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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成28年1月5日更新

舛添知事定例記者会見
平成28年1月5日(火曜)
14時00分~14時24分

知事冒頭発言

1 「パラリンピック選手発掘プログラム」の実施について

【知事】皆さん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。冒頭、私の方から2点ございます。まず、第1点ですけれども、「パラリンピック選手発掘プログラム」についてであります。今年はオリンピックイヤーでありまして、夏にはリオデジャネイロで2016年オリンピック・パラリンピック大会が開催されます。世界中の選手やスポーツファンが大会を心待ちにしていると思います。
 そして、このリオ大会が終わりますと、次の開催の都市である東京に世界の注目が一気に集まることになります。4年余り先の話になりますけれども、史上最高の大会となるように全力で準備を加速化させていきたいと思っております。
 そういう中で2020年大会に向けた取組の、まず、今年の第1弾としまして、来週11日(月曜)の祭日ですけれども、この日に北区の東京都障害者総合スポーツセンターで「パラリンピック選手発掘プログラム」を実施いたしますので、お知らせいたします。このプログラムは都として初めての試みでありまして、パラリンピック競技大会に向けてアスリートの原石を発掘するものであります。参加者の募集に当たりまして、100名程度かなと見込んでいたのですけれども、ふたを開けてみましたら、253名の方から申込みがございました。大変うれしく思っております。申込み状況を見てみますと、各世代からありましたが、10代が6割、20代が14%、30代が8%、40代が10%、50代4%、60代が4%。だから10代と20代で4分の3という数でありました。その中で、各競技団体の協力を受けまして、東京大会での実施競技のうち、15競技を展開するということになりました。参加者には、是非様々な競技を体験していただいて、パラリンピック出場への夢に向かってスタートを切ってほしいと思っております。
 それぞれの体の状況に応じていろいろな競技にトライをしてみて、この人は例えば柔道の能力があるなと、バドミントンの能力があるなと、こういうのを見ていくという訳であります。その当日は私も会場に行きまして、参加者を激励したいと思っておりますし、また、その中からパラリンピックの選手が育っていくことを期待をしたいと思っております。この件につきましての詳細はオリンピック・パラリンピック準備局の方にお伺いいただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 伊豆大島の「椿まつり」開催に合わせた観光PRの実施について

【知事】続きまして、2点目ですが、伊豆大島の椿まつりです。「伊豆大島の椿まつり」開催に合わせました観光PRについてお知らせをいたします。「第61回伊豆大島椿まつり」が今月31日から3月21日まで開催されます。それに先駆けまして、13日にミス大島をはじめとする「椿まつりキャラバン隊」が都庁を表敬訪問に来ていただけます。観光キャンペーンとして今年は、1月11日から1月24日まで、椿まつりのPR映像を首都圏のJR主要9路線のトレインチャンネルで放映をいたします。テレビや雑誌で活躍中の鈴木ちなみさんが伊豆大島の魅力を「女子旅」をテーマとして紹介する内容となっています。
 ちなみにさきほどまで、私が誤解していたのは、映像中に出てきますが、椿フォンデュというから、椿の花か何かをフォンデュにして食べるのかなと思っていたら、そうではなくて、椿油でフォンデュをというようなことでやるそうなので、フォンデュはご承知のようにチーズもありますけれども、「フォンデュ・ブルギニョン」の方は肉を入れて食べますから、椿油にくぐらせてもらうということです。
 また、1月13日から19日まで都庁第一本庁舎2階の全国観光PRコーナーにおきまして、「伊豆大島物産展」を開催いたします。13日のオープニングセレモニーにはキャラバン隊と、先ほどの鈴木ちなみさんも参加して物産展を盛り上げてくださいますので、私も駆けつけたいと思っています。是非皆さん方にもお立ち寄りいただきたいと思います。
 この件の詳細につきましては、産業労働局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社、NHKの椿です。幹事社から2点ほどお聞きします。1点目は、今年はリオ大会が終わると東京大会の準備が本格化しますけれども、オリンピック・パラリンピックへの準備、また、それ以外の都政全般も含めて、今年1年間どのような都政運営を展開していこうと考えてらっしゃるのか、1年間の抱負をお聞かせください。

【知事】まず、今、椿さんがおっしゃったように、もうリオが終われば一気に東京という形で世界中の注目を集めることになりますので、着実に準備を進めていきたいと思っています。そして、そのリオのオリンピック・パラリンピックで日本選手もきっと活躍してくれると思いますので、そういう活躍が、昨年は新国立競技場や様々な問題があって、これは一つひとつ克服してまいりましたけれども、次第に日本全体で、また東京一体となって、心を一つにしてこの4年後の大会、そしてあえて言えば、1年前のラグビーのワールドカップ、この2つの世界的なスポーツイベントを成功させるために全力を挙げたいと思っております。
 それから、都政全般につきましては、一月後の2月9日で私がちょうど就任して2年になります。いよいよ折り返し地点を過ぎて後半戦ということになります。最初の2年間は、とりわけ、非常に突発的な状況で就任をしたものですから、いろいろな準備不足であるとか、不慣れな面もありましたけれど、何とか2年間でいろいろなそういう問題にも対処してまいりました。後半の2年間は、例えば長期ビジョンであるとか、様々な政策を掲げてまいりました、それを着実に実施に移していって、都政の成果を上げていく、それは経済の分野でも文化の分野でも、また、社会保障の分野でも、しっかりとした形で都政のかじ取りを行っていきたいと思っています。

【記者】もう1点、昨日から予算の知事査定が始まりましたけれども、今の最初の質問にも関連しますが、どのように予算に反映させていきたいと、現時点でお考えでしょうか。

【知事】今も申し上げましたけれども、リオの後の東京のオリンピック・パラリンピック、これに向けて全力を挙げて、都市の整備を含めてやっていきたいと思っております。
 それから、長期ビジョンに基づいて今、政策を行っておりますので、それで花が開いたものもあれば、今、花を開きつつあるものもある。そしてまた、まだつぼみのものもあるということでありますので、着実に花が咲いて結実するように、これを進めていきたいと。そういう中で、やはり国の予算についてもそうなのですけれど、予算というものは、単年度制でこれまでの伝統に基づいて、様々な項目についてやってまいりましたけれども、どうしても時間がたつと少し古臭くなったりとか、そういう分類の仕方だと、普通の方に「理解できないな」というような点もあると思いますので、できればそういうところの改革もやっていきたいし、それからまた、もともと都庁に就職する職員というのは公務員ですから、与えられた仕事を全力を挙げてやれる人たちがなってるわけなので、人事についても適材適所ということで、リオのオリンピックの後どうするかという観点から、これも改革すべき点があれば改革していきたいと。予算と人事については、そういう思いでやっていって、常に都民のために、どうすれば都民のためになるのかなと、そういうことを基本的な原則において行動していきたいと思っています。

【記者】日本テレビの久野村です。今年もよろしくお願いします。
 今日、築地では最後となる初競りが行われましたけれども、豊洲移転に向けて、知事が今、考えてらっしゃる課題ですとか、ありましたらお願いしたいのと、それに対する解決策がございましたらお願いします。

【知事】何と言っても都民の胃袋を満たす一番大事な市場でありますので、皆さん方とも現場を視察いたしましたけれども、やはり今の築地が非常に古くなって、衛生面や何かでも問題のあるところがあるということで、それを新たに、空調を含めて、それから、生鮮食品の鮮度を保つシステム、こういうことについても非常にすばらしい設備が整うと思っていますので、それを最大限生かしてやりたいと思っています。とりあえずは、その引っ越しに絡んでいろいろな業者の方々から要望が出てきておりますので、我々の可能なところはいろいろとお手伝いをするということであります。
 今のところ4日間という日程で何とか引っ越しを終わらせようとしていますので、それは長くならないように、もう4日でぴっしり終わらせて、すぐ次の展開をしたいと思っています。
 それから、もう一つは、築地というのは、非常にブランドになりました。今度は豊洲がブランドになるようにやっていく。そのためには、ただそこで市場の取引だけではなくて、千客万来施設、6街区と5街区の2つの場所、片一方はまだちゃんと動いていませんけれども、そういうことも長期的にやっていくとともに、やはり東京都の一つの名所として、朝から晩までそこでにぎわいがあるというようにしたいと思っております。それからやはり、いつも船の話ばかりするのですけれども、築地-豊洲間では船が一番速いと思います。そしてやはり外国から来られたお客様が船に乗って豊洲の市場に到着する。そうすると、これはもう朝早くから船が出ていかないといけない。そこで初競りを見て、そして、例えばその競り落としたおいしい魚を刺身にして食べられると。そういうことがあれば一つの大きな観光資源になると思いますから、そのためには、豊洲の市場に関連する周辺の施設とか、夜中に船を走らせようとするためにはライトアップも必要です。そういうことも含めて、夢のある話をやっていきたいと思っておりますので、必ずこれは成功させたいと思っています。今年の11月には移転が決まっています。

【記者】関連して。千客万来施設なのですけれども、1回白紙になって、今、再公募中ということで、にぎわい施設ということですが、改めてどのような施設になればいいなというような、知事の夢を。

【知事】外国の市場を見たときもそうなのですけれども、ものすごく競りなどは活気があって、にぎわいがあるのです。だから一遍見てみたいなというのはあります。それで、外国から来られる方も特にそういう思いをなさると思うので、そのときに、先ほど申し上げた、朝4時から競りを見て朝ご飯を食べたいというときに、やはりしゃれたレストランで食べたいなと思うと思いますから、そういうところもないといけないし、それから、はるばる豊洲に来たので何かおみやげ持って帰りたいなと。生の魚は外国まで持っていけないでしょうから、何かそういうものに関連したグッズを持っていきたいなとか、それから、やはり東京産のフルーツをそこで食べてみたいとか、そういう食に絡むことがいろいろあると思いますし、場合によっては、少しその辺から温泉を引っ張ってきてお風呂に入って帰りたいという方も出てくるかもしれない。だから、いずれにしろ老若男女、家族がいろいろと楽しめるという場所ができればいいと思うので、これは役人とか我々が考えるよりも民間の豊かな発想でやった方がうまくいくのではないかなと思っていますので、そういう期待をかけております。
 要するに人が集まるというのはそこに活気があるわけですから、皆さん方の立場で言えば、そこに行って取材をしたいというような施設でなければ話にならないので、毎日のように日本テレビのどこかの番組で流れているような、そういう施設にしたいと思っています。

【記者】毎日新聞の武本です。築地の豊洲移転の関連なのですけれども、市場関係者の間では、今、築地の名物というか、おなじみの小型の荷台付きターレーを開場直前になると思うのですけれど、環状2号線を使ってパレードをしたいというふうな要望が出ているやに聞いておるのですけれども、開通との絡みもあってなかなか容易ではない部分もあると思うのですけれど、現時点で知事はそういった要望についてどういうふうに捉えてらっしゃるかというのが一つ。
 それともう一つは、少し非常にぬるい質問で申し訳ないのですけれど、年末年始はどうやって実際に過ごされたか改めて伺えればと思います。

【知事】まず、ターレー含めてのパレードなのですけれど、楽しいことはやりたいなというのは基本なのです。それで、先ほど言ったように、皆が一緒に見てみたいと、人が動けばお金も動くし活力を生みますから。ただ、交通管制する立場から見たり、警察の立場とか消防の立場から見たときにちょっとまずいよということもあると思いますから、それからまだ完全に開通してない道路を通していいのかなと、そういう道路管理者の立場もあると思うので、そういうことを克服できれば私は楽しいことはできるだけやった方がいいと思っています。そうしないと2020年に向けていろいろなイベントをやろうというときに、例えばいつも言うのですけれど、公園などでいろいろな規制があり過ぎるわけです。けれども、この前も話したと思いますが、ラグビーのワールドカップでロンドン行ったときは、公園の中で、自分の地元の小さな公園でワールドカップの成功を祝おうといって皆でパーティーができると、こういうことが本当の楽しい使い方ではないかなと思うので、課題をどういうふうに克服できるかということを考えたいと思っています。
 年末年始は皆さんにお話ししたとおり、家の中にいて本を読んだりとか、それからちゃんと魚が死なないように、熱帯魚と金魚の水をしっかり換えまして、大変そういう意味では魚たちに感謝されたのではないかなと思っています。
 今ついでに言うと、ザリガニの子がたくさん産まれたのですけれど、これが順調に育っていまして、正月だからいいと思いますけれど、ザリガニの色を変える、今、青いザリガニを作っていて、今30匹ぐらい子供育てているのですけれども、5分の1ぐらいは青いザリガニに変わっています。
 では、どうすれば青いザリガニを作ることができるかというのは、青魚を食べさせるのです。サバ。産まれた赤ちゃんのときからずっとサバを食べさせられていると5匹に1匹くらいは真っ青になります。青いザリガニ。今年もこれが成功したので、今年は縁起がいいなと思いながら正月を過ごしましたというあまり締まりのない話でしたけれども、そういうことです。

【記者】NHKの江頭です。冒頭に戻ってしまうのですけれど、抱負のところで、予算で今後やっていきたいことというお話の中で、ちょっと私の理解不足もあってもう1度詳しくお伺いしたいのですけれども、予算は単年度制というのがどうしてもやはりあって、それで時間がたつと古くなってくると、そういうところの改革もこうやっていきたいとおっしゃられたのですけれども、何か具体的にもう少しイメージしているものがあればお聞かせください。

【知事】昨年初めて、古いものを捨てることに対するインセンティブを与えました。つまり、ずっとだらだらやってきて、ほとんど意味がないというか、あまり効果がないのにやってきた事業が1億円分の予算がついているのがあったと。これはもう要らないと。自ら提案した部局には倍の2億円の新しい事業をやっていいということで、これが非常に予算の削減に効果がありました。
 今年は、今、査定中なのですけれども、金額全体では前年度ほどいかないかもしれませんが、項目については前年度以上、そういう提案が上がってきていますので、そういうことをやっていきたいと思っています。
 それから、オリンピック・パラリンピックをやっていても何をやっていてもそうなのですけれども、一つの部局に予算を張りつけたら動かない予算があるわけです。例えば観光をどうしますかと、これは産業労働局も関係ありますけれど、文化だと生活文化局も関係あって、オリンピック・パラリンピック準備局にしても観光は非常に大きな要素ですから、こういうどの部局もきちんと使えるような仕組みをやはりやらないといけないのかなというようなことはあります。
 昨日申し上げましたように、障害者スポーツについての200億円の基金を積みました。今言ったような頭があるのは、私が厚生労働大臣だったときは、パラリンピックは私の担当だったのです。だから、障害者に対して厚生労働省が次の施策をやることについては、これは厚生労働大臣がしっかりやれますよと。しかし、スポーツということになると、これは文部科学省の方々の方がはるかによく知っていらっしゃる。そういう意味で、厚生労働省の所管を離れて、パラリンピックも一緒にスポーツとしてやるということで意味があるのですけれども、我々にとってみても、やはり福祉保健をやっているところと、オリンピック・パラリンピックをやっているところ、そのほかの就職とか雇用ということになると、これは産業労働局に関係しますから、こういう部局が皆でファンドを使って、先ほどのアスリートの原石を発掘するような、11日にやる試みのようなものをやるとか、それからそのときのケアをどうするか、さらにアスリートとして、その後社会で就職したいというときにどう助けることができるか、こういうことが必要です。一つは、先ほど申し上げた無駄の排除をやるとともに、部局を越えて都民の税金を有効に使うような、そういう仕組みに変えていきたいなと。
 その一つのやり方が、ファンド制度の活用ということなので、この200億円というのは非常に有効にそういう意味で使いたいというふうに思っております。
 あと更に言うと、経常的経費とか投資的経費という言い方をしますけれども、では、何が投資で何が経常なのかと、そういうことも非常に曖昧なので。英語で言うとincrementalism(漸増主義)というのですけれども、一番簡単な予算編成の方法というのは、前年を踏襲していって、全部同じように1%伸ばす、これはもう頭は何も要らなくて、これほど簡単なものはないのですけれども、霞が関においては基本はそうなのです。
 けれども、少なくとも都庁について言うと、それはやめたい。だからめり張りが効いて、そのときの課題に対して挑戦できるような予算の仕組みを作りたいということで、昨年トライした倍返しみたいなことで、無駄を排除するというのは非常に成果を上げていますので、今年もまた続けていきたいと思っております。
 また定期的にこれからもやっていきたいと思いますので、また1年よろしくお願いいたします。ありがとうございます。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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