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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成28年1月26日更新

舛添知事定例記者会見
平成28年1月26日(火曜)
14時00分~14時30分

知事冒頭発言

1 旅行業者への立入検査の実施について

【知事】私の方から冒頭4点ございます。
 まず最初は、軽井沢のバス転落事故関連です。この軽井沢のバス転落事故を受けまして、東京都知事登録の旅行業者に対する集中的な立入検査を開始いたしましたので、お知らせいたします。
 昨日、国から、旅行業者のうち、貸切バスを用いたツアーを企画し募集を行っている者について、事前通告を行うことなく立入検査を行うための具体的な内容と3月中旬までの期限が示されました。そこで、貸切バスによるツアーの企画・募集を行っていると確認できた旅行業者から順次、立入検査に入ることといたしました。昨夜、都は旅行業者1社に対し、速やかに最初の立入検査を行いました。こうした検査を実施するため、2月1日付で組織を増強し、18名体制といたします。この件の詳細は産業労働局に聞いていただきたいと思います。

2 オリンピック・パラリンピック教育プログラムの先行実施について

【知事】2点目でございますが、これはオリンピック・パラリンピック関連です。東京都におけるオリンピック・パラリンピック教育プログラムの先行実施についてお知らせをいたします。
 東京都におけるオリンピック・パラリンピック教育につきましては、先日、教育委員会が実施方針を示したところであります。また、昨日、大会組織委員会がアクション&レガシープランの中間報告におきまして、東京2020大会における教育プログラムとその愛称を「ようい、ドン!」として発表いたしました。教育プログラムおよび愛称は、全国的にはリオ大会後に展開される予定でありますけれども、東京都におきましては、この4月から都内の全ての公立学校で全国に先駆けて教育プログラムを展開していきます。
 愛称は、東京都と大会組織委員会のそれぞれから様々な候補案を持ち寄りまして、十分に検討した上で、私と森会長が協議をし、大会組織委員会の理事会で決定をしていただいたものでございます。私としましては、教育プログラムの中で、特に東京都の子供たちのボランティアマインドの醸成と障害者理解教育に力を入れていきたいと考えております。
 今後は教育プログラムを確実に進めるとともに、愛称も、子供たちをはじめ広く国民や都民に浸透していくことを願っております。詳細につきましては教育庁にお尋ねいただきたいと思います。

3 水素エネルギー普及啓発イベント「ようこそ水素社会へ」について

【知事】次は、水素社会関連の話です。第3点目ですけれども、このたび、水素エネルギーの普及啓発イベント「ようこそ水素社会へ」を行います。
 東京都では、利用の段階で水しか排出しないクリーンなエネルギーであります水素を生活の様々な場面で利用する社会の実現を目指しております。そのためには実際にエネルギーを利用する都民の皆様に水素エネルギーを良く知っていただくとともに、身近に感じていただくことが重要であります。
 そこで、今月の30日、31日の土日の2日間に、科学技術をわかりやすく伝えるノウハウを持つ日本科学未来館と共同で体験型のイベントを開催することにいたします。江東区の青海にあり、ここでやりますけれども、このイベントは、水素社会の実現に向けた都の取組に関する展示を行いますとともに、未来館のスタッフが実験等を通して水素の特徴などをわかりやすく解説いたします。
 例えば、自転車をこいで発電した電気で水を電気分解して水素を作る、水素と酸素を反応させて照明を点灯させる実験をやるというようなことを、今考えております。子供たちはもちろん大人も楽しみながら学べる内容となっていますので、しかも、このイベントの参加は無料でございますので、ぜひ多くの方にご来場いただきたいと思います。詳細につきましては、環境局の方にお伺いいただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 都営浅草線車内での無料Wi-Fiサービス導入について

【知事】4番目ですけれども、Wi-Fiサービスについてです。来月5日から都営浅草線を皮切りに、都営地下鉄車内において、訪日外国人向け無料Wi-Fiサービスを開始いたしますのでお知らせをいたします。
 都営交通では、「都営バス車内」および「都営地下鉄駅構内」で無料のWi-Fiサービスを提供しております。近年、外国人旅行客は急速に増加しておりまして、こうした方々が東京で快適に過ごせるようこのサービスを拡大して、都営地下鉄車内でもこれが利用できるようにしたいと思います。
 具体的には、NTTグループとKDDIグループの2社のサービスを導入いたします。2社とも全国の主な空港や駅、観光施設、飲食店等で利用可能であり、「都営地下鉄駅構内」にも導入しているため、非常に使い勝手が良くなると思います。
 なお、このNTTグループのサービスは「FREE Wi-Fi & TOKYO」と連携しておりまして、一度の利用登録で「都営バス車内」や「都立施設」などでシームレスに利用することが可能であります。まずは空港アクセス線でもあります都営浅草線の1編成から導入して、順次、全編成に拡大してまいります。また、その後は、大江戸線などほかの路線にも広げていきまして、2020年東京大会までに全ての都営地下鉄でサービスを展開いたします。
 なお、利用できるところにはステッカーを張りまして、使えますよということをお知らせしたいと思います。この件の詳細につきましては、交通局の方に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社、NHKの椿です。幹事社から3点お尋ねします。バス事故を受けた旅行業者の立入りですけれども、3月中旬までという期限が示されたと今ご説明がありましたが、国からはどれぐらいの業者数を対象に、具体的にどのような点を中心に調べるようにという話が来ているのかということと、あと、抜き打ちであっても違反があればその都度か、もしくはその途中段階でも教えていただきたいと思うのですけれども、そのあたりの方針を含めて知事のお考えをお願いします。

【知事】基本的には、先般申し上げていますように約2000の業者がいるわけでありますけれども、まずはこの前の事故を受けました関係上、貸切バスによるツアーの企画、募集を行っているということが確認できたところから順次入っていくようにということでありまして、そこで、実際に旅行業者がバス会社と契約するときにきちんとした業者を選定しているかどうかと、それから、契約書をちゃんと保存しているかとか、法令違反を行っていないかというようなことをやっていくわけで、順次やっていきます。先ほど申し上げたように18名体制でやっていきますが、とりあえず昨晩、1社やった。様子を見ながらということで、とりあえずしばらくはこれをやっていくと。
 3月中旬までに事前通告なく行うようにということで、スケジュール管理をしながらやっていきたいと思いますし、例えば実際にどこに入ったかというのは、抜き打ちでやるわけですからそれは公表しませんが、極めて重大な違反があって、これはもう登録を取り消すというような処分を下すときにはもちろんこれはきちんと公表しますし、検査結果がどうであるかというのは、国が各自治体に対しても同様な指示をやっていますので、国土交通省全体と調整をしながら、どこまで出して、どういう形で発表するかということを順次決めていきたいと思っていますので、とりえずはスタートしましたという今回のお知らせであります。

【記者】2点目、地下鉄車内のWi-Fiですけれども、2020年までにとおっしゃっていましたが、今後都営で、どのような順番で、何線、何線と広げていくのかという計画があるのかどうかと、メトロの方にも車内のWi-Fiというものを都として働きかけるのかどうかも含めて現時点で何かあれば教えてください。

【知事】詳細は担当の方に聞いていただきたいと思いますけれども、先ほど申し上げたとおり、浅草線というのは空港と直結していますから、やはり外国のお客様が一番乗る頻度が高いだろう、という判断なのですが、いずれは全体にやっていく。詳細はこれから詰めていきたいと思っています。それから、いろいろなところで使えないといけないので、働きかけるというより、これは東京全体で良くしないといけないので、都営だけでやってもほかで使えないということがあってもいけませんので、様々なところでやっていきたいと思っております。今のところ、先ほど申し上げましたように、まず浅草線をやって、一応今のところは、それから大江戸線、三田線、新宿線と、そういう順番でできればと。これはいろいろ、車両工事とかいろいろなことがあるので変わるかもしれませんが、今のところはそのように思っています。あと、ほかのいろいろな人々が集まるところで、やはりどこででもWi-Fiをフリーに使えるということが観光立国を目指す国であるべきだし、東京は特にそういう方向を目指したいと思っています。

【記者】3点目ですけれども、都立高校の男子生徒の自殺を巡って、昨日、東京都では初めていじめの有無を調べる調査部会が立ち上がりましたが、母親の申し立てもあっての判断だと思うのですけれども、これについての知事の受けとめと、今後、どのような姿勢で調査していくべきか、お考えをお聞かせください。

【知事】都立高校の生徒が自ら命を絶ったというのは非常に悲しいことだし、ご遺族も大変心痛めていると思いますので、衷心からお悔やみ申し上げたいわけですけれど、とにかく事実関係を明らかにすることが必要であるということで、教育委員会の附属機関におきまして、法律、条例に基づいて適切に調査を実施してもらいたいと思っております。その結果に基づいて、我々は今後、どういうふうにするかということを決めていきたいと思っています。

【記者】産経新聞の伊藤です。教育プログラムの関係なのですけれども、都教委の有識者会議の方で話し合った結果、都のものについては「世界ともだちプロジェクト」という名前でいこうというような提言がなされていたかと思うのですが、それはやめて「ようい、ドン!」になるということになるのでしょうか、これは。

【知事】これは、いろいろな、その案を含めて、たくさん案がございました。それから、組織委員会は組織委員会でたくさん案がございました。内部で検討し、森会長と私も検討して、「ようい、ドン!」という、今からみんな構えてやるのだ、ということで、そういうことでどうだろうかと。あとは組織委員会の理事会、それから関連の委員会にかけて、それでいきましょうという形で決めたということであります。

【記者】都のプロジェクトも「ようい、ドン!」でいく。プログラムも。

【知事】要するに、全体の教育プログラム、いつもそうなのですけれど、組織委員会があって、東京都があって、国があってということで、そうすると、何かもうばらばらにやっているというよりも、やはりオリンピック・パラリンピックですから、当然、組織委員会にも関わってくる、我々は教育のプログラムなので、みんな一体となってやろうということで、そういう意味で一つにまとめようということで「ようい、ドン!」。別々の名前にするというのも、現場の子供たちがどっちのプログラムだってことなので、そういうことに一元化したと思っていただければと思います。

【記者】それと、何か食事をしながら決められたというような話を森さんがされていたのですけれども。

【知事】食事をしながらというより、会議をしているときにご飯も食べたということなので、要するに、我々だけで決めたわけではなくて、都から上がってくる、組織委員会から上がってくる、我々も入ってくる。それで、最終的には組織委員会の理事会の決定を待ちますから、そういう中で、これがいいだろうか、あれがいいだろうかというようなときに、会議をしていて、ちょうどお昼の時間になったから、ご飯を食べましょうということで、ご飯を食べることが目的ではありません。そういう意味でありますので、是非誤解のないようにと思います。

【記者】あと1点なのですけれども、全国展開するという話なので、プログラムを作る主体というのはどこになるのですか。都のものを全国に出すのか、それともまた。

【知事】要するに、これもみんなの知恵でやると思っていただいて、基本的には、先ほど申し上げましたように、リオが終わる、いよいよ東京になる。そうすると、子供たちが、例えば200ある国や地域について勉強したいというときにどうだとか、それから、例えばパラリンピックのことを考えれば、障害を持った方々とか障害者の福祉とかということについて基本的に知っておく必要があるので、そういうことを教えていきたいわけです。それで、我々はもう4月から先行してやりたいと思っているので、その中身は基本的には教育庁が、教育の現場ですから。
 しかし、例えば、先ほどのパラリンピックでいうと、前から言っているように、ロンドンのときに頑張られたクリスさん(ロンドン大会でパラリンピック統括ディレクターを務めたクリス・ホームズ卿)が恐らく近々日本に来られる。そうすると、彼に、子供たちに実際、自分が中学生ぐらいのときに目が不自由になって、それで、頑張って水泳をやって、9つもメダルを取ったのだという話をしてもらう。それも教育のプログラムの中に入ると思います。
 これは普通の勉強のカリキュラムで、何年生はここまでやらないとだめだ、社会科はどうだ、理科はどうだと、そういうことではなくて、全体的なオリンピック・パラリンピックに関することを子供たちにしっかり教えようということで、そこは当然、組織委員会の方もいろいろな情報提供がある、それから文部科学省の方もある。それから、実際のアスリートの方々、オリンピックの方もパラリンピックの方も来ていただいて、お話ししていただく、そういうことを柔軟にやっていけばいいと思うので、私は、あまりリジッドに(厳格に)、このカリキュラムでやれ、これでやれというよりも、オープンにして、いろいろないいアイデアが入ってくる。それで、途中でもっといいものがあるというのは変えればいい。先ほど申し上げたように、実際にパラリンピックのアスリートでここまで頑張った人がおられるというのは、実際に来ていただいて、是非都内の小学校などに行っていただいて、実際に自分の体験などを話してもらいたいと思っています。まさにこの教育プログラムこそ、東京都と組織委員会と国とがしっかりアイデアを出し合って、そして、これはその3者が決めるのではなくて、民間の方の良いアイデアがあると、それから皆さん方のメディアの方もずっと連載をなさっていたり、追っている方々がおられます。そういう方のアイデアもいただいてと思っていますので、そういう意味で非常に柔軟で、フレキシビリティがあって、開かれた形でのプログラムにしたいと思っています。私も必要に応じて、教育委員会にこうした方がいいのではないかということも申し上げるし、組織委員会に対しても、こっちのアイデアの方はどうですかと、こういうふうに申し上げたいと思っています。これからの子供たちの教育なので、是非皆さん方も、お気づきになったらどんどん提案していただいて、取り入れていきたいと私は考えております。

【記者】日本経済新聞の亀です。幹事さんの質問と被るのですが、車内Wi-Fiで、メトロへの働きかけということなのですが、やはり訪日客の立場に立ってみると、同じ東京のサブウェイというわけで、働きかけといいますか、やはり4割超の株主でもあるわけで、もうすこし強いメッセージがあればと思うのですが。お考えをお聞かせください。

【知事】詳細が、今、どのような現状になっているか調べさせていただいて、また次回にでも報告できればさせてください。ただ、今おっしゃったように、ユーザーの立場に立つのが一番なので、都営は大丈夫だけれどもメトロはだめだとか、逆であってもいけないので、これはやはり国家的大事業としてやらないといけないし、我々は世界一の都市・東京を目指すので、そういう意味で協力しながらやっていきたいと思いますが、まずは現状をしっかり把握して、どういう形でいけるか、これをまた詰めましたら次回にでも報告させていただきたいと思います。

【記者】毎日新聞の武本です。毎度たばこの話で申し訳ないですけれども、受動喫煙対策の関係でのお尋ねです。昨日、国の方で、受動喫煙対策の一環として新法制定に向けた検討チームが立ち上がったと思います。国の方でそういう動きが出てきたということではあるのですが、知事がいつもおっしゃるように、国の方だと省庁の壁もあって、いろいろ利害調整等々、時間がかかる可能性もあるかと思われます。
 一方、東京都の検討委員会でも、2018年までに条例制定について検討するようにということで提言を受けていたかと思うのですけれども、あえて言いますと、国の法律制定の動きをまず見てということと知事は考えてらっしゃるのか、それともいつもおっしゃるように、国に先駆けて良いことはやるのだとおっしゃっていますけれども、先んじて何か新しい制度、条例を作ろうと考えてらっしゃるのかというのが1つお尋ねと、その絡みで、これも国の方の検討の在り方でも、どうも飲食店やホテルなどでは分煙をしましょうという方向で議論がされるようですけれども、知事も分煙を徹底するということで常日頃おっしゃっています。
 ただ一方では、検討会、都の検討会の議論でも、分煙だと従業員の人の受動喫煙が防げないという形で問題提起がされていたかと思うのですけれども、知事はやはりそこは働く人の受動喫煙というのは一定程度、それは受忍してもらわなくてはいけないというお考えでらっしゃるのか、その点も含めてちょっとお尋ねしたいのですが。

【知事】私自身はたばこを吸いませんから、どこでも煙がないようにしてほしいなと個人的には思いますけれども、逆に言うと、皆さん方の中にも、たばこがないと俺はどうも記事書けないのだという方が相当おられると思います。それから、趣味で、スモーキングは自分の心の安らぎになるという方がいるので、そこまでだめだというところまでできない。
 そうすると、一番良い形は何なのか。分煙というのは一番良いのですけれども、しかし先ほどおっしゃったように、飲食店でたばこの煙の中で働く人はどうするのだという問題もございます。だから、そういう問題で、100%完璧に禁煙という、それが公共の場というのを、どういうふうにするのだろうかと。たばこを吸う方が絶対自分の家でしかご飯を食べないのならばこういう問題は起こらないのですけれども、それがあるものですから、都でも非常に苦労して、どうするのだろうと、2案が出てきている。だから、私は国でこういう動きがあるので、どちらが先ということよりも、いつも申し上げているように、この問題はやはり国全体で法律をやるべきだと思っております。
 一昔前に比べれば、喫煙率はものすごく下がっています。それは健康に対する害とかいうことを相当宣伝したりとか、啓発活動を行ってきたりしているし、それからたばこの値段もものすごく高いと思います、私に言わせれば。そういうことでだんだんだんだん喫煙人口が減っているので、2020年までに大きなコンセンサスができる、そのためにも都もいろいろな検討会やったりする。今回、国の方で受動喫煙の防止の対策強化チームを作って実際に始めるというのは非常に良いと思います。最終的には国民みんながやめましょうという形になれば一番良いのですけれど、なかなかそこまでにはいかないし、それぞれの吸う方の立場もやはり考えないといけないので。
 だから、今言った従業員に対する対策どうするか、まだまだ残された問題がたくさんあると思いますけれども、私の感じとしては少しずつ前に進んでいて、コンセンサスが少しずつできつつあって、2020年というのを前にしてかなりのところまで進めるのではないかと。我々もそのために努力したいというのが今のところのお答えです。

【記者】TOKYO MXの奥野です。訪日外国人関係なのですが、今日、外国人支援のための防災訓練というのが行われたと思うのですが、今回が10回目ということで、万が一の対応というのは日頃から力を入れていると思うのですけれど、まず、この外国人に向けて、災害時に備えて日頃どういう行動をとっていってほしいというのがあればと、あと、東京を訪れる観光客も増加している中で、やはり日頃から備えを求めることが難しいのがそういう訪日外国人なのかとも思うのですが、そういう訪日外国人に対して、どのように災害時に対応していくかという今後の都の対策があれば教えてください。

【知事】まず、今、日本に住んでおられる方は、例の防災ブック、これは英語版もあるし、韓国、中国語でも活用しようと思えばできますので、こういうのを活用してくださいと。それから、在外公館、在日の外国企業の皆さん方にはいろいろな防災訓練にも参加していただいています。
 今おっしゃった中で一番難しいのは、観光客として来ているときに遭遇した場合はどうするか。これはこの前、マイクで私が日本語をしゃべったら英語で出てくるという、そういう新しい防災機器がありますので、そういうものを活用して、緊急時にはそのマイクを使えば英語になったり中国語になったりして誘導できると。それと、いろいろなところで避難する場所を設けたりしてありますし、多言語対応をやっていくということであるし、我々を含めて、多言語対応をしながら落ち着いてやられるようにということを訓練しておりますので、そういう対応をしたい。
 それから、何といっても、例えば直下型地震があっても、滞在している建物が揺れるけれども壊れないというのが必要なので、耐震性を高めるということ。それから、木造密集地域などを早く解消していくと、そういう全体の流れの中で対応したいと思っています。それから、警察も消防もみんな、それから病院も、英語のできるスタッフ、外国語のできるスタッフを増やしつつありますので、そういう対応ができればと思っております。

【記者】日本テレビの久野村です。少し先の話で恐縮なのですけれども、昨日の組織委員会の方で、知事も参加されるリオデジャネイロオリンピックの閉会式のハンドオーバーセレモニーについて、椎名林檎さんとかがプロデュースをするということが発表になったのですけれども、椎名さんは都の文化系の委員会にも出てくださっていますが、どういったものになればいいなという、知事のご期待と、あと、日本でいうと月曜日の朝というなかなか渋い時間帯にもなるのですが、国内の方で、都として何かイベントを考えていらっしゃるかという2点、お願いいたします。

【知事】ハンドオーバーセレモニーは、旗をもらいます。そして東京のプレゼンテーションを8分間ぐらい流さないといけない。正直、期待感とかが、「あ、次、東京だ」と、東京はこういうすばらしい街だな。スポーツに関連してこういうことやっているなと。それから、伝統や文化とかそういうものを短い時間の中でどういう形でプレゼンテーションをやるかというのは、非常に難しいと思います。したがって、行政にいる役人的立場だけだとクリエイティブな発想は生まれないので、椎名さんを含めて、様々な分野の方々にそこにお入りいただいて知恵を出すということで、それで幾つか作ってみて、皆さんがこれは良いなというのでいいと思っていますので、むしろ、民間の若々しい方々の意見の方がいいなと思っています。
 それと、例えば、月曜日の朝だということですが、まだ夏休み中の方もおられればこれは問題ないけれど、出勤されていく人はどうするかということなのですけれども、2020年の予行練習を含めて、例えば久野村さんが渋谷のスクランブル交差点を出勤途中で歩いていたと。テレビも見られないしどうしようかなと思ったら、そのスクランブル交差点のどこかの壁に私が旗もらっているところが映って、「お、ちゃんと知事もらったじゃないか」といって、久野村さんは実際に取材でリオで見ているかもしれないのですけれども、そうでなければ、例えばそういうことができるとか、パブリックビューイングまでいかないでも。それから例えばトレインチャンネルみたいなところで、通勤電車の中で見られるとか、できたら。そういう渋谷のスクランブル交差点みたいなところに映せないかなというようなことも考えています。
 それから、プレゼンテーションの内容については、先ほどの繰り返しになりますけれども、やはりスポーツだという要素が入らないといけないので、ロンドンが宣伝するときはベッカム選手を使ったわけです。そうすると、今日、テニスがどうなったかあれなのだけれども、勝った?

【記者】夕方。

【知事】あ、夕方か。気になってしょうがないのですけれど、錦織選手はものすごく世界的に有名です。ああいう人に出てもらうかとか。それから、やはり日本の伝統ということも生かしたいので、今、NHKのドラマだと「真田丸」をやっているから、侍のイメージなのかなとか、いろいろあると思うので。でも8月ですから、もう半年ぐらいしかないのです。これは先ほどの椎名さんを含めたいろいろな有識者の方々も考えていただいて、そういうアイデアが今からどんどん出てくると思いますので、是非良いものを作っていただきたいということで、大体私とか森さんがあまり、こうしろとかああしろとか言わない方が良いものができると思いますので、今度森さんに会ったら、あまり口出しするなと、というのは冗談ですけれども、私も静かにしておきますということを冗談にでも、それこそ伊藤さん、ご飯でも食べながら申し上げられればと思っています。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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