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令和3年(2021年)12月23日更新

報道発表資料

多摩動物公園

2.チーターの「ベニ」「コン」を移動しました

多摩動物公園(園長 渡部浩文)では、このたびチーターの「ベニ」(メス)と「コン」(メス)をソウル大公園(韓国)へ移動しましたので、お知らせします。

(1)移動したチーター

名前 ベニ

  • 性別
    メス
  • 年齢
    4歳
  • 生年月日
    2017年3月18日 伊豆アニマルキングダム生まれ

名前 コン

  • 性別
    メス
  • 年齢
    4歳
  • 生年月日
    2017年3月18日 伊豆アニマルキングダム生まれ

(2)移動日

2021年12月15日(水曜日)

(3)移動先

ソウル大公園(韓国)

(4)経緯

当園では飼育園館同士で相互協力しながら、希少動物であるチーターの繁殖を進めています。
今回、ソウル大公園での新たなペア形成や繁殖を目指すため、2頭の移動を実施しました。

(5)当園での飼育状況(2021年12月23日現在)

9頭(オス6、メス3) ※今回移動した「ベニ」「コン」は含みません。

(6)日本国内の飼育状況について(2020年12月31日現在)

14園館 91頭(オス49、メス42)
資料:チーター国内血統登録台帳【(公社)日本動物園水族館協会】

参考

チーター(食肉目 ネコ科)
(ワシントン条約附属書1、IUCNレッドリスト:VU(絶滅危惧2類)、東京都ズーストック種)
※「附属書1」「2類」の数字の正しい表記はローマ数字です。

  • 学名
    Acinonyx jubatus jubatus
  • 英名
    Cheetah
  • 分布
    アフリカのニジェール共和国、ナミビア共和国、ボツワナ共和国などのサバンナ
  • 生態等
    陸上を走る動物の中ではもっとも速く、時速100キロメートル以上のスピードで走ることができます。ただし、このスピードは長続きせず、継続して400メートルほどしか走ることができません。獲物を捕らえるときは時間をかけてそっと近づき、30メートルほどの距離から一気に追いかけてしとめます。

3.野生生物保全センター オンライン講演会「未来につなごう!世界に誇れる小笠原の生き物たち」開催

当園では、小笠原諸島が世界自然遺産登録10周年を迎えたことを記念し、都立動物園・水族園が取り組む小笠原のさまざまな希少生物の保全に関するオンライン講演会を開催します。
小笠原諸島は大洋の中に形成されて以来、一度も陸地と繋がったことがないため、独特な生態系をつくり、独自の進化を遂げました。世界でもここでしか見られない固有種が多く見られることから、「東洋のガラパゴス」とも言われています。しかし、近年は外来種の影響などで、貴重な小笠原の生き物たちの生活が脅かされています。
この講演会では、都立動物園・水族園が取り組んでいる、小笠原の希少生物の飼育下での保全や調査とともに、小笠原で保全活動に携わる方々から、小笠原の自然環境、固有種が希少種になっていった経緯や現況、保全の取組などについてご紹介いただきます。
小笠原の生き物が置かれている状況や取組などを通して、希少生物を守る活動や、動物園にできる保全について考えます。

(1)日時

令和4年2月6日(日曜日) 10時00分~16時00分

(2)場所

ウェブ会議サービス「Zoom」を使ったリモートで実施

(3)対象

小学生以上

(4)定員

300名 ※事前申込制(先着順)

(5)参加費

無料 ※通信料は参加者ご自身の負担となります。

(6)内容

10時00分 ごあいさつ
10時10分~10時40分 講演1「世界自然遺産小笠原の生物と保全の取組」
10時40分~11時00分 講演2「小笠原諸島におけるユウゼンの生態調査」
11時10分~11時40分 講演3「カタツムリの楽園復活のためのABC」
11時40分~12時00分 講演4「陸産貝類 動物園で守るカタツムリ」
13時00分~13時30分 講演5「オガサワラシジミの生息域外保全 これまでとこれから」
13時30分~14時00分 講演6「人々の連携によって帰ってきた幻の島バト」
14時10分~14時30分 講演7「アカガシラカラスバト 飼育下保全の取り組み」
14時30分~14時50分 講演8「日本で最も絶滅の危機にある固有の鳥 オガサワラカワラヒワ」
14時50分~15時00分 講演9「飼育していない鳥を守るために動物園ができること」
15時15分~16時00分 質疑応答・ごあいさつ

講演1「世界自然遺産小笠原の生物と保全の取組」

若松佳紀氏(環境省関東地方環境事務所 国立公園保護管理企画官)

要旨

小笠原諸島は、本州の南方1000キロメートルの洋上に位置する海洋島です。小笠原の生物は鳥や風や流木に運ばれ偶然たどり着いたものの子孫で、独自の進化の結果、固有種(世界で小笠原だけにくらす生物)の割合が高いことから、小笠原は「東洋のガラパゴス」と呼ばれています。平成23年には世界自然遺産に登録され、関係機関による外来種対策などの自然環境保全の取組が実施されています。

写真1
小笠原諸島

若松氏プロフィール

平成22年度環境省入省。那覇自然環境事務所、福島再生事務所、本省外来生物対策室、環境影響審査室、林野庁を経て令和3年度に小笠原自然保護官事務所に着任。趣味はバードウォッチング。

講演2「小笠原諸島におけるユウゼンの生態調査」

松村哲(葛西臨海水族園 飼育展示課 調査係)

要旨

ユウゼンは、伊豆諸島から小笠原諸島を中心に分布する日本固有のチョウチョウウオ科魚類です。本種は、乱獲が懸念される一方で生態に関する報告は少なく、2011年度版東京都レッドデータブックに留意種として、環境省版海洋生物レッドリストに情報不足として掲載されています。
本発表では、葛西臨海水族園が小笠原諸島にて取り組む調査活動と、得られた知見、その普及活動について紹介します。

写真2
ユウゼン

講演3「カタツムリの楽園復活のためのABC」

森英章氏(一般財団法人自然環境研究センター)

要旨

小笠原世界自然遺産のロゴのセンターを飾るのが、カタツムリであることをご存じでしょうか。海洋島という舞台で100種を超える多様な進化を遂げたカタツムリたちの楽園は小笠原の誇りです。しかし今、彼らに絶滅のピンチが訪れています。ここまで10年を越えて、地域・行政・研究者のチームワークで「楽園復活」のために進められてきた取組の数々をご紹介します。

森氏プロフィール

幼少の頃から虫ハカセが夢。大学在学中に小笠原と島にくらす生物の魅力に取りつかれ、現職では6年間小笠原に赴任。以後、島の陸貝や昆虫の保全を専門に。東北大学大学院生命科学研究科単位取得退学、博士(生命科学)。現在、(一財)自然環境研究センター上席研究員。

写真3
森英章氏

講演4「陸産貝類 動物園で守るカタツムリ」

伊藤達也(井の頭自然文化園 飼育展示係)

要旨

平成29年から都立動物園・水族園では、環境省が進める小笠原諸島固有の陸産貝類の保護増殖事業に参画しています。
カタマイマイ・アナカタマイマイという2種類のマイマイ(カタツムリ)を都立動物園・水族園4園で分散し、繁殖・展示に取り組んできました。各園で行われている飼育管理をはじめ、展示・教育普及活動の現状についてお話しします。

写真4
カタマイマイ

講演5「オガサワラシジミの生息域外保全これまでとこれから」

古川紗織(多摩動物公園 教育普及課 昆虫園飼育展示係)

要旨

オガサワラシジミは国内でもっとも絶滅の恐れがあるチョウのひとつと言われています。多摩動物公園では、平成17年から生息域外保全として飼育技術の確立に取り組んできました。平成14年以降、世代を重ねて飼育を継続することに成功しましたが、令和2年に残念ながら飼育が途絶えています。これまでの取組と現在の状況、今後についてお話しします。

写真5
オガサワラシジミ

講演6「人々の連携によって帰ってきた幻の島バト」

堀越和夫氏(NPO法人小笠原自然文化研究所 理事長)

要旨

平成12年頃、小笠原のアカガシラカラスバトは、生息数40羽程度という絶滅の縁にありました。この「幻の島バト」を救うため、平成20年に「アカガシラカラスバト保全計画づくり国際ワークショップ」が開かれ、保全計画が策定されました。地元と島外のさまざまな関係者が連携することにより、脅威が取り除かれ、現在は島中でハトが増えてきています。13年間に及ぶ広範囲な保全活動を振り返り、現在の成果を紹介します。

堀越氏プロフィール

昭和31年東京生まれ、学生時代から小笠原諸島に通い、ウミガメ類の保全生態研究に取り組む。平成12年に、地域の環境保全活動のコアとなる小笠原自然文化研究所を、同僚2名と立ち上げ、現在に至る。

写真6
堀越和夫氏

講演7「アカガシラカラスバト 飼育下保全の取り組み」

大賀幹夫(恩賜上野動物園 飼育展示課 西園飼育展示係長)

要旨

小笠原諸島の固有の鳥アカガシラカラスバトは環境省のレッドリストの1A類(CR)に記載される絶滅危惧種で、天然記念物にも指定されています。東京動物園協会でのアカガシラカラスバト飼育下保全について、平成13年の受入れから現在までの取組、今後の展望をご紹介します。
※「レッドリストの1A類」の数字の正しい表記はローマ数字です。

写真7
アカガシラカラスバト

講演8「日本で最も絶滅の危機にある固有の鳥 オガサワラカワラヒワ」

川口大朗氏(一般社団法人 Islands care)

要旨

小笠原諸島の固有の鳥オガサワラカワラヒワは、個体数が激減し、世界でわずか200羽程度しかいないと考えられています。危機的な状況を受けて、専門家、NPO・NGO、地域住民、関係行政機関などが立場を超えて集まり、オガサワラカワラヒワ保全計画づくりワークショップを開催しました。生態や現状のほか、同ワークショップ後に実施された保全対策や調査についての最新情報をお伝えします。

川口氏プロフィール

平成21年に小笠原に移住し、南硫黄島や西之島など小笠原諸島の島々にて、海や山の調査に携わる。同26年から横浜国立大学大学院に進学し、オガサワラカワラヒワの研究を開始。令和2年、一般社団法人Islands careの代表となる。

写真8
川口大朗氏

講演9「飼育していない鳥を守るために動物園ができること」

高橋幸裕(恩賜上野動物園 飼育展示課 東園飼育展示担当係長)

要旨

オガサワラカワラヒワはかつて小笠原諸島に広く分布していましたが、現在は分布域が縮小し、個体数の減少により絶滅が懸念されています。これまで動物園では絶滅に瀕した希少種を保全する場合、生息域外での飼育繁殖などにより種保全に取り組んできました。今回は絶滅に瀕したオガサワラカワラヒワを飼育せず、動物園で守るための取組についてご紹介します。

写真9
オガサワラカワラヒワ
(写真提供:川口大朗氏)

(7)応募方法

多摩動物公園公式ホームページ(東京ズーネット)(外部サイトへリンク)の受付フォームからお申し込みください。
お申し込みの際は、@tokyo-zoo.net及び@form.kintoneapp.comからのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。特に携帯電話からお申し込みの方はご注意ください。
なお、お申し込み後に自動返信メールが届かない場合は、多摩動物公園教育普及係までご連絡ください。

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問い合わせ先
多摩動物公園 教育普及係 042-591-1611(代表)
※受付時間は9時30分~17時00分
※お申し込みの際ご提供いただいた個人情報は、当該イベントに関するご連絡のみに使用します。また、データの保管や削除など、個人情報については厳重な管理をいたします。

(8)締切

令和4年2月3日(木曜日)送信分まで有効
※12月23日(木曜日)から募集を開始し、先着順で受け付けます。
※締切前に定員に達した際は、多摩動物公園公式ホームページでお知らせします。

(9)注意事項

  1. 応募はひとり1回に限ります。また、1回につきおひとり分のみ応募できます。同じ応募者による複数の応募はすべて無効となりますのでご注意ください。
  2. 本プログラムはウェブ会議サービス「Zoom」を用いて実施します。接続に必要なPC環境はご自身でご用意ください。
  3. このプログラムへの参加は無料ですが、通信料は参加者ご自身の負担となります。
  4. ウェブ会議サービス「Zoom」への接続に必要なURLなどは、参加者にメールにてお知らせします。お申込時に記入いただいたメールアドレス宛に招待メールをお送りします。@tokyo-zoo.netからのEメールを受信できるよう、迷惑メールフィルターやメールソフトを設定してください。

※実施についての最新の情報は多摩動物公園公式ホームページをご確認ください。

ご案内

多摩動物公園

  • 開園時間
    9時30分~17時00分(入園は16時00分まで)
  • 休園日
    毎週水曜日(祝日のときは、翌日)
    12月29日(水曜日)~1月1日(土曜日・祝日)は休園
  • 入園料
    一般:600円、65歳以上:300円、中学生:200円
    ※小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料

※開園日については多摩動物公園公式ホームページ(外部サイトへリンク)でご覧いただけます。

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多摩動物公園

※多摩動物公園は、土曜日・日曜日・祝日は、整理券予約システムを導入して1日の入園者数を制限しています。
平日は制限を一部緩和し、整理券制による入場制限を行いません。ただし、園内が著しく混雑した場合は、一時的に入園をお待ちいただいたり、入園をお断りしたりする可能性があります。

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