〔別紙2〕

東京都公立大学法人第三期中期目標期間の終了時に見込まれる業務実績評価結果

東京都が設立した地方独立行政法人である東京都公立大学法人（以下「法人」という。）の業務実績評価について、知事の附属機関である東京都地方独立行政法人評価委員会から知事に報告がありましたので、お知らせいたします。

1　東京都地方独立行政法人評価委員会

• 矢崎義雄氏（公益財団法人日本心臓血圧研究振興会理事長）を委員長とし、計17名の外部有識者で構成しています。法人については、大野高裕氏（早稲田大学理工学術院教授）を分科会長とする公立大学分科会の審議を踏まえ、評価を実施しました。
  ※矢崎氏の「崎」は、正しくは「大」が「立」のものです。
  ※大野高裕氏の「高」は、正しくは「はしごだか」です。

2　評価方針と手順

• 知事が定め法人に指示した6年間の中期目標の達成に向け、法人が作成した中期計画の事業の実施状況を確認すること、法人の業務運営の改善・向上に資することなどを評価の基本方針とし、法人から提出された業務実績等報告書、法人からのヒアリング等により、中期目標期間の終了時に見込まれる評価を行いました。

3　評価結果の概要

• 評価は、「項目別評価」と「全体評価」とで実施しました。
• 項目別評価は、「教育」「研究」「社会貢献」「グローバル化」「業務運営」など第三期中期計画の計35項目について5段階で評価し、3項目を最上位の「1」と評定しました。
• 全体評価は、項目別評価の結果を踏まえつつ、中期目標の達成状況について評価し、「着実な業務の達成状況にある」と評価しました。

（1）項目別評価（35項目）

• 評定1（中期目標の達成状況が極めて良好である）…3項目
  【東京都立大学】教育の実施体制
  【東京都立産業技術大学院大学】入学者選抜
  【東京都立産業技術高等専門学校】教育内容及び教育の成果
• 評定2（中期目標の達成状況が良好である）…9項目
  【東京都立大学】教育内容及び教育の成果、社会貢献
  【東京都立産業技術大学院大学】教育内容及び教育の成果、社会貢献、グローバル化
  【東京都立産業技術高等専門学校】学生への支援、入学者選抜、グローバル化
  【法人運営全般】事務の効率化・合理化
• 評定3（中期目標の達成状況が概ね良好である）…23項目
• 評定4（中期目標の達成状況がやや不十分である）…なし
• 評定5（中期目標の達成状況が不十分であり、法人の組織、業務等に見直しが必要である）…なし

（2）全体評価

ア　総評

中期目標達成に向けて、着実な業務の達成状況にある。

• 優れた点・特色ある点
  • 【東京都立大学】
    教学IR^【注】システムを活用して、データに基づく教育改善を積極的に推進
    【注】Institutional Researchの略。大学の計画策定、意思決定等を支援するための情報を提供する目的で、教育・学修に関するデータを対象として調査・分析を行うこと。
  • 【東京都立産業技術大学院大学】
    ロールモデル集等を活用した積極的な広報の展開により、安定的に志願者を確保
  • 【東京都立産業技術高等専門学校】
    職業教育プログラムの提供、本科のコース再編など、教育内容を充実
• 更なる充実が期待される点
  • 【法人運営全般】
    2大学1高専において、卒業生・修了生同士の交流の促進や愛校心の醸成を図るための取組を拡充
• 改善すべき点
  • 【東京都立大学】
    東京都と連携した共同研究やプロジェクト創設に向けた取組の強化
    コロナ禍の影響を受けた学生の海外派遣や外国人留学生の受入れに関する取組の見直し

イ　中期目標の達成に向けた課題、法人への要望など

• コロナ禍の収束後を見据えた取組
  コロナ禍に対応する中で、オンラインツールの活用により、これまでにない事業効果が得られた取組もある。コロナ禍の収束後も、オンラインと対面を組み合わせた効果的・効率的な教育研究等が推進されることを期待
• 認知度・プレゼンスの向上
  令和2年度に実施した大学・法人の名称変更も生かしながら、2大学1高専の活躍ぶりを積極的にアピールし、認知度・プレゼンスの更なる向上を図ることを期待

※別添　東京都公立大学法人第三期中期目標期間の終了時に見込まれる業務実績評価書（25ページ目）（PDF：8,467KB）