2022年09月01日　 総務局

令和3年度　東京都特別区普通会計決算の概要

1　総括

• 令和3年度の特別区の決算規模は、前年度に比べて歳入は9.2％の減、歳出は10.5％の減となり（表1）、歳入、歳出ともに平成22年度以来11年ぶりの減となった。
• 決算収支では、実質収支が27.1％増の2,101億円となり（表1）、昭和53年度以降44年連続して、全団体黒字となった。
• 財政構造の弾力性を示す経常収支比率は、特別区財政調整交付金の増加などにより、3.3ポイント減の78.6％となった（表2）。
• 将来にわたる財政負担は、地方債現在高が減となったことに加え、積立金現在高が増となったことなどにより、前年度に比べ14.4％減となった（表3）。
• 特別区の歳入構造は、景気動向に左右されやすく、新型コロナウイルス感染症やウクライナ情勢、円安等の影響による今後の景気動向の不透明性を踏まえると、財政環境の先行きを見通すことは困難な状況にある。一方、歳出面では、新型コロナウイルス感染症対策に加え、原油・原材料価格・物価高騰等対策、超高齢社会への対応、公共施設の老朽化対策など多岐に渡る課題への対応による財政需要の増大が想定される。
• このような状況において、特別区が直面する行政課題に的確に対応し、安定的な行政サービスを実施していくため、引き続き不断の行財政改革に取り組むとともに、持続可能な財政運営を行っていく必要がある。

（表1）決算規模及び収支

（単位：百万円、％） 区分 令和3年度 令和2年度 増減額 増減率 歳入総額 4,713,565 5,191,559 -477,994 -9.2 歳出総額 4,467,492 4,991,441 -523,949 -10.5 実質収支 210,100 165,366 44,734 27.1

（表2）財政指標の状況

（単位：％） 区分 令和3年度 令和2年度 対前年度比較 実質収支比率 8.6 7.0 1.6 経常収支比率 78.6 81.9 -3.3

（注）各比率は、特別区の加重平均である。

（表3）将来にわたる財政負担の状況

（単位：百万円、％） 区分 令和3年度 令和2年度 増減額 増減率 地方債現在高　A 460,973 472,148 -11,175 -2.4 債務負担行為翌年度以降支出予定額　B 677,231 659,122 18,109 2.7 積立金現在高　C 2,259,085 2,110,999 148,086 7.0 将来にわたる財政負担　A+B-C -1,120,881 -979,729 -141,152 -14.4 対標準財政規模比 -45.8 -41.3 - -

※本内容は、総務省の「地方財政状況調査」による調査結果を基に都が作成したものである。
※各表及びグラフの計数は、原則として表示単位未満を四捨五入し、端数整理をしていないため、合計額、差引額等と一致しない場合がある。
※各表の「増減額」「増減率」「構成比」の数値は、千円単位の決算数値を基に算出したものである。

※別添　「令和3年度 東京都特別区普通会計決算の概要」（PDF：753KB）

問い合わせ先 総務局行政部区政課 電話　03-5388-2426