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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成28年2月5日更新

舛添知事定例記者会見
平成28年2月5日(金曜)
14時00分~14時24分

知事冒頭発言

1 ラグビーテストマッチ(日本代表対スコットランド代表)について

【知事】私の方から、冒頭2点ございます。
 まず最初は、ラグビーです。6月25日(土曜日)にラグビーの日本代表とスコットランド代表とのテストマッチ第2戦が味の素スタジアムで開催されることになりました。この試合は、日本ラグビーフットボール協会が主催するものでありますけれども、会場となる味の素スタジアムは、ラグビーワールドカップ2019の開会式、開幕戦の会場であります。今回のテストマッチの第1戦は、2019年大会の開催都市の1つであります愛知県豊田市の豊田スタジアムで6月18日(土曜日)、東京の1週間前に開催されます。皆さん、ご覧になったように、スコットランド代表はラグビーワールドカップ2015において、日本代表が唯一負けたチームでありますので、何とか今度、雪辱戦ということで勝ってもらえればというような意味でも注目の国際試合になると思っております。
 これを絶好の機会と捕えまして、2019年大会に向け、大会運営ノウハウを蓄積するとともに、ファンゾーンとか、いろいろな試みを2019年にやりたいと思っていますので、会場周辺でどういうイベントをやるか、機運醸成やPR、こういうことも経験を蓄積していきたいと思っています。
 東京都は、この大会を共催する予定でありまして、この試合を支援し、関係自治体等とともに大いに盛り上げたいと思っていますし、場所は多摩ですから、多摩のスポーツ振興やPRにもつなげていきたいと思っています。是非、会場に足を運んでいただいて、世界最高峰のプレーを間近で観戦していただきたいと思っています。この点の詳細につきましては、オリンピック・パラリンピック準備局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 買い物をする際のフードロスへの取組に係る動画作成について

【知事】次のテーマは、食べ物を無駄にしないようにしましょう、ということであります。このたび、都民の皆さんが買い物をする際のフードロスへの取組について動画を作成しましたので、お知らせをいたします。
 我々、みんな、出たものを全部残さず食べているかといったら、何か残しているし、それから、私もいつも週末は自分でスーパーマーケットに行くのですけれども、余分に買いすぎてしまって、いつも女房にしかられていて、「また余分な物を買ってきた」と。それで賞味期限が切れて捨てるというようなことがあるので、こういうことを、自分の反省も含めてなくしたいと思っています。
 それで、このフードロスがどれぐらいあるかというのは、驚くべきことなのですけれど、まず、国連食糧農業機関(FAO)の報告によると、全世界で見ると9人に1人が飢えで苦しんでいる。ところが、作られる食料の3分の1が捨てられているという、こんなもったいないことが起こっている。
 では、我が日本はどうかというと、これもすごいのは、まだ食べられる食品の4割、年間約642万トンのものが破棄されているということで、実は、この量は、1300万人全ての都民が1年間に食べる量なのです。だから、これが捨てられなければ、東京都民は一切、食料がなくても、これで食べていけるという、それぐらいのすさまじい量が捨てられていて、我々が、実際の自分の生活体系を見たり、周りを見てもですね、そういうことが多くて、レストランなどに入って、完璧に全部皿をきれいにというよりも、何か残っています。
 そこで、これはいけないということで、このフードロスということの削減など、「持続可能な資源利用」に向けてということで、資源を無駄使いしない。例えば木材などを使いすぎると、緑がなくなって、地球環境が、非常に悪くなりますから、そういうことで企業などからアイデアを募って共同で取り組むモデル事業を実施しているわけですけれども、その一環として、横文字ですけれど、フードロスにレスキュー部隊ということで、「それ、フードレスキュー」ということをキーワードにして、すぐ食べるのであれば期限が迫った商品から順に購入するとか、キャラクターが歌い、踊りながら訴えるということです。これも、私などもついスーパーに行って、賞味期限を見るのです。それで、明日食べるのだけれど、賞味期限が長いものを買ってしまいます。ひょっとして、明後日だったらどうするか。だけれど、これからは、確実に今日中に食べるのだったら一番手前。皆さん、ご存じのように、賞味期限が長いものは大体奥の方に置いてあるのです。大体奥まで見て買ってしまうのですけれど、できればそういうことをしないようにということでありまして、これを、本編は2分30秒の動画なのですけれど、ダイジェスト版を何十秒かで作っています。
 こういうキャンペーンをやりたいと思っておりまして、動画を今月の19日から3日間、「イオン葛西店」において上映するほか、明日開催します千代田区内でのイベント「フードロス・チャレンジ・フェス!」や、YouTubeでも配信をしたいと思っております。こうした動画や店頭でのシール表示などの取組を通じまして、「フードロス問題」を意識し、実際の行動につなげてもらえるように都民の皆さんに呼びかけていきたいと思っています。この件につきましての詳細は、環境局の方にお尋ねいただければと思っております。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社、朝日新聞の吉浜です。幹事社から3点ほど質問があります。1点目は、ラグビーのワールドカップ関連の、6月25日の日本代表戦なのですけれども、味の素スタジアムで試合があるということで、どういう点に注意して、知事はこのテストマッチを見ようと思っているのでしょうか。あと、盛り上げ策という点も、具体的にどのようにお考えか教えてください。

【知事】場所は、本来、新国立ができれば、そこで開幕ということだったのですけれども、多摩地域にあるということで、今でも味の素スタジアムは、しょっちゅう、皆さんは行かれているので、それほど遠くはないのですけれども、ちゃんと交通の便があるか。それから、今まではなかなかラグビーのチケットは売れなかったのだけれど、満杯になる可能性があるので、混雑したときの、例えばあまりに行列ができたりとか、あまり駐車場ないのだけれど車で来る方が多かったりとか、そういうアクセスです。それから、やはりもう一つのアクセシビリティ、バリアフリー、こういうことがちゃんとやれているかどうか。あとは周りでのにぎわい、あまりないのです。終わった後、例えばスコットランドに勝って、良い気分になって、おいしいもの食べながらビールで乾杯したいなと思っても、ない。そういうものをどうするか。地元の自治体にも、何か食べるところを考えませんかというのは、この前申し上げています。そういうことがあるとともに、観客の皆さん方にもお願いしたいのは、本当にジェントルマンのスポーツですから、観客の皆さんのマナーとか、スコットランドの応援の方も来られるわけですから、日本のお客さんは非常にマナーがいいなという、そういうところがきちっと出ればいいかなと思っています。
 盛り上げは、事前に近くで、ファンゾーンまで作ることができるかどうかですけれども、この前確か申し上げたと思いますけれども、昨年秋に、ロンドンへワールドカップを見に行ったときは、周辺の小さな公園でも、それを盛り上げるための、バーベキューパーティをやろうかみたいなことをやっていたので、公園の規制緩和とも関係があるのですけれども、各地でやりたいと思っています。
 それから、今のようなラグビー人気のときは、黙っていても盛り上がるのではないかなと思って、むしろ交通混雑を心配するというのが今の状況です。

【記者】2点目なのですが、フードロス関連です。先ほど、知事もおっしゃっていましたけれど、余分に買い過ぎるというのは、多くの人にあることだと思うのですけれども、フードロスの観点で、ご自身が心がけていることとか、心がけたいこと、お願いしたいことなどがありましたら教えてください。

【知事】これは皆さんのように若い記者さんに、是非私と同じことをやめてもらいたい。というのは、私は、戦後すぐの生まれで食べ物がない時代に育ったので、どうしても食べ物を備蓄する習慣がある。たまたま日常備蓄ということをやっていますので、生ものは腐ってしまいますけれど、仮に余分にミネラルウォーターのボトルを買ってきたら日常備蓄に回していく。ただ、生ものなので。それともう一つは、自分で料理をするものですから、お総菜というのは、私はあまり好きではなくて、サラダでも小さなパックになった独身者用のものなどがあります。それを買ってくれば済むのだけれど、自分で作りたいと思うので、それでレタスを1個、トマトを1パック買ってくると、結局残ってしまうのです。だから、そういうことも含めて。結局は、高くなるのです。でき合いのものは高いのだけれど、量が少量だから大したことはないので、そういうことを考えながら、是非。皆さんのような若い世代は、我々のように欠食児童なんて言葉知らないでしょう。知っている? 欠食児童と言っても分からないでしょう、今の人は。欠食児童というのは、家が貧しくてご飯が食べられなくて学校に来ている子を欠食児童と言って、周りを見たらほとんどみんなそんな子で、だから、給食が出るというのはありがたい世代なので、どうしても食べ物に対して幼いときのすり込みみたいなものが抜けないので、皆さん方は豊かな社会に育ったので、フードロスは、是非若い人たちにリードをしてもらいたいという、「あなたはもう古いよ。欠食児童の思い出をいつまで抱えているの」と、こういうことをおっしゃっていただければと思います。

【記者】3点目なのですが、今日2月5日でリオデジャネイロオリンピック・パラリンピックまであと半年ということになっています。リオの方では施設整備が若干遅れていたり、開催経費が削減されたりといろいろなことが報道されていますけれども、そういった現状をどのように見ていらっしゃるかという点と、東京五輪に向けて、そこに生かす点がありましたら教えてください。

【知事】私は、今、若干楽観的に見ていて、最後はしっかりやっていただけると思っています。ラテン系というか、こういう状況にあっても、最後バンっとやる人たちでもあるので、是非よく準備をしてもらいたいと思います。
 ただ、いろいろな問題があることは確かで、今まず心配をしているのは、元の厚生労働大臣としては、ジカ熱対策です。要するに蚊が媒介しているのですけれど、性交渉でも感染するというのが出てきました。しかも温度を考えると、沖縄みたいな気候と思えばいいので、我々の感覚からいうと夏のオリンピックだけれど、夏と冬が逆だから、今みたいに寒ければ蚊が生きるはずないのですけれども、冬が寒いかといったら20度を超えているのです、平均気温が。そうすると蚊が生きていますから、だから、向こうにとって冬にやるといっても、やはり相当ジカ熱対策はやってもらいたいし、これはWHOを含めて感染症対策をしっかりやることで、今世界中に広報をして注意してくださいと、小頭症になったりとか、ギラン・バレー症候群とかいろいろな問題が起こる可能性があると思っています。
 それから、あともう一つは、やはり治安です。テロ対策。我々は治安のいいところに住んでいますけれども、とにかく10人に1人が何らかのその犯罪の被害者になるという状況も聞いていますので、これをしっかりやってもらいたいのと、あと、残念ながらブラジルの経済があまりよくありません。景気が悪いとチケットが売れないのです。そういうことがあるし、また、不況になって失業者が増えるというようなことになれば、社会の不安定要因にもなる。あと、地下鉄が間に合わないとか、競技施設が間に合わないとか、一生懸命やっていて、片一方でコストも削減しないといけないというようなことなので、コストをかけることができれば突貫工事というのも人力でできないこともないのですけれども、そういう悪い条件が重なっているので、是非それをクリアして、やはりすばらしい大会の閉会式で、オリンピックとパラリンピックの旗をもらって、東京へ帰ってくるというのは我々にとってもつながるわけで、非常に暗い雰囲気の中でもらうというのは、好ましくないと思います。このようなことを言うと、「楽観的じゃないじゃないか」と、冒頭に言ったことと矛盾するかもしれないのですけれど、しかし、国際社会が助けてあげられる部分は助けながら、是非成功に導きたいと思います。
 そして、我々の新国立競技場も予定より遅れています。エンブレムもまだできていません。今後また何があるか分かりませんので、やはり全力を挙げて、できれば少しでも前倒しをしながらやるという気持ちで準備を進めないといけないと思っています。他山の石というか、我々も心してやりたいと思っています。

【記者】毎日新聞の武本です。今のリオまで半年の絡みなのですけれども、毎度聞いて申し訳ないのですが、ハンドオーバーセレモニーの準備があと半年ぐらいということで、組織委員会との調整等もあろうかと思うのですけれども、もう少し具体的にこういうことをされたいとかあれば、秘策というか、あればお伺いしたいなと思ったのですが。

【知事】だから、東京のイメージというのは、何だろうということを考えていて、私は節々、こういう会見などで時々申し上げていて、例えば、水素社会を売り込みたいというようなことを申し上げています。決まったわけではないです、アイデアで言うと、水素社会というのは、我々の先端技術でやっていて、環境問題の解決というのもIOCの理念でもあるわけですから、そういうことにもつながる。それから、毎回水とか船とか言っているので、観光を含めて、やはり水を大事にする。飲み水もそうで、先ほどもマレーシアの観光文化大臣が来られたので、「この水をどうぞ」と言って、お飲みいただいたのですけれども、やはり水の都東京ということで東京の魅力をアピールするということが必要になると。
 しかし、あくまでもスポーツの祭典ですから、スポーツの要素がないといけない。そうすると例えば、水泳ということから見ると、日本の古式の水泳だってあるわけです。村上水軍というのもいたわけで。今、水ということから水泳に話が飛んだのですけれど、だから、いろいろなそういうスポーツの要素と、日本文化の伝統を入れるというような形で展開できればと思っていますので、これは今、組織委員会とも「こういうアイデアがありますよ」と、向こうも「こういうアイデアでやりますよ」と、いろいろな若い優秀な才能を持った方々が、今のような議論を聞いていて、「じゃあこういう映像を作ってみよう」とか、「こういうパフォーマンスをやろう」ということを今考えている状況だということでありますので、良いものができるのではないかと思って、そういう若い才能に期待しているというのが今の状況です。

【記者】読売新聞の木下です。北朝鮮の事実上のミサイル発射予告期間というのが8日、週明けからなのですけれども、都として万々が一のこともないとは言い切れないので、どういった対応を考えているかお聞かせください。

【知事】これは本当に困ったことですけれども、我々は、2月8日から25日という予告期間を向こうは出しているので、まずは情報の収集。これは国とともに我々都でも全力を挙げて情報収集をするということの指示をいたしました。その指示に基づきまして、昨日2月4日に東京都の危機管理監が、全局の関係部長を集めまして、危機管理対策会議を開催いたしました。今の状況の説明、どう連絡体制をするかということで、全庁で情報共有を図ろうということをやっています。
 引き続き、この2月8日から25日という打ち上げ予告期間に向けまして、十分情報を監視して、それで例えばこういう情報があって、これは我々の安全にとって非常に重要であるということであれば、たちどころに都民に発信していきたい。東京都防災ツイッターがあります、それから、東京都の防災ホームページがありますし、東京都のホームページもあるし、私も自分のツイッターでそういう緊急時には発信するということをやりたいと思っておりますので、ルートがルートですから、いつ何が起こるか分からない、沖縄などは近いですから、ルートに。そういう思いで全力を挙げて対応したいと思っております。

【記者】フジテレビの相澤です。フードロスについてお伺いしたいのですけれども、メーカーなどは賞味期限を少し延ばしたりだとか、フードロス解決に備えた対策などを打っているところもあるのですけれども、そういう業界団体、あと国と、何か連携することなどを考えていらっしゃいましたら、お聞かせいただけますか。

【知事】今回、先ほどのフードロスは、都民の皆さんにということで申し上げましたけれども、これはもちろん業界とか国民全体に関係することなので、こういうキャンペーンが非常に有効であれば是非全国的に展開してもらいたいと思います。
 今おっしゃったように、この消費期限、賞味期限というものに分かれていたり、それから原産地表示をやったりとか、アレルギー表示をやったりとか、商品に関する表示がたくさんあるわけですけれども、そういう中で、安全を考えるとむやみに賞味期限を延ばすわけにはいかないと思うので、企業の立場から言うと適正な在庫管理というか、きちんとマーケティングをやって、ロスがないように作るということは一番でしょう。
 先般、廃棄した食べ物を回すなんて不届きなことがあったので、これはもう全力を挙げて調べて、東京ではそういうことは幸いありませんでした。
 やはり、今、食品ロスの話ではないのですけれども、環境問題を考えて、マイバックを持って行ったら、スーパーなどでポイントを加算してくれます、ビニール袋をとらなければ。あれで大分違ってくるので、例えば、スーパーなどもそういう試みをやってもらえばと思っています。とにかく3割ぐらい捨てられているということなので、何かこういう協力してくれる人に対してやるようなことも、それぞれのスーパーなどでやってもらえればと思うので、是非、報道機関の皆さん方も、例えばワイドショーなどをテレビ局でお作りになるとき、今、清原容疑者の事件で朝から晩までネタに不足しないと思いますけれど、ネタが枯れたら、是非フジテレビもこれを使っていただくという、他局もそうなのですけれど、是非全国民的な運動にしたいと思っています。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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