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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成28年2月2日更新

舛添知事定例記者会見
平成28年2月2日(火曜)
14時00分~14時26分

知事冒頭発言

1 東京ブランドの推進に向けた取組について

【知事】冒頭3点ございます。
 まず、東京ブランドの推進に向けた取組についてでありますけれども、これに関連いたしまして、2点のお話をいたします。
 第1点目ですけども、東京ブランドを世界へ発信する「東京ブランドアンバサダー」として、三國清三さんに続きまして、新たに俳優の別所哲也さんとアーティストのきゃりーぱみゅぱみゅさんのお二人にご就任をいただきます。
 別所さんは、毎年東京で開催されておりますアジア最大級の国際短編映画祭であります「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」の代表として、東京からの新しい映像文化の発信に取り組んでおられます。
 また、きゃりーぱみゅぱみゅさんは、日本のKAWAII文化をアーティスト活動を通じて世界に発信しております。彼女には、皆さんもご存じのとおり、昨年10月のHALLOWEEN&TOKYOキャンペーンのスペシャルサポーターとして、東京のクリーンなイメージの発信に貢献していただきました。
 今後、このお二人のアンバサダーには、様々なイベント等を通じまして、文化面から東京の観光地としての魅力を世界に発信し、東京に多くの旅行者が訪れるよう活躍していただきたいと思っております。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
 この「&TOKYO」マークの2点目の話ですが、報道関係者向けの活用事例発表会を2月10日(水曜日)、都庁第一庁舎5階の大会議場で開催いたします。
 この発表会に私も出席しますけども、一般の方々から寄せられました1249件のアイデアの中から、私やアンバサダーの皆さんが選んだアイデアを、「東京ブランド賞」、「アンバサダー賞」などとして発表したいと思っております。
 さらに、都庁内に加えまして、民間企業からも自社製品への活用など、100件を超えます活用の申請が出てきておりまして、その中からユニークな事例をいくつか紹介をしたいと思っております。
 先般、私も行きましたけれど、東京国際フォーラムの中央ブリッジや荒川線への掲出、手ぬぐいを作っておられる方もおられるということでありまして、100件を超える申請が来ていますので、ユニークな事例を紹介しますけれども、この発表会後に引き続きアイデアや事例を会場に展示して、一般の方にも公開するとともに、事例は東京ブランド公式サイトにも掲載いたしますので、是非ご覧いただきたいと思います。これらを参考にしまして、ビジネス展開や海外の方々へのPRなど、様々な場面で、「&TOKYO」を活用していただきたいと思っています。
 この件は、詳細は産業労働局の方にお伺いいただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 「WATER&TOKYO 東京水道イノベーションプロジェクト」について

【知事】次は、水道です。東京水道の様々な強みを生かした「WATER&TOKYO 東京水道イノベーションプロジェクト」についてお知らせいたします。
 世界に誇る我々の世界一の水だと思っていますが、2018年には水の世界会議でありますIWA世界会議、それから、2020年には東京オリンピック・パラリンピック大会があります。それを見据えた上で、東京水道システムをさらに発展させて、国内外の多くの方々に水道のすばらしさを体験していただくことは大事だと考えております。
 そこで、この世界一の東京水道システムをさらに進化させ、国内外へ発信する新たなプロジェクトを、「WATER&TOKYO 東京水道イノベーションプロジェクト」として、今日からスタートをいたします。その中から3点のことを申し上げたいと思います。
 どういうことをやるかということで1点目ですけども、中央区晴海五丁目地区、選手村なのですが、ここを対象とした「スマートメーター化」のモデル事業を行いたいと思っております。
 これはどういうことかというと、リアルタイムで水道、電気、ガスの使用状況を把握できる「共同検針システム」を平成32年度に構築いたしますので、この仕組みによりまして、平成33年度以降、見守りとか見える化サービスを提供していきたいと思っています。皆さん方のお宅でも、水道は地面にあって、あとガスとか電気はメーターがありますね。動いているか見て、それで検針するのですけど、これは共同検針システムになります。
 見守るというのはどういうことかというと、水道は生活で必ず使いますので、おじいちゃん、おばあちゃんがいて、いつも朝起きてお手洗いに行って、水が使われるのに、今日は全くメーターが動いてない。もしかしたら倒れているのではないか。こういうことが分かるわけなので、今、言ったようなことに活用するために、タブレットやスマートフォンで、水道などの使用量が分かるように見える化をするということをしたいと思っています。モデル事業の実施に向けまして、東京都水道局、東京電力株式会社、東京ガス株式会社の3者による協議会を本日設置しました。つまり、電気とガスと水道でこれをやる。水道もそうだけれども、電気もそうです。夜中になったら電気をつけるはずがついてないとか、それから、料理をする時間にガスを全然使っていないとか。要するに高齢者が単身でおられるケースが非常に多いので、そういう知恵をこれに働かせたいと思っています。今後いろいろな活用ができると思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
 それから、政策の2番目ですけど、これは、「タップウォーターステーション」というものを作りたいと。タップウォーターというのは英語で蛇口から出る水ということなのですが、東京水を説明するときに、「これはミネラルウォーターじゃない、これはタップウォーターです」という説明をしているわけです。
 そこで、世界中から訪ねてこられる多くの方々に、東京水の飲用体験をしていただくための水飲み場を作るということで、それが東京水道のすばらしさ、先進性、歴史、文化を発信する場となる。
 どこにあるかなのですが、水の世界大会でありますIWA世界会議を2018年にやりますけど、これにあわせまして東京ビッグサイトに作るのと、ラグビーワールドカップが武蔵野の森総合スポーツ施設で2019年に行われますので、ここに作る。水飲み場なので、実際外国の観光客の方が、その水を飲んで、蛇口から出る水がこんなにおいしいのかということが分かる。
 今年の5月からデザインコンセプトなどの都民公募を実施して、東京の水道への関心を高めてもらおうと考えておりまして、今日からその準備に入りたいと思います。
 文京区に水道歴史館がありまして、私も行きましたけど、あそこは玉川上水を含めて、いろいろな勉強になることがあって、特に子供たちは水の勉強をするときにあそこは一番良いのですけども、そこに明治時代にイギリスをまねて作った水飲み場みたいなものもあるので、それも参考にして作れればと思っています。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
 水に関する3点目ですけども、これは今少し申し上げましたけども、水道の歴史や文化に触れるバスツアーをやってみようと。今、いろいろなツアーが、ただの観光地だけではなくて、近代の工業遺産を回る旅とかいろいろありますけど、我々は、水の旅をやろうと。例えば、有名な、江戸時代に作りました玉川上水。あの時代にまさに庶民の自宅にまで水を供給したという、これはもうすばらしい知恵で、先ほどの水道歴史館に行かれると跡が残っていますが、江戸東京博物館にもこの展示がありますので、是非ご覧いただければと思います。
 それから、様々な絵画が、府中市美術館などに、水とか川辺とか、こういうのも人々の暮らしに欠かせないものなのですけど、そういうものを描いた絵があり、展示されているのですが、そこと、玉川上水とか、羽村の取水場とかをめぐるバスツアーを8月に実施をしたい。このほかにも、このツアーでは都の水道施設などについても訪問しようと思っていますが、訪ねたい施設などについて、今日からホームページなどでアンケートを行いたいと思いますので、是非都民の皆さんにご意見いただければと思います。
 そういう形で、本当に勉強になるし、東京はすばらしいと、歴史にも重みがあると、こういうことを分かっていただければと思いますので、水道局の方に詳細は聞いていただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 東京都・千代田区合同「帰宅困難者対策訓練」の詳細について

【知事】それから3番目ですが、先日お知らせしましたけれども、来週の2月8日(月曜日)に千代田区と合同で「帰宅困難者対策訓練」を行いますので、詳細をお知らせいたします。
 今回の訓練は、首都直下地震によりまして、千代田区内の駅周辺に多数の帰宅困難者が生じたと、そういう想定でやりまして、一斉帰宅の抑制、正確で迅速な情報提供、それから一時滞在施設の開設・運営、帰宅支援などを確認してまいります。ターミナル駅であります東京駅のほか、飯田橋、四ッ谷、秋葉原などの駅周辺5地区でそれぞれの地域特性に応じた訓練を同時に展開してまいりたいと思っております。
 新たな試みとしては、秋葉原の会場におきまして、アイドルグループがイベントをやっているときに地震が発生したということを想定して、そこにみんなが見に来ているわけですから、これの訓練を行うということであります。
 また、駅構内などの外国人帰宅困難者を想定しました語学ボランティアや翻訳アプリの活用による訓練も取り入れます。
 さらに、要配慮者の搬送訓練ということで、これまでのバス搬送に加えて、遊漁船による搬送を試みようと思います。飯田橋の新三崎橋防災船着場から秋葉原の和泉橋防災船着場を経由して、青海まで被災者を搬送するということを実際にやってみたいと思っています。船の活用ということです。
 こうした取組を通じまして、帰宅困難者対策を着実に推進して、首都直下地震への備えを万全にしたいと思っております。細かい点につきましては、総務局の方にお尋ねいただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社、朝日新聞の吉浜です。幹事社から質問を3点ほどさせていただきます。
 1点目は、帰宅困難者の対策訓練のことです。少し細かくなるかもしれませんけれども、飯田橋から青海まで、船舶によって要配慮者を搬送する訓練を新しく導入されるということで、その発想自体がすごくおもしろいことだなと思うところなのですけれども、例えば、移動しているときに橋が耐震化できていなくて落ちるとか、そういった可能性もなくはないかもしれないということで、そういった橋の耐震化整備ということについてはどのようにお考えでしょうか。

【知事】橋の耐震化というのは、これはもう系統的に問題ないようにしっかりやっていますので、基本的にはそれは大丈夫だと思っています。是非ご安心いただければと思います。

【記者】2点目は、中南米で流行しているジカ熱の件です。ジカ熱対策、WHOも緊急事態宣言を出しましたが、デング熱のこともありまして、都として何かしら対策なりお考えなりというのはありますでしょうか。

【知事】これは国もこの対策に乗り出しておりまして、WHOのチャン事務局長が会見なさって、あの方は、私が新型インフルエンザの対応をしたときも同じ立場におられて、非常に有能な女性で、しっかり指揮をとっておられますけれども、まず、東京都健康安全研究センターというところがありますので、これがデング熱のときもそうなのですけれども、検査をしないといけないので、検体が来たときに検査できる体制を整えております。
 それから、ジカ熱感染が疑われる患者を診察した場合には、最寄りの保健所を通じて、すぐ都に知らせるようにという通知も行いました。皆さんご承知で、昨日あたりから非常に報道されていますけれども、蚊が媒介するわけなので、デング熱とその意味では同じであります。一昨年、デング熱で大変でしたので、昨年はもう蚊のサーベイランスをやったり、殺虫剤をまいたりしまして、幸い起こらなかった。だから、同じことを同様に続けていって、発生抑制をしたいと思っています。
 あとは、リオオリンピック・パラリンピックがありますので、私も3往復か4往復か、全部行けばそれぐらい行かないといけないもので、都の職員も当然準備のために、ジャパンハウスも作るので、万全を期したいと思いますので、厚生労働省と連携しながら、対策を含めて考えたいと。ワクチンがないものですから、とにかく感染をしないということが大切だし、小頭症の原因とか、ギラン・バレーの原因だということが言われているので、不要不急な方はそういうところに行かないとか、特に女性、妊婦さん、そういうことも含めて、最新の情報を入れながら、都としても対応を考えたいと思っています。

【記者】3点目なのですが、昨日から始まりました自転車のシェアリングなのですが、早速私も乗ってきました。

【知事】ご苦労さまです。

【記者】ありがとうございました。結構、自転車自体はすごい乗り心地も。

【知事】乗りやすかった?

【記者】楽しめました。1点、少し気になったのが、やはりヘルメットをかぶっている人がほぼ皆無で、ヘルメットは推奨だとは思うのですけれども、こういったヘルメットをそういう利用者の人にかぶってもらう取組について、どうお考えなのかなということで、1点は、ポートとかに、レンタルのものを置いてもいいのかなと思ったのですけれども、その点について、知事のお考えはいかがですか。

【知事】これが非常に難しくて、ではどうするかというと、私は、一つは、例えば真夏に、人がかぶって汗でびっしょりになったヘルメットは、やはりあんまりかぶりたくないです。だから、そのときにまずビニールか何かをかぶるという手もあるのだけど、マイバッグではないけれど、マイヘルメットかなと思うのです。
 それで、突然乗るというときは別だけれども、例えば今日は自転車でずっと銀座、浅草あたりを回りたいというときに、女性は特に小さなハンドバッグとか何かキャリーするものを持っています。私だったらリュックサックです、手があくから。リュックサックを背負って、それでそこのひもにマイヘルメットをぶら下げて、それをかぶる。それでまた乗り終わって、今度、電車で遠くへ行くときにはそれを外す。私ならそういうふうにやろうかなと思っているのですが、実際に自転車置き場をどんどん増やしていくときに、そこにスペースを作ってレンタルを置く余裕があるか。理想を言えば、先ほどの汗の問題も、そこで殺菌をするような、病院などに行くと、スリッパが殺菌されるシステムがあるではないですか。あのようなものを入れれば前の人がかぶったことも気にならないということがあると思うかもしれないけれども、そのシステムをどう構築するかというのはあると思うのです。
 ヘルメットは絶対着用すべきで、命が助かりますから、何かあったときに。これをなかなかレンタルで置くのは外国の例を見ても難しいかなと。だから、マイヘルメットかなと思っていますけど、少し時間をいただいて、何かいい案があったら、考えていきたいと思います。

【記者】東京MXテレビの三嶌です。パンダの繁殖に向けた取組が昨日からいよいよ上野動物園の方で始まりました。今年こそはという期待も高まるかと思いますが、知事の改めての思いをお聞かせいただきたいと思います。

【知事】幸い、雄のリーリーも、雌のシンシンも兆候が見られるということで、是非繁殖につながることを願いたいと思いますので、これはしっかりと見守っていきたい、期待をしていますということです。

【記者】朝日新聞の小林です。先ほど、一番最初に冒頭であった水の話なのですけれど、見守りに使うというのはよく分かるのですけれど、そのほかのタップウォーターステーションとかというのは、これは何を目的としてやるものなのでしょう。

【知事】タップウォーターステーションについて言うと、一つはやはり東京のすばらしさを発信すること、それと、今はどこでも簡単にミネラルウォーターが売っているから、外国に行っても買えます、スーパーに行けば、お店に行ってもそうなのですけども。けれども、例えばパリの街を歩いていて、お金もなく、ミネラルウォーターもなく、私が若い頃、歩いていて喉が渇いたらどうするかというときに、水飲み場があるというのは非常にありがたいことなのです。
 ですから、一つは、日本人、外国人を問わず、水道水を飲んでも全く問題ないので、子供を連れて散歩していても、公園などで遊んでいて汗をかいたときに、必ず公園で水を飲めるところがあります。一つはそういうことと、それとやはり、「公園の水でも飲めるのですよ」という国の方がむしろ少ないので、そういうことの宣伝ということで、東京の魅力の発信の一つと思ってもいいと思います。

【記者】日本経済新聞の舘野です。今の水のお話で、追加でお伺いします。東京水の魅力発信という点では、例えば知事のトップセールスなども有効かなと思うのですけれど、海外の要人などとお会いになるときに宣伝されたり、そういうことはこれまでされているのか、あるいはこれからそういうことを考えていくのか、そのあたり、どうでしょうか。

【知事】外国の要人が来て私が特別応接室その他でお迎えするときに、必ず机の上に東京水を置いています。それで、しゃべっていると喉が渇くから、「どうぞお飲みください」と言って、それで必ず講釈を垂れて、「あなたのところのミネラルウォーターよりおいしいはずだ。どう思うか」と言って、まずいと言う人はいないので、みんなに喜ばれているので、これはそういう形で、国際会議を東京でやるときはもう必ずこれを出すことにしています。
 ただ、先ほど申し上げたバスツアー。私は若い頃ヨーロッパが長かったので、こんなものはというか、この当時ですから。徳川幕府ができたのが1600年頃でしょう。17世紀とか18世紀。1789年というのはフランス革命でしょう。そうすると、あの頃のヨーロッパで、庶民の自宅まで飲める水が来るというのは東京、江戸しかないのです。
 それで、いつも、もうここでも話したかもしれないけれども、世界で一番清潔なまちで、世界で一番水がきれいなまちで、世界で一番臭いにおいがしないまちが東京だったのです。それで、国会の開設はイギリスの方がはるかに早いですけどれも、ウエストミンスターで夏の間に議事中断ということが起こるのです。なぜ議事中断が起こるかといったら、上水道、下水道が完備していなくて、下水道の方は、汚い話だけれども、我々は肥料として使いますから、リサイクルをするわけです。きちんと管理をしている。向こうは窓から人間の排泄物を垂れ流す。それがテムズ川に入る。夏の暑いときに窓を開けたら、もう臭くて審議ができなくなる。窓を閉めたら暑いし、もうできないので、審議中断というのがイギリスの歴史にはあるということなので、江戸幕府の幕閣の会議のときに審議中断というのはそういう理由ではありません。というようなことを子供たちに教えたいわけです。だから、バスツアーなどのときに、「見てごらん」と。本当に水道があったのかといったら、先ほどの江戸東京博物館に行ったり文京区の水道歴史館に行ったら見られますし、水道歴史館の庭へ出れば、現物がそのまま残っているので、是非、そういう水の歴史をやるということは、やはり、いつも東京の船とか水とか、私が一生懸命言っているのは、非常に江戸時代から誇るべきレガシーというか遺産として残っているので、これを売り込みたいということがあるので、ただ水飲み場で水を飲むだけではなくて、できれば、英語とか中国語とか韓国語の通訳を入れて、外国人向けにこれをやってあげたいなという気がするので、そういう取組も引き続きやりたいと思っております。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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