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2017年01月16日
建設局, (公財)東京動物園協会
恩賜上野動物園(園長 土居利光)では、ジャイアントパンダ2頭を飼育していますが、今後、発情の兆候が見られた場合、速やかに交配などに向けた環境を整えられるよう、事前の準備を開始しますのでお知らせいたします。
ジャイアントパンダ
リーリー(オス) 2005年8月16日 中国・臥龍保護センター生まれ
シンシン(メス) 2005年7月3日 中国・臥龍保護センター生まれ
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【リーリー】 | 【シンシン】 |
現在、パンダ舎屋外放飼場の観覧通路と園路の間に仕切りはありませんが、今後、交配を目的とした同居を行う場合、パンダが繁殖に集中できる落ち着いた環境を速やかに整える必要があります。このため、事前に観覧通路外側へ目隠し(フェンス)を設置いたします。
(別紙:図(PDF:222KB)参照。同居のための展示中止時までパンダ舎内観覧通路からはご覧いただけます)
平成29年1月16日(月曜)~5月頃までの繁殖期
ジャイアントパンダの繁殖期は一般的には年1回、2月から5月頃にやってきます。この期間中にメスの妊娠の可能性が高まるのは数日間だけです。当園では、これまでも自然交配による繁殖を目指しており、メスの交配適期を見極め、交配のための同居を行う予定です(同居は交配適期にあたる数日を予定しています)。
なお、メスに発情が見られても交尾に至らない場合は、中国野生動物保護協会の専門家と協議のうえ、人工授精を実施することも検討しています。
現在展示している屋外放飼場には2頭が柵越しにお互いを確認できる箇所があり、自由に過ごさせています。12月8日ごろからオスは、明け方に室内を歩き回る、マーキングの回数が増える、体の一部を冷やす回数が増えるなどの発情に係る行動が見られるようになりました。今のところ、メスに発情兆候は見られていません。
同居させる状況になったと判断した場合には、開園日であっても、ジャイアントパンダの展示を終日中止し、パンダ舎内の観覧通路からもご覧いただけなくなります。その際には、あらためて発表いたします。また、東京ズーネット(外部サイトへリンク)や全ての出入口の掲示でもご案内します。
1月上旬 オス・リーリーに発情の兆候があらわれる
1月27日ごろ メス・シンシンにも発情兆候が見られ始める
2月1日 繁殖準備開始について報道発表(休園日)、観覧通路外側への目隠し(フェンス)の事前設置
2月3日 展示中止について報道発表
2月4日 展示中止
2月5日 中国専門家(1名)が来園
2月11日ごろ メスのオスに対する興味低下が見られる
2月12日 展示再開について報道発表
2月13日 展示再開(オス・リーリーのみ)
2月15日 メス・シンシンの健康診断実施
2月16日 メス・シンシンの展示再開について情報提供
2月17日 メス・シンシンの展示再開
2月18日 中国専門家(1名)が帰国
2月29日 観覧通路外側の目隠し(フェンス)撤去
(ワシントン条約附属書1、IUCNレッドリスト:VU(絶滅危惧2類)、東京都ズーストック種)
学名 Ailuropoda melanoleuca
英名 Giant panda
分布 中国南西部(四川省、陝西省、甘粛省)の標高2600~3500メートルの寒冷湿潤な竹林
生態等 基本的には単独行動で行動圏5~15平方キロメートル、昼夜の別なく行動するが明け方と夕方が活発です。
※1、2の正しい表記はローマ数字です。
※着床遅延(ちゃくしょうちえん)
受精卵がすぐに子宮内膜に着床せず、胚盤胞の状態でしばらくの間子宮内に浮遊し、それから着床・発育を始める現象。温・寒帯に分布するクマ類やイタチ類、鰭脚類、カンガルーなどに認められている。着床までの時間によって妊娠期間が変わる。
※偽妊娠(ぎにんしん)
偽妊娠は病気ではなく生理現象の一種である。排卵すると、受精しなくても妊娠と同じ経過をたどることが知られている。発情の後、妊娠しなくても、尿中ホルモン値の上昇、動作の不活発、長い休息時間、食欲不振、乳頭の明瞭化、乳房の腫脹、巣作り行動など妊娠した場合と同様の現象が現れる。これを偽妊娠と呼ぶ。出産することがないまま日数が経過し、上記の変化が認められなくなって終息する。
「大熊猫 域外保全 理論と実践」(中国で発行された書籍)
「ジャイアントパンダの飼育 上野動物園における20年の記録」
【恩賜上野動物園】
<開園時間> 9時30分~17時00分(入園は16時00分まで)
<休園日> 毎週月曜日(祝日のときは、翌日)
<入園料> 一般:600円、65歳以上:300円、中学生:200円
※小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料
※開園日については東京ズーネット(外部サイトへリンク)でご覧いただけます。
問い合わせ先 (公財)東京動物園協会 |
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