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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成28年5月27日更新

舛添知事定例記者会見
平成28年5月27日(金曜)
14時00分~15時24分

知事冒頭発言

1 クリス・ホームズ卿の来日について

【知事】まず、第1点でございます。今月31日(火曜日)から、かつてパラリンピック選手で、先のロンドン大会でパラリンピック統合ディレクターを務められましたクリス・ホームズ卿が東京においでになりますので、お知らせをいたします。
 私は、31日にお会いして意見交換をいたします。昨年10月のロンドン訪問の際には、ボランティア育成に向けた取組や子供たちへの教育プログラムなど、東京大会を成功させるための貴重な意見をお伺いいたしました。今回も実りあるお話を伺えることを楽しみにしております。
 午後からは、シンポジウム「パラリンピック競技大会の成功に向けて」を開催し、パラリンピックを通じてイギリス社会はどう変わったかについて講演をして頂きます。また、障害者スポーツを専門とされております日本福祉大学の藤田紀昭氏をコーディネーターにお迎えしてトークセッションも行いますので、是非多くの方に聴講して頂きたいと思っております。また、翌6月1日(水曜日)には、渋谷区立富谷小学校を訪問し、ホームズ卿のご経験を児童たちに直接、語りかけて頂きます。
 東京都では、この4月から、都内全ての公立学校で、全国に先駆けましてオリンピック・パラリンピック教育プログラムを展開しているところでございまして、障害者理解の教育を進める一助となるものであります。ホームズ卿の持つ知識や経験を提供して頂き、多くの大会関係者や都民・国民と共有して、2020年大会の準備をしっかりと進めていきたいと思っております。
 この件の詳細につきましては、オリンピック・パラリンピック準備局にお伺いして頂きたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 「産業交流展2016」出展企業の募集について

【知事】次でございます。中小企業による国内最大級のトレードショー「産業交流展2016」の出展企業の募集を開始するので、お知らせをいたします。
 今年度で19回目となります産業交流展を、10月31日(月曜日)から11月2日(水曜日)までの3日間、東京ビッグサイトで開催いたします。今年度は、出展規模を昨年度の900社から1350社へ大幅に拡大しまして、中小企業の出展機会の充実を図ります。今日から首都圏に事業所を有します中小企業の出展募集を開始いたしますので、是非ともこの機会を多くの中小企業の皆様に役立ててもらいたいと思っております。
 なお、全国の中小企業を集めました「全国ゾーン」についても、昨年度より規模を大幅に拡大いたしまして、日本各地の産業活性化を目指す「ALL JAPAN&TOKYOプロジェクト」の一環として、全国の道府県との連携を強化してまいります。
 この件の詳細は、産業労働局にお尋ね頂きたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 政治資金等について

【知事】都政についての私の方からの報告は以上でございますけれども、最後に、私の政治資金等に関することについて、一言、申し上げたいと思います。
 改めまして、まずはこの間、都民の皆様をはじめまして多くの方々にご迷惑をおかけしていることにつきまして、改めて心からお詫びを申し上げます。
 一昨日も申し上げましたとおり、現在、元検事の2人の弁護士の先生に厳しい調査を行っていただいております。私からは、先生方に「1日も早く結果を出して頂きたい」とお願いをしているところでございます。先生方の御氏名につきましては、「調査が完了して結果を発表するときに公表しても構わないが、調査期間中は差し障りがあるので、今は公表しないで頂きたい」という先生方からのお申し出でありましたので、現時点では公表を差し控えさせて頂いております。公正、厳格、そして迅速に結果を頂くために集中して調査に取り組んで頂きたいと考えております。一日も早く結果をおまとめ頂いて、その段階でご報告したいと思っていますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

質疑応答

【記者】幹事社、東京MXの三嶌です。幹事社から質問させて頂きます。
 先日、政治資金や公用車の使い方などをめぐる、第三者が2人決まったということで、今も発表がありましたが、現在、その調査はどの程度、進んでいるかという部分がお答えいただけるかどうかというところと、それから、議会に迷惑をかけないとして、今も一日でも早くということだったのですが、調査終了時期のめどは、新たに示して頂くことはできますでしょうか。

【知事】まず、一昨日お願いして、早速、調査に取りかかって頂きました。今、スタートしたばかりで、何分、多くの疑問を呈されていることが多いのと、政治団体が解散したのもございますので、「多少の時間をくれ」ということをおっしゃっております。本当に全力を挙げて今、やって頂いているというのが今の状況であります。
 それから、いつ終わるかについても、とにかくしっかり厳正なる弁護士の先生方の目で見ていただいてということが大前提になりますので、一日も早くということを申し上げている次第で、「それはよく分かったので、全力を挙げて全速力でやる」ということを今、おっしゃって頂いております。

【記者】もう1点、お伺いさせてください。都議会では、知事の問題を調査するための百条委員会の設置に向けた動きも出てきています。議会では、来週から始まる定例会での知事の発言や説明を聞いてから百条委員会の対応を決めるということなのですが、6月議会では、自身の問題に関わる部分についてどのような説明をしたいと考えていますでしょうか。

【知事】都議会の皆様方には大変ご迷惑をかけてしまって、いろいろな、この点でご心配をおかけしていることを、また改めてお詫びを申し上げたいと思っております。いろいろなご質問があると思いますので、誠実にお答えをしたいと思っております。

【記者】日本テレビの久野村です。知事の視察についてお伺いしたいのですけれども、去年1年間の視察で、知事の視察の内容について、美術館ですとか博物館というのが7割で大半を占めていらっしゃるということが分かったのですが、それについて、どのような視察で、何のための視察だったのか、お願いいたします。

【知事】これも、文化振興、とりわけ2020年大会、オリンピック・パラリンピックがございますので、文化プログラムというのが同時にございます。したがって、例えば共通の入場券を関東近辺の美術館で同時に発行して頂くというようなことのお願いも兼ねて回っていますけれども、回数も含めていろいろな疑念も呈されていますので、今、2人の弁護士の先生方がいろいろな調査をなさっております。そのとき、その結果とともに、私の方からまとめてご報告、ご説明を申し上げたいと思っております。

【記者】関連で、この日程について非公開になっていたというところがあるのですが、誰の判断で、どういう理由で非公開にされていたのかというところ。

【知事】基本的に、どこの美術館を視察しようということは私の判断であります。そして、これは公務であります。ただ、美術館に参ったときに、ほかの鑑賞者の方がおられますので、ご迷惑をおかけしたくないということで、そういう扱いをさせて頂きました。

【記者】最後に、福祉関係の視察が少ないのではないかということを指摘される声もあると思うのですが、知事がいろいろな政策を打ち出されているのも存じ上げているのですけれども、知事の福祉政策に対する思いですとか、少ないという声に対してお願いします。

【知事】そういうご批判があることもきちんと踏まえまして、反省すべきは反省して、しっかりと今後、改めるべきは改めたいと思っております。

【記者】共同通信の斉藤です。調査についてお聞きしたいのですが。調査について、スタートしたばかりということですが、知事は、ヒアリングもやるとおっしゃっていたのですが、もう知事ご自身が会って、何かしらお話はされたのでしょうか。

【知事】いえ、まだそこまではいっておりません。今、様々な資料の精査をするので、この資料を出しなさいという、その程度、その程度というか、そこから今、スタートしています。いずれ、まだ日時も決まっていませんけれども、ヒアリングをするということはおっしゃられております。まだやっておりません。

【記者】あともう1点、先ほど、都議会では誠実に答えたいということをおっしゃっていたのですが、これまでの会見、また今日の会見でもそうなのですが、調査中ということをおっしゃられていては都議会でも説明できないと思うのですが、どのような説明をされる。

【知事】ですから、できるだけ本当に1日も早くお願いしますということは、そういうことも含めてでありまして、今、大変恥ずかしいことですけれど、私自身に対する信頼が失われておりますので、しっかりとした方々の厳正なる公正な目で見て頂いて、その上でいろいろ御指示はあると思います。それを踏まえた上で私もやりたいと思っておりますので、そういう意味で、何とか1日も早くということを申し上げているのでありまして、その結果をもって今の問いには応対したいと思っています。

【記者】ただ、その結果が都議会に間に合わない場合、今のご説明で都議会の方々が納得されるとは。

【知事】いや、都議会の皆様方に納得頂けるような説明をするつもりでおります。

【記者】テレビ東京の石井です。美術館の視察の件、改めてなのですけれども、知事が美術とか文化の振興に力を入れているのは存じ上げているのですけれども、個人的な趣味で何度も視察をしているのではないかという批判があるところです。今後こういった予定というのは公開されるのでしょうか。

【知事】先ほど申し上げましたように、改めるべきは改めたいと思いますので、本当に皆さん静かにご覧になっているので、それを邪魔したくないというのがあります。ですから、例えばマスコミの皆様に「ご同行しないでください」とお願いできるならば、それは全く公開して構わないと思いますので、それも含めて、改められれば改める方向で検討したいと思います。

【記者】では今後は、予定は公開する方向で検討していくという。

【知事】唯一、ほかのお客様に迷惑かけたくないということだけですので、そのことを幹事社さんのこのご配慮でそういうことができるのであれば、それは私全く問題ないと思っています。

【記者】改めて、先ほど、共通のチケットのお話とかもありましたが、そういった視察がこれまで都政にどのように生かされているのか、もう少し具体的にお願いします。

【知事】これは、東京オリンピックのときに皆様方が来られます。それで今、私がずっと各美術館回ってお願いしてきたのは、競技が、日の高いうち、5時ぐらいに終わります。それからちょっと浮世絵の美術館に行きたいとか、コルビジェ、今度文化遺産になりますので、そうするとこれを見に行きたいというときに、大体5時に閉館になるので、今、できれば8時ぐらいまでお開けいただけませんかということを一つお願いと、それから、これは埼玉県、神奈川県、千葉県の美術館にもお願いしているのですけれども、1枚の券があれば全部見れますというようなことのお願いで、大体両方のお願いは、私が参った館の館長さん、学芸員の方々は、いろいろ努力してみるというようなことをおっしゃっているので、そういう取組をやってきたということです。

【記者】そういったオリンピックの開催時の夜間に開けてもらうことなど、知事がわざわざ足を運んでそれぞれの美術館と交渉されているということなのでしょうか。

【知事】ええ。例えば、ロンドンの2012年の大会は大成功でした。スポーツだけではなくて、文化でもものすごい大成功であって、それは各美術館が相当に協力しました。これもこの前視察してまいりました。そのときに、外国から来られる方々に聞くと、「夜開いてないのはちょっと困る」というような話がありましたので、やはり文化プログラムというのは、スポーツプログラムと並んで、東京大会の成功を左右するものでありますので、私は直接そういうことをお伺いして。それから、もう一つは、2020年のオリンピックをやっているときに、各館がばらばら企画をやるのではなくて、例えばスポーツという企画をやるのだったら、やはり調整しながらおやりになった方がいいので。大体、5年前に企画をスタートなさるということなのです。そうすると、もうそろそろお願いしていった方がいいかなと。結局は、局長や課長が行っても、最終的な大きなガイドラインが示せませんので、私は基本的に館長さんからそういう意見を聴取するということで行ってまいりました。

【記者】分かりました。あともう1点なのですが、共産党都議団が百条委員会の設置を提案していますが、もしも設置されれば、出席して誠実にお答えになるということでよろしいのでしょうか。

【知事】これはもう議会の皆様がお決めになられることでありますので、議会のご指示に従いたいと思っております。

【記者】もし設置されれば出席されるというお考えを今お持ちで。

【知事】議会のご指示に従うのは、都知事としての努めだと思っております。

【記者】出席の要請があれば出席するというお考えでしょうか。

【知事】ええ。議会の決定に従います。

【記者】分かりました。ありがとうございます。

【記者】東京新聞の川上です。先日も質問があったのですけれども、政治団体からファミリー企業に対する事務所費の支払いなのですけれども、こちらの方は今回の弁護士さんの調査の中にきちんと入っているということでよろしいのでしょうか。

【知事】はい、もちろん入ってございます。今、先生方に調査を依頼しておりますので、きちんとお答えできると思います。

【記者】調査の期間は、どれぐらいの前に遡る予定でしょうか。

【知事】できるだけ、疑念が出たものについては、全てお答えするということで、何年前まで遡らなければ分からないものはそこまで遡るというのをおっしゃっていますので、そういう形では頂けると思います。

【記者】報道で出ている範囲では、2009年、2008年ぐらいまで遡れると思うのですけれども、そのぐらいは遡ると考えてよろしいのでしょうか。

【知事】ええ、そうなさるとおっしゃっておりました。

【記者】これに関しまして、もしいろいろな疑念が出た場合に、ホテルの費用とか飲食代のように、返金というのは念頭に考えられているのでしょうか。

【知事】それも、結果が出てからにしたいと思っております。今のところは調査中ですので、恐らく調査なさった弁護士の先生方が、「これはこういうことなので、こういうようにしなさい」という指示があると思いますので、それを待ちたいと思っております。

【記者】これに関しまして、議会の方で質問等がありましたら、調査の前でもお答えになるような形があり得るのでしょうか。

【知事】それは、一つは、先ほど申し上げましたように、1日も早く調査をして頂きたいと、私の希望を言えば、議会できちんとお答えする前に調査が出ていれば、より厳正な、公正な調査結果が出るわけですから、本当に申し訳ないですけれど、私自身が今、信頼を失っていますから、そういう意味で、しっかりその前までにできれば出してほしいという気持ちで、今お願いをしているところでございますので、今はそういう状況でございます。

【記者】この件だけではないかもしれませんけれども、議会の方から質問があった場合に、その点を先に弁護士さんの方にお調べ頂くとか、そういうこともできるとは思うのですが、その点についてはどうでしょうか。

【知事】今おっしゃることももっともだと思いますので、そういうことができるかどうか、今日早速お願いをしてまいりたいと思います。

【記者】分かりました。以上です。

【記者】TBSの松原です。今回、弁護士2人を選任されるときに、第三者の厳しい目をとおっしゃっていましたが、実際に自費でお金を払って依頼した時点で第三者にならないのではないかと思うのですけれども、それが果たして厳しい公正な目になるのかという疑問があるのですが、その点についてお願いします。

【知事】一般的に申し上げますと、弁護士を、どういう形であれ、依頼した場合は、依頼した方が払うということなので、それは当然、払わないといけないので、そうすると、あらゆる案件について、弁護士に依頼する場合は依頼した方がお支払いするわけですから、そのことをもって公平でないというところまでは、申し上げられないのではないかな、と私は思います。

【記者】ただ、弁護士は依頼人に応えるというのが弁護士の仕事だと聞いていますけれども、全く第三者にならないという疑念がどこまでも残ると思うのですが。

【知事】しかし、これは、厳正なる目で調査をしてくださいというお願いであって、裁判で争っているときに自分を弁護してくださいという形での弁護士への依頼ではありません。私が要求したのは、厳しい目で徹底的に、全て協力いたしますので、調査をしてくださいということが依頼内容でありまして、しかも、その弁護士の方々は元検事の方々でありますけれども、調査が終われば名前も公表するということでありますので、私は、そこは問題ないと思っております。

【記者】朝日新聞の小林です。調査に関してなのですけれども、元検事の弁護士の方に依頼されているということで、政治資金規正法の範囲内での調査はなされると思うのですけれども、今指摘されているのは、法律的にクリアをしているかどうかではなくて、知事の政治倫理とか考え方とか、そういった道義的な問題とか、そういったところも問われていると思うのですが、そこについては、依頼する際に、どういう基準で調べてほしいとか、何をもって、それがどういうふうに判断されるという、法律以外の面では、どういう依頼をされているのでしょうか。

【知事】それは、今おっしゃったとおりで、もちろん法的にはきちんと見ましょうということでありますけれども、今おっしゃったように、いろいろな疑念とか懸念が出されています。それについてしっかりお答えするように、今おっしゃった道義的な面とか倫理的な面についても、きちんと指示をして頂きたいということを申し上げております。

【記者】例えば、指示をするというと。

【知事】指示というか、もっと正確に言うと、アドバイスを頂きたいと思っております。

【記者】例えば、家族で行かれたホテルで会議された、これが3時間やっていたら会議をやっていたことになるかもしれないけれども、もし迎えに来たときに、ちょっと5分しゃべった、10分しゃべったということであればならないのではないかとか、いろいろな基準があると思うのですけれど、その基準まで、例えばヤフオクで買い物されたというものも、これも、どういう基準で、「これだったら、まあ、オーケーなのではないか」「これだったら、ちょっと政治倫理的に問題があるのではないか」という判断を、その弁護士の方、そういう点では専門家ではないと思うのですけれども、そこの基準というのが少し分かりにくいなと思っているのですが。

【知事】おっしゃることは、よく分かります。ただ、私は、ずっと申し上げていますように、いろいろな方々からご批判とご疑義を呈されておりますので、今おっしゃったようなことについても、恐らく、今の話だと、何分までよくて何分以上はだめだとか、そういうところまでおっしゃるかどうか分かりませんけれども、厳しい目でアドバイスを下さるということなので、それをお待ちしたいと思っております。

【記者】法律家という観点からのアドバイスということですよね。

【知事】法律家というよりも、もちろん法律家でありますけれども、私が今、非常に皆様方にご批判を頂いていますので、そういうご批判に対して、きちんと誠実にお答えできる、その大前提として法的な側面のみならず、道義的な面についても、しっかりとしたアドバイスを頂くと思っております。

【記者】日本テレビ「NEWS ZERO」の杉野です。よろしくお願いします。知事にまず確認なのですが、今年4月までの1年間で、国内の視察53回中39回が美術館、博物館だったという記憶、ご自身の行動については、これは合っていますでしょうか。

【知事】それは、今、私はここで何回と正確に言って不正確だといけませんけれども、それはきちんとデータを調べれば分かると思います。そして、多くの回数行ったということも事実であります。

【記者】その多くの回数という点では、例えば知事は介護や待機児童の問題もかなり重視していらっしゃると思いますけれども、そういった現場と比べての回数は、ご自身の感覚ではいかがでしょうか。

【知事】それは、比較すれば、美術館は多かったと思います。

【記者】それは、ご自身ではどのように捉えられていらっしゃいますか。

【知事】先ほど申し上げましたように、オリンピック・パラリンピックの文化プログラムであるとか、文化振興という大きな目的のために行っているわけでありまして、ほかのところを視察しないから、そこは全く無視して、政策を作っていないということではありません。全力を挙げて都政をやっていっておりますし、また、やっていきたいと思っております。

【記者】あと、もう1点お伺いしたいのですが、企業でも何か不祥事が起きれば、第三者によって何か調査をするような委員会が立ち上げられて、そのメンバーというのは、すぐに公表されるものだと思うのですけれども、知事は今とても疑念が高まっているような状態で、それでもやはり弁護士の方からお願いがあったら名前は公表しないと思われているのでしょうか。

【知事】先程来、何度も繰り返していますように、1日も早く公正なる結果を出して頂くために、そして出すために、弁護士の先生方がそうおっしゃっているわけであります。

【記者】そのためならば、日数が少しかかってしまって、私たちとか記者の追及が長く続いてしまうことは、しょうがないとお考えでしょうか。

【知事】それは、全く違います。

【記者】それはどういうことでしょうか。

【知事】全く違います。誤解をしないで頂きたいのは、今、名前を明らかにします、仮に。そしたら、その元検事の方々のところに取材が殺到する、例えば。そしたら、それに対応していると、調査の時間をとられてしまうのです。ですから、一刻も早くやるために、集中してやりたいのだということが最大の目的であって、そして、やはり厳正にやらないといけないということなので、私は、もう何度も申し上げているように、「1日も早くやってください」と、「一刻も早くやってください」ということを申し上げているので、そのために、全力を挙げて私も協力して、全体像をつまびらかにしたいということを申し上げているわけです。
 ですから、今、引き延ばしを図っているとおっしゃったと思うのですけれども、そうではなくて、1日も早く結果を出すために、そういうご配慮をいただいていると思っております。

【記者】あくまでも、弁護士の先生方が、1日も早く解決したいので、名前は公表しないでほしいというふうにおっしゃったと。

【知事】私が1日も早く結果を出して頂きたい、弁護士の先生方も、1日も早く結果を出したい、そういうためにそういう配慮をしたということであります。

【記者】テレビ東京の曹です。よろしくお願いいたします。調査のやり方について確認なのですが、今、様々な報道等で疑念、疑惑が先行している形になっていますが、弁護士の先生というのは、政治資金の問題だとしたら、収支報告書を1件1件確認する形の調査をされているのか、それとも、報道を受けた形で、この問題についてはこれを調べましょうという形にしているのか、どちらのやり方なのでしょうか。

【知事】本当に恥ずかしい話ですけれど、たくさんの疑念が呈されました。したがって、その疑念全てにお答えするということで、そういう意味で1件1件、もちろんこの収支報告書についても当たっていくと、そういうことをおやりになっていると思います。
 できるだけ早くという要請がありますので、今疑念が呈されていること、全てにお答えすると、そういうことでおやりになっているわけです。

【記者】ということは、今報道に上がっていないことについては、今回の調査対象にはなっていないという理解でいいですか。

【知事】優先的に、疑念を呈されているものからどんどんやっていくと、そういうことだと思います。

【記者】あと、弁護士の方2名ということですが、本業のお仕事もおありだと思うのですが、この期間というのは、知事の調査に専任という形になるのでしょうか。

【知事】恐らく、細かい点はどういう形になるか、私も全く面識がありませんので存じません。どういうやり方でやるか。ただ、もちろん、アシスタント的な方を使ったりとか、それは1日も早く出すために、その先生のご判断でなさるのだろうと思っていますので、そこはもう完全にお任せをしてございます。

【記者】先ほどもちょっと質問があったのですが、調査結果が上がってきて、法律違反かどうかというのは、法に照らしてまだ分かりやすい基準だとは思うのですが、道義的、倫理的なところというのは、弁護士の方だけで判断していいのか。例えば、ほかの専門家を新たにメンバーに組み入れるだとか、どういうことで最終的にはそこの判断をしようとお考えでしょうか。

【知事】それは、恐らく、もちろん法的側面だけではなくて、弁護士の方々も、こういう方向を改めた方がいいとか、そういうことはおっしゃってくださると思います。そして、議会がありますから、都民の代表であります都議会の先生方がいろいろなご質問なさると思いますから、その質問に対して誠実にお答えをしていきたいと思っております。

【記者】その議会の件で最後なのですが、百条委員会の設置について話し合われていますが、前都知事の猪瀬都知事は、百条委員会の設置が決まったことをきっかけに辞任をするということに至りましたが、知事は、百条委員会の設置が決まったとしても、そこに出席をして説明をしていきたいというご意向ということでよろしいですか。

【知事】今まだ何も決まっていませんので、私が軽々に、予断を持って言うことは差し控えたいと思っております。議会がお決めになったことに従うという言葉でとどめさせて頂きたいと思います。

【記者】毎日放送の大吉です。知事、先ほどから1日も早い調査結果を待っているとおっしゃっていますけれども、実際に弁護士の先生のお二人が調査に取りかかったのは、先ほどお答えになったかもしれませんが、一昨日でいいのですか。

【知事】そうです。

【記者】前回の記者会見が1週間前で、そのときも一刻も早い調査報告をとおっしゃってましたが、若干スピード感が遅い気がするのですが、このスピード感で今後も調査は進んでいくと思っていいのですか。

【知事】まず、この弁護士の方をお願いして選ぶ、それは皆さん仕事を持っておられるし、それから非常に厳格な目で見ていただく方を選ばないといけないですから、それは若干の時間は要しました。
 しかし、もう決まった以上は先生方も本当に、全力を挙げてやって頂いてますから「1日も早くお願いします」ということを申し上げてますし、先生方も「1日も早くやる」ということをおっしゃっております。

【記者】1日も早く報告を出してほしいというのは、何か非常に曖昧な表現だと思うのですけれども、例えば、「どの疑惑に関してはいついつまでに調査報告を出してほしい」「どの疑惑に関しては、その後知事の言葉から記者団に語られる」、そういった明確なビジョンというのは立ってないのですか。

【知事】それはもう総括してお願いしているわけですから、そこは調査をしてくださる先生方が全力を挙げて総括的なお答えを出して頂けるわけであります。

【記者】先ほど面識がない先生方とおっしゃいましたけれども、そうなると、どういった基準で選ばれた弁護士のお二人なのでしょう。

【知事】それは、先般も申し上げましたように、私の事務所や知人を通じて、一度も私は付き合ったことのない方々でありますけれども、厳格に厳しい目で政治資金の問題についても精通しているそういう方がしっかりおやり頂くという。

【記者】誰がどういう基準で選んだ弁護士の先生、お二人なのですか。

【知事】今申し上げましたように、私と私どもの事務所が、様々な知人のご紹介、ご推薦を得た上で、一番厳しいであろうという判断でお願いしたわけであります。

【記者】その元検事の弁護士さんに、知事としては、どんな情報提供をされているのですか。

【知事】それは今調査中ですから、求められた資料については提出し、まだやっていませんが、これからヒアリングをするということで、私もヒアリングに応じます。

【記者】求められた資料ということは、収支報告書含め、全ての資料をその弁護士お二人に提出。

【知事】求められた資料を全て提出するということです。

【記者】その求められている資料は、今お話にはならないのですか。

【知事】それは、正に調査の中身に関わることでありますから、ここで申し上げるのは差し控えたいと思います。

【記者】様々な調査が終わって、結果が出た後は、知事の言葉から一つ一つの疑惑に関する説明というのは、記者団にされるのでしょうか。

【知事】公表をするということは、説明をするということです。

【記者】あと最後にもう一つ、前回の記者会見の後の各局の報道というのは、ご自身でご覧になりましたか。

【知事】全てを見る時間はありません。

【記者】一部はご覧になりましたか。

【知事】はい。

【記者】ご自身の前回の記者会見を見て、ご自身としては、どういう感想を持たれましたか。

【知事】それは、こういう場で私は自分のことについて感想を申し上げるのは、差し控えたいと思います。あくまで視聴者、都民の皆様がご判断くださることだと思っております。

【記者】読売新聞の浜名です。まず調査の関係なのですけども、一刻も早くと先ほどからおっしゃっていますが、もしも少し時間がかかりそうな場合は、何か中間発表のようなものをするようなことはありますでしょうか。

【知事】それも含めて、更にスピードアップをお願いしたいと思っています。今まだそういうご疑問に対しては、今は考えておりません。

【記者】分かりました。あと、最後どういった場で発表するとお考えでしょうか。

【知事】それも、まずしっかりとした調査結果をおまとめくださると思いますので、そこもまずは調査をしてくださる先生方とご相談をして、「こういうふうに発表しろ」とか「こういうふうに自分のほうから発表する」とかいうことがあると思いますけど、まだそこまで話は進んでおりません。

【記者】ちょっと話は変わるのですけれども、知事の政治団体の事務所費の関係で、これまでファミリー企業に毎月44万円ほど支払ってらっしゃると思うのですけども、家賃としてですが。今も知事の資金管理団体の泰山会は44万円を払っているのでしょうか。

【知事】それは続けておりますけども、この件については、先ほどどなたかの質問にお答えいたしましたように、しっかりと調査をして頂いてその結果を待ちたいと思っております。

【記者】高過ぎるという指摘もあるようなのですけれども。

【知事】いや、それもいろいろ私の方で資料があったり、その意見もありますけれども、今は厳正なる弁護士の方々がご覧になっているので、その結果を待ちたいと思っております。

【記者】読売テレビ「ウェークアップ!ぷらす」の坂木です。以前、私どもの番組にご出演頂きましたときに、知事は、実際に使っている立場から「政治資金規正法には、解釈で不明確な点が幾つかある」と、「一度国会で点検し直したほうがいい」と発言されておりました。正に都知事の使途には不明確な点があるわけなのですけれども、今も政治資金規正法を点検した方がよいとお考えでしょうか。

【知事】今、私がこういう立場にあって多くの皆様方からご批判を頂き、また政治資金の使い道について、さまざま疑問を呈されておりますので、そういう状況の中で私が今何かを、その点について申し上げるのは適切ではないと考えております。

【記者】もう1点、お願いいたします。政治とカネの問題について、「クリーンにしなければならない」というような発言もありました。こういった過去のご発言を信じていた都民もいると思いますが、冒頭のご発言と重なるかもしれませんが、今改めて都民に対してどのようなお気持ちをお持ちでしょうか。

【知事】様々なそういう疑念を持たれたことに対しましては、心から何度も申し上げていますようにお詫びを申し上げたいし、改めるべきは、しっかりと改めたいと思っております。

【記者】毎日新聞の林田です。知事、政治資金に関して、市民団体から東京地検に告発されてらっしゃいますけれども、この件については、どなたか弁護士の方にご相談なさってらっしゃるのでしょうか。

【知事】今は、「調査をしっかりしてくれ」ということを申し上げております。今そのことに全力を挙げていますので、今ちょっとご指摘されたことについては、今のところ、まだちょっとご相談はしておりません。

【記者】では、調査をお願いされていらっしゃる弁護士の先生方には、今の時点ではお話しされてらっしゃらないということですよね。

【知事】私も今しっかりと調査をすることに全力を挙げていましたので、今ご指摘を受けましたので、これは調査をする先生方も当然、自分が調査をする対象でありますので、それが告発されているということなので、この会見が終わりましたら、早速、それはお願いしたい、お願いというか、お話ししたいと思います。

【記者】今後、その先生方にそうすると、この件での弁護もお願いされるということですか。

【知事】いや、そこもまだちょっと考えていません。今おっしゃられたので、私が今、申し上げたように調査に全力を挙げるということでしたので、これは、どうするかについては、今お願いしている弁護士さんが元検事のお二方でありますから、こういう告発書が出て、これどういたしますかということは、お尋ねしても構わないと思いますので、やってみたいと思います。

【記者】しんぶん赤旗の岡部です。関連で。今の発言に関連して。先ほどの、東京地検への告発状は、知事はもうお読みになっていますよね。

【知事】はい。

【記者】2点あります。一つは、政治資金の虚偽記載問題、もう一つは美術品等の横領疑惑、要するに、自動車等は泰山会に移されていると思うのですが、その他の美術品等はどうされているのかと。その二つの件で、横領容疑で告発されているわけです。それについて、これからまだ決められないというのはおかしいのではないかと、はっきりと、もう刑事告発されているし、その疑惑、疑念に答えるというのであれば、告発状に対して一つひとつ調べて、「これはこうです」と、先ほどの、いわゆる虚偽記載疑惑だけではなくてその横領疑惑についてもお答えになるのが筋ではないかと思うのです。それをしないと、世論は納得しません。

【知事】はい。その点についても、どういう法的な対応をし、どういうふうに対応するべきかということについては、これは専門的な知識を持った弁護士に相談をして、その上で対応をしたいと思います。

【記者】もう一点。先ほど、議会からの質問に対して、できるだけ個別的にも議会前にもお答えするということを示唆されましたが、共産党都議会団から出された公開質問状ですが。

【知事】ちょっとすいません。ちょっとよく聞こえなかったのですが、議会前に答弁すると申し上げています?

【記者】いろいろな質問について、議会の場と。

【知事】議会で、です。

【記者】議会の場ですか。

【知事】はい。議会前ではなくて議会。

【記者】公開質問状について、昨日は答弁拒否をされましたが、これについては未来永劫答弁する考えはないのか、ないしは途中で、やはり議会にご迷惑かけたくないということを言われていますが、これは与党、野党を問わず、議員さんは迷惑こうむっているのです、いろいろ。それで、その一つの意見を代表して質問状を出したと思うのです、共産党都議団が19日に。それに対して、昨日の時点では答えられなかった。では、いつ答えられるのだと、答えるのかと。だから、一緒くたにして答弁、説明されるのではなくても、質問状には質問状として、真摯に答える必要があるのではないかなと思うのですが、それについてはいかがでしょうか。

【知事】今、正に、細かく、2人の弁護士の方がお調べになっている段階でありますので、いずれにしましても、その結果を待ちたいというのが今の状況であります。

【記者】ですから、質問状にお答えになるつもりはあるのか、時間は後になるけれども、そういう。

【知事】今はとにかく、調査の結果を待ちたいということ。

【記者】読売テレビ「ミヤネ屋」の中山です。先ほどからの回答を伺っていますと、弁護士の方への依頼の内容というのは、法的なアウト、セーフではなくて、道義的な意味合いのアウト、セーフでの判断基準ということで、まずよろしいのですか。

【知事】いやいや、違います。質問なさった、朝日の方でしたよね。まずは、法的なものもしっかりやらないといけない。けれども、様々な疑念が呈されております、たくさん。私は、そういうことについてもしっかりと見て頂くということで、その結果、「これは何の問題もありません」と、「道義的に問題ありません」と出るかもしれません。しかし、その先生方が「これはやはりこう改めた方がいいよ」とアドバイスをくださるかもしれません。そういうことも含めてということであります。

【記者】政治資金規正法として、これはまずいというアウト、セーフと、そうではなくて一般的な感覚として、これは政治活動とは言えないのではないかなというような、道義的な部分でのアウト、セーフと、2段階にわたって判断をしていただけるということでよろしいのですか。

【知事】2段階というよりも、双方の側面でと思います。

【記者】これはもう道義的におかしいのではないかというような指摘があれば、それはもう改められる、修正なり訂正なりというか。

【知事】はい。様々なご批判をいただいておりますので、徹底的に調査をしていただいて、今後、二度とそういう疑義が皆様方から呈されないように、しっかりと改めていきたいと思っております。

【記者】その点で、先ほどからその基準という部分で、どう判断するのかというような話が一部ありましたけれども、奥様に関して、前回の会見の中で、「妻は家族です」とおっしゃっていましたが、実際に、その事務所職員というような概念で接した場合に、食事をしたときに、これは政治活動というような扱いになるケースというのは考えられなくはないと思うのですが、奥様は家族と判断すべきなのか、それとも。

【知事】そういう個別な問題については、ここでは差し控えたいと思います。そういうことも含めて、しっかりとアドバイスをくださるものと思っております。

【記者】では、どちらもあり得るということですね。

【知事】そういうことも含めてアドバイスを頂きたいと思っております。

【記者】テレビ朝日「モーニングショー」の岡安です。ご自分の基準で選任された弁護士さんですけれども、どうして名前を公表できる人を選ばなかったのでしょうか。

【知事】今申し上げましたように、厳正に見て頂きたいと、そして、1日も早く結果を出して頂きたいと、そういうことから選んだわけでありまして、1日も早く厳正、公正に見て頂くというのは最大の眼目でありますから、そういう観点から、名前を公表できるか、できないかと、そういう基準ではなくて、最大の眼目は、今申し上げたことだと思っております。

【記者】厳正に公正にという意味では、その中立性、透明性を保つ上でも名前を公表できる、事前に公表できる方を選ぶというのも条件に入れることも必要だと思うのですけれども、いかがでしょうか。

【知事】1日も早く、迅速にという条件があれば、それが難しくなることがあり得ると思います。先ほどご説明したとおりです。

【記者】その1日も早くということですが、舛添知事から、めどを示すようにというお願いはしないのでしょうか。

【知事】いや、それは、都議会にご迷惑をおかけしたくないと、そういう観点から1日も早くということを申し上げているので、何月何日までと言ってもそれは膨大な量の調査をしないといけないので、24時間働き続けるわけに、先生方もいきません。お休みにもならないといけないので。そういう中で、全力を挙げてやってくださると思います。

【記者】通常、その第三者の調査というのが入るときに、まず、世の中に「この方から依頼を受けて、これからこういった調査を、このような観点から行って、こういった事項を調査します」というふうに、世に発言して、「ではその上で、皆さん待ちましょう、その調査が済むまでは」ということになったりするものだと思うのですけれども、全くその期日もはっきりされず、その名前も公表されずという中で、皆さん都民の方たち、待とうという気になると思われますか。

【知事】いや、だから名前を公表しないことの意味はお分かりいただけたと思います。それで、「1日も早く」と申し上げて、「1日も早くやります」ということでおっしゃっているので、それだけ全力を挙げて私も、引き延ばすとか何とかではなくて、私も本当に今、皆さん方からご質問頂いたものには早く答えたいのです。今でも答えたいこともあります。しかし、それを今私が申し上げても、「またうそを言っている」とか、「またおかしなことを言っている」とおっしゃられる可能性が、本当に申し訳ないのですけれど、恥ずかしいことなのですけれど、そういうふうに皆さんの信頼を失っていますから、できるだけしっかりとした調査の結果をもって、「あ、こういう元検事の方々がこういう調査をなさったならそれは信じるよ」と、皆さんがおっしゃるような調査をして頂くと思います。
 その上で、私はそれを基礎にして、しっかりとお答えをしたいのです。だから、一番、「もう明日にでもください」と思っているのは実は私であって、それは是非、信じて頂きたいので、「本当に、もう一刻も早く」というのは私が一番誰よりも思っていることなので、そのためには全面的に協力いたしますということを申し上げております。

【記者】最後に一つ。この3回の会見を振り返ってみても、まず最初は、「精査します」を繰り返されて、その次は「厳正な第三の目を」ということで、今回は「まだ調査中」ということになるわけですけれども、都民から見ると「ずっと先送りにされている」、今、「引き延ばしてはない」とおっしゃったのですが、そのような印象をやはり受けてしまうと思うのですが。様々なこの疑惑の中で、疑惑そのものはもちろんのこと、都民はやはりこれだけ批判が高まっているというのは、都知事が答える気が、説明する気があるのかどうかという、その姿勢だと思うのですけれども、それについてはどうお考えですか。

【知事】はい。そのご批判はよくわかります。私は正に、今、何度も申し上げたように、恥ずかしいことに、私は今信頼を失っていますから、私がこう言っても、「それはまたうそを言っているだろう」とおっしゃられる可能性はあると思います。ですから、厳格な公正な目で見ていただいて、出して頂くと、そして、「実はこうでした」と、「これはもう絶対正しいよ」と、「これはもうそう言われてもそういうことではありません」というのはあるのです。一つひとつについて、分かる限りであるのです。しかし、それを今、一つひとつ申し上げていると、厳正なる調査をやっていただいているわけですから、疑惑と言ってもたくさん出ています。だから、100個出たら100個全部「黒」であるということではありません、私に言わせれば。「これは全く誤解ですよ」というのはあります。しかし、それを今申し上げるよりも、しっかり見ていただいて、今言った、「これは全く問題ありませんよ」と、「どういう観点から見ても問題ありませんよ」と出していただいた方が、私も都民の皆さん方にきちんと説明できると思っています。そういう意味で、私が一番早く出して頂きたいと思っているということです。

【記者】テレビ朝日の内田です。調査のことなのですけれど、弁護士さん二人とおっしゃっていますが、これは2人が同時にやっているという認識ですか。それとも別々にやって、それぞれ報告書を上げてとか、何かそういうことなのですか。

【知事】報告書は1本になると思います。どういう役割分担をなさるかということまではちょっと知りませんが、報告書は1本になります。そういう意味では二人一緒にということだと思います。

【記者】同時に、お二人にお願いしているということですね。

【知事】そうです、そうです。

【記者】別ではなく、ということですね。

【知事】そうです。チームという言葉がいいかどうか分かりませんけれども、その方々がチームでおやりになっていると、そういうことです。だから、報告書は1本です。

【記者】なるほど。分かりました。

【記者】CBCテレビ「ゴゴスマ」の奥平です。これまで一連の、公私混同とされた政治資金問題につきまして、舛添さんの側近や都の職員から、例えば「これはまずいですよ」といった進言などを受けたことはありますか。

【知事】突然の質問ですけれど、今のところそういうことはあまり記憶にないと思います。

【記者】あまりというのは。

【知事】いや、今のところ記憶にないと思います。

【記者】「はい」か「いいえ」で終わる質問なのですけれども、公用車に湯河原などに行くのを含めて、家族を乗せたことはあるのでしょうか。なかったのでしょうか。

【知事】いえ、それはありません。

【記者】湯河原に行ったときの公用車にも家族を乗せたことはなかったと。

【知事】私は基本的に1人で行っていました。そして、家族が合流するときは、ロマンスカーに乗ってきておりました。

【記者】どうしても、この3回の会見も含めて、後ろ向きな話題ばかりですので、舛添さんが就任から今に至るまで、東京都知事として一番になし遂げたことというのは、ここで教えていただけませんか。

【知事】幹事さん、今の質問、答えてもいいですか。すみません。いや、こういう場ですから、皆さんのご批判に真摯にお答えするということなので、何か私の方から、「俺はこんなにやったよ」とか、「こんな業績上げたよ」というのは、ちょっと私の方から申し上げるのもなんなのですが、ちょっと幹事社さんが言えということをおっしゃるので。一つはちょっと時間が1、2分かかるかもしれませんが、オリンピック・パラリンピックの準備は一生懸命やってきたと思っております。それから待機児童の問題や介護の問題についても、様々な努力をしてまいりましたし、それから、貧富の格差、これの大きな原因になっている非正規労働者、これを正規労働者に変える、こういう努力もやってまいりましたし、それからパラリンピックを控えていますので、バリアフリーなまちづくり、そういうことも含めてやっておりますし、それから、やはり環境問題、水素社会の実現を目指してやる。今週も福島に行きまして、先週も参って、福島のCO2を作らない水素で、すばらしいこの水素社会を作ろうということで、東北の人たちの支援も引き続きやってまいりました。私は私のできる限りにおいて、全力を挙げて都政を前に進めることをやってきたつもりでございます。

【記者】それだけなすべき大切なことをたくさん抱えている中で、今回の調査の、精査も含めて、どうしても公務との両立が難しいのではないかと思ってしまうのですが。今も定例会見がかなり毎回延びているわけです。今後その調査の発表がありまして、その精査も舛添さんは公務以外のところで行われるわけですよね。

【知事】ええ。

【記者】公務との両立は難しいのではないかと心配してしまうのですが。

【知事】いや、ありがとうございます、ご心配は。しかし、私は24時間365日都民のために働くというつもりで、ずっとこれまでやっておりますし、朝10時から5時までが執務時間ではありません。日曜日も仕事をするし、例えば、この今の私の問題の、政治資金に関する調査は土日にできるわけですから。ですから、そういう意味で私の公務、これに一切差し障りのないように努力をしてまいっております。
 今朝も、女性の活躍推進、このためのシンポジウムを行ってきました。こういうことがあるからといって、そのために公務をキャンセルしたりしたことは一度もありません。しっかりとやっております。

【記者】最後に、調査についての質問です。この結果につきまして、政治家としてふさわしいか否かを判断するのはどなたですか。

【知事】それは、基本的に有権者だと思っています。

【記者】例えば法的に問題ないとしまして、倫理的な責任についてはどうお考えですか。

【知事】いや、それも有権者がご判断なさると思っております。

【記者】一連、お疲れだと思うのですけれど、体調についてはいかがですか。

【知事】しっかりと都民のために仕事をして、改めるべきは改めて、全力を挙げて都政を前に進め、都民の幸せのために努力するというのが私の基本的な信条ですから、しっかりと体調を整えて、公務に邁進してまいりたいと思っております。

【記者】こういうときこそ、ふだん舛添さんがおっしゃっているように、湯河原の別荘などで体と頭を休めてということも必要かと思うのですが、最近は行かれていますか。

【知事】公用車を使わない、私の私的な行動については、こういう場でお話することは差し控えたいと思います。

【記者】フジテレビ「グッディ!」の広瀬です。知事のお仕事の中で、都民の声を吸い上げて捉えるというところがあると思うのですけれども、現在、この第三者の目をもってして調査するというやり方自体は、都民はこれを望んでいると思いますか。

【知事】いや、それは都民の皆様に聞いてみないと分かりませんが、私が何度も申し上げていますように、こういう形でしっかりと精査して頂くのが最適だろうという、そういう判断であります。

【記者】ずっと会見が続いている中で、都民の納得が得られる形での回答をしっかりとできなかったという点が反発を呼んでいると思うのですが、そう考えると、やはり都民が今求めているような方法をとるべきではないかとは考えませんか。

【知事】私は今、最適な、最も都民のお気持ちに添える形での回答を申し上げたいということで、こういう今、プロセスをとっているわけであります。

【記者】それは将来的にそういう回答を得るための期間だと捉えていらっしゃると思うのですが、今現在もやはり、都民はこのやり方で待ち続けてしまう。

【知事】いや、何度も申し上げていますように、1日も早く結果を出して、そして、都民の皆様方が納得するような調査がちゃんとできるために行っているわけでありまして、何度もお詫びをして申し上げているように、大変恥ずかしいことですけれど、私に対する信頼が失われているわけですから、信頼のある厳正な方の目でやって頂きたいと思っております。

【記者】確認なのですが、今回の調査は政治活動でも公務でもないという捉え方でいらっしゃいますか。政治活動で、今回、この調査をやっているのか、そういった感覚としては、知事としてはどのようにお持ちですか。

【知事】いや、これは公務ではありません。今日の、例えば午前中の女性活躍の推進シンポジウムとは、これは全く違うものであります。

【記者】法的判断が下された後の最終判断、都知事の不支持、支持、この判断は有権者だとおっしゃっていますが、その上で不支持だという声が多かった場合、そういった知事が都知事であり続けること、これはあるべき姿だと感じますか。

【知事】今から都議会が始まりますから、都議会でしっかりと議論し、都議会こそ都民の皆様方の代表の議員の方々がおられるわけですから、ここでしっかりと議論をしたいと思っております。

【記者】フジテレビ「とくダネ!」の菊池です。数々の疑惑が上がっていると思いますけれども、都民の立場として考えた場合、「これが最も都民の皆さんに怒りを感じさせてしまったな」「不満を感じさせてしまったな」と思う疑惑というのはどういった疑惑だと思いますか。いろいろな疑惑、あると思います。

【知事】先程来、申し上げていますように、私は、これは全く問題ないし、疑惑でも何でもないと思っているのもあります。しかし、これはきちんと調査をして、公平なる方が見て、判断しないと、私が「そうじゃない」と言っても、今は、何度も申し上げていますように、信頼を失っていますから、そういうことで申し上げているので、私の方から「どれが一番だめだ」とか「どれが一番」ということは、それは差し控えたいと思います。

【記者】今のお答えですと、では、ご自身が疑惑ではないと思う項目もあるということですか。

【知事】当然です。

【記者】それも、内容というのは今、ここではおっしゃることはできませんか。

【知事】いや、それは、今、私が申し上げるよりも、きちんとした弁護士の方がおやりになるわけですから、私が今、申し上げても信頼を失っていますから、そこはあえてその弁護士の方々にお任せするということであります。

【記者】その疑惑というのは、都民の皆さんは、もし調査の結果を待って疑惑が明らかになった場合というのは、どのような反応をされると。

【知事】それは、結果を待って都民の皆さんがどうご判断なさるかということだと思います。

【記者】先ほどの、ちょっと似たような質問があったのですけれども、公用車の私的利用、前々から疑惑が上がっておりますけれども、石原都知事のときにも、都の幹部などが公用車の利用ということで問題になっていたと思うのですね。我々の取材の中では、過去のそういった苦い都庁の経験を知っている職員から舛添都知事に対して、公用車の利用について、「こういった使い方はまずいのではないか」という助言があったという、取材の中で分かった部分があるのですけれども、実際、そのような行為というのはなかったのでしょうか。

【知事】何度も申し上げていますように、ずっと、この決まっている都庁のルールに従ってやってます。しかし、ルールだから、そのままやっていいのかという極めて厳しい批判がございましたので、例えば「湯河原に行くときにはもう使いません」というような形で、改めるべきは改めるということをやっているわけであります。

【記者】それは、疑惑が持ち上がる前に助言があったということですか、そういう疑惑が上がってから助言があったということですか。

【知事】そういう助言というのはありません。ルールに従ってくださいというから、私はルールに従っただけであります。しかし、そのことについて、様々な疑念やご批判を招きましたので、それは止めるということを申し上げたわけです。

【記者】私、先週の会見で上海での消耗品について質問させて頂いたのですけれども、様々なメディアでも今週、取り上げられました。どんな店で何を購入したかという部分はまだ思い出されてはいませんか。

【知事】その点についても、今、調査をお願いしているところでありますので、厳正なる弁護士の方々に調べて頂きたいと思っています。そして、そのヒアリングをなさるというわけですから、私の分かっている点について、全て、他の点についてもそうですけれども、お答えするということです。

【記者】この消耗品という項目は、湯河原などの。

【知事】いや、それについても、もう、そこの細かいことは全て繰り返しになりますから。全て明らかにしたいのです、一刻も早く。それで今、お願いしているので、是非そこはご理解頂きたいと思います。

【記者】これだけ。都知事は、消耗品というものはどういったものだと考えているのですか。

【知事】いや、その点についても、今、申し上げましたように、弁護士の方々がしっかりと精査をなさるわけですから、それを待ちたいと思っています。

【記者】それは、弁護士の精査とかではなくて、知事の考えとしてお伺いしたいのですけれども。

【知事】今、ここで話すことではないと思います。今、しっかりとした調査の上で、これも何度も繰り返し申し上げていることであります。

【記者】共同通信の恩田です。先ほど、知事は議会に対して納得を得られる説明をするとおっしゃったのですけれども、やはり調査中という回答ではそれは難しいと思います。そうすると、結果が出ていなくても、進捗状況などを議会に対してはお話しするということでよろしいでしょうか。

【知事】私は、先ほど申し上げましたように、できれば、できるだけ早く結果を出して頂いてと思っておりますから、その上での話なので、今、そのことについては、断言を避けたいと。これは逃げているわけでも何でもありません。より正しい全体像をお話ししたいということでありますので、本当に私、今でも説明したいことがたくさんあるのです。しかし、これは、何度も申し上げていますように、私自身が信頼を失っている段階で、やはり厳しい弁護士の方々の調査の上に依拠してやる方が、正しいお答えができると思っていますので、そういう意図でございます。

【記者】それと、都民の代表である議会にしっかり説明するというお話がありましたけれども、この会見もかなり多くの方の目が向けられていると思います。議会で説明できて、ここではちょっと何もお話ができないという理由を、改めてお願いいたします。

【知事】今、正に、元検事の2人の弁護士の方々が調査を開始したところでありますので、それがまだ出てきておりません。それが出た上でしっかりとお話をしたいということで、これは引き延ばしているとか時間を稼いでいるとか、そういうことではありません。私自身が一日も早く、その結果を待っているということであります。

【記者】フジテレビ「Mr.サンデー」の嶋です。先ほどから出ている美術関連の視察についてなのですけれども、例えば、去年の7月14日、東京芸術大学の美術館を視察されている全く同じ日に葛西臨海水族園を視察されており、それについては都のホームページの方で視察の目的であったり、その成果というのを公表されているのですけれども、視察の中で公表するもの、しないものという判断は誰がされているのか。それと、どういう理由なのかというのを教えて頂けますか。

【知事】この判断は、私はしておりません。それで、都の各局が、ホームページを担当する局もありますし、それから水族園の担当とか美術館の担当とかがあって、そういう形で協議をして決めるのだろうと思っていますけれども、何らかの、こういうふうに改善した方が分かりやすいとか。恐らく、公務であるけど、先ほど言った他の美術鑑賞をなさるお客様の邪魔になってはいけないということがあったので公表しなかったと、それで出さなかったのだろうと思いますけれども、そこも何らかの形で改善し、例えば先ほどご質問があったように、きちんとそういうところを出せば都民は分かるのですということであれば、それも考えたいと思っています。また、いろいろ良いアイデアがあれば、お教え願いたいと思います。

【記者】この1年間で39回も美術関連の視察があって、もちろん他の鑑賞者の方の迷惑にならないようにという理由も分かるのですけれども、オリンピックに向けた文化振興というちゃんとした目的があって行かれるのであれば、事後でも報告をするということは可能だったと思うのですけど、39回あって一度もそういうのがないというのは、これは公表できない理由が何かあるのではないかなと思われても仕方ないことだと。

【知事】分かりました。そういう理由は全くありません。それは本当に各館の館長さんに取材なされば分かりますので、もちろん展覧会の鑑賞もいたします。しかし、その前後に、きちんと会議をやっておりますので、おっしゃるように、そういう誤解がないように、是非ホームページを活用したいと思います。

【記者】この視察に関しては、美術館の方から来てほしいと言われたものなのか、それとも知事の方から行かせてくれと言ったものか、どちらですか。

【知事】いろいろなケースがあります。東京都の庭園美術館というのはアール・デコがあります。これはフランスのファビウス外務大臣がいらっしゃったときに、見たいということで、ご案内しろということで参りました。そういうケースもあります。
 それから、例えば隅田川の水運、こういうことについてどうするかというときに、両国にたばこと塩の博物館があって、ここには隅田川の水運についての展覧会をやっていたことがございます。葛飾北斎の美術館もできるということで、墨田区長さんも見られて、あの地域一帯を、両国には相撲の博物館がありますし、江戸東京博物館もありますので、一大文化ゾーンにしたいので。また葛飾北斎の、11月だと思います、美術館開館のときは、「是非知事、来てください」と、こういうご依頼もあります。
 それから、私の方で、例えば先般、練馬の区立の美術館に参りましたけど、このときには、浮世絵の国芳という展覧会がありまして、これは私がパリに行ったときにパリのプティ・パレでやっていたのも国芳であって、そういう関連で日仏交流になるからということで、例えば、これは私の判断で行きました。ですから、いろいろなケースがあると思いますし、それから、複数行っているケースがありますのは、あるときに行ったら、「知事さん、2か月後にこういうのやります」と。「今度スイスからこういうの来ます、フランスから来ます」と。「これは是非オリンピックのときに文化振興に役立ちますから、是非来てください」と、お招き頂くことがほとんどなのです。それで2回以上行くというのはそういうことが多いので、そういうこともきちんとこれからは、できれば、そういうことを説明すれば、都民の皆さんのご理解を頂けると思います。やっていきたいと思います。

【記者】そういう先方から招待される場合というのは、何かそういう視察に来てくださいというのは、要望書のようなものはあるものなのですか。

【知事】いや、もう本当に口頭で、「今度これやりますから」とか、それから、よく先般、こういう外国の大臣来られて、例えばカラヴァッジョ展でしたけど、イタリアとの交流150周年。ローマは我々の姉妹都市でありますので、そういうこともありますので、是非このカラヴァッジョは見て頂きたいというのは、そういう話がございました。

【記者】知事、その一方で、知事が都知事選で訴えていた、先ほどもありましたけども、待機児童の問題だったり介護の問題、そういった関連の視察が、私も記録の方を拝見したところ、美術館には39回も行っているにもかかわらず、そういった例えば高齢者施設だったり保育園であったり、そういったところの視察はほとんどなかったのですけれども、それは、そういう介護、福祉関連の視察というのは、後回しになっているような状況ですか。

【知事】いや、これはまたこれから、やっていきたいと思っております。例えば保育の問題は、公園の活用というようなことで、戦略特区で、こういう公園はどうだろうというようなことをやりますけども、それはもうご批判がありますので、確かにおっしゃるとおり、数のバランスというか、それはご批判を受けるのは当たり前だと思います。今後改めてまいりたいと思っております。

【記者】明日、明後日と、竹芝の方で「島じまん2016」というイベントがあるかと思うのですけれども、前回、2014年に開催された際には、知事はイベントに出席されて、「島の発展なくして東京の発展はない」と「2020年のオリンピックに向けて、魅力を、島の魅力を発信していきたい」とおっしゃっておりまして、知事にとっても島の発展というのはかなり力を入れたい部分ではあると思うのですけども、明日、明後日のイベントには行かれる予定はありますか。

【知事】今のところは、行く予定にしておりません。ただ、いろいろなイベントも、行く年があったり行かない年があったり、そういうことはあります。オファーがたくさんありますから、今年行ったから次は2年後にという、そういうことなので、これは全体のバランスを取りながら調整したいと思います。

【記者】何か行かれない理由というのはあるのでしょうか。

【知事】いや、特別にありません。私は小笠原含め、伊豆、三宅島、全ての島の発展なくして東京の発展はないと思い、今後とも全力を挙げておりますし、島の焼酎とかを大使の皆さんとか海外の要人に差し上げたり、島の特産品を東京都のおみやげとして差し上げるというようなことをして、全力を挙げて島の発展は今後ともやっていきたいと思っています。

【記者】明日、他に公務があったりする。

【知事】その点はプライベートなことも含めて、ちょっと差し控えたいと思います。

【記者】日刊スポーツの三須です。知事は、先程来、疑惑でないものも疑惑として報じられていることに対して、「この場では全ては言えないが、言いたいことはたくさんある」とおっしゃっていましたけれども、黒ではないものが黒のように報じられている現状を、ものすごい数報じられていますけれども、この現状について知事はどうお思いでしょうか。

【知事】そういうふうに報じられて、疑惑として言われるというのは、私の不徳の致すところでありまして、慚愧の念に堪えないところでありますけれども、100報じられているうちの100全てが、全部そのとおり問題あるということではないということだけは申し上げておきたい。ただ、何度も申し上げましたように、今の私の立場からそれを言うよりは、厳正な方の目で見て頂いた方がいいのだろうと思っています。

【記者】そういう状況だとかなりのフラストレーションがたまっていくと思うのですけれども、知事は今、現状それをどのように解消といいますか。

【知事】そこはご想像にお任せしたいと思います。私はやはり全力を挙げて都民のために仕事をするのだと、365日24時間全力を挙げてやると、そのことを通じてしか都民の信頼を獲得できないと思っていますから、これまで以上に努力をして、私は長期ビジョンでもいろいろな政策を掲げています。都議会の皆さん方、都民の皆さん方のご協力を頂いて、かなり前に進めた部分もあると思っていますので、更にこれを前に進めていくと。やはり「東京が世界第4位ではなくて、世界一のまちにするのだ」という大きな目標を掲げて仕事をしていますので、そのために全身全霊を尽くしたいというのが今の気持ちです。

【記者】先週の会見ですと、第三者の目で、厳しい目でというのを繰り返されまして、今日の会見のような「疑惑でないものも当然ある」というような強い口調でおっしゃっていた覚えがないのですけれども、今週になってそのようにご発言されたのはなぜでしょうか。

【知事】ずっと皆さん方からいろいろな質問があって、全ての疑惑が全て疑惑であるというようなご発言が幾つかそのような感じがお見受けしたので、「私が言っても、信頼を失っているかもしれないので、信じてもらえないかもしれません」と。しかし、私はそうではないと確信しております。ただ、それも私が言うのではなくて、しっかりとした弁護士の先生に公正な目で見て頂く方がいいだろうということで申し上げたわけです。

【記者】最後に一つなのですけれども、高額出張費の問題が都民からかなりの批判を受けていますけれども。

【知事】何の批判?

【記者】高額出張費。

【知事】海外ですね。

【記者】知事はこのまま知事職を続けられれば、当然8月のリオデジャネイロオリンピックとパラリンピックの方に行かれると思うのですが、その際の渡航については、現状で知事のお考えですが、どのような座席というか、フライトにしようかと思っていますか。

【知事】あの問題が出ましてご批判を頂いたときに、検討委員会を設けて、今こういう状況なのですが、検討委員会は検討委員会で動いております。その結果をしっかりと待って、あのときに申し上げましたように、相当部分、私から見てもやはり節約できるところはあるなと思っていますので、そういうところは生かしながらやっていきたいと思います。まだ、8月ですから、時間はありますので、それまでに検討委員会のきちんとした結果を出したいと思っております。

【記者】知事ご自身の考えはおっしゃれないですか。

【知事】今だから検討委員会で検討していますので、それに基づいて判断をしたいと思っております。

【記者】報知新聞の江畑です。先ほどから知事、「私は信頼を失っている」と何度も繰り返しおっしゃっていますが、片方で信頼されている方もいると思います。先ほどから私は黒でないと思っている部分が幾つかあるとおっしゃっていますが、今まで出てきた疑惑の中で何割ぐらいがご自身で黒ではないと考えていらっしゃるのか、ちょっとお答えいただけますか。何件と言えるのであれば何件でも結構ですが、お願いします。

【知事】その点についても、私が黒でないと思っていても、しっかりとした精査をしたときに「これはそうではない」ということが出るかもしれません。ですから、本当に恥ずかしいことなのですけれども、私が今、申し上げても、信頼を失っていますから、そこは申し上げないということにしたいと思います。

【記者】ご自身ではっきりと、これだけは、というのはあるわけですよね、当然。

【知事】それはありますけれども、それはあえてこの場で申し上げないようにいたします。

【記者】インターネットメディアIWJの高橋です。ここ3回の会見を拝見しまして、正直びっくりしています。舛添知事の対応にびっくりしていますが、メディアの追及にも正直びっくりしています。とても世界の報道の自由度72位の実力とは思えない追及ぶりかと思っています。
 政治資金規正法の違反に関しては、舛添知事だけではなく、現役の大臣も疑惑がかかっています。官房機密費も疑いがいっぱいあります。是非72位の実力で追及していければと思います。
 さて、舛添知事、2014年2月2日、都知事選の街頭演説では、手を握って応援してくれた自民党、公明党の幹部も今や突き放しています。メディアでも、都知事の就任会見のときに何か国語をしゃべれるのですかとよいしょしたメディアも、今や批判の追及に回っています。手のひら返し、知事は今どのように感じていらっしゃいますか。

【知事】様々な批判に対しては、これは真摯に受けとめて改めるべきところは改めたいと思っております。

【記者】都政の話が出ましたけれども、今、肝心の都政の方がもう無茶苦茶になっていると思うのです。オリンピックの問題もそうですけれども、築地の問題もそうです。介護問題もそうですし、格差の是正とおっしゃいましたが、格差は是正されましたか、この2年間で。

【知事】オリンピックの問題はしっかりと前に進めておりまして、昨日もジョン・コーツ委員長をはじめ、アレックス・ギラディ副委員長がお見えになって、東京の準備状況についてきちんと評価をして頂きました。そして、築地から豊洲の移転も今年の11月に正式に決まっております。

【記者】確かに決まっておりますが、肝心の仲卸の方々からは、「スケジュールを延期してくれ」と、もう請願書を、半数以上の方が賛同しているのです。そういう声は届いていらっしゃいますか。

【知事】いろいろな声があることはありますけれども、全体の決定として、これはみんなで決めて、大多数で決まりましたので、これは粛々とやっていきたいと思いますし、格差の是正については、国に先がけて非正規労働者を正規労働者にするための支援の体制を組んでいるところであります。

【記者】組んでいるところで成果は全く出てないと思うのですが。
 それともう1点、4年で待機児童ゼロにするとおっしゃられましたけれども、実際どうですか。

【知事】それについても着々と前に進めております。

【記者】テレビ東京の石井です。改めてなのですけれども、様々な疑惑に関して、先ほど全部黒ではなく、全くの誤解もあると知事はおっしゃいました。また、一刻も早く結果を出してほしいというのは、知事自身が一番思っていることだというふうにもおっしゃっていましたが、調査の結果が出て公表された後、都民の理解というのは得られるかどうか、知事はどう考えていらっしゃいますか。

【知事】それは、まず、しっかりとした調査をして頂く。その内容がまず第一だと思います。そして、どういう形でそれを公表し、どういう形で私が対応するかも、これは調査している先生方とも相談しないといけないですけれども、当然、私の問題ですから、私が議会も含めて説明しないといけない。その上で都民の皆さんのご判断を待ちたいと思っております。

【記者】知事がこれまで、政治家として知事として、都民に理解を得られないような行動があったか、ご自身に問いかけてみると、その辺はいかがなのでしょうか。

【知事】それはもう今回、様々なご批判をいただいていますので、真摯に反省して、改めるべきは改め、そして、更にこれまで以上に全力を挙げて都民のために働きたいと思っております。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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