舛添知事定例記者会見
平成26年9月30日(火曜)
14時00分~14時29分
知事冒頭発言
1 「資金管理・活用アドバイザリーボード」の設置について
【知事】まず第1点目です。「資金管理・活用アドバイザリーボード」の設置について、お知らせいたします。
7月に発表いたしました「『東京国際金融センター構想』に向けた取組」の中で、資金運用の活性化について述べましたが、より効率的な運用に取り組むために、新たに、「資金管理・活用アドバイザリーボード」を設置いたします。
金融分野の専門家等で構成される委員会でありまして、第1回目を10月2日に開催いたします。
当日は私も出席しまして、委員の方々と、都の資金管理や活用に関する今後の課題等について意見交換をしたいと考えております。
詳細につきましては、会計管理局にお尋ねいただきたいと思います。
2 環状2号線隅田川橋りょうの名称決定について
【知事】それから第2点目は、都が整備を進めている環状第2号線のうち、隅田川に架かる橋りょうの名称を「築地大橋」と決定しましたのでお知らせいたします。
この橋りょうは、これまでの勝鬨橋に替わり、隅田川河口から、最初ですね、第1番目に架かる橋であり、東京の新たなランドマークとなるものであります。
橋は永く使えるものでありまして、中央区が公募した名称を参考にいたしまして、ブランドにもなっております地元「築地」という名称を活かして命名いたしました。
環状第2号線は、新橋・虎ノ門地区など都心部と臨海部を結ぶ重要な道路でありまして、2020年オリンピック・パラリンピック大会までに完成するように整備を進めていきます。これが、いわゆるオリンピック道路という形になると思います。
詳細は建設局の方にお尋ねいただきたい思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
質疑応答
【記者】まず、幹事社から質問いたします。東京新聞の石川です。知事の冒頭発言でございました資金管理のアドバイザリーボードの関係で伺います。資金運用の活性化ということで、知事は東京都の公金の一部を株式で運用できるようにしたいという考えを示されています。ただ、地方自治法では確実かつ効率的に運用すべきだという考えが示されていまして、幾つかそういった課題もありまして、慎重意見もあると思います。そうした株式で運用するリスクですとか、実際実現に向けてどんな課題があるのか、そのご認識について知事に伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
【知事】今、石川さんがおっしゃってくださったように、地方自治法による規定があります。「安全かつ最も有利な」というような言葉だったと思います。調べられればすぐわかりますけれども。
では、その解釈はどうするのか。そうすると有利な方法で運用というのは預貯金とか債券とかではなくて、やはり株式運用になるわけですね。だけど、安全ということになれば、どうですかと、リスク伴いますねということに、元本保証ではありませんから、そういうふうになります。
一方、GPIF、つまり年金の基金がありまして、これはもう130から150兆円ぐらいの規模です。そのGPIFの大もとは厚生労働省が管理をしていて、私が大臣の時に改革しようとしていたのですが、これはGPIFについては特別な法律がありまして、株の運用が可能になるようになっております。
デフレの激しい時には、相当工夫してもなかなか運用益が上がらなかったのですけれども、今はものすごい運用益を上げていますね。ですから、そういう意味で国民の年金の基金を増やしていくというのは非常に良いことですから、それは年金の運用については認められている。
そうすると、都民のお金、それから各自治体で住民のお金を預かっている。これを、じっと眠らせているのではなくて、そこから富を生み出せば良いに決まっているわけですね。だから、そういう方向で総務省の方で解釈の変更ができるのかどうなのかと、これが1つの課題だと思います。
しかし、総理がアメリカに国連総会に外遊中、ニューヨークかどこかでおっしゃったように、要するに金融の面で力を入れると。だから、国際金融センター、東京の試みは大変素晴らしいと。それから、新聞報道によると、塩崎厚生労働大臣は改革派であって、したがって、GPIFの運用も大なた振るってくれるだろうという、そういう期待感を込められていたということは、今の安倍政権、安倍総理の方向は、まさに株の運用も念頭に置きながら、眠っている資金を活用するという方向ですから、公金について旧来の解釈を続けていくということは、安倍政権の大方針と違うことになりませんかと私は思っておりますので、政府として、是非ご検討を願いたいと思います。
ただ、もちろんリスクが高ければ、ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンですから、その面はありますね。だから一番良いのはカルパースというカリフォルニアの年金基金なのですけれど、これは思い切った運用をやって、アメリカ最大の基金なのですけれど、ものすごい好成績を上げてきた。
だから、GPIFの改革についても、カルパースを皆さん参考にしようと言っているのです。ところが、最近カルパースがヘッジファンドから手を引きましたね。だから、やはりちょっとリスク高いなと思うと、カルパースも手を引いたということなので、その判断は非常に難しいと思います。
1つの目安は、例えば、皆さん、自分の資産、自分のお金だと思ってください。そして、例えば100万円持っている時に、預貯金しても大して利息はつきませんね。では、どういう運用をするかと。100万のうちの100万全部株ですっからかんになるというのは、普通の人はやらない。そうすると、例えばですよ、1%、100万円のうちの1万だけちょっと株買ってみようかと。それで、下手するとゼロになる。しかし、ひょっとしたら100万に化けるかもしれない。そして、残り99万はがっしりと安全な運用してるわけですから、仮に1万円がなくなったって残りの99万円でカバーできれば損はないわけですね。しかし、儲かる時は大きいわけなので。例えばそういうところからスタートするというのは1つのアイデアかなと思ってます。
しかし、これは最終的に国民が決めることであって、もうリスクは一切とってはだめだと、もう運用益はあまり上がらなくても良いから確実にやっていけというのが、圧倒的な都民、国民の意見ならそれでやる、やれば良いので、だけどそこは、私が言ったように、カルパースにしても全部やっている訳ではないので、ごく一部をやっていくので、そういう形での運用の仕方で、取り敢えず実験的にやってみるのは如何かなというのが、今の私の考えですが、これは政府ともよく協議し、また都議会の皆さん方がどういうお考えであるかというのも、よく協議しないといけないというのが今の立場です。
【記者】ありがとうございました。もう一点伺います。これ、昨日発表のございました都営バスの終夜運行の終了について伺います。
これ、前知事が発案された試験運行なんですけれども、舛添知事はこれまでの記者会見で現場を見て、都民の意見も聞いて最終的に判断するというふうに述べられていました。そして、今回、この終了という最終判断をされた理由について、改めて教えてください。
それと併せまして、東京オリンピック・パラリンピックを見据えた交通体系全体の見直しを進めていらっしゃいますけれども、その中で都営バスとか都営地下鉄とか、そういったものの24時間運行についてのお考えも併せて教えてください。
【知事】都民の税金ですから、赤字を垂れ流しする訳にはいきません。だから、赤字が続けば運行終了もあり得るということで、もう各社さんが報道なさっているように、利用者がほとんどいなくて、赤字が続いて8月末で270万円だと。そして、通年運行したら340万円も掛かるというので、これはとても説明できる話ではありませんね。
そして、今、全体の交通体系のご質問が石川さんからありましたけれども、なぜ伸びなかったかと言ったら、六本木と渋谷で、私が例えば六本木で真夜中にバスに乗って、渋谷で降りて、そこから自分の世田谷の家まで行くのに電車が止まっている訳ですから、そこからタクシーに乗るとなると、タクシー代をちょっと浮かせるぐらいの話になってきてしまうので。だから、他の機関がストップしている時、そこだけやっても駄目だと、まさにこれは総合的に交通体系を見直さないと駄目ですよということの、ある意味で裏からの証明をしたような話になるわけです。
だから、例えば、大晦日から元旦にかけては、皆さん、お参りに行ったりしますから、深夜運転していますね。ああいう形は十分、あれは全ての交通機関がやっている。だから、我々が明治神宮にちょっと行きたいとか、あるいは他の三社参りをしたいという時も十分それで活用できている。そして、あの時に都バスしか動いていないというのでは話にならないので、同じことが言えると思いますから、2020年に向けて、他社さんとしっかりと協力しながら、みんなでやりましょうと。やれば、それは一つの成果は得られると思いますので。他の公共交通機関との連携プレーがなければ、都バスだけ、地下鉄だけやって、そういうことでは駄目だなと。それで、これ以上垂れ流すということ、赤字を放置してるというのは、それは許されないことなので、今回終了と決めたということです。
【記者】NHK中島です。まず、先ほど幹事社の質問でありましたけれども、都バスなどの24時間化というのは、方向性としてはあり得るとお考えになっていますか。
【知事】それはディマンドとニーズで、要するに、サプライというか、それだけのニーズがあれば十分やれることであってですね、しかし、こういうのはやはり、資本主義経済の中でやっている訳ですから、たとえ都がやってる交通機関であっても、完全に儲けを度外視して何でも良いという話ではありません。都バスも他の私鉄のバスや、他の民営のバスと競争してる訳ですから、そうすると、ニーズがないところに何か持ってくるという訳にはいかない。だから、24時間ニーズがあるなら、それはやるということなので、基本はそういうニーズがあれば対応するということであります。
しかし、政治的、行政的な判断、例えば、当たり前のことですけども、島しょ部ありますね。これは別にペイするからとか云々という配慮よりも、むしろそういう配慮がきかない所ですから、そこはやはり行政がやるいうことで良いのですけれど、例えば23区というのは、経済的な要因の方が優先するのではないかなと思っていますので、そういう状況を見て考えたいと思っています。
【記者】別の質問なんですけれども、知事、公約のときから世界一の東京ということを掲げてらっしゃると思うんですが、今月9日にですね、森記念財団の研究所のほうが、また、世界都市ランキングを公表するんですが、この順位というのも、知事の世界一を目指すというところの指標にはなると考えていいんでしょうか。
【知事】ええ。何番目になるかを楽しみで待っていますけれども、当然そこへ出てくるデータというのは参考にさせていただきたいと思っています。
【記者】日本経済新聞の舘野です。資金運用のアドバイザリーボードについてお伺いします。株についての検討というのは1つの方向性だと思いますけども、ほかに、例えば資金運用の多様化という場合に、具体的に、こういうテーマでこういう方向の議論を期待しているというようなことはありますでしょうか。
【知事】先ほど申し上げましたように、個人の資金の管理とあまり変わらないので、どういうふうに自分の資産を運用していくかというポートフォリオの問題だと思いますね。だから、安全だというと、ボンドでやる、それから現金、つまり預貯金というのがありますけれども、しかし、運用方法はやはり基本的に株、株でも国内株、それから外国株に分けることができますね。
あとはファンド、さっき言った、ちょっとカルパースがもう止めたヘッジファンドのようなものもありますので、こういうものの、どういう組み合わせをやるかと。だから、一気にハイリスク・ハイリターンということではなくて、元本がほぼ確実にカバーできるという範囲内で、先ほど1%という数字を申し上げましたけども、そういうことであって、その中身はですね、アドバイザリーボードの方々含めていろいろ議論をし、また、現場で、証券会社でやっている方、それから、ウォール・ストリートに詳しい方、ザ・シティーに詳しい方、こういう方々の意見を聞きながら、どうすれば良いのか考えたいと思います。
ただ、その時に、公金運用をして良い成績を挙げれば良いということだけではなくて、東京国際金融センターにするためにもそういうことが自由闊達にできることが必要だという認識が背景にあるわけです。ですから、株式市場について言うと、ロンドンに比べて、ニューヨークに比べて、東京の市場がなぜ活性化しないのかと。そうすると、様々な問題がある。だから、それこそ24時間運用を言われる方もいて、それも1つの方向だと思います。
しかし、人件費や何かのコストを考えたら、本当にペイするのかなということもありますけれども、時差を考えると、ニューヨークともロンドンとも違う良いポジションにいるわけですから、例えば、もう少し、市場を開ける時間を長くすることによって、活性化することができれば、それはやれば良いわけですから。そういうことも同時に考えながら、つまり東京国際金融センター、これを何とか成功させたいと、その一環として、公金の運用ということももう少しフレキシブルに考えたらどうかなと思っておりますので、そういうふうにお考えいただいて、そのポートフォリオの構成自体は今後の検討課題だと思っています。
【記者】もう1つすいません、別の話題で、国家戦略特区の区域会議が1日に開かれると伺いまして、改めて区域会議、特区について、知事として、今期待すること、議論したいことというのを教えていただけますでしょうか。
【知事】様々な規制緩和を含めてありますけれど、これまで、国際金融についても申し上げましたように、例えば、ワンストップサービスが可能である。外国の方が日本で会社をつくるときに、いちいち日本語で定款つくらなくて、英語だけで良いようにする。例えば、そのようなことをですね、特区ということを活用してやることができるなら、それはどんどんやっていきたいと思っていますので、そういう議論を1日には、国、それから関係の方々としっかりやってみたいと思っております。新しい大臣の石破さんがこの担当でありますから、石破さんとも率直に意見を申し上げ、先般、石破さんと会談した時に、一日も早く開いてくださいよということで、やっと開けるようになりましたので、これから本格的に動いていくと思っています。
【記者】テレビ朝日の北本と言いますけれども、今般、御嶽山で火山の噴火がありまして、行楽客中心に大きな被害が出てるんですけども、東京都もですね、島しょ部に火山と行楽客がですね、共存といいますか、ともに存在してるという地区を抱えてるわけなんですけれども、この点について、今回の御嶽山の噴火を受けて、どのように今後安全確保と申しますか、その辺の対応を進めていかれるお考えでしょうか。
【知事】はい。今、北本さんがおっしゃったように、数字で見てみますと、東京に活火山が21もあります。それから、その中で住民が居住してる火山、島ばかりですけど8つ、大島、神津島、三宅島、その他ですね、それで、中でも噴火の恐れがあるとされている常時観測火山が7つ、全国で47なのですけれど、東京で7つ、大島、新島、神津島、三宅島、八丈島、青ヶ島、硫黄島。その中でも、レベル分けで、噴火予報、噴火警報と、レベルが1から5まで上がっていくと、レベル5になると避難しないといけない。レベル1が平常だということで、噴火警戒レベルの火山というのがですね、大島、三宅島、この2つであります。大島がレベル1、三宅島がレベル2。大島は過去100年で3回噴火しています。三宅島は過去100年で4回噴火をしています。
そういう現状で、今、ご質問にあったことに対して、地震計を整備して、気象庁とともに常に観測体制を怠らない。
それから、気象庁、東京都、関係市町村、住民という、この連絡網がしっかり行くようにするし、もちろん報道機関にも伝達できるようにする。
それから、防災計画で、もう大島、三宅島を見ておわかりのように、島外避難ということも地域の防災計画にきちんと入れていくということでありますし、やがて1年経ちますけれども、土石流の大きな被害がありましたから、噴火の後に大雨降った時の土石流対策もまた必要なので、これも万全を期していきたいと思います。
今回、専門家も御嶽山がああいう形で急に噴火するというのは、あまり予想されていなかったようでありますけれど、しかし、今回のような例がありますので、東京都の火山についても万全を期して、住民の生命を守るということに徹したいと思っております。
【記者】日本テレビの久野村と申します。先ほど知事の発言にもありましたけど、大島の復興計画が昨日出されたんですけれども、改めて1年を迎えるに当たって、復興計画含め、大島の復興の課題と、あともう1点、土砂災害警戒区域の指定について、それが決まらないとちょっと家を建てづらいなとおっしゃってる被災者の方とかいらっしゃるんですけれども、そちらに関してもですね、ちょっと知事の見解をお伺いしたいと思います。
【知事】本当にこれは、いろいろな方のご支援をいただいて、都も全力を挙げて復興に努力しました。私も、何度か実際、現場を見て、それから、天皇、皇后両陛下にもお見舞いに来ていただいて、大変ありがたいと思いました。
やっとこういう形で計画ができましたので、今から本当にいろいろな地域をどういうふうに指定するかということも含めてですけれども、とにかく今、おっしゃったように、今回のこの計画に基づいて、どこにあなたの家をつくるのだ、それから、どういう形で道路を整備するのだということをやっていきたいと思っています。
そういう形で、特に観光に頼っていますから、皆さん方にいろいろな優遇措置、運賃を安くするということもやっていますので、1年経たちますので、是非皆さんに観光含めて来て、励ましていただきたいというのが今の私の感想です。
【記者】土砂災害警戒区域の指定については?
【知事】それも、ああいう形で指定できましたので、それをやれば、もうそこには住めないと思えば新たな土地の手当てというのはできると思いますので、町の方と協力しながら、都が全面的にバックアップして、生活再建というのをやっていきたいと思っています。
【記者】フリーの横田一ですけれども、ヘイトスピーチは東京五輪にふさわしくないと訴えられてるお立場でお伺いしたいんですが、安倍総理や山谷大臣はですね、ヘイトスピーチをする団体とツーショット写真を撮ったりとかですね、活動内容をホームページから引用したりして、親密度が報道されてるんですが、これに対してどう思われるかと、国際学者として海外の事例もいろいろごらんになってると思うんで、こういう例があるのかどうかを含めて教えていただきたいんですが。
【知事】政治家の仕事は結果を出すことなので、もう前を向いて仕事をしてもらいたいと思います。今のあなたの仕事は何ですか。国家公安委員長として、国民の、犯罪から、いろいろなそういう問題から国民の命を守ることですねと。人権をしっかり守ることですねと。法務大臣は、法をしっかり守ることですね、というのが、それぞれ役職がありますね。ですから、それは、内閣総理大臣に任命されて仕事をする。大臣になった以上は、しっかり仕事をして過去がどうであれ、どういう思想を持っていようとどういう歴史的な考え方を持っていようと、職責をしっかり果たすということに全力を挙げるべきだと思いますし、私も政治家としてそれをやってきているので。そして、その結果がきちんと出なければ、これは有権者が判断をすると思っておりますので。とにかくこのヘイトスピーチ、絶対許さないという立場でオリンピック開催都市に相応しい東京にするために、担当大臣としてしっかりと職責を果たしていただきたいと、そのことを申し上げたいだけです。
【記者】関連してですね、未来志向と今、おっしゃられたんで、朝日新聞の従軍慰安婦の検証記事についてですね、知事は一部が否定されても慰安婦問題全体が否定されるわけではないと、人間を鬼にする戦争下のですね、戦時下の人権侵害こそ本質だということをおっしゃられたんですが、それに比べて安倍総理はですね、朝日新聞は日本の信頼を傷つけたと。国際社会に信頼回復の努力をするべきだとおっしゃって、明らかにギャップがあると思うんですが、こういう強制連行がなければ、慰安婦全体が否定されるかのような、しかも安倍総理は、韓国にはキーセンハウスがあって、日常に溶け込んでると、慰安婦イコール売春婦のような俗説をいまだにお持ちで発信し続けてるということからするとですね、こういう発言、言動は、日韓関係改善、あるいは国際社会における日本の信頼をかえって低下させるんじゃないかという懸念があると思うんですが、その点についてはどうお考えでしょうか。
【知事】まず、誤報というか、間違った記事を書いたということ。これは反省してもらわないといけない。これはもう大前提であります。
それから今、横田さんがおっしゃったように、いろいろな歴史の側面があるので、全員が全てを見てきたわけではないですから、やはり戦争という中でいろいろな悲劇があり、それぞれの個人、それぞれの家族の立場に立ってみたら、絶対許せないということはあるのだろうと思います。だから、そういう観点からいつも申し上げているのは、日中韓、歴史家、歴史学者がもう少し、まだ残っていますから、いろいろな歴史的事実を発掘してですね、研究してみる必要があるだろうと思っております。
総理の哲学や歴史観がどうであれ、先ほど申し上げましたように、行動できちんと示して結果を出すのが政治家の仕事ですから、これから秋に向かって、日中首脳会談、日韓首脳会談、是非実現させていただいて、そして、両国、中国、韓国のトップと安倍総理が忌憚のない意見の交換をして、そういう中で信頼関係を築きながら、未来志向の関係をきちんと構築していっていただきたいというのが今、私の申し上げられることです。
【記者】霞が関通信社の稲村です。先日、名古屋で、ゲリラ豪雨で地下鉄が冠水しですね、2年前にも福岡でありましたけれども、その後、これに例をとって、二度とそういうことのないようにいうことで、東京メトロが百数十カ所の地下鉄の昇降口を鉄の扉できちっと固めてるということですが、大江戸線ですね、特に深度、大変低いところを走ってる大江戸線ですけれども、こういう洪水対策に対してはどうなんでしょうか。
【知事】それはきちんと、集中豪雨に対してはやるということで、万全の手を打ってるというのが今の現状です。ですから、それは、あなたがお使いになる路線以外も心配なく、きちんと東京都の責任においてやっていきますし、例えばこれも、あなたももし時間があれば、視察についてきていただきたいのですけれども、善福寺川の周辺に貯水池をつくっていますから、そういう形で、まず集中豪雨で、水が溢れないようにする。それが大前提で。しかしその時は、防潮板を含めきちんとやるということですから、大した時間はかかりませんので、ジャーナリストであるならば、知事の視察予定というのはきちんと出ていますから、是非同行して、カメラも持っていらっしゃるので、そして、お撮りになって、こういう素晴らしい施策をやっているというのは、たまには書いていただくとありがたいと思います。
(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)