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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成28年1月22日更新

舛添知事定例記者会見
平成28年1月22日(金曜)
14時00分~14時23分

知事冒頭発言

1 軽井沢のバス転落事故に関する今後の対応等について

【知事】冒頭、4点ばかりございます。
 まず第1点目、軽井沢のバス転落事故関連であります。軽井沢のバス転落事故から1週間となる中で、今後の対応等についてお知らせをいたします。今回の事故が起こったことは誠に遺憾でありまして、若い方々、学生さんたちが亡くなられております。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族や怪我をされた方に改めてお見舞いを申し上げたいと思います。
 この間、都は事故発生直後から、事故を起こしたバス会社に関係する4つの旅行業者に対して、安全の確保が適切に行われていたかなどについて検査を実施しております。また、旅行業者に対して、安全性の確保と事故の防止に向けて万全を期するように通知もしております。
 こうした中、国は全国の都道府県に対して、バス旅行を行っている旅行業者に立入検査を実施するようにとの意向を示しております。検査の対象や内容につきましては国で調整中でありますけれども、都としては、検査を行う体制を早速整えることにいたしました。具体的には、産業労働局に立入検査を実施する組織を立ち上げて、本日、担当の管理職の配置も決定をいたしました。速やかに検査実務に必要となる職員も配置し、即応態勢をとることといたします。
 また、今回の事故原因は目下究明中でありますけれども、シートベルトをしっかりと使っていれば、尊い命を救えた可能性もあると言われております。都はこれまでも、交通安全等で広く呼びかけを行ってまいりましたが、本日、東京バス協会や関東運輸局等を構成員とする首都交通対策協議会を通じて、知事名で、観光バスを含めた全ての車でシートベルトの着用を徹底するように通知をいたしました。
 この件の詳細につきましては、産業労働局および青少年・治安対策本部に聞いていただきたいと思います。

2 「東京マラソン2016」の開催について

【知事】2番目のテーマは東京マラソンです。来月2月28日に開催されます10回記念大会の東京マラソン2016についてお知らせをいたします。
 まず初めに、車椅子マラソンの招待選手についてであります。今回の大会は、国際パラリンピック委員会、IPCの公認を取得して、リオ・パラリンピックの代表選考対象となるレースとして開催をいたします。このたび、国内外の車いすマラソン招待選手が決定いたしました。
 まず、海外からは、昨年11月のニューヨークシティマラソンの男子優勝者、エルンスト・バンダイク選手(南アフリカ)、女子優勝者のタチアナ・マクファーデン選手(アメリカ合衆国)など世界トップレベルの5名を招待いたします。これを迎え撃つ国内招待選手は、昨年の東京マラソン男子優勝者で日本記録保持者の洞ノ上浩太選手や昨年の東京マラソン女子優勝者で世界記録保持者であります土田和歌子選手ら5名であります。
 また、2011年のボストンマラソン優勝者で東京マラソンの「車椅子レースディレクター」であります副島正純選手も出場し、国内招待選手とリオ・パラリンピックへの切符を目指して競い合います。車椅子レースの世界最高峰の大会となりますので、是非ご期待していただきたいと思います。
 同時に、フィニッシュエリアについて、ご承知のように今までちょっと寂し過ぎたので、ランナーが万雷の拍手を浴びてフィニッシュできるように、観戦エリアを充実するとともに、「マラソン祭り」のメイン会場として、応援パフォーマンスで大いに大会を盛り上げたいと思っています。
 また、車いすバスケットボールなどの障害者スポーツ体験やパラリンピックのパネル展示などを行う「NO LIMITS CHALLENGE」を展開して、多くの方々に障害者スポーツの魅力を実感してもらいたいと思っております。
 これらの取組によりまして、「東京マラソン2016」を、10回記念にふさわしい大会として盛り上げてまいりたいと思っております。
 詳細は、オリンピック・パラリンピック準備局にお尋ねいただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 福祉施設で働く障害者が作った製品の販売イベントについて

【知事】続きまして、3番目のテーマですが、これは福祉施設で働く障害者が作りました製品の販売イベント「Unique Plus Market(ユニーク・プラス・マーケット)2016」を開催いたしますので、お知らせをいたします。
 都内には、障害者が働く福祉施設が700カ所以上ありまして、手工芸品など様々な自主製品がつくられております。ここにありますように、ストールの藍染め、それから革のバッグ、ちなみにお値段は、ストールの方が2370円、手づくりの革のバッグが6800円でございます。
 それで、このように製品の中には、障害者が1つ1つ、こういう丁寧に仕上げた優れたものがたくさんあるのですけれども、十分に知られていない。また、こうした生産活動によって障害者が得る工賃も、残念ながら低い水準にとどまっておりますので、これらの製品の魅力を広く発信して販路を拡大していくことが必要だと考えております。
 そこで、製品について多くの都民の皆様に知っていただくために、「自主製品魅力発信プロジェクト」を開始しまして、その一環として、2月から3月にかけて、都内3カ所でこの自主製品の販売イベント、「Unique Plus Market(ユニーク・プラス・マーケット)2016」を開催いたします。丸井錦糸町店、ららぽーと立川立飛、東京都庁都民広場で、このイベントでは延べ1万点以上の多彩な製品を販売いたしますので、都民の皆様には是非直接触れて良さを知っていただきたいと思っております。
 また、来年度には都庁をはじめ都内3カ所に常設店舗を設置して、障害者がそれぞれの個性を生かして作製した製品の魅力をさらに発信していく予定であります。
 このイベントを通じて、すぐれた製品が多くの方に知られ、作り手である障害者がますますやりがいを持って働けるような環境づくりを進めてまいりたいと思っています。
 本件は、福祉保健局に詳細をお尋ねいただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 マルチエコスポットの設置事業者の公募について

【知事】次に、4番目の話題ですけれども、これは「マルチエコスポット」の設置です。
 このたび、新虎通りに「マルチエコスポット」を設置いたしますのでお知らせいたします。都がこれまで取り組んでまいりました再生可能エネルギーの導入拡大や夏場の暑さ対策を都民の皆様に身近に感じてもらう施設として、「マルチエコスポット」を設置することにいたしました。
 具体的には、クールスポットは、ドライ型ミストを使ってやる。それから、太陽光パネルを活用した無料の携帯端末充電スタンドなどの機能を持つ多機能施設です。これは東京タワーに、先般、皆様に取材いただいて、同じ機能を持つものを設置いたしましたけれど、このマルチエコスポットはこういう機能を持つと。
 また、たばこの話ですが、禁煙タイプと喫煙タイプを1カ所ずつ設置することで、東京の先進的な環境施策のPRに加えまして、路上においても分煙対策を推進する1つのシンボル、拠点となると考えております。
 設置に当たりましては、東京の新たなシンボルストリート、これは東京シャンゼリゼ計画のようなものがありますので、その新虎通りのイメージに合う、洗練されたデザインと、地域のにぎわいの創出や、外国人旅行者へのおもてなしに資するものと考えております。
 このマルチエコスポットを設置する事業者を今日から募集して、事業者決定後、地元との協議を経て、今年の夏の設置を目指したいと思っております。この件につきましては、環境局の方にお尋ねいただければというふうに思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社、NHKの椿です。幹事社から3点ほどお尋ねします。1点目は、バス事故で新しい体制をとるということでしたが、都内に旅行業者は2000社ぐらいあると思うのですけれども、過去に処分歴のあるところだけをやるのか、あるいは、もう少し対象を広げてやるのか、これから検討していくのかもしれませんが、いずれにしろ、かなりマンパワーが必要な作業になると思うのですが、この担当管理職の方の具体的な肩書と、職員の規模というのはどう考えているのか教えてください。

【知事】来週早々にでも設置しようと思って、具体的な検討を進めております。今申し上げましたように、1996業者いるので、どういう基準で立ち入りをするのか、それも考えながら、これは特に国交省と連携をとりながら、そのチームワークのもとで詳細を詰めて、どういう形でどれだけの職員を配置するかと。いずれにしても、これだけ多くの業者に、たとえ今まで問題があったところだけ入るにしても、相当あると思いますから、それを今から体制を整えたいと思いますので、しっかり決まれば、また皆さんにお知らせしたいと思います。今日は、そういう体制をとるということを決めたということです。

【記者】2点目は、マルチエコスポットですけれども、禁煙だけではなくて、喫煙のタイプも、ある意味わざわざ作る、その意味合いをお聞きしたいのと、それと、今後どんなエリアに、オリンピックまでに何か所に最終的に増やしていくのかという現時点で計画がありましたら教えてください。

【知事】たばこの問題は、これはもうずっと議論してきていますけれども、基本は分煙であろうということで、たばこを吸う人から見ると、これは趣味の領域だというようなことになるわけですから、特に室内だと、この喫煙、禁煙、ぴっしり分けている。レストランへ行ったら完全禁煙というところもあると。けれども、戸外はほとんど野放しで、外国については特に日本よりひどいです。ポイ捨て禁止条例などで東京の区部は対応できていますけれど、そういう意味で両方作って、禁煙する人、どうしても趣味で吸いたい人、外でもそこでやってくださいと、そういう方針をとっていくということです。

【記者】どんなエリアに何か所ぐらいに増やすかというのは、何かありますか。

【知事】今のところは、とりあえず、新虎通りです。虎ノ門ヒルズがあるところ、あの近くでやってみて、業者の応募をしていますので、どれぐらい応募があるか、そして、実際にやってみてどういう効果があるか。大きな構築物ではないですから、夏ぐらいに一つできて、そこから先はその成果を見ながら拡大していこうと思っています。

【記者】わかりました。最後、食品廃棄物が横流しされていた問題に関連してなのですけれども、環境省が、こちらも各都道府県に立入検査をするように通知を出したと聞いていますが、都内に20社ぐらいあると聞いているのですけれども、こちらの方はどういう体制、やり方で進めようと、現時点でありますでしょうか。

【知事】本当に困った問題で、非常に悪質だなと私も思って憤慨しているのですけれども、現時点では、都内の産業廃棄物処理業者が不正な転売を行ったという事実がないというところまでは確認をしております。既に今週の19日(火曜日)に、全ての産業廃棄物処分業者に対して法令の遵守、適切な処置をやるように通知を行ったところであります。都内で我々が許可をしている処分業者が21社ございますが、その全てに対する立入検査を来週までに完了したいと思っております。そこで適切な処理を徹底していきたいと考えてございます。

【記者】朝日新聞の松澤です。先日、リオデジャネイロパラリンピックの組織委員会の方から、チケットの売れ行きというものが出まして、およそ300万枚のうち30万枚しか売れていないというデータが出ました。この数字への受けとめと、東京からすると、ロンドンでの成功をもとにリオでも盛り上がってもらって、東京へというのが多分理想だと思うのですが、都として何か推進するような方法、方策、協力体制とかを考えますか。

【知事】今のブラジル経済は非常に良くないし、大統領が弾劾されるのではないかというような政治的な不安定さもあります。そういうことも背景にあるかもしれませんけれども、まだまだ夏まで数か月ありますので、それまでの間にみんなが盛り上がっていけば、またチケットの売り上げも上がってくると思いますので、関心を持って見ていきたいと思っております。私も、開会式、閉会式、旗をもらいに行かないといけないので、そういう意味で関心を持って見ておりますけれども、特別に東京に大きな影響があるとは今、考えておりません。

【記者】新宿区新聞の喜田です。先ほどの、食品の横流しの問題で、都知事が、横流しがないということを確認されたとおっしゃられたのですが、確認の仕方としてはどのような形で確認をされて、その結果が得られたのかということをお聞きしたいと思います。

【知事】この件は、現時点では不正な転売を行っていないという報告を受けておりますので、細かい点は担当の部局の方に聞いていただければと思います。

【記者】こちらの方で、そういう横流しをしていないかということを問い合わせして、向こうから、していませんという答えが返ったという確認をとった。

【知事】いや、それはだから、私が今、そのことの細かい、どういう手続かは分かりませんので、担当の部局に聞いていただきたいということです。

【記者】毎日新聞の武本です。都政と少し離れますけれども、甘利明大臣が、今、また政治と金のスキャンダルでいろいろと国会でも追及されていますが、出処進退については政治家自身がということになろうかと思うのですけれども、知事も大臣をご経験されていて、それで、大臣室で多額のお金のやりとりがあると報じられて、大臣も否定はされていないと思うのですけれども、それについて、大臣室で多額のお金のやりとりがされていたということについて、知事は、大臣、あるいは今、知事室でというのも少し物騒な例えになりますけれども、そういう職制にある人が、職務室でお金のやりとりをされるといったことについて、率直にどういうご感想をお持ちか、率直なところをお聞かせ願いたいのですが。

【知事】まず、大臣時代のことを振り返ってみますと、基本的に一人で執務室にいるということはほとんどありません。秘書官がいたりとか、それから、ご承知のように厚労行政でしたから、ものすごい案件があって、もう、10分刻みぐらいで各局が報告に朝から晩まで来る。だから、私の感じとしては、とてもそんなことというか、そういう目的のために人を迎えるということはなかったです。
 それで、部内の各局の局務の報告のみならず、やはり、在外公館、東京にいる、例えば医療関係だとアメリカからの要請があったりとか、あのとき、毒入りギョーザの話が、中国でありましたから、中国とどうするかというような形で外国の要人が来られたり、たくさんの人が来られる。それからまた、同僚の国会議員が来られたり、各会派の議員の方々が陳情へ来られたりということで、今振り返って、プライベートな付き合いにそこを使うということは、あまりなかったような気がします。
 それから、知事室についても、今も同じような状況なので、私の感覚ではあり得ないなと思っていますけれど、いずれにしても、この問題は甘利さんがしっかりと調査をした上で、1週間以内ぐらいですか、国民に対して説明責任を果たすということをおっしゃっているので、そのご説明を待ちたいと思っております。

 よろしければ、少し早目ですけれども終わりたいと思います。
 これからまたいろいろな、予算含めての議会での審議があったりとか、だんだんだんだん忙しくなります。
 今、IOCの方々もお見えになっているので、いよいよ、いつも申し上げていますように、夏のリオが終われば東京になります。IOCの皆さん方を含めて、東京がしっかりと、2020年の大会に向けて、オリンピック・パラリンピック準備をしてくれよという声がだんだん日増しに高まっておりますし、我々はそういう方向で、良い方向に向かっているので、今日は非常に快晴でありまして、東京はこんなに太陽が降り注ぐすばらしい街なので、そういう晴々とした気持ちで準備を進めたいということを申し上げておきました、都庁一丸となって。そしてまた、今日、森組織委員会会長ともすれ違いざまですけれど、お会いすることがありましたので、是非一緒にしっかりやりましょうという話をしておりますし、オリンピック担当の遠藤大臣とも、これはもう心を一つにして、成功させようということで、決意をともに新たにしたところでありますので、そういう思いで良い方向に向かうように、2020年大会の準備をやりたいと思っております。
 ただ、どうしても私たち行政の立場からだけ見ていると、見えない面がいろいろあると思いますので、是非、今日お集まりの記者の皆さん方にもお願いしたいのは、もう本当に忌憚のない意見、こういうふうに見えているのですけれどという、この会見を週2回にしたというのはそういう意味があるので、是非遠慮なく気づいた点をおっしゃっていただいて、先ほどの話ではないけれど、即答できないような話もあるかもしれませんけれども、是非これはメディアの皆さんとも協力しながら、問題点があれば一つ一つ克服していきます。
 その積み重ねの上に良い大会ができると思うので、実は私は、メディアの皆さんの役割は非常に大きいと思っておりますので、誤報をやってもらっては困りますけれども、誤報にならないようにできるだけの情報はお出しする。都民を代表してきちんと行政を見ているのだと、それは、言うことが権利であって、厳しい目で見なければ何のためにジャーナリズムがあるか分かりませんので、是非そういう思いで、緊張感を持って、皆さん方とともに良い方向に向かいたいと思いますので、どうぞ遠慮なく、いろいろな意味で、気がついた点をおっしゃっていただければと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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