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令和4年(2022年)9月7日更新

報道発表資料

〔別紙3〕

地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター第三期中期目標期間の終了時に見込まれる業務実績評価結果

東京都が設立した地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(以下「法人」という。)の第三期中期目標期間の終了時に見込まれる業務実績評価について、お知らせいたします。

1 評価制度の概要

  • 知事は、法人の第三期中期目標期間の終了時に見込まれる業務実績評価について、地方独立行政法人法第28条の規定に基づき、附属機関である東京都地方独立行政法人評価委員会(以下「評価委員会」という。)の意見を聴いたうえで、評価を行うこととなっています。
  • 評価委員会は、矢崎義雄氏(公益財団法人榊原記念財団理事長)を委員長とし、計22名の外部有識者で構成されています。当法人については、委員長の矢崎氏を分科会長とする高齢者医療・研究分科会の審議を踏まえ、評価委員会に意見を聴いています。

※矢崎氏の「崎」は、正しくは「大」が「立」のものです。
※榊原の「榊」は、正しくは「きへん」に「神」のものです。

2 評価方針と手順

  • 法人の業務及び組織の全般にわたる検討並びに次期中期目標の策定に活用するため、中期目標期間の終了時に見込まれる業務実績を調査・分析し、中期目標の達成状況等の全体について総合的な評価を行うことなどを基本方針とし、法人から提出された業務実績等報告書をもとに、法人に対するヒアリング等を実施するとともに、評価委員会から意見を聴取しました。

3 評価結果の概要

  • 評価は、「項目別評価」と「全体評価」とで実施しました。
  • 項目別評価は、「高齢者の特性に配慮した医療の確立・提供と普及」「高齢者の健康長寿と生活の質の向上を目指す研究」などの分野における、第三期中期計画の計20項目について、事業の達成状況・成果を5段階で評価しました。
  • 全体評価は、項目別評価を基礎とし、法人の中期計画の達成状況全体について評価しました。

項目別評価(20項目)

  • 評定S(中期目標の達成状況が極めて良好である)…2項目
    高齢者に特有な疾患と老年症候群を克服するための研究/研究推進のための基盤強化と成果の還元
  • 評定A(中期目標の達成状況が良好である)…10項目
    血管病医療/高齢者がん医療/認知症医療/生活機能の維持・回復のための医療/救急医療/高齢者の地域での生活を支える研究/老年学研究におけるリーダーシップの発揮/医療と研究とが一体となった取組の推進/コスト管理の体制強化/その他業務運営に関する重要事項
  • 評定B(中期目標の達成状況が概ね良好である)…8項目
  • 評定C(中期目標の達成状況がやや不十分である)…なし
  • 評定D(中期目標の達成状況が不十分であり、法人の組織、業務等に見直しが必要である)…なし

全体評価

1 総評

  • 優れた業務の達成状況にあり、期間終了時には、中期目標の達成が見込まれる。
  • 病院部門については、三つの重点医療(血管病、高齢者がん及び認知症)について、高度な技術を活用した鑑別診断や低侵襲な治療、高齢者の特性に合わせた医療の提供に努め、高齢者の急性期医療を担う高齢者専門病院としての役割を果たした。
  • 研究部門については、病院と研究所を一体的に運営する法人の特長を生かした研究を進め、新たな治療法等の開発への活用が期待される成果を上げるとともに、高齢者の地域生活支援に資する研究に取り組み、成果を普及・還元した。
  • 経営部門については、新型コロナウイルス感染症の流行下において、地方独立行政法人として機動的な経営判断や弾力的な予算執行をより一層推進するとともに、公的医療機関として都の施策に貢献した。
  • 地域における専門人材の育成や、地方独立行政法人としての自律性を発揮した業務の推進、医業収支の改善については、引き続き取り組むことが求められる。

2 都民に提供するサービス及びその他の業務の質の向上に関する事項

  • 三つの重点医療における取組のほか、多職種連携によるチーム医療の取組により生活機能の維持・向上を目指した支援を着実に実施するなど、「治し支える医療」を通じて高齢者医療モデルの確立に取り組むとともに、その普及に努めた。
  • 世界で初めて、膵臓がん細胞の増殖・浸潤を抑えて老化を誘導するメカニズムを明らかにするとともに、老化細胞死誘導薬の併用による画期的な治療法の可能性を示した。
  • 平成30年度に、研究支援組織「健康長寿イノベーションセンター(HAIC)」を立ち上げ、研究推進のための基盤を強化し、多機関との共同研究を推進するとともに、特許新規申請件数や外部獲得資金の増加につなげた。
  • 令和2年度に、認知症未来社会創造センター(IRIDE)及びフレイル予防センターを立ち上げ、認知症予防及び介護予防・フレイル予防の取組を推進したほか、令和4年度から「高齢者の健康づくりに資するスマートウォッチ等デジタル機器活用事業」を開始した。
  • 医学生等を対象とした高齢医学セミナーの開催や、連携大学院等からの学生の受入れなどを通じて、次世代の高齢者医療・研究を担う人材の育成に貢献した。

3 法人の業務運営及び財務状況に関する事項

  • インターネット予約サービスの開始や医師事務作業補助者の積極的な活用により、患者サービスの向上を図るとともに、業務の効率化を推進した。
  • 診療材料及び医薬品について、ベンチマークシステムを活用し費用の抑制に努めたほか、大型委託契約の見直し等により委託費のコスト管理を推進した。
  • 新たな施設基準の取得のほか、専門家の指導により適正な保険診療に向けた取組を強化するとともに、病床の一元管理等を通じて救急患者の積極的な受入れや新規入院患者を確保した。
  • 新型コロナウイルス感染症の流行下において、機動的な経営判断や弾力的な予算執行をより一層推進することで、病院と研究所の連携によるPCR検査体制を迅速に整備し、法人事業を継続した。

4 第四期中期目標期間の運営に向けて

  • 急速な高齢化が進展している今、都における高齢者医療・研究の拠点として、これまで培ってきた知見や病院と研究所が一体化した強みを生かし、大都市東京にふさわしい地域包括ケアシステムの構築に寄与するとともに、人生100年時代を見据え、介護予防・フレイル予防、認知症との共生と予防など、高齢者の健康寿命の延伸に寄与することが求められる。
  • 病院部門においては、高齢者医療のより一層の充実を図るとともに、第三期で確立・普及に取り組んだ「高齢者医療モデル」の更なる発展を期待する。また、公的医療機関として、地域の医療機関や介護事業者等との連携を一層推進するとともに、地震や風水害などの災害や、新型コロナウイルス感染症を始めとする新興・再興感染症への対応の更なる強化が不可欠である。
  • 研究部門においては、引き続き高齢者の健康長寿と生活の質の向上を目指す研究を推進するほか、研究成果のより一層の普及・還元を期待する。また、地域や次世代におけるより一層質の高い専門人材の育成も期待される。
  • 経営部門においては、更なる収支改善を図るとともに、地方独立行政法人の特性を生かした機動的な経営判断及び弾力的な予算執行を推進していくことが求められる。

※別添 令和3年度地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター業務実績評価書/地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター第三期中期目標期間の終了時に見込まれる業務実績評価書(PDF:12,044KB)

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