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報道発表資料  2019年08月01日  福祉保健局

都民の化学物質等摂取状況の調査結果について
化学物質保健対策分科会【注1】を開催しました

東京都は、環境中の有害化学物質などから都民の健康を守るため、様々な化学物質などのばく露量等について調査を行っています。
昨日、「東京都環境保健対策専門委員会化学物質保健対策分科会」を開催し、平成30年度の調査結果について検討を行いましたので、お知らせします。
結果の概要は以下の1から4までのとおりであり、都民が食事を介して摂取する調査対象の化学物質等の量は、ヒトへの健康影響が懸念されるレベルではありませんでした。

【注1】 化学物質保健対策分科会
東京都では、環境保健に係る諸問題を検討し、その対策を樹立するため「東京都環境保健対策専門委員会」を設置している。その中で、化学物質保健対策について調査審議するために設置された分科会。

1 通常の食事からの化学物質等摂取量(推計)は、耐容一日摂取量【注2】等を下回った。

  • 通常の食事から取り込まれるダイオキシン類一日摂取量は、0.55pg-TEQ/kg・bw/day【注3】となり、耐容一日摂取量(4pg-TEQ/kg・bw/day)を下回った。
  • PCB、重金属(メチル水銀、カドミウム)の一日摂取量は、各物質とも耐容一日摂取量等を下回った。
  • 放射性セシウムから受ける年間放射線量は、0.00043mSv【注4】/yearであった。

【注2】 耐容一日摂取量
ダイオキシン類など、意図的に使用されていないにもかかわらず、食品に存在したり、食品を汚染したりする物質に設定される。人がある物質の一定量を一生涯にわたり摂取しつづけても、健康への悪影響がないとされる一日当たりの摂取量であり、ダイオキシン類については、「ダイオキシン類対策特別措置法」で4pg-TEQ/kg・bw/dayと定められている。

【注3】 pg-TEQ/kg・bw/day

  • pg(ピコグラム)
    一兆分の1グラム(1g=1012pg)
  • TEQ(毒性等量)
    毒性等価係数(ダイオキシン類の中で最も毒性の強い2,3,7,8-四塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(2,3,7,8-TCDD)の毒性を1として、他のダイオキシン類の物質のそれぞれの毒性の強さを換算した係数)を用いて、ダイオキシン類の毒性を総計した値を示す単位。
  • /kg・bw/day
    一日当たり体重1kg当たりの量

【注4】 Sv(シーベルト)
人間が放射線を受けた場合の影響度を示す共通の単位

※詳細は資料1(PDF:351KB)を参照

2 ダイオキシン類総ばく露量(推計)は、通常の食事由来に加え一般的な生活環境(水、大気、土壌)からのばく露推計量をあわせても、耐容一日摂取量を下回った。

  • 一般的な生活環境における水、大気、土壌から人体にばく露される量は、0.010pg-TEQ/kg・bw/dayとなった。食事からの摂取量を加えても0.56pg-TEQ/kg・bw/dayとなり、耐容一日摂取量(4pg-TEQ/kg・bw/day)を下回った。
  • 調査を開始した平成11年度の調査結果2.00pg-TEQ/kg・bw/dayの28%であった。

※詳細は資料2(PDF:385KB)を参照

3 東京湾産魚介類からのダイオキシン類等摂取量(推計)は、耐容一日摂取量等を下回った。

  • 東京湾産の魚介類のダイオキシン類平均濃度を基にした試算では、これらを調理加工せず生食すると仮定した場合でも、食事から取り込まれるダイオキシン類一日摂取量は0.83pg-TEQ/kg・bw/dayとなった。上記2の一般的な生活環境(水、大気、土壌)からのばく露推計量を合わせても、耐容一日摂取量(4pg-TEQ/kg・bw/day)を下回った。
  • PCB等の化学物質が検出されたが、いずれも食品衛生法の残留基準値等を下回った。

※詳細は資料3(PDF:240KB)を参照

4 流通魚介類からのPCB等化学物質の検出値は、食品安全上問題となる値ではなかった。

  • 流通魚介類からPCB、有機スズ化合物(TBTO、TPT)、有機塩素系農薬であるクロルデン類が検出されたが、いずれも食品衛生法の残留基準値等を下回った。

※詳細は資料4(PDF:290KB)を参照

問い合わせ先
(1及び2について)
福祉保健局健康安全部環境保健衛生課
電話 03-5320-4493
(3及び4について)
福祉保健局健康安全部食品監視課
電話 03-5320-4456

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