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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成28年2月12日更新

舛添知事定例記者会見
平成28年2月12日(金曜)
14時00分~14時28分

知事冒頭発言

1 「共助社会づくりを進めるための東京都指針」の策定について

【知事】私の方から、冒頭3点ございます。
 まず最初は、ボランティア活動です。ボランティア活動の推進を中心としました「共助社会づくりを進めるための東京都指針」を策定いたしましたのでお知らせいたします。
 我が東京は、本格的な少子高齢・人口減少社会の到来、また首都直下地震への対策など、様々な社会的課題を抱えております。こうした課題の解決には、自助、共助、公助という枠の中で、自助と公助、その間に共助というのがあるわけで、お互いが支え合う共助が非常に大きな役割を果たします。特にボランティア活動は、支えられる人だけではなく、支える側の人にも充実感や喜びを与えるものでありまして、明日の東京にはボランティア活動をはじめとした「共助社会づくり」が不可欠であります。
 そこで、都は、昨年6月に学識経験者などで構成します「共助社会づくりを進めるための検討会」を設置しまして、今後の施策の具体的な方向性を示す検討を進め、この指針を策定をいたしました。
 「多くの人の参加意欲を高める」、それから「活動しやすい環境を整備する」、さらに「多様な主体が集積するという東京の特性を活用する」と、この3つの視点に立った施策を展開しております。個々に見ていきたいと思います。
 まず、「多くの人の参加意欲を高める」ですけれども、具体例としては、トレインチャンネルなど、様々な広報ツールを活用したボランティア参加のアピールや、ボランティア活動に関する継続的・先進的な取組を行う団体への知事表彰などを通じまして、参加したいなと、そういう気持ちを多くの人が持てるように働きかけを行いたいと思います。
 第2の視点ですけれど、「活動しやすい環境を整備する」ということで、ボランティア活動というと、何か大がかりで、今日1日休み取ってというような感じになってしまうかもしれないのですけれども、忙しい人でも、「じゃ、今日2時間だけやろう」とか、そういう短時間で気軽に参加できる「ちょこっとボランティア」、こういうメニューを開発したいなと思っておりまして、活動する側と受け入れ側との調整を行うコーディネーターの養成などによりまして、容易に活動に参加できる環境を整えたいと思っております。
 3番目の視点、先ほどの「多様な主体が集積する東京の特性を活用する」ですけれども、これは企業、NPOなどが入っている「東京都ボランティア活動推進協議会」による気運醸成の取組などを通じまして、多様な主体が協働で働くということで問題解決を行いたいと思っています。
 この3つの視点による指針に基づきまして、2020年東京大会のレガシーとしてボランティア文化を根づかせると。そして、「お互い様」の心を東京に定着させたいと思っています。このことの詳細は、生活文化局の方にお尋ねいただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 「障害者のスポーツ施設利用促進マニュアル」の作成について

【知事】2番目ですけれども、これは障害者スポーツです。「障害者のスポーツ施設利用促進マニュアル」を作成いたしました。これはスポーツ施設の管理者向けにつくりましたけれども、障害のある方が身近な地域でスポーツを楽しむためには、障害者専用の都立のスポーツ施設だけではなくて、身近にあるスポーツ施設も一層利用してもらうということが重要であります。
 ただ、施設の側からいうと、「うちはちょっと障害者のことを良く分かっている専門的な知識を持つスタッフがいない」とか、「どういう形で接すればいいか分からない」ということで、使っていただきたいのだけれど、受け入れて大丈夫かなと、こういう不安があるという声がありますので、その不安解消の一助になるように、施設の管理者向けに、こういう点を障害者に配慮してくださいと。それから、大がかりなリフォームをやらないと車椅子が入れないからだめ、のような形ではなくて、ちょっとした簡単な工事でできますよと、そういう実践例を掲載したマニュアルを作成した訳であります。
 作成に当たっては、500を超えるスポーツ施設へのアンケート調査を実施するとともに、障害者スポーツの専門家や施設管理者、障害者アスリート等からなる検討委員会で内容の検討を行いました。
 いろいろな例を多数紹介しております。例えばどういう例かというと、受付で困っている方がいると。目の不自由な方、知的障害の方、少し耳が不自由な方とか、車椅子の方と、様々あるので、例えば扉が開けられないとか、段差を乗り越えないとか、いろいろそれぞれ、実際に困った例だということで、どう対応すればいいかということを「心のバリアフリー」の取組として紹介しています。
 次に、先ほど大がかりなリフォームをしなくても大丈夫だよ、というのは、例えば我々が点字ブロックなどがあって、これに沿っていけば歩いていける、これを、ロープとビニールを使って簡単にビニールテープで誘導ラインをぱっと作ることができると。これはほとんどお金がかからなくてできるので、こういう簡単な工夫をご紹介するということであります。
 これは、区市町村やスポーツ施設などに配布するとともに、テキストとして活用して、区市町村のスポーツ施設管理者などを対象とした研修会もしようと思っております。また、今日、ホームページでも公表しますので、皆さん方も、それから民間スポーツの施設の方も、ぜひホームページからアクセスしていただきたいと思います。
 こういうマニュアルを活用することによって、障害があってもスポーツ施設を利用できるようにしたいと思っています。こういうことをしっかりやっていくことがパラリンピックのレガシーにつながると考えております。
 詳細はオリンピック・パラリンピック準備局にお尋ねいただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 「東京味わいフェスタ in 臨海副都心」の開催について

【知事】次は、食べ物の話であります。例の東京味わいフェスタ、Taste of Tokyoですけれども、これを、年1回だったものを増やそうということで、2月26日(金曜日)から28日(日曜日)まで、この週末を利用して、3日間開催いたします。「Taste of Tokyo」、「東京味わいフェスタ2016in臨海副都心」。11時から午後6時半までやっております。
 いつも丸の内の仲通りとか、日比谷公園とか、国際会議場のところでやっておりましたけれども初めて今回、臨海副都心でやる。東京ビッグサイト前のシンボルプロムナード公園イーストプロムナードエリアと有明フロンティアビルで行いたいと思っております。
 会場内には、東京産の食材を使った料理や、島の特産品などを提供するコーナーを複数設けております。まず、「一流シェフ&TOKYO」のコーナーでは、日本の料理界を代表する4名のシェフが東京産食材の良さを最大限に引き出したメニューを提供いたします。その中の脇屋さんは私の若いときからの友達なので、楽しみにしております。
 それから、「WORLD&TOKYO」のコーナーでは、スペイン、インド、コロンビアなど、世界17カ国の郷土料理を東京産食材を使って作ってもらう。コロンビアとか、ぜいたくバターチキンカレー、インドです。それからいつも豚の話ばかりですけれども、イベリコ豚の姉妹豚である東京Xでパエリアを作ってみると、こういうことでございます。
 それから、「ISLAND&TOKYO」のコーナーでは、いろいろな島の、例えば三宅島のアシタバや、くさや、そういうものを使って、特産品も販売しながらおいしいものを食べさせる。
 それから今度、多摩の方の「TAMA&TOKYO」では、多摩の食材を使ったB級グルメでいこうということでありまして、有明フロンティアビルには日の出町の温泉「つるつる温泉」を持ってきて足湯体験をやってもらう。食べ物もそうです。それをやろうと思っております。
 さらに今度は、「JAPAN&TOKYO」というコーナーがありまして、ここでは、岩手・宮城・福島の被災地や熊本県など日本各地の料理や特産品を提供するほか、阿波踊りもやろう、和太鼓の演奏もやろうと。くまモンもそこにいます。
 今回、実はこの日にちはいつかというと、28日が東京マラソンの日ですから、東京マラソン2016に合わせて開催するので、ランナーはもちろん、その応援に来られている方、観光で来られている方も東京産食材のおいしさ、それから、東京に集まる日本各地、世界各国のいろいろな魅力を味わっていただけると思います。詳細は産業労働局にお尋ねいただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社、朝日新聞の松澤です。私の方から3点ほど伺います。まず、ボランティアについて2点伺いたいのですが、「ちょこっとボランティア」という発想はすごくすばらしい発想だなと思うのですが、一方で、やはり、2019年大会、2020年大会というものを踏まえると、1日フルでボランティアをしたい、1週間フルでボランティアをしたいという声も多いと思うのです。ボランティア休暇という制度があっても、なかなかこれを取得できないという声が、先日の五輪絡みのシンポジウムでも出ていまして、都として、例えば都の職員は優先的に取っていいぞとか、何か独自の動機づけというようなものを考えていらしたりとかは。

【知事】まず、都の方は、ボランティア休暇は1年に5日取っていいということになっています。昨年は709人ということでありまして、今後、一定のルールがありますけれど、その休暇制度を使ってどんどん積極的に取ってもらいたいと思っております。
 それから、あとは一般の企業の経営者にも従業員にそういうことをやってもらいたいということを言っていこうと思います。
 一気になかなか、1日フルにやれなくても、例えば5時までの仕事を3時で終えて、少し帰り2時間とかやっていくと、そんなに仕事に差し障りはないのではないかとか、それから、社員の間で上手にローテーションすれば、会社自体の経営に問題はないのではないかということが分かると思いますし、逆に、そういうことをやっているということは、その会社の社会的なイメージを向上させることにもなるし、また、新しい生きがいを社員が持つということは会社の中での雰囲気も良くなるので、私は、長期的に見ると、十分プラスになると思います。そういうことを実際にそろそろ始める時期だということで、とりかかりは1日フルにはできないから、「ちょこっと、とりあえず1時間から始めよう」と、そういう発想でございます。

【記者】もう1点が、これはロンドンで知事もいろいろとアドバイスを受けてのことだと思うのですが、障害者の皆さんに、大会とかのイベントを支える側に回ってもらうということを五輪に向けてやりたいとおっしゃっていましたが、実際やはりなかなかハードルがある。それを具体的にどういうふうに乗り越えて障害者の皆さんに活躍してもらおうと考えているか、具体的な施策等々があれば。

【知事】まず、クリス・ホームズさん、いつも引用しますけれども、ロンドンでのパラリンピックを成功に導かれた1人なのですけれど、ご自身がパラリンピックの水泳でたくさんメダルを取って、この方に来ていただいていろいろとお話しいただく。それから、インターナショナル・パラリンピック・コミッティ(IPC)の持っているいろいろなノウハウ、研修、これを都職員に受けてもらって、しっかりとやっていただくということであります。
 それから、今のようなことを続けながら、私はやはり、実際にマラソンを走っている障害者の方々、例えば視覚障害の方が走っているのを見ると伴走者がいますが、やはり健常者と障害者がペアでやるのが一番いいのではないかなと思っていますので、それぞれの足りないところ、私が立って、私の目線は1メートル50センチメートルくらいなのですけれども、車いすだとぐっと低くなります。そうすると、私が見えていても車いすの目線では見えない。逆もあり得る。だから、2人で1組というのが一番いいのではないかなと思っています。それから、今こういう活動を、実際に自分たちもやってあげようという団体などがあれば、都としても、そこに社会福祉士とか専門家を派遣してサポートしようと、そう思っております。その他いろいろと良いアイデアがあれば、今後ともそれを採用していきたいと思っています。

【記者】最後にもう1点。少し都政から離れますが、今さらながら清原容疑者について。清原容疑者に限ったことではないのですが、追加種目に入ろうかという野球の中で、賭博問題であったり薬物問題であったり、やはりIOCからしたら非常にイメージは良くないことがここのところ続いています。知事として思っていらっしゃるところがあるのかなと思うので、何かご感想というか、ご所見を。

【知事】大変残念です、私も野球が好きで、あれだけすばらしいスターであったのにこういう不祥事ということは。スポーツはやはり子供たちに夢と希望を与える。「自分もああなりたいな」と思って、何十万いるか分からない全国の野球少年が日々頑張っているときに、これは情けないというか、残念であると思います。
 しかし、そのことが野球の魅力全体をそぐことになってはならないので、オリンピックの追加種目になるかどうかというときに、その清原容疑者の問題などが影響してはならないと思っていますので、やはり野球の魅力というものをしっかりと、開催都市の知事としてもIOCに対して訴えていきたいと思っています。

【記者】日本テレビの久野村です。舟運の活用についてなのですけれど、今日「バンキシャ!」で羽田から秋葉原までを船で走ったところ、およそ80分ぐらいかかったようで、同時に車で走ったところ43分で、こちらも少し渋滞に巻き込まれたようなのですけれども、やはり車よりも船の方が遅くなってしまったという結果がありました。
 これで、知事は舟運の活用を、実際、日常の足として使っていきたいとおっしゃっているのですけれども、今回のその結果とかを含めて何か思うことがあれば。

【知事】私たちがどういう交通機関を使うかというのは、そのときの状況とか個人の趣味とか、いろいろあります。例えば、私の実家は福岡にあるのですけれども、そこに行くときに新幹線だと北九州市の小倉という駅で降りるのですけれども、飛行機なら1時間半かかるのです。ところが、新幹線なら4時間ぐらいかかる。ただ、書かないといけない原稿を抱えていて、びっしりそこを書きたいというときには、余分に時間がかかっても、新幹線の中は誰にも邪魔されませんし、パソコンを動かしておけばいい。飛行機に乗ったら、離発着のときに全部電源を切ってくださいということで、結局、自分の時間の使い方から見たら、それで駅弁を食べたりして4時間かかるのだったら、1時間半、2時間半の差があるのだけれども、今のように自分の書斎代わりに使うときは、「これは新幹線の方がいいな」という結論が。けれども、急いで行くときは飛行機の方がいい。これはみんな、そのときの状況によりけりだと思うのです。
 ですから、急いで会社に行かないといけないというときには、それは、車どころか、地下鉄とか電車が一番早いわけです。けれども、「今日は時間があるな」「80分かかっても景色を眺めながら行きたいな」というときは、船を使えばいいので、まさにTPOで、私たちにとってはいろいろな選択肢があるということが良いと思いますから。
 逆に、豊洲の市場が開かれます。築地の仲買の人が豊洲に魚を買いに行くときは船が一番早いのです。そうするとこれはウォータータクシーのような。例えば、仲買の人がバイクに乗って、後ろの座席のかごにたくさん魚を買って帰ってくる。そのときにバイクごと乗れるフェリーがあるのが一番彼らにとって便利で良いので、舟運といっても羽田-秋葉原だけではありませんので、いろいろなバラエティーがあります。そういうバラエティーの多いいろいろな選択肢をやっていきたいと思っています。

【記者】関連で、改めてなのですが、では、舟運全体で課題というのはどこにあると知事は考えていらっしゃいますか。

【知事】船着場が不便だということなのです。便利が良いのは両国とか浅草、これは地下鉄の駅のそばだし、これなら良いのですけれども、屋形船で花火か何かを見に行って、あの中でおいしいものを食べながら楽しみたいというときに、とにかく最寄りの駅からそこまで行くのに遠いということは改めないといけない。だから、この前、ウォータータクシーに乗ったときに、田町のあたりの運河沿いのところに船着場を設ければいいのではないかということなので、船着場をきちんとやる。
 それから、我々が地下鉄でも普通の電車でも駅を降りたときに、そこで新聞を買ったり雑誌を買ったり、一定のにぎわいがあるし、ターミナルのビルで買い物をしたりということがあります。けれども、船着場にそのようなものはありますかといったら、新聞も買えないし、お茶の1杯も飲めないし、何かもう潰れかかったような建物が建っているということでは話にならないので、少しきれいにして、いつも言うのですけれど、デートスポットにならないのです。だから、船に乗って良い気分のときに、ボーイフレンドが「ちょっとおいしいコーヒーを飲みましょう」というところがないとだめなので、是非作りますから、お待ちいただきたいと思います。
 それから、やはりそのときに一回一回1500円が必ずポケットにないから、SuicaとかPASMOなどで乗れると、これはすぐにできると思います。こういうことをやらないといけないと思いますので、課題はそういう意味でたくさんあるなと思っております。でも、いつも申し上げますように、昨日の「&TOKYO」の発表会でも、やはり、みんな水というか川を撮っていました、「KABAYAKI&TOKYO」以外は。だから、それだけやはり水というものはすばらしいなと思うので、これは貴重な財産ですから、是非観光資源としても活用していきたい。
 それから、もう一つ言わせていただくと、陸上の乗り物が全部止まったときに、この前、帰宅困難者訓練をやりましたけれど、船で運んだ。これも使えますので。ほかが止まっていたら船しかないわけです。是非「バンキシャ!」でも、そういう良い点を番組に反映させていただければと思います。ありがとうございます。

【記者】もう1点だけ。

【知事】はい、どうぞ。

【記者】今のような意味で、知事は常々おっしゃっていますが、オリンピックも含めて、舟運の活用でロンドンというのはやはりモデルケースになり得るとお考えですか。

【知事】はい。先般、視察しましたけれど、大変モデルになるので。今言ったSuica、PASMOのようなものが使えます。それから、船の目線と陸の目線は全然違うのです。船に乗って見ると、橋の下をくぐるわけですから、両国の駅で降りる、浅草の船着場で降りる、今度、田町に船着場を作ったときに、さて、そこから先、私はバスで行くのか、電車で行くのかと考えたときに、スマホで探してみてもいいのですけれども、船に乗りながら、「あ、あそこに地下鉄のマークがある」「あそこにバス停があるではないか」と見えるためには、角度を考えないといけないのです。ロンドンは、船に乗っていてもバス停が見えるようになっている。こういうところも改善したいと思っています。参考になります。

【記者】東京MXテレビの三嶌です。株価の話なのですが、東京市場を含めて株価が大幅に下落して、企業の業績にも打撃を与えるのではないかという懸念も広がっているのですが、都としても、株安による企業業績の変化によって、税収入の減少など今後の影響も心配されるところだと思いますが、知事は今回の大幅な株安と円高の進行をどのように見ているのか。

【知事】もう少し時間を置いて見た方がいいと思うので、1日の株価の上がり下がりに一喜一憂すべきではないので、金融政策としてどれだけ効果があるか、それから、昨日今日の動きは、アメリカのFRBの決定、イエレンさんの言ったことにかなり影響を受けていますし、あと原油安とか、いろいろあります。ただ、前回、申し上げましたように金融政策だけでは限界がありますので、産業政策、経済政策、社会保障政策、全体としてのパッケージでやらないといけないですけれども、本来の効果が現れるまでは、少し落ちついて見ていた方がいいと思うので、これで一喜一憂して、為替相場がどうだから外貨をどういうふうに買うとか、デイトレーダーは別ですが、株の取引についても、私は「もう少しご覧ください」と、日銀総裁ではないのですけれど、そういう思いであります。

【記者】毎日新聞の武本です。本日、教育委員会で、先ほど、都立高校4校の夜間定時制を廃止することを盛り込んだ「都立高校改革推進計画・新実施計画」が正式に決定されました。先ほど申しましたとおり、この中で都立高校4校の夜間定時制を廃止することについて、一部市民グループなどから、中途退学者とかの多様な生徒が在籍するようになっているのに、その人たちの就学機会を奪うことになるのではないかという反対意見も出ているかと思います。知事も参加された総合教育会議で、大綱の中に不登校とか中退対策ということも重点事項に盛り込んでいたかと思いますが、今回の教育委員会の新しい計画についてどう受けとめていらっしゃるか。それと、知事として、今後、都立高校の在り方について、学校設置者としてどういうふうに考えていらっしゃるか、改めてお聞かせ願いたいのですが。

【知事】定時制高校というのは、昼間に仕事をする若者がそこで勉強できるという非常に大事な機会だと思っています。それから、この前、都でも表彰したノーベル賞の大村先生も都立の定時制高校で教えていて、これが励みになったということをおっしゃっています。ただ、一方で、夜間定時制高校の募集人員を見ていますと、毎年、ものすごく減ってきているということで、そういう意味から、彼らの受け皿をちゃんと設けることによって全体的な対応をしようと思っております。4校閉めるということなのですけれども、この前から言っていますように、チャレンジスクールを作るとか、それから既存の昼夜間の定時制高校の規模を拡大するというようなことも考慮しながら、それから、閉校するところも、周辺に夜間の定時制高校がありますから、数が減るのではなくて、受け皿はちゃんとやった上でと思っていますので。そういう全体的な配慮を働かせながら、昼間に働いて夜は勉強をしたいという人たちのチャンスは潰さないと、そういう方針は基本としてやっていって、それで、いろいろなニーズがありますから、新たなニーズにも対応していきたいと思っています。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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