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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成28年3月29日更新

舛添知事定例記者会見
平成28年3月29日(火曜)
14時00分~14時29分

知事冒頭発言

1 組織委員会の森会長、遠藤オリパラ担当大臣との三者会談について

【知事】冒頭、私の方から5点ございます。
 まず、第1点目ですけれども、3月31日(木曜日)に、組織委員会の森会長、それから遠藤オリパラ担当大臣と会談をいたしますので、お知らせをいたします。
 2020年大会に向けましての多岐にわたる膨大な業務に対応いたしまして、東京都、組織委員会、国がリオ大会以降、準備に遅滞なく、責任を持ってしっかりと課題を果たせるように、三人で確認し合いたいと思っております。今後も三者で定期的に協議をする予定であります。詳細についてはオリンピック・パラリンピック準備局に聞いていただきたいと思います。
 31日の会談は、マスコミにフルオープンでやる予定ですので、その場に来ていただいて、取材していただければ分かると思いますので、よろしくお願いをいたします。

2 「東京マラソン」のコース変更について

【知事】それから、次に東京マラソンのコース変更についてお知らせをいたします。東京マラソンは、ご承知のように2007年の第1回大会以降、都民の皆様に支えられて、先月、第10回記念大会を実施したところであります。この間、都心部では再開発などによりまして、風格ある景観が形成され、競技面でも世界的なマラソンレースの高速化や、先般やりましたように車椅子レースの国際化など、状況が変化をしてきております。
 そこで、次回の2017年大会から「東京の素晴らしさを内外に一層アピールする」とともに、「記録をねらえる高速コースにする」という二つの視点からコースを変更することにしました。細かい点はまた後で担当に聞いていただけばいいと思いますけれども、要するに最後は東京駅ということなのであります。具体的には、新たに「神田」、「両国」、「門前仲町」など、文化と歴史の誇り、薫りが高い街並みを通りまして、さらに国指定・重要文化財であります「日本橋」を渡るということにします。
 そして、フィニッシュ地点は、復元された東京駅舎を背景に、東京の真ん中で、皇居を目の前にしています「東京駅前・行幸通り」にしたいと思っております。東京のこういうすばらしい文化と歴史を見ながら走ってもらう。そして、最後はあそこでフィニッシュすれば、誰が見ても東京だと分かります。
 それで、今度は記録の面なのですけれど、これまでは、コース終盤で連続する大型の橋のアップダウンがあって、非常にランナーの負担になっています。今回の変更で、可能な限り平坦なコースにしましたので、車椅子マラソンも含めて記録の更新に期待が持てると思います。コース変更を通じまして、国内外のランナーをはじめ、多くの方々に東京マラソンの魅力をさらにアピールして、大会を一層盛り上げていきたいと思っております。細かい点は、オリンピック・パラリンピック準備局に聞いていただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 舟運の活性化に向けた社会実験の実施について

【知事】それから、3番目の話は、また船の話で、いつもの船の話で恐縮ですけれども、舟運の活性化に向けました社会実験を実施しますので、お知らせをします。「水の都・東京」を世界に売り出す一環として、舟運の活性化に取り組んでいるわけですけれども、「定期航路化」を促進するための社会実験を平成28年度から実施をいたします。
 具体的には、羽田空港、浅草、豊洲を含めて、有明、こういうところを通る四つの航路を想定して、まず28年度は、夏から秋まで、それから、29年度になって通年での社会実験を考えておりまして、各航路1日複数便、有料での運航を予定しております。
 いろいろ問題がある中で、一つは船着き場がわかりにくいし、不便だと。交通の便が悪いということなので、船着き場から駅までの案内サインを拡充する。ロンドンは非常によくできていました。さらに、船着き場や周辺のにぎわい、船着場がさみしくてしようがない、みすぼらしい建物が幾つもあったりと、これではだめなので、ちょっとコーヒーを飲むとかいろいろなこともできるように。PRや情報提供など、実験に合わして各種の取組もやりたいと思っております。
 実施に当たりまして、魅力的な観光商品の開発とか、イベント開催、PRなどのノウハウを持った民間事業者を「舟運活性化パートナー」として、今日から公募いたしますので、是非ご関心の方々に応募していただきたいと思います。
 こうした取組によりまして、2020年東京大会までに国内外の多くの方々に舟運を楽しんでいただけるようにしていきたいと思っています。この件は、都市整備局に詳細をお尋ねいただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 「延遼館」の遺構調査の結果について

【知事】4番目ですけれども、延遼館の話です。浜離宮恩賜庭園で、延遼館、迎賓館を造ろうということで、今、遺構の調査をやっておりましたけれど、今回の調査の結果をお知らせしたいと思います。今回の調査で、当時の建物の位置や規模が分かる基礎の石が確認できまして、写真とか文書であるように史料などがほぼ正確であるということがわかりました。これによりまして、復元の根拠が整いましたので、外観は復元、内部は一部復元するという方針で整備をしたいと思っております。
 日本文化の体験学習ができるエリアとか、迎賓のエリア、MICEに活用できるホールなどを整備して、国の内外からの方々に対して日本文化の魅力を積極的に発信していきたいと考えております。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
 それから、このたび、東京都公文書館から、「延遼館の時代~明治ニッポンおもてなし事始め~」を刊行します。もともとの史料を私も全部読んで、非常におもしろいし、都庁で展示会をやりました。そのときの元になった史料であります。それで、この冊子は歴史的に解明が進んでいなかった、今までほとんど知られてない、みんな鹿鳴館は知っているのですけれど、その前にこれがあったとはほとんど知らなかったと思います。それで、図版もたくさん入っていますので、わかりやすく解説しておりまして、来月から、都内の公立図書館などでご覧いただけます。少しいろいろと、著作権の問題とかがあって、市販まではいかないので、いずれ市販したいと思っているのですけれど、とりあえずは公立図書館で見られるようにしてあります。
 これらの調査結果や史料を踏まえて、2020年3月末にはこの延遼館を復元したいと思っております。この件は建設局及び総務局に聞いていただきたいと思っております。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

5 「東京防災」の電子書店での取扱開始について

【知事】最後に、「東京防災」についてまた一言申し上げたいと思うのですけれども、お知らせです。明日から電子書店での取り扱いが開始されますので、無料でダウンロードできます。タブレット端末などに是非ダウンロードしていただけば、通信が災害時で遮断されても、これで見られるということでありますので、着実に皆さん方のご不満を解消できるように次々と手を打ってございますので、そのことを最後にお知らせをしておきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社、毎日新聞の武本です。幹事から2、3お尋ねします。冒頭発言の関係で、31日ですか、森会長と。

【知事】三者会談ね。

【記者】三者会談。フルオープンということですが、時間的にはそれほど長い時間ではないかと思うのですけれども、最初の会合になるかと思うのですけれども、知事はこのときは、どういった議論をしたいか、あるいはどういった議論になりそうかということを、現時点でお聞かせ願えますか。

【知事】要するに、招致が決まった段階からいろいろな変化があります。特にテロ、またブリュッセルでああいうことが起こっている。テロ対策というのはものすごくお金がかかるし、では、誰がどういうふうに警備するのですか、と。警視庁はいます。しかし、自衛隊の力も借りないといけないこともあるし、消防をどういうふうに動員するのだ、という問題があります。
 それから、輸送。例えば、選手村からさいたまスーパーアリーナまで行くときは、都県境を越えるわけです。これは、誰がどういうふうに選手を運ぶのだろうかというようなことがあったり、様々な問題が出てきている。それからもちろん資材や人件費の高騰というようなこともありますので、これは三者が協力してやらないといけないので、そういう意味でしっかり情報をまず共有して、そして定期的に三者で会って、今、組織委員会はこういう状況だと、都はこういう状況だと、また国はこうだということで、良い協力関係ができるようにと思っております。
 聖火台についてこの前話し合って、少しこれもまた連携関係がうまくないような印象を持たれたと思っておりますので、今言ったような輸送、交通とか、テロ対策とか、多岐にわたる、サイバーテロも含めて、三人でしっかりまずは話して。これは定期的にどれぐらいの頻度でやるかは別としても、必ず三者で、トップで話して、そこから必要に応じて事務方が作業をする、そういうふうに思っております。キックオフというか、そういう意味ではあまり時間は長くないと思いますけれども、これはフルオープンにいたしますので、そこで取材をしていただければと思っています。

【記者】幹事から2点目です。これも冒頭発表の関係ですが、知事はかなり思い入れが強くていらっしゃると思うのですが、延遼館の関係ですけれども、オリンピック開催までに整備するということで、改めてこの延遼館をどのように活用していきたいか、あるいはどういう施設にしていきたいか、あえての話でありますけれども、知事は確か当初のころは洋風のものではなくて和風のものをというお話なのですけれど、今、イメージ図を見ると、どちらかというと洋風かなという気もするのですけれども、これはどういった形で活用していきたいとお考えでいらっしゃいますでしょうか。

【知事】まず、先ほどちょっと冒頭で申し上げましたけれども、洋風、和風の感じについて言うと、外も、結構、屋根の形から見ると武家屋敷的なところがあるので、あれは和洋折衷だと思います。
 それで、外は写真などが残っているのですけれど、中についてはほとんど史料がありませんので、したがって、分かるところは復元するけれども、そうではないところはある程度自由という言い方がいいかどうかは知りませんけれども、そこは和のしつらえが十分できるのだろうと思っております。
 基本的には迎賓施設だから、国内外のゲストをお迎えするということでありますし、それから、もっと広く都民のために活用してはどうかというご質問が先般の都議会でありましたから、そういうことも含めまして、都民が広く一堂に会せるような場も、都議会の皆さん方と相談をしながら考えていきたいと思っております。

【記者】分かりました。幹事から最後の質問になります。今年度は、今日が最後の定例記者会見になります。リオデジャネイロオリンピックを控えて、今後は知事の日程も非常にタイトになっていくといったことなどを踏まえて、知事サイドの要請を受けて、週2回の今の定例会見を、4月から1回に戻すことになります。クラブとしては、2回の維持を求めるものですけれども、取材の機会を減らさないということを前提に、1回化を受け入れます。4月以降、重大事案などが起きた場合、緊急会見などできちんとお答えをいただきたいと思っております。

【知事】はい。

【記者】今、申し上げたように、新年度に入るとリオデジャネイロオリンピックも間近に迫ってきて、また東京五輪も開催まで4年を切るという時期になります。新しい年度に向けて、知事の抱負を改めてお願いしたいのですが。

【知事】はい。皆さん方、いろいろと取材にご協力いただいてありがとうございます。特に議会のときは夜遅くまでありがとうございました。それで、今おっしゃられたように、いよいよリオデジャネイロになります。今のところリオデジャネイロも数回往復する、それから4月にはアメリカにも行かないといけません。非常にタイトなので、そういうことで、内容はしっかりと、皆さん方の取材の機会を逃さないようにということの前提のもとで、定例記者会見を1回にさせていただきますけれども、今からが正念場で、リオデジャネイロが終われば、本当に東京だということになります。そういう意味で、例えばどこかを視察したときはそこでもきちんとやるとか、大きなテーマが出たときに、なかなかこの時間に集まってくれということは言いにくいかもしれないですけれど、私が都庁に入るときとか、出るときとか、今までもやりましたように、柔軟にやりたいと思いますので、情報をしっかりと皆さん方にお伝えして、皆さん方がしっかりと、批判も含めて仕事をしていただくというのが、これは東京都の政策を良くする道なので、全力を挙げて、そういう思いで、いよいよもう4年後に東京五輪がありますので、新しい年度を迎えたいと思っております。
 いろいろとご苦労かけまして、感謝申し上げます。

【記者】NHKの中島です。まず延遼館についてお聞きしたいのですけれども、以前、内装に関して言うと、史料がないということで、いろいろ手が尽くせるのではないかという話でした。文化庁との調整というのは、今のところうまくいっているということでよろしいのかという。

【知事】非常にうまくいっております。内部についての史料は本当にないのです。けれども、外はありますから、外はあのままにする。そこは文化庁も非常に柔軟に考えてくれていて、できる限り復元しようということです。でも、展示室があったり、カフェがあったり、かなり自由に使える。そうすると、例えば展示室、ここには何があったのだろうと。何も残っていないところは和のしつらえ、ひょっとしたら、鹿鳴館より前なので、欧化政策をやって、とにかく鹿鳴館、西洋に負けないようにやるということなので、全部洋式だったかもしれないです。けれども、ひょっとしたら、外国のお客さんが見えるのだから、畳の部屋の一つもないといけないと思ってやっていたかもしれないのです。
 だから、それは、文化庁は、「いや、ここまでで大丈夫ですよ」ということで、非常に柔軟に、しかも緊密に連携とって、全面的にご支援いただきながらやっていますので問題はないと思います。

【記者】これからだと思うのですけれども、内部で、都民が参加できるような形にするとか、いろいろと工夫されていくと、費用もまたかかってくると思うのですが、今の段階では、どれぐらいの費用を見込んでいらっしゃるのでしょうか。

【知事】今、調査をやって、いよいよスタートするということで見積もりをやってみないと分かりませんので、それをやり次第、皆さん方に公表したいと思っています。
 渋谷の松濤にあった知事公館は四十何億円かで売れているのです。これは私の勘なのですけれども、その予算ぐらいでできるのではないかなと思っていますが、中をどうするかによっても違ってくるので。ただ、それは私が臆測で言うのではなくて、数字が出てから申し上げたいと思っています。

【記者】今のところは、当初の想定どおりということですか。

【知事】そういう感じです。

【記者】分かりました。あともう一点。三者会談の件なのですけれども、知事は先ほど、県境でさいたまの会場まで誰が輸送するのかとか、おっしゃったと思うのですけれども、招致段階では、もともとは組織委員会がやることになっていた仕事でいいのですよね。

【知事】いや、基本的には、運営については組織委員会がやるわけですけれど、例えば私が念頭に置いているのは、たまたま、今、さいたまと言っているけれど、ほかの場所もそうなのですけれど、輸送というのは道路を使うではないですか、鉄道もあるけれど。そうすると、道路の一部が整備されていなくて、輸送に支障を来す。だからその部分を整備することによって30分以内に行けるとかということになれば、やはり整備すると思うのです。だからそれが国道か都道か県道かというようなことも含めて、やはり誰がやるのだという、私が思っているのはそういう想定なのです。
 それから、遠いところは選手村の分村のようなものを作らないとといけないけれど、おそらく近隣だと高速専用レーンを作れば。ただ、例えば専用レーンを作りますということも、道路に何かをしないといけないので、そのお金をどうするかという新たな問題が出てきているので、そういうことも含めて、少し風呂敷を広げて考えたいと。大風呂敷でいろいろなアジェンダ(検討課題)を入れて考えたいと思っています。

【記者】要するに輸送行為そのものではなくて、インフラの整備ですとか。

【知事】輸送に伴う諸問題、例えば。

【記者】オリンピックレーンの問題とか、そういう部分での関与があり得るということを想定して。

【知事】そう思います、はい。国も当然そこは入ってもらわないと、国土交通省の仕事なので。意思の疎通をしっかりやろうということです。

【記者】TBSの松原です。東京マラソンなのですけれども、フィニッシュ地点が今度は東京駅前ということですけれど、知事は以前からビッグサイトでは味気ないとかということをおっしゃられていますけれども、改めて、東京駅前にすることのメリットとか、知事のその辺のお考え、思いをお願いします。

【知事】発端は、私が2年前にベルリンに行きました。ベルリンの市長さんといろいろな都市計画について話をして、それでマラソンの話が出ました。例のベルリンの壁にブランデンブルク門があります。「我々はここでやります。あなたたちはどこでやるのですか」と。それでビッグサイトなどと言っても、「そんなもの知らない」と。写真を見せたら、「これはどこか分からないのではないか」と。東京マラソンとか、ベルリンマラソンとか、ボストンマラソンとか、そういう名前を冠するならば、やはり自分のまちの良いイメージをマラソンとかにも見せないと、世界中に放映されるし、世界中のランナーが来るわけですからという話で、「ああ、そう言われてみればそうだな」ということで、2年かけて皆さんの協力、特に警視庁の協力も含めて、ではこういう形にしましょうと。
 そうすると、やはり誰が見ても東京というのは、東京駅がそうです。振り返ってみれば皇居ですから、江戸城です。これはほかの国にはありません。そういうことをしっかりと。やはり2020年のオリンピックは新国立競技場がゴールになると思いますけれど、しかし、毎年やるこの東京マラソンは、やはり東京のイメージを世界中にということでここまで来ました。それで、やはり、車椅子などを見ていても、最後のアップダウン、あと3キロメートルとか5キロメートルもこんなに上るのはかわいそうな感じがして、やはりスピードが出ない。やはりスピードも出せる、記録が出せるということにしたいな、というのはありました。
 ただ、一つ考えないといけないのは、なぜビッグサイトかというと、着替えをしたり、3万人以上でしょう。都庁から出発して、そこで着替えた荷物をトラックで向こうに運ばなければいけません、帰ってくるまでに。そこで着替える。そこで少しバナナを食べてもらったり、パンを食べてもらったりと、みんなボランティアも頑張って。そのスペースがあるからビッグサイトだったのです。だから、今度はその点を相当真剣に考えたいと思っています。「ビッグサイトで着替えるのは便利だった」「場所がなくて、着替えもできないのではないか」というのではだめなので。あえて言うと、一番の問題はその点なのです。しかし、それも、関係のみんなが頑張ってくれて、何とかできるということなので、やれると思います。今度ベルリンの市長に会ったときに、ブランデンブルク門に負けないのをやりますというようなことを申し上げたいと思っています。
 それで、また皆さん方に少しお調べいただきたいのですけれど、ロンドンはバッキンガム宮殿なのです。やはりこれは絵になります。それから、ベルリンは先ほど言ったブランデンブルク門、それから、シカゴはグランドパーク、ニューヨークのシティーマラソンはセントラルパークなのです。やはり、セントラルパークだと誰でもニューヨークと分かる。そういう意味づけを行っていますので、いろいろと克服しないといけない課題もあると思いますけれども、すごく盛り上がると思います。
 私がなぜそう思ったかというのは、毎年行くのだけれど、今回、ビッグサイトの前のゴールを相当にぎやかにしたのです。けれども、それでも寂しいのです。一生懸命あれだけの距離を走ってきた方に万雷の拍手をあげたいと思うときに、少しそこが寂しい。やはりゴールというのは、例えば、今度のオリンピックで、新国立に入ってきて、最後競り合うと、それはものすごく絵になるではないですか。そうすると、東京駅をバックに「帰ってきたぞ」と、ビッグサイトよりはるかに沿道の人は見られますし、それから、周りのビルの建物の上からも見られるので、みんなで迎えること、これがやはりランナーに対する最高のおもてなしなので、若干、着替えなどのスペースが狭くなっても、それは辛抱していただいて、と思っています。これでますます東京はすばらしいというのを売り出したいな、という思いなので、是非成功させたいと思っています。
 新聞もあれですけれど、特にテレビだと映像を使えると思うので、少し走ってもらって、走りながら、週末のワイドショーあたりで、「これが見えますね」「蔵前橋を渡りましたね」と。日本橋を見るときは、「この上の首都高速を早く何とかしましょうね」とか、ついでにコメントをしながら走っていただくとおもしろいコメントになるかと思うので、是非、今だと夕刊は間に合わないか、新聞は。明日の朝にでも、分かるように書いていただくと。相当苦労をしました。本当に2年がかりでやっとここまでたどり着けましたので、是非皆さん方のご協力もいただいて、やはり、東京駅をバックにゴールしたというのは、絶対絵になるという思いでございます。

【記者】NHKの小嶋です。少し待機児童問題についてお聞きしたいのですけれど、昨日政府が緊急対策をまとめまして、認可移行の期間の補助を受けられる期間の延長等が盛り込まれていますけれど、知事はかねがね、供給を増やすと需要も増えるというようなことをおっしゃっていますが、なかなかそうも言っていられないような状況になってきていると思うのですけれども、緊急対策を受けて、その後、経済対策もあるのかどうか分かりませんが、どのように今後、待機児童対策に取り組まれるのかお聞きしたいのですけれど。

【知事】これは政府とも緊密に連絡をとって、私は前の厚生労働大臣だったので、ずっと手がけてきた課題であるわけで。それから、今回の緊急対策を見ますと、我々が独自にやっている整備促進策はもうほとんど盛り込まれていると思っていいと思います。
 だから、認証保育所が認可保育所に変わる、例えば、5年かけて変わるのだったら、その間補助をしますよ、と。「6、7年かかります」と言っても、それはやれるようにとかということはやっています。それから、先般の戦略特区で言いましたように、公園にどんどん作っていこうということで、西大井広場公園とか蘆花恒春園とかそういうところも今度加わります。それと、何といっても、東京は土地の値段が高いので、都有地、国有地、区有地、市町村有地を含めて、借地料への支援の強化ということもやっていますので。
 それから、緊急的な一時預かり事業をやろうというようなことで、出てきていることは相当頑張ってやるし、今度、都庁にも保育所ができます。さらに、5月に1億総活躍プランが出て、その中にも保育士の待遇、処遇改善とか、いろいろな策は出てくると思いますので、これは今、都の担当と国の担当の方で緊密に連絡をとって、さらなる新たな策ができないかということで、おそらく5月の1億総活躍プランの中にまた新しい目玉のようなものができないか、今、財政支援も含めてやっているところでありますので、東京都が先導してこの問題をやっていきたいと思っています。
 よろしいでしょうか。それでは、時間も参りましたので、今日のところは終わります。これから金曜日の1回になるのですね。

【記者】はい。

【知事】先ほど申し上げましたように、できるだけ大きな課題などがあったときは柔軟に対応して、情報を提供したいと思いますので、また、今後ともよろしくお願いします。ありがとうございました。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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