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令和3年(2021年)7月30日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和3年7月30日)

知事記者会見
2021年7月30日(金曜)
14時00分~14時46分

 

【字幕版】はYouTube東京都チャンネル(外部サイトへリンク)からご覧いただけます。

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知事冒頭発言

1 新型コロナウイルス感染症への対応について

【知事】今日は3本、私の方からまずお伝えさせていただきます。
まず、コロナでありますけれども、これまでも本当に皆さん、都民の皆さんも、事業所の皆さん、そして何よりも医療従事者の皆様方には本当にご協力いただいております。感謝申し上げます。都民の命を守るために、昼夜問わずご尽力いただいている医療従事者の皆様方にはとりわけ、もう長い時間たっていますけれども、今一番、陽性者数も過去最高となっている状況であります。そういう中でも命を守るために本当にご苦労いただいておりますので、このことについては強調して、感謝申し上げたいと思います。都は現在も、緊急事態宣言7月12日(月曜日)からでありますけれども、始めて、そして現在、国会の方でちょうど緊急事態宣言の取扱いということで、審議が行われているところです。都については、緊急事態宣言の延長ということでの手続が進められておりまして、これが、国が決定をいたしますと、都としての対応について、今日の夜、改めて会見を開きますので、この延長に関してのご質問などについては、そこでまとめてお伝えをさせていただこうと思います。
そしてまず、昨日の新規陽性者数が3,865人と、これずっと3,000人台、連日過去最多を更新しているということで、極めて切迫した状態。そして7日間平均で見ましても2,200人を超えて増加比は約161%という状況です。昨日、モニタリング会議を開きました。そこで感染状況、医療提供体制、これについては引き続き、最高レベルの赤。そして専門家から、大変厳しい状況にあるんだということが、その認識が示されたところであります。そして感染拡大の大きな要因の一つが、変異株であるデルタ株で、これまでの、従来の、従来といってもその前は501(N501Y)と言っていた。今度はそれがデルタ株に、徐々にというか、かなりの比率で今、置き換わりつつあると。このデルタ株の感染力は、前から1.5倍というふうに言っておりましたけれども、昨日も専門家の先生方がおっしゃるには、感染力は2倍近く強いということで、デルタ株の陽性率、陽性例ですが、そのこともあって1週間で2倍、陽性率については約5割増しという状況になっております。そこで、いつも人流について分析していただいている、東京都の医学総合研究所の西田先生から、いつも私どもは、滞留人口というデータを参考にしている。つまり、出勤などですーっとそこを通る人ではなくて、そこにじっといてレジャー目的という、それがだいたいその相関関係として、その将来の数値に繋がっていくということから、参考にしているわけですが、この繁華街の滞留人口は1月の宣言時と、実は同程度まで減少はしている。しかしながら、残念ですが、このデルタ株の強力性に、その人流の減少が追いついていないということに、そのようなご説明がありました。デルタ株への置き換わりが進む中で、新規陽性者数をさらに減少に転じさせる、滞留人口を減少させるという、その必要があるというご指摘でございました。
また元に戻りますけれども、今大変暑い中でもございますし、ぜひとも不要不急の外出、もう何度も申し上げておりますが、またさらに今日、3県が緊急事態宣言の対象にもなるということもあります。これは、ともに、この都県境を越える移動を連携して慎むということで効果も出していきたい。基本的には、ステイホームでお願いをしたいということであります。それから、それぞれの感染の状況を見ますと、職場での感染者数の増加が続いているということであります。事業者の皆様方には先日も、東商、三村会頭にもお願いしました。そして他の経済団体の皆様方にもお願いをしている、この計画的な長期休暇の取得や、テレワークなどを強化していただく。出勤者数の7割の削減ということ、これを改めて徹底してお願いをしたいと思っております。業界団体の方から引き続き事業者それぞれに働きかけていただくようにということで、また基本に戻ってこれらのこと、それぞれのできることを徹底してお願いをしたいと思います。そしてまた、これも基本でありますが、感染防止対策の徹底であります。賀来先生から昨日、モニタリング会議でもご報告いただきました。療養者の方々にアンケートを取ったところ、療養者すなわち陽性になった人、3人に一人が飲酒を伴う懇親会、また同居者以外とのマスク無しでの会話などを行ったということが分かっている。そして、飲酒を伴う会食については、どうぞお控えていただく。自粛をしてください。そして飲食時ですが、少人数、小声、短時間でお願いをして、また会話時はマスクの着用、同じことを言っていますけれども、相手がまた強力になっているということを、改めて申し上げたいと思います。大多数の飲食店の皆様方にはこれまでも、ステッカーを貼っていただいたり、またリーダーを決めていただいたりということで、そしてまた休業には、休業の要請についても応じていただいているんです。圧倒的多数の皆さんはご協力いただいて、しかしながら、一定数要請に応じていただいていないという店舗もあるということで、そこで新宿、渋谷など、都として五つの地域を重点エリアにしまして、都の幹部職員が警察、消防と一緒に、こうした店舗個別に訪問します。対策の強化をお願いをして回るという作業に、まもなく入ります。
それから昨日ご出席いただいて、東京都の医師会の副会長も務めておられる、それから病院協会の会長を務めておられる猪口先生からお話がありました。これは医療提供体制についてであります。大変厳しいというお話であります。しかしながら、第3波と第4波では、質が違いますよというご指摘がありました。質の変化に迅速に対応していくということが必要であります。都は、現在確保しているのが、重症用の病床が392床です。こちら(スライド)の方です。そして5,000、これを含めますと約6,000床、5,967床、病床を確保しているわけですけれども、それに上積みで医療機関に対して、さらなる病床の確保を要請をしているところであります。あとホテルですが、宿泊療養施設です。これは、明日新たに一つ施設を開設、加えまして、合計で15施設で、部屋数にしますと約6,000室確保となります。さらには、それに加えて16番目の施設も確保するべく、今進めているところであります。それから、行き場所が決まらない方々を一時入っていただく、TOKYO入院待機ステーション。読んで字の如しなんですけれども、そこについては、新たに都立公社病院でもその機能を整備をいたしまして、そして入院調整などもしている、その中でお待ちいただく、酸素吸入等をしてお待ちいただく施設を作って、健康、命を守るという対策を進めている。また自宅療養でありますけれども、看護師の増強などでフォローアップ体制の強化をしてまいります。
それから、一方でワクチンの接種状況であります。都内でのワクチン接種状況は、こちらご覧いただいているように、高齢者については1回目のワクチン接種、8割超終わりました。そして2回目の接種率も、もう7割を超えているという状況。それから、重症者数については、この40代、50代で増えているわけです。これまで重症者といえば、高齢者の比率が高かったわけですが、そこがワクチンによってかなり緩和されているということは、比率ですから、どちらかが少なくなれば他が多くなるのは自明の理でありまして、そうなると、40代、50代、ここが重症化する比率が高まった。中には20代っていう方もいらっしゃるんです。ですから、若いから大丈夫っていうのは違うという話です。この40代、50代の皆様方には、ワクチン接種をできるだけ早めにお願いをするべく、都としても区市町村などとも連携し、また、職域が行われていますけれども、これらについても50代の方々に早めにということでお願いしている。一方で、若い方々の陽性者の比率は圧倒的に高いわけです。若い方々にも接種、ワクチンを接種していただくように、都内で三つの大学と連携して、接種会場を設けております。接種は来週8月2日(月曜日)から順次開始いたしますけれども、都内の大学、短大に通う学生さん、それから都外に通うけれどもその学生さんについては、8月2日(月曜日)から順次、開始をいたします。既にもう予約を終えているところ、またプラスの予約を8月2日(月曜日)、来週からもいたします。接種とそれから新たな第2次予約、同じく8月2日(月曜日)からということになります。ぜひ大学、そして短大生の皆さんにも、このワクチンの接種を進んでお受けいただきたいと思います。そのためにも、ワクチンそのもの、打つものがなければ進みませんので、この接種の勢いを止めないように、ワクチンの確保を国の方にお願いをいたしております。ちなみにそれぞれ職域では接種券無しに受けておられるケースもあるわけですので、それらがどれぐらい都の、また区市町村の、どれぐらいなのかっていうのは、それぞれ接種、だいたい2回目の時に接種券を持ってこられる方が多くなると予想されますので、そこで初めて、どこの住民票がどこにあるのかわかるんですが、ただ打った回数は分かりますので、これらのことを、都の人口から考えて大規模、国の大規模接種もそうですし、職域などでも都民の比率というのは高いんじゃないかと思います。ですからワクチン接種については、ぜひこれからもスムーズに円滑に行っていくことが、この毎日、陽性者がこれまでにない数字が出ていることを抑えるというのは、やはりゲームチェンジャーであるワクチンということになるかと思います。それにしても、このデルタ株は手強いです。いつも申し上げてきました、これまでワクチンがない中では、素手で戦うしかないと。ですから、マスクや三密避けましょうという、もう基本的なことしかなかった。今もそうではありますけれども、ただ、ワクチンというゲームチェンジャーが出てきてるわけですから、素手で戦っている今の部分と、ワクチンの接種のこの時間をどうやって稼いでいくかというのが、今の状況。それにしても、デルタ株はきついということであります。人流の抑制、基本的な感染防止対策の徹底、これらをぜひとも皆さんご理解いただきたいと思います。そして皆さんの感染防止に向けた意識、取組、ご自身だけではありません。大切な人の命を守る。日夜奮闘している医療従事者のみなさん、今年もお盆休みも無く、などということにならないためにも、今も頑張っていただいている、この尽力に応えるためにもご協力いただき、他人事ではなくて、コロナは自分事ということで、引き続きのご協力をお願いを申し上げます。延長に伴う措置等、この後、議会との手続などもあります。また、夜の時間になりますけれども、もう一度開かせていただきますので、そこで詳細についてはお伝えすることになろうかと思います。
(詳細は、総務局、福祉保健局、産業労働局にお聞きください。)

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:1,865KB)

2 東京2020大会と国際会議「Re StaRT」の開催について

【知事】それから2番目のお伝えすることでありますが、今まさしく東京2020大会も開催8日目を迎えております。概ね順調に大会進んでおります。ご協力いただいてる皆様方に心から感謝を申し上げます。そしてあの日本勢はメダルラッシュが続いているわけで、現時点で金が15、銀が4、銅が7ということで合計26という、快挙と言っていいかと思います。4年で体調を調整していた、このアスリートの皆さん、1年延びることによって本当に苦労されてると思いますが、この大舞台で最後まで諦めずに奮闘するアスリートの皆さん、本当に拍手を送りたいし、日々、感動と勇気をいただいてると思います。都民の皆様方には引き続き、ご自宅で、ご家族で、声援を送っていただきたい。そしてまた都におきましてはこの大会に関しての情報をポータルサイトで、これだ、一元的に分かりやすく発信をしておりますので、ポータルサイトの方に、こちら検索してください。ポータルサイトで一元的に分かりやすく発信をしております。ぜひ覗いてみてください。それから、この中では、シティキャストの皆さんによる東京の魅力発信、それから応援メッセージなども掲載をしております。大会期間中、ぜひ参考にしていただきたいと存じます。
それから、大会の期間中であります8月7日(土曜日)なんですが、東京都として国際会議を主催をいたします。これは「Sustainable Recovery Tokyo Forum」と題しておりまして、略称で「Re StaRT」といたしております。Sustainable Recovery Tokyo Forumということで頭文字などを取りまして、Re StaRTを名付けた会議になります。これは、気候変動とコロナウイルスという二つの大きな危機に世界中が直面している中で、これをいかにして乗り越え、ただ元に戻るだけではなくて、より良い未来を創り上げるためのサステナブル・リカバリーを進めようというもので、こうした世界的な課題への対応について、都市の果たす役割などについて、意見交換を行うというものであります。東京2020大会は、まさしくサステナブル・リカバリーを世界とともに歩む出発点にしよう、そしてそのための大会を開催しているというわけで、これを機会にしまして、オリンピック、五輪が象徴する五つの大陸の都市がリアルとオンラインのハイブリッドで一堂に集いまして、国際会議を開催するというものです。主な登壇者でありますけれども、東京の次はパリになります。2024年のオリンピック・パラリンピックの開催都市として、閉会式に合わせて来日を予定されているパリ市のアンヌ・イダルゴ市長。それから、その次が、2028年になりますけれども、こちらがロサンゼルス市になります。エリック・ガルセッティ市長であります。それから先日、2032年の開催都市にもう決まったのが、エイドリアン・シュリナーさん。こちらブリスベン、オーストラリアです。ブリスベンの市長ということで、市長は4人ということ。市長および知事合わせますと4人(正しくは、5人)ということになります。それぞれの都市で、繰り広げ展開しておられる取組とか、経験を踏まえて、サステナブル・リカバリーをメインテーマにして意見交換を行う予定といたしております。私も、都の気候変動対策や、環境に配慮した持続可能な大会のモデルや、都市の魅力を形成する芸術文化などについても発表をしていきたいと考えております。8月7日(土曜日)の開催となります。それから最後3番目のテーマでありますけれど、ごめんなさい。そうかそうか、すいません。今の会議について動画を作っておりますので、これを抜かしちゃったわね、一生懸命作った。

(動画放映)

【知事】はい。ということでテーマ動画を見ていただきました。この会議の成果として、共同宣言を採択する予定といたしております。専用のホームページからも見ていただけるようにしておりますので、ぜひ多くの皆様にご覧いただきたいと存じます。オリパラ局と政策企画局の方でこちらの準備をしておりますので、詳細はそちらの方にお尋ねいただきたいと思います。
(詳細は、政策企画局、オリンピック・パラリンピック準備局にお聞きください。)

東京動画ロゴ(動画「Sustainable Recovery Tokyo Forum サステナブル・リカバリー東京会議」はこちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:373KB)

3 「高潮防災総合情報システム」の公開について

【知事】それからすいません、三つ目であります。今日も、今、あれですね、非常に気象状況が不安定で、今日も、今は降ってないんですけれども、小金井とか小平、国分寺などで大雨警報などが出されているというような状況で、これから本格的な台風シーズンを迎えるわけで、大型の台風、東京に接近しますと気圧が低下したり、それから強風で海面が大きく上昇する、いわゆる高潮の発生ということが懸念される。こうした高潮による災害に備えまして、高潮防災総合情報システムを今日公開をいたしましたので、そのお知らせです。このシステムですけれども、高潮が発生した際に、都民の皆様が迅速な避難行動がとれるように、それに役立てていただけるよう、リアルタイムに情報を発信をするというものであります。水位とか風速などの観測データ、それから臨海部の水門に設置、これ(スライド)水門です、に設置したライブカメラにてそのリアルタイムで映像が見られる。都内に27か所水門がありますので、それが開閉状況がどうなってるかっていうのも確認できるというものであります。パソコン、スマホからわかりやすい画面で簡単に確認いただけるように、QRコードこちらからになっております。海面のライブ映像になりますので、専用のYouTubeチャンネルとリンクしておりまして、動画でご覧いただく。今のところ見ていただくと、とても穏やかな状況が映ると思いますが、先日お知らせした河川の監視カメラからのライブ映像もYouTubeチャンネルからご覧いただけますし、現在58か所で動画の配信をしております。併せてご活用いただいて、ぜひ命を守る行動に繋げていただきたいと存じます。これらの気象変化っていうのは突然起こったりいたしますので、これらの情報をいかにして確保していくかは、命に繋がってくるといっても大げさではないのが昨今だと思います。よろしくお願いいたします。ということで、今日は三つの課題についてお知らせいたしました。
(詳細は、建設局、港湾局にお聞きください。)

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:545KB)
(「高潮防災総合情報システム公開」は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】知事ありがとうございます。まず幹事社質問に入りたいと思います。朝日新聞の岡戸と申します。幹事社から2点ほどお伺いたします。いずれもコロナの関係で、まず1点目がですね、あの1日当たりの新規感染者数が、27日(火曜日)2,848人、28日(水曜日)3,177人、29日(木曜日)3,865人と、いずれも前日を大きく上回る形で、3日連続過去最多を更新しました。こうした都内の感染状況を知事どう受け取ってらっしゃいますか。まずお聞かせください。

【知事】はい。何よりも4桁の数値であります。新規陽性者数7日間平均でも2,000人という数字で、大変厳しい状況だというふうに認識しております。そして、昨日モニタリング会議でも指摘がありました。やはり、あのデルタ株は手強いという。特にそのデルタ株への置換えが大変なスピードで起こっているということ。それから、じゃあどうするのかということで、新規陽性者数をどうやって減少させるのかという点でも、先程も人流の話もございました。相関関係からして、人と人との接触をいかにして減らしていくのかということ。このためにも、皆様方、他人事ではなくて自分事だということから、例えば出勤、今夏の時間、夏の間で長期の休暇が取れる時期だったら取れるようにして、また会社の方からもそれを認める、それを勧める。そのようなことを、それぞれの立場でおとりいただきたい。そのためにも事業者の皆様方のご協力を得ながら、実効性のある形で取組を進めていくということです。それから、このところの分析で何度もお伝えしていますけれども、やっぱりあの感染者の大層を占めるのが、20代、30代ということ。そしてまた一方で、重症化するのは40代、50代。ですから、50代の方々にはワクチンができるだけ早く行き渡るように様々工夫をしながら、こちらとして、都としてもまた様々、自治体、職域などと連携しながら進めていくということが、現実に必要だというふうに思っております。それから、皆さんの意識の部分になりますけれども、やはり、デルタ株っていうのは怖いんだよというのを、これまで以上に感染力が強いということから、既にやっていただいていると思うので、またですかって言われそうですけど、またなんです。そのデルタはそういうのを狙っているということをご理解いただきたいというふうに思います。

【記者】ありがとうございます。もう1点が、まさに他人事は自分事ということで、あの政府の対策分科会の尾身茂会長が、昨日の参議院内閣委員会で、今の最大の危機は社会の中で危機感が共有されていないことと述べました。一方で、首相や知事が述べていらっしゃる高齢者の感染が大きく減っているという発言がですね、専門家の中には大丈夫だというメッセージに当たることに繋がっているんじゃないかという懸念を持っている専門家もいらっしゃいます。こうした見解に対して知事のご所見をお聞かせください。

【知事】私は決して大丈夫だとは言ってないわけです。ましてや、これだけ多くの感染者数が出て、ただその中の年代別などが変わってきているということを申し上げているから、50代の方々早くワクチン打ってください、そして若い方々、その路上飲みやめください、などなどを申し上げているわけであります。国民に危機感が共有され、しましょうということを尾身先生からも言っていただけるといいのかと思いますし、また何よりも方策の徹底ということを、専門家の皆さんとともに声掛けをしていく必要があるというふうに思っております。残念ながら、今日また緊急事態宣言が延長される手続がとられつつありますけれども、これらのことについても実効性ある方策を進めていきたい。それから何度も申し上げているように、他人事ではありませんので、この若い、これだけ数が増えているということは、すなわち、それぞれのご家族が心配したり、そしてまた、それに伴って保健所、それから移動の際の車の調達、それからホテルに入る、宿泊療養などに入る、もしくは病院に入る際の看護師さんや、それに関わる様々な手続、そこが全体で3,000人を超える感染者の方々に伴って動いているわけでありますので、何よりも医療機関への負荷ということについても思いをいたしていただけるように、危機感を共有したいと思っています。大丈夫だなどということは、このデルタ株については言えないというのが現実だと思っております。

【記者】知事ありがとうございます。質疑応答に移ります。知事から指名を受けた方は、社名、氏名を名乗った上で質問してください。

【記者】東京新聞の松尾と申します。よろしくお願いします。東京五輪とコロナの関連でお尋ねをします。知事、東京大会の開催に当たって、知事は安全・安心を掲げてこられてきたと思います。一方で、コロナの新規感染者数が3,000人を超え、先程の冒頭のご発言でも、切迫した状態だ、そういった旨のご発言がありました。つきましては、開催地の長としてのご見解をお尋ねできればと思います。開催都市の東京は今、安全・安心な状況といえるのか、東京都は都民に対して安全・安心な状況を提供できているとお考えなのか、その点ご認識をお聞かせください。

【知事】医療提供体制は厳しい状況ではありますが、先程も申し上げましたように、病院、そして宿泊療養、そして自宅、それぞれの場の確保と、それから充実ということを進めております。それらについては先程申し上げたとおりで、拡充についての方針については、先程述べたとおりであります。都民の皆様方には、このデルタ株が極めて強いんだと、感染力が強いんだということを、よくご理解いただき、さらには、それによってまた事業者、都民の皆様方のご協力をいただき、そして東京都としての、この安全と安心を守っていく、皆様方と危機感を共有しながら進めていきたいというふうに考えております。

【記者】では、確認ですが、今のご発言からすると、知事としては今のところ、安全・安心、東京では安全・安心は一応できているという、そういうようなお立場なのでしょうか。

【知事】その確保に努めているところであります。

【記者】わかりました。ありがとうございました。

【知事】またご協力をよろしくお願いいたします。

【記者】(日本テレビ・中丸記者)日本テレビです。東京パラリンピックのことについてお伺いしたいと思います。今、政府の方で手続進められている段階ではございますが、東京都に関しては緊急事態宣言が来月の末まで延長という見通しになっておりますが、そうなりますと、パラリンピックの開会式、開幕これが重なることになります。知事、かねてよりパラリンピックに関しては有観客に対しての意欲を示されていましたが、パラの時期についても、いわゆる宣言下になったときにですね、いわゆるこのパラも引き続き無観客となる見通しなのかどうか、現在の知事のお考えをお聞かせください。

【知事】その判断については、また別途行われることになるかと思います。これまでも五者協議などの場で話し合われて、そして段取りを含めて決めてきたところであります。そしてまた、今日も政府の方で予定どおりということで、発言があったというふうに聞いておりますけれども、まずパラリンピックをどうするかも、やはりコロナの状況ということになりますので、しっかりこの間、今、厳しい状況ではございますけれども、先程も申し上げたように、この対策をしっかりと講じていくということで、これからも都のコロナ情勢を、状況をしっかりと抑えていきたいというふうに考えています。

【記者】朝日新聞の釆澤です。若者の行動変容に関することで、知事の考えを伺いたいと思います。昨日もモニタリング会議の後で、大型商業施設とかの百貨店、こういうものの休業しても、あまり若者の感染を防ぐという点では当たらないのではないか、あまり効果がないのではないかというのをお考え示されてらっしゃいましたけれども、今20代、30代の感染者が多い中で、こういう方たちの行動変容、要するに、自粛を促す方策というものについては、どういったことが有効だというふうに考えてらっしゃるんでしょうか。もう、ワクチンが行き渡るまで打つ手なしなんでしょうか。その辺の考え方を教えていただけますでしょうか。

【知事】これまでも、若い方々でインフルエンサーといわれるような方々の知恵や動画の力なども借りて、そして、若い方々への注意点などについても発信をしていただきました。HIKAKINさんとか、色々な方々にご協力をいただいてきたところであります。基本的な感染防止策っていうのは変わらない。ただし、敵は強くなっているということであります。それから20代、30代などで実際に感染されて療養された方々の中でも、味覚がまだ戻らないとか、それから様々な後遺症を抱えている方の例っていうのも様々伝えられているところであります。皆さん同様におっしゃるのは、自分がかかるとは思わなかったということです。今、もうこれだけ多くの方が陽性になっているっていうのは、皆さんかかるはずではなかったと思ってらっしゃるのではないかと思います。ですから、先程も他人事ではないということ、これなどをしっかりと発信をしていくと。様々工夫もしてまいりましたけれども、改めてデルタ株はきついんだということも、専門家の先生方からも発信もしていただきたいし、していただいてるし、そしてまた、伝える方法としてのSNSなどの活用ということになるかと思います。

【記者】そうすると、やはり特措法に基づいて新たな休業要請の拡大とか、そういったことよりかは、もう情報発信を続けていくほかないと、こういうようなお考えという意味ですか。

【知事】ほかないというか、そこに尽きるわけです。それらについては、諸外国の例なども参考にしながら、どのような対策が1番効果的なのかということを進めていく必要があると思います。ただ、ゲームチェンジャーはやっぱりワクチンだと思いますけれど、その前に、それも時間的にかかるわけですから、少なくとも1回目から2回目の間の、この時間的な間を空けなければいけないとか、そういったこともありますので、様々な方策を使いながら、訴えていきたいというふうに思っています。

【記者】はい、ありがとうございました。

【記者】時事通信の斉藤です。お願いします。知事は、昨日のモニタリング会議の後のぶら下がりで、オリンピックは自宅でのテレビ観戦で、人出を下げるというふうに発言されましたけれども、同じく昨日の政府分科会の尾身会長の発言としては、感染が増える要因にオリンピックを挙げています。現に、競技会場の周辺に人が集まっていたりですとか、オリンピックをやっているのだから外出や会食ぐらい構わないだろうという意識が、若者を中心に広がっていると思うんですけれども、その点についての知事のご見解があればお願いします。

【知事】例えば、オリンピックはテレビでの視聴だと思います。このところ、視聴率で20%を稼げるコンテンツっていうのは、なかなか無いというのがテレビ業界の方でも感じて、考えておられること。実際に20%を超える視聴率上げているということは、とにかくテレビでご覧になっているということは、それらが示しているとおりであります。また、それらによって、ステイホームに繋がっているということが考えられる。最近は個人視聴率の調査などもできているわけでございますので、それらを分析すれば分かってくるということではないか。ですから、オリンピックはそういう意味でステイホームに一役かっているし、またそれが選手への声援にも繋がっているというふうに思います。会場の周りにおられるといっても、何万人といるわけではないと思います。数えてください。そういうことで、オリンピックは皆さんに、閉塞したこの状況の中でスポーツから得られる勇気や感動ということを与えると同時に、ステイホームにも一役かっているという考え方ではないかと思っております。要は、今この夏の時期であります。色々と、ちょうど夏休みの期間でありますけれども、その時に、ご家族で、小人数で、そしていつものメンバーで、このオリンピックの選手の皆さんを応援していただく。それによって、人流を下げるなどの効果が出てくればというふうに思っています。

【記者】オリンピックの開催が、外出を呼び起こす誘因になっているんではないかという指摘についてはどう考えでしょうか。

【知事】それはむしろ、分析していただければと思います。

【記者】わかりました。

【知事】最後でお願いします。

【記者】共同通信の清と申します。コロナの発信について伺います。27日(火曜日)に今週初めて新規感染者が過去最高更新しましたが、この時、説明をされたのは福祉保健局長でした。このときなぜ知事は自ら説明しなかったのかという点と、27日(火曜日)から連続で過去最高を更新していますが、いずれも発表前に知事は退庁されております。これについても即日メッセージを発信する必要がなかったのかどうかについて伺います。

【知事】それぞれ、役割として伝えていく上において、福祉保健局長より詳細をその日のうちにお伝えをしたかと思います。また私は適宜適切にそのタイミングで、それぞれ、今日もこうやってお伝えもしているところであります。そしてまた、ぶら下がり等、必然、その必要性などについてもしっかりと対応しているというふうに考えております。

※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。

(テキスト版文責 政策企画局政策調整部政策調整課)

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