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報道発表資料  2022年03月24日  労働委員会事務局

S事件命令書交付について

当委員会は、本日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙(PDF:284KB))。

1 当事者

  • 申立人
    X1(組合)
    X2(組合)
  • 被申立人
    Y1(会社)

2 争点

1)会社が、法人語学研修事業部門の閉鎖を、平成29年12月4日に組合らが抗議するまで、組合らに通知しなかったことが、支配介入に当たるか否か、2)本件団体交渉における会社の対応が、不誠実な団体交渉及び支配介入に当たるか否か、3)会社が、組合員らの業務を非組合員の教員に交代したり、担当する授業をキャンセルしたりしたことが、支配介入に当たるか否か。

3 命令の概要<一部救済>

  1. 会社は、法人語学研修事業部門の閉鎖を伴う本件事業譲渡について、従業員である組合員に通知する前又は同時期に組合に通知することが労使関係上求められる状況にあったが、会社は、本件事業譲渡を従業員らに通知しながら組合らには抗議を受けるまで通知しなかったのであるから、会社の対応は、組合らの存在を軽視したものであったといわざるを得ない。したがって、会社が、法人語学研修事業部門を平成30年3月31日に閉鎖することを、29年12月4日に組合らが抗議するまで、組合らに通知しなかったことは、組合らの運営に対する支配介入に当たる。
  2. 本件団体交渉における会社の対応は、話合いによる解決を目指して一定の努力をしているから、不誠実な団体交渉ないし組合の運営に対する支配介入に当たらない。
  3. 会社が、組合員2名の業務ないし授業について他の講師に交代し、また、組合員1名の授業を中止にしたことは、当時の状況からやむを得ない対応であったといえ、組合らの運営に対する干渉行為であったとまで認めることはできず、組合の運営に対する支配介入に当たらない。

参考

命令に不服がある場合、当事者は次のいずれかの手続をとることができる。

  • 中央労働委員会に再審査申立て(申立人及び被申立人15日以内)
  • 東京地方裁判所に取消訴訟を提起(被申立人30日以内、申立人6か月以内)
問い合わせ先
労働委員会事務局審査調整課
電話 03-5320-6979

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