舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成28年4月28日更新

舛添知事定例記者会見
平成28年4月28日(木曜)
15時00分〜15時50分

知事冒頭発言

1 福島訪問について

【知事】私の方から、最初2点ございます。
 最初が、福島訪問についてです。来月5月17日(火曜日)に訪問いたします福島県におきまして、復興支援のために制作した映像を贈呈しまして、また、「CO2フリー水素」の活用等に向けた基本協定を締結いたしますので、お知らせをいたします。
 まず、一つ目は映像でありますが、これはスポーツを通じて、元気を取り戻しつつある東北の姿を世界の方々に知っていただくことを目的に制作をいたしました。地元の方の協力をいただきまして、万国旗を掲げる船団など、世界に向けた感謝の意と2020年大会への歓迎の気持ちを伝える映像となっております。「2020年。東京と東北で会いしましょう」と、こういうふうになっています。これを今後は、リオ大会のときにはジャパンハウスでも放映して、国の内外に発信していきたいと思っております。
 また、あわせまして、被災3県版の映像も制作いたします。今回、福島県にまいりますから、福島県版をお持ちしますけれども、岩手県版と宮城県版は近々、秋山副知事から両県にお渡しをする予定であります。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
 それから、福島県につきまして、もう一つですが、福島県産のCO2フリー水素、CO2がないという意味でフリーですけれど、これは具体的に言うと、再エネ電力によって水電解で製造した水素のことを言います。この活用に向けまして、我々の東京都、福島県、産業技術総合研究所、東京都環境公社、この4者で協定を締結したいと思っております。
 皆さんご承知のように、都は水素社会の実現に向けまして、製造段階でもCO2を排出しない水素の導入を目指しております。一方、福島県は、再生可能エネルギー導入を復興の大きな柱としておりまして、産業技術総合研究所が技術面で県を支援しているところであります。
 そのため、この4者が連携しまして、まずは再エネを活用したCO2フリー水素に関する共同研究、それから人材交流を行ってまいります。
 当日は、風評被害の払拭に取り組むいわき市の地元企業の方とお話しするとともに、津波の被害を受けました浪江町の現状を見たいと考えております。詳細につきましては、総務局、オリンピック・パラリンピック準備局、環境局の方にお問い合わせをいただければと思っております。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 「ビジネスチャンス・ナビ2020」の稼働について

【知事】2番目ですが、これは前からお話ししていますけれど、ポータルサイトの「ビジネスチャンス・ナビ2020」を今日から稼働をいたしますので、お知らせいたします。
 2020年大会などを契機に、中小企業の受注機会の拡大を目指すということで、このサイトでは、東京都はもちろんなのですけれども、国とか組織委員会、民間企業の数多くの入札・調達情報が閲覧できまして、簡単に検索できるわけです。
 また、企業の皆様が技術力・実績などの企業のPR情報を基に、登録企業の中から新たなビジネスパートナーを見つけることもできますので、是非積極的に利用していただいて、自分の会社の成長につなげていただきたいと思っています。
 「こういう仕事がありますよ」「どなたかいませんか」「うちの企業はこれが非常にうまいです」というようなことをやっていく。これは産業労働局に聞いていただいて。この2020年を活用して、さらなる中小企業の発展を図っていきたいという趣旨でございます。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社、日刊工業新聞の大塚です。幹事社から1問、質問があります。今日から稼働を始めたという「ビジネスチャンス・ナビ2020」なのですけれども、発注者側も受注者側も、ちゃんとこのサイトを使ってもらうために登録を促していくには、どうやってPRをされるのか。都としてどういうふうにしていかれるのかをお聞かせください。

【知事】まず、是非大塚さんには日刊工業新聞にお書きいただきたいと思いますけれども、やはりリーフレットを配布するのです。中小企業の支援機関がありますから、そういう方に協力していただいて、都内の中小企業にリーフレットを配布していきたいと思っています。
 それから、私もいろいろな企業団体とか経済団体とか業界団体の会合に出ますので、そういうときに、我々の都庁の幹部、産業労働局長も行ったりする機会がたくさんありますし、また、直接訪問するなどしまして、徹底したいと思っています。
 それから、いろいろなシンポジウムでこの話を私がやっているのですけれども、国に対してでも、これも日本経済全体なので、経済界に働きかけていただきたいということと、知事会議があったり、いろいろな都道府県の会議ありますので、こういうときに、是非皆さん方の企業にも徹底していただきたいということを申し上げたいと思っています。
 もちろん、ホームページにアクセスしていただければ、すぐ分かるのですけれど、今日おいでの記者の皆さんにも是非これはお知らせいただければ大変ありがたいと思っています。

【記者】朝日新聞の小林です。少ししつこく同じ話題で恐縮なのですけれども、出張費の件で、例えば首都圏の自治体の首長さんとか、この前、橋下さんが自分のメルマガで、大阪では考えられない額で、大阪ではせこい規定に前変えたのだとかいうふうなことを書かれていたりとか、埼玉の上田知事はおおらかなお金の使い方だなというふうなことをおっしゃったりとか、神奈川の黒岩知事は、いくらでも使っていいことではないというふうなことで、いろいろ言及されているところがありまして、そのいろいろな、例えば大阪の松井知事は、他県のことなので特に批判するわけではないけれども、うちはせこい感じでやっていますというふうなことをおっしゃっていたりしまして、そういった各自治体の首長さんの反応についてどういうふうに見られているかというのをまずお伺いしたいのですが。

【知事】これはいろいろなご批判があるというのは、前も申し上げていまして、それは謙虚に聞いて、そういう意味で、今、検討会を立ち上げて、どういう形で、この無駄を削減するかということ、必要なところはつけないといけないですから、これは今、検討会を開始したところですので、それはそういう批判も謙虚に受けとめたいと思っております。

【記者】もう1点。その検討会で検討が続けられていると思うのですけれども、その中で、例えば宿泊費の最高額というのが、総理大臣の額と東京都の知事の額とあと最高裁判所の長官の額が、3者が同じ額だったりとかして、大阪はその国家公務員のランクでいったら3番目だったりとか、愛知の知事だったら2番目だったりとか、そういうランク付けで宿泊費が支払われているのですけれども。例えば、あと、飛行機だったりすると、三つ以上に分かれている場合は一番上のランクを使いますというふうになっているのですが、例えば、国の大臣などは、そういう規定があるけれども、一つ下の額のところで行っているとか、そういった状況があるのですけれども、例えば、知事ご自身が何か知事のお考えで削減を指示するとか、何かそういったアクションを起こされるようなお考えというのがもしあれば。

【知事】これまでも申し上げましたけれど、私が大臣のときも、知事のときも、このホテルに泊まるとか、こうしなさいと言うのではなくて、事務方がそういうロジをやって、それで私はどういう仕事をしてくるかというのを中心にやっていますから、そういうところまではしていなかったのですが、いろいろご批判がありますので、それは精査するということで。
 ただ、一つ申し上げたいことは、例えば、飛行機の運賃にしても、ハイシーズンかどうかで全然違うのです。それから、例えばロンドンでもニューヨークでもどこでもそうですけれども、これも都市の比較をしないと、例えばロンドンなど、これは随行の記者さんも高いなと言って、我々も高いなと思って、それはホテル代だけではなくて、物価がとても高いのです。こういうのを比べないといけないし、例えば、明日からゴールデンウィークに入りますけれども、国内でもゴールデンウィークに行くと高いです。だから、そういう条件も見て、これはこういう物価水準の町に行ったらこうだとか、たまたま行った時期が観光シーズンで、例えばヨーロッパだったり、アメリカだったら、復活祭の祭りにぶつかったとか、そういうことがあれば、そこはやはり運賃とかあれなので、単純な比較は、そういう条件があるということをまず一つ申し上げておきたいと思っています。
 この前も申し上げましたけれども、私が今指示をして、少ししっかりと精査をしなさいと言っているのは、やはり一つは、随行の人数が少し減らせないだろうかということと、ガイドとか通訳が不要なときは、これは要らないだろうと、こういう面をやっていく。とりあえず前回のことでいうと、そういうことであるし、それから、例えば、やはりセキュリティが非常に厳しいというか、大きいのです。特にニューヨーク、ワシントンもそうでしたけれど、私に対して一番の配慮っていうのは、セキュリティの配慮で、それで空港の貴賓室なども、確か北京とかモスクワとかは向こうがとるのです。向こうが払ってくれる。こっちが払わないといけないところもあるので、そういうケース・バイ・ケースだと思いますから、今おっしゃったことも含めていろいろなご批判があるので、それは謙虚に受けとめて、今検証作業を進めているので、今言ったような点を含めて、私が気づいていないこともあると思いますから、小林さんが、例えばこういう点でどうだというようなことをいろいろな機会におっしゃっていただければ、そういうことも含めて精査をしたいと思っています。よろしくお願いします。

【記者】フジテレビの「Mr.サンデー」の嶋です。先日から、公用車で湯河原の別荘に帰られているということがいろいろ報道されておりますけれども、具体的に今、知事は湯河原の別荘で仕事を行っていたというふうにおっしゃっておりますけれども、具体的に湯河原の別荘で行っていたお仕事というのはどのようなものなのかということと、それが湯河原でなければならなかったのか、都内の自宅ではできなかったのかというところが1点。もう1点は、昨日もルール上は問題のないことだというふうにおっしゃっておりましたけれども、ルール上は問題がなくとも、ほぼ毎週末かなり遠くの湯河原町の別荘に公費を使って戻られる、また湯河原から来られるというのは、都民の感覚からして少しあれなのかなと思うのですけれど、知事の感覚。

【知事】まず、昨日いらしていますか、あなた。

【記者】昨日は、来ていないです。

【知事】私は、テレビは残念ながらNHKしか見てないのですけれども、ほかのところを見る暇がなかったのですけれど、おそらく私の説明の仕方が下手だったのかもしれないですけれども、大きな誤解があるような気がしているので。すみません、繰り返しになるので、聞いた人はもう聞かなくていいのですけれども、誤解があるので申し上げておきますと、一方が公務で、そこへの送迎。今朝、私は世田谷から参りました。それは迎えにくるわけです、公用車が。そうしないと、セキュリティを考えて、電車で来るわけにいきません。それから、公用車というのは動く知事室なのです。例えば、私が小田急線に乗ってくる、満員電車だと。お巡りさんが何人もいるわけです、警備の。それのコストも考えないといけない。そこで直下型地震が起きましたと。連絡が取れません。携帯は使ってはいけないのですから。しかし、公用車には携帯があります。運転手は都の職員ですから、守秘義務があります。私がタクシーに乗ってきて、タクシー運転手の目の前で話せないことがあります。というようなこともご理解をいただきたいと思っています。ですから、まずそれがルールだということです、一つは。
 私は、うそではなくて、ちゃんと仕事を、書類の整理のために行くのですけれども。しかし、規則やルールの中に、例えば私は今日の夜、仕事が終わって帰るときに、時々フジテレビの番組の朝早いのに出てくれと言われたときに、「知事さん、家に帰られて渋滞だったら、朝早い番組に間に合いませんから、うちでホテルとるから、お台場の何とかホテルに泊まってください」とよく言われることがあるわけです。私は、仕事が終わって、そこに泊まりに行きます。それを別に、フジテレビが手配したお台場のテレビ局に入るということは問題ないでしょう。送るわけですから。そして、例えばそのホテルで私が酒を飲もうが、寝ようが、明日の番組の準備をしようが、何をしろという規定はありません。だから、そこをまずご理解いただければと思っております。
 それから、今そういうご質問があったから言いますけれども、大体私のパターンは、昨日申し上げたように、これも実は言う必要はないわけです、けれども、やっていることはうそではないので、書類をいっぱい持っていって、朝から晩まで仕事をして、1週間のまとめができませんから、それをやる。グランドデザインなどの構想もそこで考える。それで、大体、夕方着きます、日暮れぐらいに。
 それともう一つ、昨日申し上げたのは、昨年の4月に大変大きな手術をしました。皆さん方、よくご存じのように。大手術をしたので、体調を早く整えないといけないので、だから体調を整えるという大きな要因もある。それで、大体、お昼ぐらいには、もう湯河原をたっています。だから、金曜日の夕方入って、土曜日の3時ぐらいには大体、世田谷の自宅に戻っています。世田谷の自宅に戻るのは、公務に行くわけではないですから、それは自分の足で行くということであって。
 それから、今、2番目におっしゃった点は、危機管理の面だと思いますけれども、要するに、今、例えば直下型地震が起こる。それで、お互いの携帯が使えない、通信網が寸断されたと。そのときに、確実に連絡体制がとれるシステムを持っているのは、私の世田谷の事務所と湯河原の事務所です。ですから、先ほどの例で言うと、申し訳ないけれど、フジテレビがとってくれたお台場のホテルに泊まっていて、ホテルの回線が全部パンクしたときは通じないです。しかし、湯河原の方は、はるかに通じる。そういう危機管理体制はしっかりしております。
 それから、高速道路が走っていますから、東京から湯河原に行くのに、渋滞とかあると、連休の渋滞とかは別ですが、普通は大体1時間半かかるか、かからないかぐらいです。ですから、それに比べ、だからすごく私が申し上げたいのは、私がどこにいるかわかりません。今度、福島に行きます。そのときに起こるかもしれない。だから、そういう連絡体制をとっているということは、この前、アメリカにいたわけですから、それが一番大事だということで、東京都にいるか、周辺にいるか、どこにいるかというのは、実は危機管理上は、今言った設備がちゃんとされていれば問題なくて。これも、東京都は広いですから、ご承知のように。昨日申し上げた方は、奥多摩とか檜原に例えば私の家があったとします。遠いから、このあたりのアパートに住んでいて、しかし、やはり週末、自分のうちに帰る方がはるかに気分転換になる。もっと言うと、島しょ部も東京都ですから、三宅島とか八丈島とか。ただ、少なくとも時間、距離的にいうと、先ほど1時間半以内に来られるというのは早いです、湯河原の方が。
 それから、私が何度も行こうと思って、天候不良で行けなかったのですけれども、時間的な理由とか、ヘリコプターの理由で。やはり奥多摩、檜原もヘリコプターで飛ぶ。急ぐときはあると思います。ヘリポートの場所ももちろんそばにちゃんとあって、グラウンドがあって、それは神奈川県警と東京都の警視庁が全てシミュレーションをやって、遺漏ないようにやっているということですから、危機管理体制も問題ではありません。だから、例外的に、日曜日は向こうにいることもありますけれど、基本的には土曜日の3時ぐらいに戻ってきて。だから、24時間いないのです。特に体調ということと仕事をまとめるということで、仕事まとめは大体お昼ぐらいに終わりますから、1週間分。それで戻ってきている、こういうパターンでありますので、是非ご理解をいただければと思っております。

【記者】今おっしゃったように、時間、距離的には、それほど遠い場所ではないというお話ですけれども、危機管理上の設備も、湯河原にも世田谷にもあるということですけれども、単純に考えたら、それでしたら世田谷の方にいらっしゃっていただいた方がと思うのですけれども、それでも湯河原の方に行かれる一番の理由というのは、今おっしゃった体調の面の話ですか。

【知事】政治家というのは、トップリーダーです。先々のこと、大きなグランドデザインを描く作業があるのです。嶋さんがフジテレビの番組やっていて、毎日頑張っておられるけれども、やはり週末は場所と雰囲気を変えてやることによって、視聴率の非常に低かった番組を高い番組に上げることができるという、すばらしい発想が生まれることもあるわけです。それからやはり空気の良いところで休むということも。だから都知事というのはしっかり健康を保って都民のため、私は365日、24時間、十分な公私の区別はなくて、全部都民のために働いていると思っていますから、それは皆さん方も分かるように、朝から来て晩までやって、それからIOC関係の海外の方が来られても、どんなに疲れていても夜のおもてなしをしたりして、一生懸命働いていますので、そこはご理解いただければ。ただ、やはり人間ですから、気分転換をしたり、特に先ほど申し上げた、皆さんご承知のように股関節の大手術をやっていますから、それはやはり体調を整えるというのは、私は都知事の大きな責務だと思って、そういうことも総合してということでご理解いただければと思っています。

【記者】そういうことだと、もちろん世田谷まで行くのと湯河原まで行くのだと、かかるお金は変わってくると思うのですけれども、必要な経費だとお考えですか。

【知事】東京都知事はどんなところでも仕事をしたり、動くことは、それはニューヨーク、ワシントンもそうです、私は、必要な経費を使って都民のために大きな仕事をしてきたと思っています。それから、いろいろな現地視察をやります。多摩にも行きます。おそらく多摩に行ったときのガソリン代などということを考えたら、それはどちらがかかっているか分かりません。しかし、そういうことを、全てはきちんと都民のためにこれだけの成果が上がったということで、これはご評価いただきたいと思っております。

【記者】NHKの江頭です。知事、関連なのですけれども、今のルールどおりにやっているので問題ないというご説明、よく分かりました。

【知事】ありがとうございます。

【記者】私どものニュースもよく見ていただているみたいで、ありがとうございました。その上でのご質問なのですけれども、ルールは、おっしゃるように、出た場所と着いた場所が公務であれば問題ないというのは分かりました。そのルールにのっとれば、別に湯河原ではなくて北海道に行ってもいいのだと思うのです。でも、やはり普通のといいますか、東京都知事で毎週北海道に行く方というのはいらっしゃらないと思うのです。

【知事】まあ、そうですね。

【記者】そこは、だからやはり問題というか、今、議論しなければいけないのは、ルールどおりにやっているかどうかということ、それはもう大前提として結構ですので、ルール違反をしているとは思っていませんので。ただ、湯河原にいて、それも、先ほどフジテレビのホテルをとってという例も出していただきましたけれども、それは毎週末あるわけではないと思うのです。その湯河原という東京から離れた場所に、毎週末にわたって1年間行っていたということについての、これはどうなのか、いかがなものなのかということが問われているのだと思うのですが、知事はそういうことについて、少しやはり改める部分があるのではないかとか、反省すべき点があるのではないかとか思うのか、それとも、やはりこういう批判の声が上がったとしても、もう全く問題ないと、今後もそういう行動は全く変える必要はないとお考えなのか、それはどちらでしょうか。

【知事】それは、先ほど言ったように体調を整えるとか、いろいろな目的があります。そういう目的が達せられれば、それは変えることはあり得るということなのですけれど。ただ私はやはり、今、言ったような原則というか、これがありますよということを申し上げたいということだけで、あとは、例えば仕事のこと、これはもう今週は済みましたとか、それから特に体調をしっかり整えることがもう可能になりましたというようなことがあれば、それは十分変えることはあります。ただ、私は優先的に考えて、あれだけの大手術をしたわけですから、途中で倒れてしまって、また都民にご迷惑をおかけするというようなことがあってはなりません。やはりあれから一度も風邪も引かないで、元気に1年たちますけれども、頑張ってこられまして、それは、私は知事としての職責を果たすために健康を維持するというのは非常に重要だと思っていますから、おかげさまで大分健康は、手術後1年たちましたけれども、戻ってきましたので、これからはそういうことも考慮するということで、いろいろなご批判あることは受けとめていますけれども。ただ、いろいろな誤解があるようなので、それを今、嶋さんがご質問なさったので、もう一遍、昨日おられなかったというのでご説明したと、そういうわけです。ご理解いただければと思います。

【記者】時事通信の吉本です。新国立競技場の聖火台で、報告がチームでまとまったようですが、受けとめをお願いしたいのですが。

【知事】確か四つぐらい案が出たというように、今日の報道も含めて聞いております。これからさらに、我々の意見もあり、それから国やJSCや、森会長の組織委員会を含めて、おそらく、まだ来ていませんが、いろいろ、知事はどう思うのかというような、もっと検討するからということでお声がかかれば、またそのときにどうでしょうかというようなことを申し上げると思いますけれど。四つの案が出たので、今後はしっかりと検討していって、例えば都もしっかりこれに参画してやりなさいというのは、我々もそこに入ってやりたいと思っています。今のところはコメントできるような状況ではないので、これは今後検討して、またこれは国民の皆さん、都民の皆さんのご意見をいただきながら、グラウンドの中とか、外とか、屋根とか、いろいろなことになると思いますので、まずはそれぞれの聖火台の位置が、それぞれプラスマイナス幾らあるかと出たので、私の今の認識は、検討のための材料がそろったなと、それが今の感想です。

【記者】失礼しました。報道によると、私も紙は持ってないのですが、フィールドか競技場外への設置を推奨する内容になっているということなのですが、それについてはいかがですか。

【知事】私も今朝の報道を聞いたぐらいで、今頃会議をやっていると思いますので、まだ紙がないのですけれども。確かIOCでは、この前申し上げたように、基本はやはり観客が見えるところで、それで、大会が終わるまで炎が消えてはいけないのでということがあるので、ただ火事になってもいけないし、やはり非常に難しいと思います。みんなが見えるところというのは、おそらくグラウンドの真ん中だとみんな見えるけれど、では、そこは陸上競技をやるときはどうするのだろうとか、それから場所によって死角があって見えなくなったらどうするのだろうとかいうようなことがあるのと、あれを設計された方によると、防火とかいろいろなのはいくらでも設計チェンジができるということで、私は日本の技術とすれば、防火とかいろいろなことをやり得ると思っているのです。できるだけやはり、今、言った、みんなが見て、私は確か申し上げたと思うのですけれど、50年前の1964年のオリンピックのとき、聖火台がばーんとあって、あれがあそこに残ったことがレガシーで。私も陸上競技の選手ですけれど、同じ走るならあそこで走りたいと思うのは、やはりあれがあったからなのです。ですから、おそらく具体的に都はどう思うのだ、都知事はどうなのだと、例えば森会長がおっしゃってくれば、今のような意見は披露すると思いますけれど、ただ、具体的に今日どういうことが決まったかとか細かい条件は、報道以上は私は知らないので、その上でまたお答えしたいと思っています。

【記者】産経新聞の伊藤です。湯河原の件なのですが、私が今回この話を聞いて一番ショックを受けたのは、出発している時間が大体金曜日の午後2時半前後に集中していると。私、数えたのですけれども、2時台、3時台というのが20回あるわけです。この日、何があるかというと、金曜日は記者会見ですよね、いつもの。

【知事】そうですね、はい。

【記者】よく知事は、「この後、公務が立て込んでおりますので」とか、「予定が詰まっておりますので」とか、例えば9月25日も予定が立て込んでいると言って、手が挙がっていたのに会見を打ち切るような形だったのですが、27分終了後、35分には、記録によると、もう既に公用車に乗り、湯河原に向かっているかと思うのですけれども、予定が詰まっているという状況とは少し違うのではないかと思うのです。そのあたり。

【知事】どういうあれをしたか分かりませんが、次の予定がありますからという形で言ったのだと思います。それで、あと、手がたくさん挙がっていたという、大体、今日もそうですけれど、大体皆さんの手が下がる段階で申し上げたと思っていますので、特別な矛盾はないと思います。
 それで、要するに知事は、先ほど言ったように、私は自分の感じでは、24時間、365日、都民のために働いていると思っていますから、自分の健康管理も含めてです、先ほど言った。それから、先ほどのグランドデザインを考えるために資料を集めて読むとかいうことも含めて。ただ、相当、自宅でも事務所でも、夜帰っても、寝るまでは勉強を続けているので、そうすると、都庁にいる時間が短かったからどうだとかいうことはないと思っていますので、朝早くから仕事していることもありますし。それから、特に海外のお客さんが来たり、いろいろなイベントがあると、皆さんご承知のように、夜も働いていますから。ですから、全体を見て、仕事をちゃんとしているかどうかという、そういうご判断をしていただければと思っております。

【記者】知事のお仕事は大変忙しいというのは存じておるのですけれども、今回、会見1回化の要望もあり、五輪やパラリンピックの対応で忙しくなるのだということで、記者会見1回化にも応じたのですけれども、そういう中で言うと、行くのに1時間半、往復3時間、この時間を移動に費やすということが、その間、何かできることがあるのではないのかなとも思うのですけれども。

【知事】先ほど言ったように、公用車での移動は、まず、往だけです、復は違います。それはいいですね、帰りは違いますから。知事室なのです。それで、しょっちゅう電話のやりとり、そういうことをやっています。これはタクシーではできません。だから、その中で「緊急事態がある、どうだ」と、各局と連絡をとりながら来る。それはこの知事室にいても、各局からこういうことですよというのと全く支障はないので。ですから、まさに往路、公務が終わっても、その中で、これは仕事がちゃんとできている。私はやはりセキュリティの問題もありますけれども、知事車というのは動く執務室であるという面も、これはご理解いただければと思っています。友達と乗っているわけではなくて、その中で、もうほとんど、電話連絡とか、いろいろな指示をしたりとかということをやっていますので、そこもご理解いただければありがたいと思います。

【記者】また、先ほど、運転手の守秘義務などという話もありましたけれども、その動く知事室だという観点で言えば、湯河原から自宅への移動というのは何を使われておるのですか。

【知事】私の車です。

【記者】自分で運転されている。

【知事】自分で運転しません。

【記者】それは。

【知事】秘書が運転します。

【記者】特別秘書の方ですか。

【知事】その場合によりけりです。

【記者】その場合。

【知事】ええ。ですから、自分が手配した人間、つまり、主として秘書ですけれども、これがやっている。私の車でやっているということです。けれども、やはり、先ほど言ったセキュリティの問題があって、私が、もちろん運転大好きなのですけども、運転していて、こっちに責任がなくても、ぶつかったとかいうことになると、それはご迷惑をおかけしますから。よほど緊急のときは別です。誰もいなくて、どうしても動かないといけないと。けれども、基本的に、家を一歩出た瞬間から、常に警護官、SPさんがついていますから、そういう状況です。

【記者】それと、あと1点。今回、ルールどおりの運用とはいえ、批判が高まった形になるのですけれども、これまでに、例えば都の幹部でもいいですし、都議会の方でもいい、知事の仲の良い方から、これに関して、都民の理解が得られないからやめた方がいいのではないかとか、そういった。

【知事】これまでとは、過去1年とかいうことではなくて?

【記者】過去1年というか、この湯河原に行くこと、公用車で行くことについて、「やめた方がいいのではないの」とか、そういうアドバイスというか、指摘というか、何か受けたことはございますか。

【知事】都議会の方とか、今言った都の幹部ですか。これは聞いたことありません。

【記者】例えば知人、友人でもいいのですけれども。

【知事】それも聞いたことありません。

【記者】日刊スポーツの柴田です。お世話になっております。今までの湯河原の話で体調のことを何度もおっしゃったのですが、その湯河原の事務所には、例えば手術後にいい温泉を湯船に引いているとか、あと、何かリハビリのいい機械を置いているとか、あとは、何かマッサージ師をそこに常駐させているとか、何か体調面で湯河原に行っていいことというのがあったら教えてください。

【知事】あまりその具体的なことを言うと、あれなのですけれども。実は人工関節に、いいですか、そういう話をしても、大丈夫?いや、あまり個人の健康、手術の後とかいうのはこういうところで言わないことに基本的にはなっているのですけれども。おっしゃるから一つだけ言いますと、人工関節ですから、これは人工関節を入れている方は分かりますけれども、東京の湯船、普通は、柴田さんのところは大きいのかもしれないけれども、大体ユニットバスなのです。そうすると、入れないのです。つまり、関節を脱臼してもう一遍手術しないといけないので、おへそから下しか入れないのです。ということは、週に一遍ぐらいは足を伸ばすことを。リハビリをやったり、筋トレも頑張ってやっているのです。やっているのだけれども、やはりそういうことが回復を早くするということですから、たまたま湯河原のお風呂は足伸ばせるのです、広いですから。一例を挙げると、そういうことなので。そういうことは、問われたから言うのだけれど、昨日そういうことを言いたくなかったの。だから、体調管理というのは、実はそういうことでして。それで、そういうこともあるので、できればストレッチを含めてということで、おかげさまでちょうど1年たちましたけれども、定期的にお医者さんには診てもらっているのですけれど、順調な回復だということなので、万全の体でもって、リオで旗を受け取りたいと。
 私が一番、もちろん毎日の都政もそうなのですけど、リオでオリンピックとパラリンピックの旗を向こうの首長さんから受け取ってこないといけないのです。やはりこれは次期開催地の知事として、首長として、絶対にしっかりやらないといけないので。ただ、手術後というのは、人によって2年、3年かからないと戻らない人がいたり、いろいろあるということで。何としてでも完璧にしたいという思いがありましたから、普通はそんなに頻繁に行かないのです。普通の風呂だと入れないということもあるので、そういう点を。あと細かい点は、ちょっとこういう会見の場で申し上げることではないのですが、あえてご質問があったので、それだけ1点ご説明して、あとは個人的に細かいのはあれですけれど、これはあまり会見の場にそぐわないと思いますので、またおっしゃっていただければ。

【記者】アバウトに言うと、やはり体の動きが今は少し不自由な部分があるという。

【知事】一般的な医学的なことを申し上げますと、左側は、これはもう公表していますから、自分の関節ではなくて、人工関節なのです。そうすると、もう相当、ほとんど、皆さん、今日入ってくるとき、歩いているときを見ても、どこのイベントに出ても問題はなくなったのですけれど、やってはいけないという動きがありまして、それは皆さん方のお父様とかお母様とかで結構、特にお母様はおられると思うのですけれども、そうすると、せっかく入れた人工関節が脱臼してしまったら、また全部入院してやり直さないといけないのです。それで今、医者から厳しく言われているのは、この角度の運動はやってはいけない。ただ、これは日常生活とか都知事の公務をやるときに全く問題はないのです。だから、この1年間、おかげさまで全く支障なくやってきていますけれど。ただ、風呂に入るときは、格好は分かりますね、ユニットバスだと小さいから。そうすると、入ったときの股関節の曲げ方がやってはいけない動作に入るので、私はだから、東京でこの1年間、へそから下しか入ってない状況で。これはでも、股関節を早く治すためには、というのは、周りの筋肉がしっかり固めてくれないといけないので、相当、私も実は、この方向で動かすなというのも、知らず知らずにやっていても、ほぼ大丈夫になったのですけれども、やはりこれでまた再入院して手術というと、大変都民にご迷惑をおかけするので、そういうこともあるということを。
 後でいらしていただければ、もっと細かい点はあれだけれど、これ以上、自分の関節のことはやめたいと思います。

【記者】NHKの椿です。一応、確認のためにお聞きしたいのですけれども、今日もまた週末ですけれども、今週末も湯河原には行かれるということですか。

【知事】今週は行きません。

【記者】読売新聞の越村です。警備面では、湯河原にいらっしゃるときは、神奈川県警と警察官の方とか、どのような体制を敷いていらっしゃるのでしょうか。

【知事】警備のやり方については、警察から警備上の問題があるので、まさに、これは、何も言ってはいけないと言われております。ですから、もし必要があれば東京の警視庁ないし神奈川県警の警護の担当にお聞きいただいて、私から一切言ってはいけないということになっております。

【記者】何かしら警護はついているということでよろしいですか。

【知事】それも含めて。もちろん警護はついています。でも、どういう警護をしているとかいうのは、警察の、まさに警護の、これがばれたらテロの対象になりますから、それはもう絶対何も言うなと言われていますので、今のような受け答えをしただけでも怒られると思いますので、もしあれだったら警視庁の方にお聞きいただければと思います。

【記者】フジテレビの田中です。湯河原の話ばかりで大変恐縮です。湯河原でいろいろなそういった連絡体制がとられているということで、緊急時も大丈夫だというお話は分かりました。ただ、当然ですけれども、湯河原にいるよりも都庁にいた方が、当然連絡体制も含めた緊急時の対応で、ベストな対応がとれると思うのですけれども、そういった意味でやはり都民の方に聞いてみると、湯河原にいるより都庁の近くにいていただいた方が有事の際はベストな対応をとっていただけるという、そういった不安を払拭していただく意味でも、都民の方について、改めてこの問題について言っていただきたいことと、もう1点、今後それらの不安を払拭するために湯河原に行く回数を減らしたりとか、そういったことというのはお考えでしょうか。

【知事】まず第1点ですけれども、それを徹底して言えば、365日、24時間、私がこの都庁の中の危機管理室に寝泊まりしないといけない。何もほかの仕事ができません。フジテレビの番組にも出演できなくなります、例えば。しかし、都知事の仕事は、福島にも行くのか行かないのかと、先ほどの、こういうことになります。そのために危機管理監がいて、副知事がいて、危機管理のための人間が常に常駐しているわけです。そして、私がどこにいても連絡できるように、特別の連絡方法をポケットに入れて持っているわけです。だからニューヨークにいたときもそうですけれども、それで指示をするということなのです。それで、先ほどから申し上げていますように、近くにいろということは、田中さんだったら、何メーター範囲に、私にアパートを借りろとおっしゃるのかということであって。それで、いつ何時、どういうことが起こるか分かりません。仮に新宿の近くにいても、これが壊滅的な打撃を受けて、私ががれきの下敷きになって出ることもできない。少し離れた立川にいましたとか、下町にいました。こっちからの方が早く来られますというケース・バイ・ケースなのです。だから、先ほど申し上げましたように、東京都にいればいいということではないし、東京都にいなければいけないということでもないし、都知事がしっかり仕事をして、どういうときであろうとしっかりと指揮、命令系統が動いているということが大切だと思いますので。これから、夏は、先ほど言ったように、どうしてもリオに行かないといけないですし、地球の反対側です。けれども、こういうことも仕事ですから、こなしていかないといけないので、そこはしっかりと。地球上のどんな場所にいようと、指揮、命令ができるようにしていると。また今後ともそれはさらに強化していくと、そういうことでご理解いただければと思います。

【記者】そういった分母ということで言ったら、いなくなる、離れる回数が多くなる云々ということも含めた上で、今後湯河原に週末行くことについては、回数も含めて、その辺は少し配慮といいますか、お考えを。

【知事】それは先ほど言ったように、いろいろな仕事状況とか、体調とかを考えながらと思っております。

【記者】フジテレビの嶋です。最初の方に質問があった海外の出張費の件なのですけれども、先ほどもあったように、他県の知事などからも驚きの声だったり、批判の声が出ていると思いますけれども、一般の都民の感覚だけでなく、他県の知事との感覚からしてもかなり高額なのではないかというような指摘があるのですけれども、それについてはどういうふうに。

【知事】それは先ほどおっしゃった質問にお答えしたように、いろいろな批判があるのは謙虚に受けとめて、これはしっかり対応します、そういうことです。

【記者】日本経済新聞の亀です。全く違う話題で恐縮です。築地市場から豊洲市場への移転が、間もなく半年で。

【知事】11月ですから。

【記者】11月なので、それでいろいろ引越は直前なのですけれども、その事前準備の段階で、作業も加速しているのですが、2点お伺いしたいことがあって。1点目がそういう事前の引越作業、当日の引越作業、それから営業した後を含めて、晴海地区ですとか、勝どきですとか、豊洲地区の渋滞というのを懸念する声というのも上がっていまして、なるべく湾岸の道路の方をトラックは使ってほしいとかというような要望も、地元の人が出そうとしているのですけれども。環状2号線の暫定利用なども以前、方針示されたと思いますが、そこの渋滞対策について、どういうふうにお考えなのか。
 それから、もう1点、全く違うところですが、築地というものが、市場がなくなってから、この築地ブランドみたいなものの維持みたいなものを、中央区さんとかが施設を作ったりしますけれども、もちろん豊洲ブランドというのをこれから立ち上げるのも大事なのですが、せっかくあるこの築地。築地と豊洲というこの二つのブランドというものの維持について、東京都としてはどういったお考えで取り組まれるのか、その2点。

【知事】亀さんがおっしゃったように、私もその渋滞対策、実はふたを開けてみないと分からないのですが、かなり問題だなという認識を持っています。ですから、本当に例えば動かしてみて、この道路を何とかしないといけないとなれば、迂回する方法を考えるとか。今おっしゃったように、将来を見れば環状2号線ができますから、これで相当緩和できると思っています。ですから、港湾局を含め、都市整備局、関連局を全部集めて、そういう対策は既に打つように言っておりますので、是非、それが成果を上げるのを見て、また問題があれば市場が開いてから、適切な対応を逐次とっていきたいと思っています。これは実際にやってみないと、いろいろ分からない。
 それと今、これも何度も舟運、船の利用のことで申し上げたのですが、船がかなり利用できないかなというのは、小型のフェリーでもいいのですけれども、今、大型トラックの話をなさいましたけれど、例えば築地の方々が豊洲に仲買の方を含めて、小売の方に行かれます。そうすると、まさか歩いて行くわけではないので、バイクに乗ったりとか、小さな軽トラに乗って行ったりなさると思うのです。これだって道路をふさぎます。おそらく、築地、豊洲を船で結べば10分で行けると思うのです。渋滞があるときはこっちの方が早いかもしれません。ですから、この舟運というのも、一つ念頭に実はあるので、ウォータータクシーを始めたときに、少しそういう話もしたと思いますけれども、これを活用できれば。それが一つ。
 それから、2点目は、築地ブランドをどう残すか。この前、前回ですか、どなたかから「ニューヨークの成果はどうだった」「ブロードウェイを築地に持ってくるのか」という、どなたかご質問をなさったのですけれども、一つ、パリの例を申し上げますと、「レ・アル」という、私が若い頃、勉強していたときは築地に当たるような中央市場だったのです。それで、それが新しいところに、豊洲に当たるところに移ったときに、そこに何が来たかというと、ポンピドゥーセンターが来たのです。それでもやはり、昔は「市場」と「レ・アル」という名前が結びついていた。まさに「レ・アル」というのは、そのフランス語を日本語に訳せば、そのまま「市場」という意味のフランス語なのですけれども、今は「レ・アル」というと、実際の取引をしている市場というよりも、ポンピドゥーセンターだとおっしゃる方が多いと思います。そうすると、例えば、これはもう5年後、10年後先の話だと思います。みんなで都民の知恵を集めて、どういうふうに築地の再開発するか、これはまだ全く議論もしていないですけれども、それをしっかり議論をした上で、そこに例えば先ほどのようなポンピドゥーセンターができれば、築地の顔になって、やはり築地という名前もそれとともに残ると思います。これは、2020年には間に合いません。2020年のときには、あそこは駐車場に使うとか、いろいろな案がありますので、大会が終わってからいろいろな準備をすると思いますので、是非、せっかくの築地ブランドが良い形で残ればということで、これは今後のさらなる検討課題としたいと思っています。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)