2017年08月14日
福祉保健局
社会福祉施設等における腸管出血性大腸菌感染症の集団感染の防止について
都内の特別養護老人ホームにおいて、腸管出血性大腸菌感染症(O157)の集団感染が発生しました。
腸管出血性大腸菌感染症は、感染力が強く、施設や家庭等でも容易に感染が拡大し、また、重症化することも少なくないため、十分な注意が必要です。
都では、高齢者や乳幼児等が集団生活を行う施設において、感染症や食中毒の発生に十分に注意し、手洗いの徹底や施設の衛生管理に万全を期すよう注意喚起を行うことといたしました。
1 都内の特別養護老人ホームの事例
- 8月4日(金曜日)、多摩小平保健所に医療機関から、東久留米市内の特別養護老人ホーム入所者のO157患者発生届が提出されました。また、同施設から、下痢症状の入所者が複数名発生しているとの連絡が同保健所にありました。
- 同保健所は同施設を訪問し、状況調査と衛生指導を行うとともに、入所者及び職員等を対象とした健康調査を行っています。
- これまでにO157の感染者は10名、このうち有症状者は9名(いずれも軽症)、となっています。感染者は入所者及び職員です(平成29年8月14日現在)。
- 同施設で提供された給食及び調理従事者に対する調査の結果、腸管出血性大腸菌は検出せず、給食を原因とする食中毒の可能性は否定されています。
2 腸管出血性大腸菌感染症の発生状況等
- 腸管出血性大腸菌感染症には、O157、O26などの型があり、都内では年間に約300~400名の患者が発生しています。
- 同一施設での集団感染は、全国では年間に10数件が報告されています。
- なお、例年7月から9月は流行する時期にあたり、各施設は、感染症や食中毒の防止に十分に注意し、集団感染等が疑われる場合は、速やかに保健所に報告、相談してください。
3 感染防止のために注意すべき事項
- 腸管出血性大腸菌感染症の感染経路は、経口感染です。菌に汚染された食品等を喫食することにより感染するほか、患者の便や菌のついたものに触れた後、手洗いを十分に行わなかった場合などに、人から人への感染を起こす可能性があります。
- 食事前やトイレの後、排泄の介助やオムツ交換等を行った後には、その都度、石鹸と流水による手洗いをきちんと行うことが重要です。
菌に汚染した可能性のある場所は、適切な方法で消毒を行う必要があります。
※参考 腸管出血性大腸菌感染症について
問い合わせ先
福祉保健局健康安全部感染症対策課
電話 03-5320-4482 |