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舛添前知事「知事の部屋」

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海外出張

平成28年6月20日更新

ロシア連邦・トムスク出張の概要と成果

 トムスクで開催されたアジア大都市ネットワーク21(ANMC21)第13回総会に東京都代表として出席し、アジアの大都市における共通の政策課題について会員各都市の代表と意見を交わすとともに、東京から提案した本ネットワークの抜本的な見直しなどを盛り込んだ、トムスク宣言を採択しました。
 また、国立トムスク大学では「世界一の都市・東京を目指して」をテーマに講演を行い、トムスクの若者たちに対して、ぜひ東京へ訪れてほしいと語りかけました。

出張概要

○期間 平成26年9月3日(水曜)~9月8日(月曜)

○出張人数 12名

○総経費 23,637千円  ※出張者及び経費の詳細はこちら(PDF形式:64KB)

出張先での主な行動と成果

9月3日(水曜)

 舛添知事は、9月3日(水曜)に成田空港を出発し、モスクワでの乗り換えを経て、現地時間で翌4日午前2時頃にトムスクに到着しました。

9月4日(木曜)

 舛添知事は、4日(木曜)午前、トムスク州庁舎を訪れ、セルゲイ・ジバーチキン知事と会談しました。素晴らしい総会を準備していただいたことに対し感謝を伝えた舛添知事に対し、ジバーチキン知事はトムスク州におけるANMC21の重要性を述べるなど、和やかな雰囲気での会談となりました。

 午後2時からは、国立トムスク大学にて「世界一の都市・東京を目指して」をテーマに講演会が行われました。
 舛添知事は日本語を学ぶ学生等を含む約200名の聴衆に対し、6年後のオリンピック・パラリンピックを見据え、どのようにして東京を世界一の都市にしていくかについて話をしました。講演後には、学生との活発な質疑応答が行われました。

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ジバーチキン知事と握手する舛添知事 講演する舛添知事

9月5日(金曜)

<総会:1日目>
 5日(金曜)午前、第13回総会の開会にあたり、舛添知事は次のようにスピーチしました。

(以下要旨)

○ トムスクを訪れるのは今回が初めてだが、ロシアを訪れたのは、知事に就任して2度目。今年2月に、ソチの冬季オリンピック・パラリンピック競技大会の閉会式に出席した。
○ 2020年には、東京でも、夏季オリンピック・パラリンピック大会を開催する。ソチ大会の現場を直接視察させていただいたので、この貴重な経験を役立てたい。
○ 今回は、一昨年に新しく加入されたトムスク州で開かれる、初めてのANMC21総会。これまで東南アジアや東アジアを中心に展開してきたネットワークが、中央アジアにも広がってきている、そのひとつの象徴が今回の総会だと思う。
○ アジアの大都市は、経済成長著しい一方で、共通の課題を抱えており、こうした課題の解決に向けてANMC21は、共同して取り組んできた。しかし、2000年に本ネットワークが提唱されてから、ほぼ15年経過し、ネットワークのあり方を見直すべき時期にきていると考える。
○ 本ネットワークの今後のあり方について、考えを述べる機会をいただきたい。会員都市と問題意識の共有が出来ることを期待している。

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挨拶をする舛添知事 総会の様子

 開会に続き、参加各都市代表者による政策対話が行われました。「新たな社会的取組による都市住民の生活の向上」のテーマに基づき、各都市から取組の紹介などがされ、質疑応答が行われました。
 舛添知事は、東京マラソンを例として2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会を見据えた、スポーツの力で市民生活の質を向上させる取組について語り、世代や生活環境等を問わず、誰もがスポーツを楽しめる環境づくりをめざした様々な施策について発表しました。
 その中で、2020年大会の開催決定により高まったスポーツの機運を最大限に活かし、誰もがいつでも、どこでも、いつまでもスポーツを楽しみ、スポーツの力で人と都市が活性化する「スポーツ都市東京」を実現していくことを訴えました。

 午後にはフィールドワーク(現場視察)として、トムスク技術革新型経済特区を訪れ、技術開発を行う施設の見学や植樹セレモニーを行いました。また、ロシアにおける伝統的な家庭菜園付き別荘(ダーチャ)も訪問し、歌と踊りの歓迎を受ける場面もありました。

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経済特区を視察する舛添知事 ダーチャで歓迎を受ける舛添知事

9月6日(土曜)

<総会:2日目>
 会議2日目(6日)は、共同事業報告の議事等を行うとともに、トムスク宣言を採択しました。

 共同事業報告の場では、各都市からこれまでの実績や課題、今後の予定等が報告されました。その中で、トムスクから「ウェルカム・アジアキャンペーン」、「都市と地球の環境問題」、「アジア感染症対策プロジェクト」、「アジア舞台芸術祭」への新規加入意向が示されたほか、スポーツ分野以外で若者の交流を促進するため若い科学者同士の交流といったアイディアについての発言がありました。

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共同事業の報告 共同事業報告での提案

 その後、舛添知事より、アジア大都市ネットワークの見直しについて以下のとおり提案しました。

(以下要旨)

○ アジアの大都市が提唱し、本ネットワークを設立してからほぼ15年が経とうとし、現在、重要な節目にあると認識している。
○ ANMC21は、アジアの大都市がともに課題解決に向けて取り組むなど、これまで一定の成果を挙げてきた一方、近年は総会への首長の出席が少なく、首長同士の連携の場という、総会の本来の目的が十分に達せられていない状況がある。
○ 都知事に就任してから半年が経過し、東京の都市外交を進めていくなかで、東京が加入するANMC21のあり方についても、抜本的に検討すべきだと考えるに至った。
○ 見直しには、今回欠席している会員都市の意見も聞く必要があり、十分な時間が必要。今回の総会では、次期開催都市は決めず、真摯に見直しをすることを提案する。その間、共同事業は、実務レベルでは具体的な成果が挙がっているため、継続させることが適当であると考える。

 議論の結果、各参加都市の代表からも提案に対する賛意が表明され、抜本的な見直しの実施と、今後、事務局である東京都が会員都市からの意見を集めることが合意され、トムスク宣言が採択されました。

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見直しの提案をする舛添知事 トムスク宣言の署名

トムスク宣言の概要

(政策対話)
1 世代間で異なる関心やニーズについて特に留意しながら、都市部に暮らす住民に重要性の高い課題について議論を深め、その課題解決策を共同で検討する。
2 都市生活における若者世代のニーズに対処し、都市生活のあらゆる場面における若者世代の参画を促していく。
3 若者世代とシニア世代が手を取り合うことを目指し、世代間を超えた先進的な取組に重点的に取り組む。
4 様々な社会集団に属する都市住民の生活を向上させるための政策を改善し、その優良取組事例の情報共有を会員都市間で確実に行う。
(共同事業、パイロット・プログラム)
5 会員都市間の教育分野における協力を高め、緊密な文化的結びつきを促進するための共同事業とパイロット・プログラムを実施することに合意する。
(ANMC21の抜本的見直し)
6 アジア大都市ネットワーク21のあり方について抜本的な見直しを行うこと、事務局は、トムスク総会の結果を会員都市に周知し、2014年末までに会員都市から意見を集めることに合意する。

 6日午後はジバーチキン知事が各都市参加者をトムスク市内の視察に案内され、舛添知事も参加しました。

9月7日(日曜)~9月8日(月曜)

 舛添知事は、7日(日曜日)、トムスクからの帰路、経由地であるモスクワにある全ロシア博覧センターで開催されていた「モスクワの日」行事を訪ね、セルゲイ・ソビャーニン・モスクワ市長と面会しました。知事は、市長と一緒にモスクワ市民の憩いの場となっている会場内を視察しました。
 知事は、今回の面会を契機として、今後、友好都市であるモスクワ市との交流を深めていきたいと述べました。

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全ロシア博覧センター モスクワ市長との面会

その後、夕方には、モスクワ空港を離れ、8日朝に成田空港に帰着しました。


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