ここから本文です。

舛添前知事「知事の部屋」

ごあいさつプロフィール施政方針記者会見活動の紹介知事と語ろう知事の海外出張交際費

記者会見

平成28年1月12日更新

舛添知事定例記者会見
平成28年1月12日(火曜)
14時00分~14時25分

知事冒頭発言

1 「舛添知事と語ろう!in 大田」の開催について

【知事】冒頭2点ございます。
 まず最初ですけれども、都政の重要課題などについて都民の皆様方と共に議論します「舛添知事と語ろう!」の開催についてお知らせをいたします。
 これで3回目となるのですけれども、今回は、3月11日で東日本大震災から5年目となりますので、防災ということをテーマに「今やろう!東京を世界一安全で、安心な街にするために」と、来月の2月10日(水曜日)に大田区で実施したいと思っております。
 都はこれまで強靱な防災都市づくりを着実に推進するとともに、家庭での備蓄の促進や地域での防災訓練の充実、それから防災ブック「東京防災」の配布などにより、都民の防災意識の向上に努めてまいりました。そこで、過去2回、最初は小金井、荒川でやって、今度3回目なのですけれども、災害に強いまちづくりを実現するためには、自助・共助の意識を高めることが何よりも重要でありまして、会場にお越しいただいた都民の皆様との直接の対話を通じて、東京の防災について話し合って、都民の防災意識の向上を図りたいと思っております。
 当日ですけれども、大田区長の松原忠義さんにも来ていただいて、またコーディネーターとしてフリーアナウンサーの久保純子さん、それからコメンテーターとしまして、防災・危機管理のアドバイザーである山村武彦さん、お笑い芸人のくわばたりえさんなどをお迎えして、参加者の声を直接聞きながら防災について考えたいと思っています。
 今回は、新たに会場周辺で、防災に関する展示、体験イベントも同時に開催する予定であります。また、この当日の様子は都の提供のテレビ番組でありますMXテレビ「東京クラッソ!」で後日放送いたしますので、会場以外の皆様にも議論を聞いていただきたいと思います。大田区の方々をはじめとして、多くの都民の皆様のご参加をお待ち申し上げております。
 この件の詳細は生活文化局の方にお尋ねいただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 大島で行われるアジア自転車選手権大会の開催について

【知事】2番目のテーマですけれども、これは自転車競技大会です。1月19日から1月30日まで2016年アジア自転車競技選手権大会が大島町などにおいて開催されますので、お知らせをいたします。
 今大会は、アジア自転車競技連合が主催しまして、8年ぶりに日本で開催されるアジア最高峰の自転車競技大会であります。特に、女子のロードレースおよびトラックレースにつきましては、今年のリオデジャネイロオリンピック大会の参加資格取得対象となっている訳でありまして、これは非常に注目の大会であります。
 まず、ロードレースですけれども、1月19日から24日まで大島町で実施されまして、一方、トラックレースの方は1月26日から30日まで2020年オリンピック競技大会の会場ともなっております伊豆市の伊豆ベロドロームで実施されます。
 それから、障害のある競技者による自転車競技でありますパラサイクリングについては、両会場で実施をされます。私はこの大会の副会長を務めておりまして、都として大会を支援し、盛り上げていきたいと思っています。
 ご承知のように、大島へは竹芝桟橋から高速ジェット船に乗りますと、2時間かからないで到着します。ぜひこの機会に大島へお出かけいただきたいと思います。
 それから、災害がありましたこの大島ですけれども、この大会を通じまして、観光客がたくさん来ていただいて、災害からの復興の起爆剤になればと思っております。1月31日からは大島椿まつりも始まります。自然豊かな大島の観光もあわせてゆっくりとこの自転車競技を楽しんでいただければと思います。
 この件の詳細につきましては、オリンピック・パラリンピック準備局にお尋ねいただきたいと思います。

質疑応答

【記者】幹事社、NHKの椿です。幹事社から2つお尋ねします。昨日からパラリンピックの選手の発掘、育成プログラムが始まりましたけれども、これまでスポーツをやりたくてもできなかった障害者がこういう機会にたくさん集まったということだとも思います。競技力の向上には競技人口を増やすことが必要だと思いますが、発掘プログラム、今後どういう形で続けていくのかも含めて、障害者スポーツの裾野を都としてどう広げていこうと考えているのか、お考えをお聞かせください。

【知事】はい。昨日は予想の倍以上の皆さんに集まっていただいて、楽しみながらいろいろトライをしてもらったし、競技団体の方々にも大変なご尽力をいただきました。感謝したいと思います。
 それで、次はですね、2月になりますけれども、ステップ2と。この前のものがステップ1で、実際こういう競技をやるのですと、それから、私もフェシング見ましたけれど、こういうところに座ってやるのですというのを、体験もしてみる。ステップ2では、練習試合をやってみたり、実際に記録を測ってみたりするということで、競技団体がこの方は能力あるという形で発掘を続けていくというステップ2を2月にやった上で、検証作業を行って、反省点、それから良かった点、それで、あとは競技団体の方々にも大変なご協力をいただかないといけないので、その方々とも協議をしながらですね、その後どういうふうにやっていくか、これをしっかりと検討していきたいと思います。
 もちろん、昨日は「2020年大会、皆さんの中から出てください」ということを申し上げましたけれども、4年に1回あるわけですから、その後も続きます。こういう発掘プログラムをやりながら競技人口を今おっしゃったように広げていきたいと思っておりますと共に、200億円の障害者スポーツ基金を今回積みますので、これを活用することによって、この発掘プログラム以外にも何か事業ができるのかと、こういうことも検討したいというふうに思っております。ステップ2を終わった段階で参加した皆さん方、それから介助者、保護者の皆さん方のご意見も聞いた上でですね、ぜひこういう試みを拡大していきたいと思っています。

【記者】2点目ですけれども、今日の「現代ビジネス」に知事が東京は夜の楽しみが圧倒的に足りないと書いていらっしゃいますが、ずっと議論されてきていますけれど、終電がネックになる中で深夜の交通インフラの整備も含めてですね、東京のナイトライフをどう充実させていきたいとお考えでしょうか。

【知事】これは、いろいろな問題提起をしたつもりなのは、いろいろな政策を動員しないとできないのです。例えば、東京都のサラリーマンが通勤に1日どれぐらい使っているかというと、平均して90分、つまり片道45分以上使っているのです。ところが、パリは私も生活してみたけれども、小さなまちなので、40分以内なのです。ということは、メトロに乗って20分以内で職場と自分のうちを往復できるということなので、はるかにまちの大きさが違うのです。
 集積されたところで通勤も平均片道20分しかかからないようなところだと、それはちょっと深夜にコンサート終わっても帰れる訳です。だから、まち自体が違うので、一概には言えないのだけれど。とにかく晩御飯食べて、ぱっと時計見たら、「おう、9時だ、じゃ、今からどっか遊び行こうか」と言うのは、ほぼないです。
 それからもう1つは、コンサートを先に聴いた。芝居を見た。見たら9時半で、もう10時近くなった。「おなかがすいたからご飯食べ行きたいな」と言ったって、今からフルコース食べられるところはありません。
 1つの例は、日本橋のコレドができて、日本橋界隈で初めて映画館がそこにできました。そうすると、人の流れが変わってきたのは、やはり映画見た後、おなかがすくものですから、ご飯を食べられるところがたくさん、行かれるとわかりますけれど、できました。
 だから、一つ一つやっていかないといけないのですけれども、できれば幾つか試行的に、催し物をなさる方も遅めにやってもらうとか、それからレストランも少し夜遅く開けてみる、2部構成にして、平常の時間と10時からの時間と、こういうことをやっていくのを、行政のレベルでどう助けることができるかと。多摩、例えば八王子より向こうに自分の家があって、終電なくなるというようなこともあるとなかなか動きにくいので、そういう生活環境の整備ということもあるのですけれども、海外からのお客さん、我々が観光客として海外へ行ったときに、パリでも、ニューヨークでも、ロンドンでも、晩ご飯食べて、9時から遊びに行こうというのはいくらでもあります。少しこういうことを増やさないと、2020年にはたくさん観光客来られても、「何だ、夜の楽しみないのだったら、もう行かないよ」ということになると観光も頭打ちになるので、これは国も我々も含めて、ちょっとみんなで知恵を働かせないといけないと思っていますので、1つの問題提起で、答えはいっぱいあると思います。そろそろ観光立国といって、世界一の座をニューヨークやロンドンやパリと争うならば、この点、ちょっと欠けているなと思っていたものですから、皆さんで考えたいということです。

【記者】東京新聞の松村です。少し前になるのですが、政府が女性の幹部を3割にするという目標を立てていたと思うのですけれど、事実上、断念したというか諦めたことになりましたけれども、それを知事はどう思っておられますか。それと、都はあくまで2割を目指すということでいいのでしょうか。

【知事】女性の松村さんらしくなく、弱気のご質問ですけれども、是非そんなことではいけないということをおっしゃっていただければと思うのですけれども、我々は引き続きそういう努力を続けていきたいと思っています。女性の幹部が16%ぐらいいますけれども、とりあえずもっと上げていかないといけないし、そのためにはいろいろな政策を動員しないといけないと思っています。だから、ワーク・ライフ・バランスというのはそういう意味で言っていますし、女性が輝くまちにしようということでシンポジウムを含めて、それから、しっかりとそういう目標に向かって動いてくださっている企業に対しての支援ということもやっているわけなので、是非、そういう方向で動きたいと。
 また、今、作業中ですけれども、女性活躍推進白書というものを私たちは今、一生懸命、全ての自治体の中で初めて先行的にやるので、完成したら皆さん方にご披露して、皆で議論したいと思いますけれども、やはり現状をしっかり見据えて、なぜ女性が幹部に登用されないのか、されないとすれば何が理由なのか、一つひとつ原因を追及して潰していかないといけないと思います。ワーク・ライフ・バランス、それから、女性が輝くということは、私の政策の大きな柱ですから、これを簡単に放棄することはありませんし、国に対してもしっかりやってくださいということは申し上げ続けたいと思っていますので、是非この中でも、女性のジャーナリストの皆さんが何人かおられますので、率先して頑張っていただきたいと思います。

【記者】それと、知事は15年後には議会のひな壇半分を女性にということも言われていますけれど、これは目標ですか、それとも夢ですか。

【知事】いや、夢がなければ人間は生きていけないので、要するに政策目標を掲げているわけです。いろいろな理由があって、要するに3人に1人が女性で、職員全体から見ると。そうすると、だんだんランキングが上に上がっていくにつれてドロップアウトしてしまうというケースがあって、ではなぜなのかということをやはり相当反省しないといけないと思っています。世界中を見ても日本は非常に少ないのです、女性の幹部というのが。だから、これはやはり恥ずかしいことだと私は思っていますので、ただ逆に、能力がないのに女性だからということだけで登用されても、それは困りますので、十全に能力を発揮できるような環境を整えるのが我々の仕事だと思っておりますので、夢であり、目標であり、そのための政策は一つひとつ打っていかないといけない。
 それで、これはやはり女性だけではなくて、特に男性です。男性も働き方を変えないといけないし、両性が協力してやっていくしかないと思っていますので、是非実現したいと思っています。

【記者】日本テレビの久野村です。2点ありまして、1点、土曜日にエンブレムがついに4点まで絞られたのですけれども、今までのプロセスとかをご覧になってきて、4点に絞られたというところでのご感想をまずお伺いします。

【知事】1万5000作品ぐらいあって、少しずつ絞られてきましたけれども、絞る過程において、東京芸術大学の学長さんの宮田さんが委員長をなさっていますけれども、確実に国民の前にこういう段階だというのをお知らせいただいたし、もちろん中身は外に漏らすわけにいかないのですけれども、王さんとか、杉山愛さんとか、委員の方々もコメント求められれば、しっかりものを選びますよというようなコメントもなさっているので、これまでのプロセスを見ると、国民皆が参加して、確か赤ちゃんからお年寄りまでものすごい年齢差の方が応募されているし、チームで応募された方もいると思うので、やはり皆でこれを作り上げているという一体感が出てきたのが最大の成果だと思っています。
 その4点を全部、商標登録してやるということは、1点だけに比べて4倍お金が実はかかるのです。ですから、それは無駄だなという意見もあるかもしれないのですけれども、逆にそれだけコストをかけても、もうどれが選ばれても、4点については商標をとっていますから、ほかの人が侵害できない。そして、これでネットとか何かで皆が、「自分はこれがいいと思う」と。わずか1週間の間でも、そういう意見を募るというのは、やはり皆で決めたのだということなので、若干、手間暇とコストはかかりますけれども、一旦決まったら、これはもう不動のものとなると思います。よく私が申し上げますように、情報公開というのは無限のようにあるし、コストもかかるかもしれないけれども、長い目で見たときに、はるかに時間の短縮と、そして、しっかりとしたものに行き着くことができるという、それを実際におやりになっているということで大変心強く思っていますので、春先になるのか、とにかく早く4点を見てみたいなと思います。
 おそらくその4点に絞る過程においても、既にどこかで類似のものがないかとか、商標登録されているものがないとか、ものすごい精査をしないといけないと思います。そういうことを皆が、「今、これをやっているのだな」と分かる形でやっているということは最大の成果だと思っていますので、4点までこぎ着けてくださったというのは、審査に携わった方々、そして、今のところ一切、情報漏えいはありませんから、大変評価したいと思っています。

【記者】もう1点なのですけれども、知事は、昨日イベントが行われた障害者スポーツセンターへ視察に行ったと思うのですけれど、そのときにもいろいろと競技者の方から施設の充実のようなことを要望されていた点があると思うのですけれども、それ以外にも、またパラリンピックの選手が練習できる施設の充実ですとか、そういった点では、今後、どういうふうに考えていますか。

【知事】前回、行ったときは、アーチェリーが公式の距離よりも短かったので、これを公式の距離と同じにできるように改築するということで、既にもう予算もつけて、その調査が始まっております。いつも申し上げますように、本当は障害のある方々が長い時間をかけてあの北区のセンターに行かなくても、自分の近隣でやれればいい、「1時間以内ぐらいで行けるともっとスポーツができるのにな」という声があると思いますので、これからそういうことを充実させていきたいと思います。しかしながら、特別支援学校、この前、永福学園に行きました。あそこでボッチャをやったのですけれども、そのようなことができる施設がありますから、5つの学校をそのために使っていく。
 それから、これは区市町村の担当の方にもお願いして、障害者が使いやすいように、準備したり、改造してもらったりして、やはりスポーツというのは、身近なところで気楽にやれるということが、先ほど椿さんのご質問にあったように、裾野を広げるという意味では、非常に効果があると思いますので、そういう方向をやりたいと思います。
 そのために、200億円の障害者のスポーツ基金を積みましたから、これを活用する。そういう基金があって、しっかり都が障害者のスポーツのために政策を展開するということがあることは、非常に、障害を持った方々に対して励みになると思っていますので、介助者、それから、保護者の方々からも、非常にありがたいという声が上がってきているので、今後、さらにこういう政策を推進したいと思っています。

【記者】日本経済新聞の舘野です。先ほどおっしゃった「女性白書」というのは、国も、いろいろな白書を作っていますけれども、知事としては、どういうイメージのもので、いつ頃完成というご予定でしょうか。

【知事】これは、もう前から、そういうものを作ろうということを言っていますけれども、やはり現状をしっかり把握する必要があるので、先ほど通勤時間を言いました。パリと東京を比べて、「えっ」と思うと思うのです。だから、通勤時間を見ても、やはり長いより短い方がいいわけだから、東京を世界一にするために、パリの倍かかってしまっているわけです、通勤に。
 だから、そういう状況の中で、女性が子育てしながら働くということはどういうことであるかという、まず、現状をしっかり分析してみるということが必要なので、いろいろなアンケート調査をやってみたり、学者の皆さん方にご協力いただいて、現状の東京がどうかということを、まずしっかり浮き上がらせてみて、それで、先ほど申し上げましたように、外国の大都会、パリとかニューヨークとかと比べてどうなのだと。そうすると、女性の立場から見て、「ああ、これならパリで生活した方が、ワークライフバランス、いいじゃないの」ということになったりしますから。では、何が問題なのかということで、一つひとつ、改善策が出てくる。
 そのときに、行政がやれるものもあるけれども、もちろん個人の努力でやれるものもあるのですけれど、私は、NPOなどにもう少し、こういう点で活躍してもらう余地があるのではないかと。だから、いつも行政がやるとか、いつも個人でやるのではなくて、その真ん中の団体というか、そういう人たちが、今から活躍してもらう余地があるのではないかということで、今、鋭意、現状分析を進めている。その上で、ここを変えないといけないということをやりたいと思っていますので、今年の春ぐらいまでには、少しスピードアップして、何とかまとめたいと思っておりますので、私の夢と希望を言うと、「防災ブック」が大変な好評を博しましたので、あれと同じぐらいに、皆さん方に、「これはしっかり分析してくれたな」と言ってもらえるようなペーパーにまとめたいと思っておりますので、是非ご期待いただきたいと思っています。

【記者】それと関連して、女性の登用という面で、関連する話題なのですけれども、先週の国会の同意人事案で、地方財政審議会の委員に、東京都の宗田さんという案が示されておりまして、この人事についての知事の受けとめというか、期待をお伺いできますでしょうか。

【知事】国も、是非東京都から、こういう優秀な方に出てきてもらいたいということであって、私も、喜んで、行ってくださいということで、女性で、そういう形が出てくるということは、後に続く人にとって、非常に、やはり勇気を与えることになるのです。
 私が大臣だったときに、厚生労働大臣の次官に村木さんにずっと頑張ってもらうために、いろいろな仕事をしてもらったのですけれども、彼女が相当頑張ってくれたおかげで、霞ヶ関の女性の官僚にとって、自分も頑張りたいということがありました。そして、しかも、冤罪という非常に不幸なことがありましたので、しかし、それを乗り越えて、しっかりと、厚生労働行政の役人としてのトップを務められたので、だから、宗田さんも、そういう形で、後に続く都庁の職員の励みになってもらうことを期待していますので、次々と、こういう人材が輩出できるように、今後とも努力をしたいと思います。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


ページの先頭へ戻る