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報道発表資料  2016年11月08日  労働委員会事務局

K事件命令書交付について

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙)。

1 当事者

  • 申立人
    X(組合)
  • 被申立人
    Y(株式会社)

2 事件の概要

被申立人会社において、嘱託社員として勤務していたA1は、平成24年12月末日付けで雇止めとなり、また、A2は、雇用契約期間を短縮する旨を通告されたことから、25年3月21日、申立人組合に加入した。A1は、上記雇止めについて、会社を相手取り訴訟を提起したが、和解が成立し、職場に復帰した。
26年4月1日、会社は、就業規則の改定を行い、嘱託社員の「70歳定年制」及び嘱託社員の雇用契約終了後の業務委託契約制度を導入した。A1及びA2は、就業規則改定時に70歳に達していたが、経過措置により、雇用契約は26年12月末日まで延長された。この経過措置が適用された嘱託社員は、組合員2名(A1及びA2)、非組合員である管理職3名(Z1、Z2及びZ3)の計5名であった。
会社は、上記5名のうち、A1、Z1及びZ2に対しては雇用契約終了後の業務委託契約をそれぞれ打診したが、A2及びZ3に対しては業務委託契約の打診をしなかった。なお、A1は、会社の打診を拒否した。
上記5名は、12月末日をもって雇用契約が終了したが、Z1及びZ2は、会社との間で27年1月から3か月間の業務委託契約を締結し、Z3は、27年2月から会社の100%子会社においてアルバイトとして雇用された。
本件は、会社が26年4月1日付け就業規則改定により導入した「70歳定年制」に基づき、同年12月31日をもってA1及びA2に対する業務委託契約又は雇用契約の締結を行わなかったことが、組合員であるが故の不利益取扱いに当たるか否かが争われた事案である。

3 命令の概要<主文>

本件申立てを棄却する。

4 判断のポイント

(1) 70歳定年制と業務委託契約制度の導入について

70歳定年制は、会社存続のための対応策の1つであり、A1の雇止め訴訟及び職場復帰に至る経緯からすれば、組合員の排除を企図したものとはいえず、70歳定年制を含む就業規則の改定を組合は了承しているから、組合員に気付かれないうちに就業規則に盛り込んだとの組合の主張は採用することができない。

(2) 組合員2名の雇止めについて

Z1及びZ2については、後任が決まっておらず、両名の退職までの間に引継ぎを行うことは極めて困難な状態であったこと及び重要な取引先を担当する両名が退職し不在となれば会社の売上げに大きな打撃を与えることから、会社が両名と業務委託契約を締結したことには、相応の理由があるといえる。
会社は、A1に対しても1か月の業務委託契約を打診しており、この契約期間が不合理なものであったとはいえず、A2については、後任が決まっており、引継ぎを進めていたことから、業務委託契約を締結する必要性はなかったといえる。
以上によれば、会社が組合や組合活動を嫌悪している事実は認められず、業務に応じて必要な期間の業務委託契約を締結するという会社の姿勢は、組合員であるか否かにかかわらず一貫している。また、会社は、Z3の子会社における採用の決定に関与していないこと及びその他再就職のあっせんは行っておらず、その取扱いは組合員も同様であることが認められ、組合員と非組合員との対応に異なる点はないのであるから、組合員であるが故の不利益取扱いとはいえない。

※別紙 命令書詳細

問い合わせ先

労働委員会事務局審査調整課
電話 03-5320-6990、03-5320-6986

 

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