催する「東日本大震災八周年追悼式」に私も参加する予定となっておりまして、被災地に思いを改めて寄せていきたいと考えております。それから、都民の皆様にも、これからもともに被災地を応援していただくようお願いしたいと思っております。

3 乳児用液体ミルクの販売について

【知事】それから、次に、いよいよ液体ミルクの国内での販売が開始されたというお知らせでございますが、たびたび私も取り上げてまいりましたが、乳児用液体ミルクについて、今後の取組をちょっとお知らせしておきます。
乳児用液体ミルクは、常温での保存が可能であります。お湯が要りません。そのために、東日本大震災のときも、フィンランドから日本のママさんたちに緊急支援物資として提供されたのです。そのときも、やはり水がない、電気がない、ガスがない、そういう中で、粉ミルクを溶かす、哺乳瓶を煮沸するということは難しいということから、フィンランドから送られてきた液体ミルクという存在が知らしめられたときだったかと思います。私も、若干お手伝いさせていただいた身とすれば、今回、国内で製造、そして販売される。もう3月5日(火曜日)の時点から販売がスタートしておりますので、この点について、必要性・有効性について訴えてまいりました私としても、いよいよ国内で製造・販売ということについては、「まず一つのところまでやっと来たな」という思いであります。
国への要望なども出しまして、国内で製造・販売するために消費者庁とかいろいろ、厚生労働省など、いろいろな基準を通らなければいけないということで、その後押しを、私は知事としてこちらに参りましたけれども、国会の方でも、また女性議員の皆さんが頑張っていただきました。ということから、先ほどからお伝えしているように、国内のメーカーでつくって販売するということになりました。
昨年の6月に、都として、災害時用の乳児用液体ミルクの調達といいましょうか、確保ということで、当時はまだ日本ではつくっておりませんでしたから、海外から緊急に調達できるように、イオンさんと協定を締結してきたわけであります。今回、国内での販売ということになりましたものですから、国内からの調達が可能ということで、これまで結んできたイオンさんとの協定については、中身を少し見直していく作業を進めているところでございます。
また、国内流通などの状況であるとか、区市町村の御意見、それから、賞味期限は大体6か月から1年程度と、粉ミルクよりは短いということでございますので、災害時の備蓄方法などについても検討を進めてまいります。
いずれにせよ、災害時にこの乳児用液体ミルクが活用できるようになったわけですけれども、その前に、まだ「ミルクは液体に決まっているじゃないか」というのが、まだまだ日本における意識なので、液体ミルクとは何ぞやと、どのようにして子供に授乳させれば良いのか。メーカーも、これからもっともっと、いろいろな工夫もされると聞いております。飲み口をどうするとか、衛生の確保のやり方とか、一つ新しいスタートが切られたので、これからいろいろなイノベーションも進んでいくのではないかなと思います。今後、子育て世代の方々などが、災害時に正しい理解の下で適切に使用できるように、まずは専門家の御意見なども伺いながら、映像コンテンツなど作成をして、普及啓発に取り組んでまいります。
詳細は、福祉保健局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:81KB)

4 平成30年度東京都スポーツ推進モデル企業の決定について

【知事】4本目でありますけれども、平成30年度東京都スポーツ推進モデル企業を決定し、表彰いたしますので、そのお知らせでございます。
昨年末に、社員のスポーツ活動促進に向けた取組などを実施しておられる企業266社を「平成30年度東京都スポーツ推進企業」として認定いたしました。その中から、特に優れた取組を行っている11社を「モデル企業」として選びまして決定し、3月22日(金曜日)に表彰いたします。これは、社員が行うスポーツ活動の支援、それから促進などの取組を実施しておられる「スポーツの実践」部門がまず一つ、6社ありますけれども、株式会社アロー、キヤノン株式会社、株式会社協和、全日本空輸株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、明治安田生命保険相互会社が、「スポーツの実践」部門の6社となっております。
例えば、自社開発の健康アプリを活用しましたウォーキングを推進している、これは三井住友海上火災保険株式会社ですけれども、それから、オリジナル動画を活用したエクササイズを実施している企業、これは全日空。ほか、計6社です。
それから、「スポーツの支援」をしている部門といたしまして、アスリートを雇用したり、社有スポーツ施設の地域への開放などに取り組んでいる企業を「スポーツの支援」部門といたしまして、受賞企業が5社ございます。あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、それから、株式会社かんぽ生命保険、城北信用金庫、日本航空株式会社、日本写真判定株式会社の5社が、「スポーツの支援」部門に選ばれました。
こちらは例えば、自治体でパラスポーツ体験会などを催しておられる、その際にアスリート社員を派遣されている企業、こちらはあいおいニッセイ同和損保さん、それから、自転車競技のオリンピアン・パラリンピアンに練習場所であるとか機材を提供している企業、こちらは日本写真判定株式会社さんですけれども、などがございまして、今年でこの制度も4年目に入って、認定企業数が増えています。昨年度が195社だったのが71社増えまして、266社になっているということで、企業ぐるみでのスポーツへの関心が大変高まってきて、最近、SDGsのバッジを付けているビジネスマンがすごく増えてきているというのも、一つの環境がだんだん整ってきつつあるのかなと思います。
そんなことで、企業ぐるみでのスポーツへの関心が高まっておりますので、今回の取組を参考にしながら、さらに多くの企業がスポーツの推進に取り組むということを期待いたしているところでございます。
詳細は、オリンピック・パラリンピック準備局にお聞きください。
ということで、私の方から、以上4点についてお伝えいたしました。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:247KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】3月幹事社の日刊工業新聞の大塚です。質問は2問あります。
まず、液体ミルクについてです。日本初乳幼児液体ミルクが江崎グリコから発売され、11日(月曜日)から全国で順次販売されます。知事は代議士時代より、防災備蓄品として、国内での液体ミルクの製造販売の実現を呼び掛け、活動されてきました。今回、グリコによって実現しました。実現したことについての御感想と、今後、適切な使用方法などの普及啓発をどのように進めていかれるのか、改めてお聞かせください。

【知事】先ほども申し上げましたように、これまで日本にはなかった製品ですので、この液体ミルクという存在そのものをお伝えする、さまざまな工夫も必要かと存じます。もちろん母乳が第一でありますけれども、粉ミルク、そしてこの今回の液体ミルクと、こうやって選択肢が広がることは、災害時のみならず、普段の子育てについてもプラスになるのではないかなと思います。
メジャーリーグの田中マー君の奥さんが、アメリカで子育てするにおいて、「液体ミルクというのはとても便利だ」というようなブログも綴っておられたりします。ですから、災害時の赤ちゃんへの提供ということもそうでありますけれども、普段使いでも、お出かけとか、それから夜中に煮沸したり、粉ミルクの調合とか、いろいろある中で、新しい選択肢ができたということは、喜ばしいことだと思っております。これによって、子育てということについて、より多くの御家庭がその便利さを感じていただければ良いのかなと思っています。
ちなみに、今は1社だけですが、これから他社もそれぞれ新製品を投入すると聞いております。それぞれ競い合いながら、赤ちゃんにとって、美味しい、そして栄養価、必要な時期によって変わってくるかと思いますけれども、そんなことも工夫しながら、良い製品がマーケットに出てくれば良いなと思っております。

【記者】ありがとうございます。では、もう一つ。6日(水曜日)に開かれた都議会の中途議決では、築地市場跡地を中央卸売市場会計から一般会計へ有償所管換する平成30年度一般会計補正予算が可決、通りました。改めて、この受け止めと、来週から予算特別委員会での論戦が始まりますが、知事はどう臨まれますか。教えてください。

【知事】まずは、一昨日の本会議で、最終補正予算案が無事可決されましたこと、まず嬉しく思っております。築地市場跡地を一般会計へ移しかえる予算案をお認めいただいて、これによって、まちづくりの次の段階にスピード感を持って対応できる環境が整ったと思います。
審議の際も、いろいろ御意見をいただいておりましたが、それらも含めて、年度内にまちづくりの方針を取りまとめることとなっておりますので、そして、その後、民間の事業者からの御提案も受けて、まちづくりを具体化していくというのが、ロードマップになっております。
御質問のように、来週は予算特別委員会が開かれまして、まさしく、医療から教育から、ありとあらゆる都政に関係する予算について、御審議いただくこととなっておりますので、都議会の皆様方と、都民のニーズに応じた、そのニーズを汲み取った、そのような審議をしっかりと重ねてまいりたい、こう考えております。

【記者】ありがとうございました。
幹事社からは以上です。質問のある方は挙手の上、知事に当てられたら、社名と氏名を名乗って質問してください。

【記者】朝日新聞の土居です。公立福生病院の件について、お伺いします。人工透析をされていた女性の方に中止を提案して、それが実際に中止されて、その方が1週間後に亡くなるという事案がありました。その件に関して、また、実際に中止する前に、始めるときに「しない」という選択肢を示して、実際にしない選択をされた方が亡くなるという事例もあったと伺っております。この件に関して、都がもう立入検査をされていると思うんですけども、都として把握されている情報と、今後どのように対応されていくのかというところをお願いします。

【知事】御質問にありましたように、都内にございます公立福生病院で、昨年8月に透析を一旦中止された患者さんが亡くなったということでございまして、東京都は立入検査を行っております。まずは、亡くなられました患者さんに対しまして、御冥福をお祈りしたいと存じます。
立入検査でありますけれども、公立福生病院に対しましては、3月6日(水曜日)の時点で福祉保健局が立入検査を行っております。中でも、患者さんの意思確認が適切になされていたのかどうかということも、引き続き、一連の経緯を確認する中で進めているところであります。
まさしく、現在調査中でございますので、そして、法律的には医療法になりますが、この医療法に基づいて、適切な指導を病院に対して行っていくということになろうかと思います。

【記者】関連して、今、公立福生病院に取材を申し込んでるんですけど、なかなか、会見も含めて、そういった情報発信がされない状況にあります。そういった状況について、命に関わる事案でもあるので、説明を何らかの形でするべきかなと私、思うんですけど、知事はその辺りはどうお考えでしょうか。

【知事】まさしく、現在調査中で、何を情報発信するかも含めて、しっかり対応していきたいと考えております。

【記者】東京新聞の岡本です。今の福生病院の関連なんですが、同じように調査中だとは思うんですが、今回の亡くなった方以外にも、同様に透析の中止を承諾して、その後亡くなったんじゃないかという報道もありますが、この点について、都はどういう情報を今の時点で把握されてるんでしょうか。

【知事】福祉保健局が担当いたしている分野でございますけれども、過去に透析を導入しなかった事例というのがあるという報告は受けております。担当の局が今、詳細な内容は調査中ということでございますので、引き続き、その調査結果をよく分析しながら、適切な指導を都として行っていくということとなります。

【記者】細かいんですが、それは「過去に複数あった」という報告を受けてるという理解でよろしいんでしょうか。

【知事】何件かということについては、私は伺っておりませんが、ただ、過去に透析を導入しなかった事例があるという報告は受けております。

【記者】ありがとうございます。

【記者】MXテレビの白井です。すみません。ちょっと液体ミルクの話に戻るんですけども、今回、販売が開始して、3月11日(月曜日)からは全国で展開ということですけども、備蓄の観点からを考えると、災害はいつ起きるかわからなくて、その災害が起きる前に、くまなく備蓄を進めるようなことが必要だと思います。その際には、基礎自治体である区市町村との連携が必要かと思いますけど、それについては、知事はどのようにお考えでしょうか。

【知事】災害用の備蓄品については、これは液体ミルクであろうが何であろうが、やはり区市町村との連携は当然必要になってまいります。最も効果的で効率的な備蓄を行うと。
それから、お尋ねにはありませんでしたけれども、いわゆる賞味期限等の期限付きのものについては、期限が切れてしまうと、それは廃棄対象になってしまいますので、そこは、食品ロスを減らす観点から、都として、少し手前で、皆さんにいろいろなイベントなどでお配りする、子供食堂に提供するなど、その中身によりますけれども、そうやって活用していく。いずれにしましても、「備えあれば憂いなし」という言葉と、そして、区市町村と連携しながら進めていきたいと考えています。

【記者】共同通信の井上です。すみません。大阪都構想をめぐるダブル選挙についてお伺いします。今日の午後にも大阪府の松井知事と大阪市の吉村市長が辞職願を出して、出直しの選挙になることが確実となっているんですけれども、ある政策目標を問うのに民意を問うという方法ではわかりやすいという半面、任期の関係もあって、出直しクロス選挙になるということについて、「政治の私物化だ」という批判もあります。知事は、今回の政治手法について、どのようにお考えになるのかというのと、先日、大阪府と市と連携会議を開かれましたけど、大阪府の政治構造がもし変われば、連携に影響があるとお考えでしょうか。

【知事】後の方は、大阪府・大阪市と2020年の東京大会から2025年の大阪・関西万博へのバトンタッチを効率的にやっていきましょうという話なので、これについては、今回の選挙と、ある意味関係なくというか、行政として、それを効率的に進めていくということについては、そのまま進めることが必要かと思っております。
それから、今回のご判断ですけれども、やはりずっと大阪都構想を挙げて、ずっと活動しておられて、一丁目一番地のようなことだと思いますので、それはお考え、目標とされることを実行されるのだろうなということでございます。それに対して、私が何か言うことは、特にはございません。
これから、統一地方選と一緒に進めていくという話ですし、このクロスというのは、そこを判断されるのは、まさしく有権者の皆さんではないかなと思っております。

【記者】フジテレビの小川です。ちょっといくつか質問させていただきたいんですが、先日、知事が二階幹事長と面会なさった後に、知事のことを、「もし2期目、出馬するならば全面支援する」という発言をなさった後に、都議会自民党とかいろいろなところから、「それは叱咤激励か、エールか」みたいな声も上がったりなどした中で、二階幹事長が改めて、「これ以上は発言しない」と仰ったと聞こえてくるんですが、その二階幹事長の発言について、改めてお受け止めをお願いします。

【知事】先だっても、ぶら下がりでお答えしたとおりでございますが、与党の幹事長からそのようなお言葉、エールをいただいたということは大変ありがたいと思っています。
まず、何よりも東京オリンピック・パラリンピックなど、国家的な、東京が会場ではありますけれども、これを成功させるというのは、ある意味、国としても重要なことでありますので、その意味で国政の幹部の皆さんからそういう声をいただけるということは、大変ありがたいことかと思います。その後の自民党内で、また、都連との間でどうなっているかについては、これは、私はお答えする立場にはないし、そもそも、今、聞かれもしなかったということでございます。
以上です。

【記者】あと、すみません、話題は全く変わるんですが、ゴーン氏が保釈されまして、保釈時の姿とかが非常にテレビでも話題になったんですけれど、こういった、非常に自動車が業界的に厳しい状況の中で、日産という日本の大きな自動会社が、ほかの会社、三菱自動車とかルノーとかとどのように連携を今後進めていかれるべきなのか、お考えをお聞かせください。

【知事】今、御質問の中にありましたように、自動車業界は、まさしく生き馬の目を抜くような状況、加えて、ガソリン、来年からEV、電気、モーター、それから、水素と、エネルギーの主体そのものが大きく変わる、もしくは、側をつくるのと、グーグルのようにデータを持っているところと組んだり、自動車の歴史の中でも大変エポックメイキングな段階であることは、誰もが感じるところだと思います。もう国境を越えて、それぞれ大変な戦いを繰り広げているところでございます。
ゴーンさんの問題は、これはもう司法の場に移っていると思いますけれども、しかし、自動車がどうなるのか、日本の自動車業界の雄である日産、それに三菱も入っておりますし、そこは一番、3社のアライアンスというのは、ベストの方向を、経営として目指していかれる、そこに集中されるのだろうと思っております。

【記者】すみません。あと、最後にもう一つ、さっき、幹事社質問で、来週の予算特別委員会に向けてというお話があったんですが、それのちょっと追加で、前回の経済・港湾委員会ではかなり激しい論戦が繰り広げられたと思うんですが、築地の再開発について、知事は予算特別委員会で、今後どのように議会側に理解を求めていくお考えでしょうか。

【知事】今回、補正予算でかなり整理もされた部分があろうかと思います。既に予算が可決されているわけでございます。そもそも論でありますけれども、豊洲に移転するかしないかという、もちろん前から移転の話が出たからこそ、長い間掛かって建設し、6,000億円も掛けて。そして、その間、安全の問題が課題となって、その追加対策工事を行ったということで移転が完了したわけであります。
概ね今、市場の方も連日、業務、営みに、大変、現実の状況を踏まえながら取り組んでおられるということで、今回の判断というのは、このような現実を踏まえたものでもございます。ですから、豊洲市場にもう既に移転している今は、そこでの事業を後押ししていくというのが先決だろう。
それから、事業者に寄り添うということも進めておりますし、また、さらには、審議の中でもありましたし、私もそれを何度も申し上げた、築地の食文化を生かしていく。それを高める再開発にしていくということで、築地に期待を寄せておられる方々、そして、築地に期待を寄せて行かれる方々もたくさんいらっしゃいますので、そういった方々にもしっかり応えていきたい。その意味では、基本方針は変わっていないということを何度も申し上げたところであります。

【記者】NHKの成澤です。すみません。ルノーのゴーン前会長の話題にちょっと戻るんですけれども、ゴーン前会長が保釈された際に、変装した姿で出てきたんですけれども、その変装を提案した、保釈に立ち会った弁護士が謝罪をするといった事態になるなど、いろいろ話題になっているんですけど、知事はこうした状況をどのように見ているか、教えてください。

【知事】ゴーンさんは前から存じ上げている方であります。そして、世界の経営者の中のトップリーダーのお一人でやってこられたことは、誰も否定はしないと思います。そして、保釈のあのシーンを拝見したときは、ちょっと軽い目まいを覚えるような感じではありました、正直言って。しかし、そこは弁護士さんとメディアとの感覚の違いなどもあろうかなと思ったりするのですが、しかし、これから司法の場でゴーンさんは自らの潔白を発信していらっしゃるのでしょうし、また、それに対しての検察というのも、このような世界で有名な経営者を拘束したということ、それも世界の中では非常に長期間であったということなど、いくつかの論点があろうかと思いますけれども、司法については、これからは司法の場で展開されることだと考えております。

【記者】新宿新聞の喜田です。オリンピックの総予算について、三つほど聞きたいと思っているんですけれども、一つは、以前に小池都知事が、「豆腐屋さんじゃあるまいしね、2兆、3兆なんてとんでもないオリンピック予算だ」と批判なさったことがありました。その金額が、今日、大会経費としては1兆3,500億円、それに関連経費として8,100億円が追加されたと思うんですよね。

【知事】東京都は、6,000億プラス8,100億ですね。

【記者】1兆3,500億ですよ、全部で。東京都じゃなくてですね。

【知事】これは全部ですね。それと、東京都の8,100はまた。

【記者】東京都の分が8,000。

【知事】別物ですね。

【記者】はい。

【知事】だから、そこをあまり、継ぎ足すと。

【記者】オリンピックの総予算としましては、現在、2兆1,000億まで考えられるわけですよ、関連経費を入れますと。

【知事】そこは、質問の仕方によると思います。でも、要は、投資的な経費である部分と、それから、今回、会場設営など、まさしく大会そのものに掛かったお金と、そこの仕分けは必要なのだろうと思います。
ただし、やはりこれについても、終わった後の会場がどのように有効に利用されるのかどうかというようなことにかかってきて、その後の活かし方をしっかりと工夫していく必要があるのではないかと思っています。

【記者】2兆だ、3兆だっていうときの議論のときに、東京都の小池都知事は、「2兆、3兆なんてとんでもないよ」というような話が当時ありましたよね。

【知事】あのときは、海の森も随分高い予算を組んでおられたというのは存じ上げております。

【記者】それで、その2兆、3兆に今回、関連経費を含めますと、ちょうど2,100億円になるんですよ。それで、まださらに、国の会計予算の基準で、会計検査院から指摘されたやつが八千いくらかありますので、トータルに総予算といいますと、3兆1,000億ぐらいになっちゃう。小池都知事はどうお考えになりますでしょうか。

【知事】ロンドン、そしてリオ、これまでのさまざまな大会を開催したところにおいては、同じように経費が嵩んでいる部分もありますし、その後、大きな穴になってしまったところもあるし、また、それをむしろ活かしてきたような大会の開催都市もあります。ですから、そこは今後の活かし方をどうやっていくのかも含めて、都民にとってプラスの効果が寄せられるような工夫が必要かと思います。
今、いくつか挙げられました数字は、いくらでも、こう足していけば出てくるかと思いますが、ワイズ・スペンディング、賢い支出ということを念頭に進めていきたいと思っております。

【記者】追加予算もまだあるんでしょう。追加経費。

【知事】聞いていません。

【記者】例えば、セキュリティ費とか何かで。

【知事】いいえ。

【記者】3,000億とか何か。

【知事】それは、セキュリティは基本的に国の予算で進めるということです。

【記者】国の予算になるわけで。

【知事】もう少し整理していただければ、ありがたく存じます。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)

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