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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成28年6月10日更新

舛添知事定例記者会見
平成28年6月10日(金曜)
14時00分~15時50分

知事冒頭発言

1 ラグビー日本代表・スコットランド代表戦と「ラグビーフェスティバル2016&TOKYO」について

【知事】まず冒頭ですが、6月25日(土曜日)、ラグビーテストマッチ、日本代表対スコットランド代表戦に合わせまして、味の素スタジアムの敷地内で「ラグビーフェスティバル2016&TOKYO」を実施いたしますので、お知らせいたします。
 ラグビーワールドカップでは、誰もが一日中ラグビーを楽しめるファンゾーンを設けまして、多くの方々で賑わい、大会を盛り上げております。今回のフェスティバルは、2019年大会に向けてテストマッチを大きく盛り上げるとともに、ラグビーを通じてどなたにでも楽しんでいただけるような企画といたしました。観客が試合前後に飲食やエール交換を楽しみ、試合を観戦するというラグビーならではの文化を多くの方々に知っていただきたいと考えております。
 イベント会場では、バグパイプの演奏や、スコッチウイスキーを提供するカフェなど、スコットランド文化を楽しめるようにしたいと思っております。また、地元の府中、調布、三鷹の3市からの協力も得まして、府中囃子(ばやし)、和太鼓、ゴスペルなどを実施するほか、被災地の熊本県から「くまモン」が出演をいたします。さらに12開催都市の名物料理店やPRブースを設置するとともに、ウィルチェアラグビーを体験するなど、子供から大人までラグビーを体感できるイベントも行いたいと思っております。
 是非、試合観戦とイベントにお越しいただいて、ラグビーの一日を楽しんでいただきたいと思っております。詳細につきましては、オリンピック・パラリンピック事務局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社、共同通信の斉藤です。幹事社から1点質問させていただきます。都議会で代表質問、一般質問が終わりまして、総務委員会で6月13日(月曜日)と20日(月曜日)に集中審議が開かれることになりました。知事ご自身、都議会の対応をどう受けとめていらっしゃいますか。また、集中審議に臨むお気持ちを教えてください。

【知事】都議会の皆様から大変厳しいご質問もいただきました。反省するべきは反省し、しっかりと対応してまいりたいと思っております。そしてまた、13日(月曜日)、集中審議が決まったということでございまして、これに対してもきちんと真摯にお答えをしたいと思っております。

【記者】ありがとうございます。

【記者】テレビ東京の石井です。よろしくお願いします。都議会で様々な質問が知事に対して出ましたが、どの質問にも調査報告書の内容を説明するのみで、同じようなお答えをされているのかなという印象を持ちました。知事自身は議会で説明責任は果たせたとお考えでしょうか。

【知事】私はそのつもりでしっかりと反省すべきは反省し、そしてまたご質問に対してお答えしたつもりではあります。

【記者】一方、議会の方からは説明が不十分だという声が上がっています。先ほどの質問にもありましたが、集中審議ではどういった姿勢で臨まれるのか、調査報告書の説明にとどまるのか、どうお考えなのでしょうか。

【知事】集中審議で一問一答でありますから、これはもう、どういう質問が出るかも分かりません、事前に。したがって、私の言葉できちんとお答えをしたいと思っています。

【記者】分かりました。あと、知事、給与の減額を表明されましたが、減額の幅というのは今どのようにお考えですか。

【知事】先般、一般質問の後に都議会の方々に対しまして、そういう意向を示しました。具体的な内容につきましては今検討中でありまして、追ってこれは、今おっしゃった減額幅その他については決めたいと思っております。まだ今の段階では具体的に決まっておりません。

【記者】知事はこの給与の減額でけじめをつけたとおっしゃいましたが、これで都民の理解が得られるとお考えでしょうか。

【知事】都民の代表の皆様方が都議会で大変厳しいご質問をなさいました。その中で「身を切る覚悟を示さないとだめだ」ということをおっしゃられましたので、その声を受けまして、私は、いろいろなけじめを、例えば湯河原の施設の売却も含めて、申し上げました。それから美術品についても申し上げました。さらに「身を切れ」という厳しいご厳命でございましたので、私の一つのけじめのつけ方として、給料カットということを申し上げた次第でありますので、私はそういう気持ちで今やりました。

【記者】分かりました。ありがとうございます。

【記者】NHKの中島です。代表一般を見て、お聞きしたいのですが、今回、知事の支出に関していうと、各会派から質問があったと思うのですが、都の政策課題についての質問は局長答弁となりました。これについてはどう受け止めていらっしゃるかを教えてください。

【知事】大変慙愧の念に堪えないところでございます。本来は私が政策をきちんと語らないといけない。そういう都議会であるべきであったのが、私の一連のことでそれができなかったというのは本当に恥ずかしい次第でありまして、都民の皆さん、また都議会の皆さん方にこれはもう本当に心からお詫びしたいと思っております。

【記者】これ自体が都政の停滞の表れなのではないかという指摘もありますが。

【知事】そういう厳しい指摘があるのは当然だと思います。ただ、職員の皆さん方がそれぞれの持ち場でこういう事態にも関わらず、一生懸命全力を尽くしてやっていただいているし、非常に優秀な職員の皆さんですから、本当に頭が下がる思いでありますし、これだけ頑張っている職員に対して、そういう思いをさせているというのは本当に恥ずかしいと思って、心から反省をしております。

【記者】あともう1点だけ。これまでの説明の中で、政治資金で購入した美術品については、病院ですとか福祉施設とかで飾らせてもらえればというお話をしていたと思うのですが、今後、政治資金で美術品を購入するかどうかについては言明されていなかったと思うのですが、しないということでよろしいのでしょうか。

【知事】はい。これはもうこういう事態で皆様方から厳しいご批判いただいておりますので、今後は一切やらないと、そういう決心をしております。

【記者】ありがとうございました。

【記者】日本テレビの久野村です。知事の調査結果の中で、皆さんが多分引っかかっているポイントは幾つかあるとは思うのですが、都議会を聞いていても、大きなところはやはり木更津のホテルに泊まった会社社長の方だと思うのですけれども、具体的には、その方が名前を公表しないでほしいという要望を知事にしていらっしゃるのですか。

【知事】そこは、何度も申し上げましたけど、相手のある話で。これはもう新聞記者出身の方で、出版社やってられる方、社長さんなのですけども、長いつき合いですから、いろいろな相談をしているのですけども、ただ、どうしてもちょっとプライバシーに関わるのでということなので、本当に申し訳ないけれど、ご容赦願いたいと、そういうことでございます。

【記者】それはあちらからの要望ということなのですか。それとも知事が配慮されているということなのですか。

【知事】いや、そういうこと、あちら方のことも含めて全体の、私の配慮というより、むしろ相手のことだと思ってください。

【記者】やはり、ちゃんと調査もされていたということは認定されているというのは承知した上でなのですが、やはり都民ですとか、中には、「いない人なのではないか」と、「架空の人なのではないか」ということを思われている方もいるようなのですけれども、氏名以外で記録とかででも、その方がいたということを手帳の記録なり、領収書の人数なりで証明することというのはできないでしょうか。

【知事】それも、厳しく調査なさった弁護士の先生方に問いただされました。私も相当いろいろなものを調べました。しかし、残念ながら、今言った領収書云々につきましても出てこないのです。弁護士の先生方も、その方の関連の方々にもかなり厳しくヒアリングなさったということなので、私はその先生方の調査はしっかりしたものだと思っていますけれど、今おっしゃるように、様々な疑念を呈されている方があるということもよく分かっておりますが、今のところ、容赦願いたいというのはそういう意味です。

【記者】すみません、関連でもう1点。弁護士の方には氏名は伝えられたということですか。

【知事】それはもちろんそうです。はい。

【記者】秘匿といいますか、プライバシーに配慮しているのは、マスコミとかの調査結果では隠しているけど、弁護士の方には具体的な氏名を伝えている?

【知事】それは当然です。はい。

【記者】すみません、最後になのですけれども、総務委員会の集中審議で、やはり調査結果ですとかにとどまらず、自らの言葉で説明されたいということなのですが、議員の中には、ラストチャンスだと思って、そういう気持ちで臨んでほしいということもあるのですけれども、ということは、もう知事が今までの答弁から更に踏み込んだことをちゃんと説明してくれると期待していてよろしいということですか。

【知事】ご質問なされたことに対しては、しっかりと答えたいと思っています。正にラストチャンスという、そういうお言葉も頂きましたので、私はもう真摯に、自分の知っていること、包み隠さず申し上げたいと思っております。

【記者】ありがとうございました。

【記者】朝日新聞の松澤です。先ほどの出版社の方という質問にちょっと関連するのですが、本当に説明責任を果たすのであれば、知事ご自身から相手の方に、「申し訳ない、こういう状況になってしまったのだから、大変迷惑をかけるけれども、名前を出させてくれないか」とか、もしくは「匿名でもいいからインタビューに応じるというようなことをしてくれないか」というお願いをするのも1つのやり方かと思うのですけど、それはどうなのでしょうか。

【知事】今までのところは、「ちょっと勘弁してくれ」ということでしたけれども、今おっしゃったことは良く分かります。ですから、ちょっとそういうことをトライしてみようかと思います。ありがとうございます。

【記者】先日、公明党さんの一般質問に、「美術品の所在地を調べて、何らかの形で公表したい」というふうにおっしゃっていましたが、大体どれぐらいにはリストが出来上がってくるものなのですか。

【知事】今、細かく精査をして、本当に数が多いものですから、大まかなところ、都庁に、皆さんもご存じのように、応接室とか、いろいろなところに飾ってあります。飾ってあるのが全てではなくて、入れ替えやりますから、それからあと、事務所に飾ってあるというようなことなので、少しお時間を頂ければ精査できると思います。今、ちょっとこういう状態で少し時間が、ヒアリングや何かでとられたものですから、ちょっとお待ちいただければと。

【記者】多分、集中審議になると、「そこを出せ」と、資料要求したいという人たちも出てくると思うので。早くやられた方がいいのかなと。今はまだやられ、着手はされてないという。

【知事】着手はしていますけれども、細かく1点1点やるとなると、少し時間かかるかもしれません。良く分かりました。ありがとうございます。

【記者】ニコニコ動画の七尾です。集中審議の話に戻りますけれども、6月13日(月曜日)、20日(月曜日)で、集中審議が合計、最大で11.5時間だと思うのですけれども、それで収まらなければ3回目も実施されるということではあるのですけれども、11.5時間の質疑の中で、やはり都民なり都議会を説得されないとなると、やはりこれはちょっと大きな問題になるかと思うのですけれども、ラストチャンスということを言われているということをお伺いしましたが、その集中審議の結果で改めて進退を考えるということはあり得るのでしょうか。

【知事】今は、七尾さんおっしゃったことよりも、しっかりとお答えしたいということが大前提なので、自分の知っていること、そして、どうしても説明したいこと、そういうことを説明しろというチャンスですから、まずそれをやらせていただきたいというふうに思っております。そこから先のことは、今、まだ考えていません。

【記者】二つ目なのですが、都民の、批判が収まらない状況ではあるのですけども、都民の批判が収まらない背景というのは、単純に、都民のニーズに対して都知事が答えられてないからいろいろと都民の批判がおさまらないのだと思いますけど、知事、今回の問題がありましてから、いろいろな方法があるとは思うのですけども、都民がどういうことを舛添知事に求めているのかとか、そういうことをお調べになったということはありますでしょうか。

【知事】いろいろな声が、私のところにも来ています。そういう様々な厳しい批判をお受けしておりますので、一つひとつ胸に刻んで、改善したいということを常に申し上げておりますので、それは今まで私が至らなかったところをしっかり反省して、これから変えていきたいと、そういう決意で今臨んでいるところです。

【記者】東京新聞の川上です。先ほどホテル三日月の話で、会われた出版社社長の方にインタビューとかお願いしてみようというお話をされていたのですけれども、この問題が発覚してから、出版社社長とはお話はされているのでしょうか。

【知事】いえ、お話はしておりません、特別に。

【記者】全く、何ていいますか、接触とか、お話とか、この1か月ぐらい、もう経つと思うのですけれども、全くお話をされていないということなのでしょうか。

【知事】そこは、少し細かい事情がございますので、関連、関係の方々を通じてお話をしております。

【記者】関係の方々を通じて出版社の社長の方は、この問題についてどのようにおっしゃっているのでしょうか。

【知事】その点は、先ほど久野村さんがおっしゃったように、それから松澤さんがおっしゃったようなことも踏まえて、ちょっとこれから対応させていただきたいと。今のところは、ちょっと、どうしてもプライバシーその他があるので差し控えたいということでご容赦願えればと思っております。

【記者】インタビューとか、もしくは、その出版社の方のお話は、どのような方法で我々に伝えられるとお考えですか。

【知事】それは、先ほど朝日の松澤さんでしたか、おっしゃって、そういうアイデアをくださいましたので、それはちょっと今すぐというわけにはいきませんので、ちょっとお時間を頂戴できればと思います。

【記者】分かりました。ありがとうございます。

【記者】TBSの加藤です。知事の辞職を求める意見書というのが清瀬市や小金井市などから出される、そういった動きがありますが、自公の市議が賛成してのこういった動きについて、率直に、知事、どのように思われますか。

【知事】大変厳しいお叱り、お怒りの声だと思って厳粛に受けとめております。それぞれの区市町村でしっかり頑張っている方々、そして、私の、政党としては与党の方々からも、そういう厳しい決議を頂くというのは、本当にこれはもう反省しないといけないので、極めて重く受け止めております。

【記者】また、先ほど都庁の職員に対して頭が上がらないとおっしゃっていましたが、その職員の方から辞職を求める声も聞かれますし、苦情の電話で都政が滞っている、そういった現状がありますが、これについて改めてどういうふうに思われますか。

【知事】それも本当に申し訳ないと思っていますので、そういう中で一生懸命頑張ってくれているという職員に、本当に頭が下がる思いであります。

【記者】そしてもう1点。以前、知事を務められた石原氏や猪瀬氏は、セダンタイプの車を公用車で使っていたということなのですが、舛添さんに変わってワゴンタイプの公用車になったということなのですけれども、変わったのには何か理由があるのですか。

【知事】これは、私は大臣時代から、そうしていましたのは、2つ理由があります。1つは、ワゴンタイプだと、後ろに4、5人乗れます。そうすると、車の中で会議をしたりなどできますし、それから、例えば厚労大臣のときに、各病院などを視察するときに、いっぱい資料を持って行ったりとかするときに、資料を配って医療スタッフと議論するときに、やはり大きな車の方が物を運びやすいということがありました。それから、私は腰痛や関節、股関節を痛めていましたので、セダンタイプよりもワゴンタイプの方が座っていて楽だと。そういう2つの理由で、大臣のときからそういうふうにしております。知事になっても同じようにさせていただいたということです。

【記者】では、知事の方からお願いして、セダンではなくワゴンでということですか。

【知事】そうです。そういうのが仕事の効率上がるし、たくさん乗れるし、実際にいろいろなところに都庁を離れて行くときに、例えば下水道の視察をする、いろいろなところで視察をする。そうすると、今の下水道だと、下水道局のスタッフが乗ってきて事前に説明しながら行く。そうすると、セダンタイプよりもはるかに、ワゴンタイプの方が、仕事がしやすいので、私は、その決断は良かったと思っております。

【記者】CBC「ゴゴスマ」の奥平です。先々週、私が質問をしたのですけれども、「仮に調査結果が政治家としてふさわしいか否かを最終的に判断するのは誰か」と問うたときに、舛添さんは「有権者だ」と答えました。

【知事】はい。

【記者】調査結果が出た今ですね、世論調査は、例えば知事を辞任すべきという声が多く、有権者の声、ほとんど変化はありません。この事実はどう受け止めますか。

【知事】それは非常に重く受け止めております。非常に厳しいご批判を今は賜っているということは重く受け止めております。そういう思いを胸に、しっかりと仕事をして、都民、そして都政のために全力を挙げたい、それに全身全霊を尽くしたいと、それが今の私の気持ちで、それは変わっておりません。

【記者】今週の調査結果の会見も含めて、一般・代表質問のお答え、そして今のお言葉を含めて、知事の続投宣言と捉えてもよろしいのでしょうか。

【知事】私は、大変大きな反省をし、批判をしっかりと胸に刻んで、今の気持ちを問われれば、これは都民に対してしっかりと仕事をしてお返しをしないといけないと、そういう思いであります。

【記者】具体的に、一番どんな仕事を続投後にしたいというのはありますか。

【知事】全ての分野について、それは社会保障の面もそうですし、都市整備もそうですし、やはりオリンピック・パラリンピックの成功もそうですし、いろいろな政策を手がけてまいりましたし、これをしっかり進めていきたいと、そういうふうに思っています。

【記者】身を切るということで、給料の減額を打診されています。舛添さん自身の腹積もりで、どれだけの割合を減額するのか、どこまでの期間というのは、現時点でありますか。

【知事】今は、具体的なところを詰めている状況です。

【記者】たとえ給料が無給、ゼロであっても、知事は続投されますか。

【知事】いずれにしましても、その具体的内容は今、詰めているところで、先ほどお答えしましたように、具体的な提案はこれからという状況です。

【記者】股関節の手術なども含めまして、都民の中には、舛添さんの健康状態などを不安視する声も中にはあるかと思います。湯河原の別荘を売却するということですが、売却後はどこで足を伸ばしますか。

【知事】そういうプライベートな話は、こういう公の記者会見の場にはふさわしくないと思いますので、これは差し控えさせていただきます。

【記者】読売新聞の浜名です。知事、6日の会見で、「調査報告書をどこかで公開しますか」ということを問われたときに、「検討します」と答えていらっしゃったと思うのですけども、今現在、その公開状況はどういうふうになっているのでしょうか。

【知事】すみません、議会対応でちょっと追われていまして、まだ具体的になっておりません。ちょっと、今日、これが終わって、もう一度指示を出します。どういう形で公開するかと。ホームページということを、確かこの前、どなたかおっしゃってくださったと思います。それ、ちょっと早急に、もう一度再確認いたします。

【記者】分かりました。すみません、あと、もう一つなのですけども、知事、今までこの問題が発生して以来、いろいろな、もともと入っている公務というのをほとんどキャンセルせずに来ていらっしゃったと思うのですけれども、昨日の一つ入っていた教育の関係の会議が延期になったというのがちょっと気になったのですけれども、これはどういう理由だったのでしょうか。

【知事】これは、実はもともと、この時期にやるのかなという話が、部内でもあったのですが、やはり議会中であるということで、やはり議会に専心して、それで延ばした方がいいだろうと、そういう最終的な判断です。

【記者】分かりました。

【記者】ジャパンタイムズの大住です。知事の本音が聞きたいのですけれども、こういう批判が続いている中で、辞任要求が強まっている中で、知事はけじめをつけたいと、やはり都民のために働き続けたいとおっしゃっています。なぜ辞めないのという質問ではなく、逆になぜ都民のために働き続けたいかという、素直にお答えいただければありがたいです。

【知事】それは、私は都民に選ばれて、4年間しっかり仕事をしろということで選ばれました。そのために公約も掲げましたし、この2年余りは一生懸命仕事をしてまいりました。そして、新しいいろいろな政策、観光であるとか、舟運であるとかいうことについて、それから、例えば非正規労働者を正規雇用にする、それから、もちろん待機児童とか、高齢者の問題も、厚生労働大臣の経験を生かして、ある意味で国より一歩先んじてやってきたつもりでおります。そういう政策を、更に前に進めることが、やはり都民にとって、社会保障の面でも、都市整備の面でも、非常にいいと思います。それから、例えば東京の空気は非常に澄んでいて、クリーンです。それで交通渋滞もだんだんなくなってきて、いい街になりつつあるので、そういう意味では、是非都民の皆さんにお願いして、様々なご批判をお受けしますし、私はつけるべきけじめも、先ほどの給料カットを含めて、それから湯河原の売却とか、いろいろなことを含めてやりますので、どうかもう一度しっかり仕事をさせていただけませんかと。これまで以上に全身全霊を尽くして、本当に都民のために全力を挙げて、「東京に住んでいてよかったな」と、そういう東京にしたいと思っておりますので、どうかもう一度チャンスを頂ければ、本当に頑張りたいと。それが今の私の偽らざる気持ちです。

【記者】もう一つなのですけれども、私の質問に対しては、ちゃんとしたお答えになっていると思いますけれども、なぜ都民の理解が得られないかについて、どう思われますか。

【知事】いや、それはこれまでの私のいろいろな点を反省しないといけないと思っています。こういう場での受け答えにしても、どうしてもこういうタイプなものだから、理論的なことの方がやはり先になるのだろうと思うのです。それで、学者出身ということもあるので、そういう、ある意味で、聞いている方から見れば、非常に生意気な答え方をしているとか、態度が傲慢であるというのは常にご指摘を受けているので、そういう点もあるのだろうと思いますけれど、しかし、いろいろご指摘を頂いたように、政治資金の不適切な使い方であるとか、度を越した美術品の収集の数であるとか、それはもう厳しく戒めて、変えていこうと決意をしておりますので、私のこれまでの政治家としての立ち居振る舞い、そういうことも含めて改めないといけないなと、極めて心から反省している次第で、そういうことが都民の皆様のお怒りを買っているのだということを思っています。

【記者】最後なのですけれども、こういうふうに、改めるべきところは改めたいとおっしゃっているのですけれども、具体的に今後の、同じような問題を起こさないために具体的な対策とか、そういった案に関しては、都民のために伝える予定はありますでしょうか。

【知事】今、問題になっています海外出張経費とか、公用車の問題とか、政治資金、これはもう相当お答えしているとおりでありますけれども、政治家としての姿勢ということも、今回、様々ご指摘を受けている点については、やはりこれは改めた方がいい部分はたくさんあると思います。今回の経験をしっかり生かして、それを自分の政治家としての立ち居振る舞い、そういうところで直していきたいと思っています。

【記者】ありがとうございます。

【記者】文化放送の高橋民夫です。今のお話にも続けさせていただきたいのですが、知事は、東京都の知事として判断、それから決断、いろいろ大変なこともおありだと思うのです。こうした中で、「改めるにはばかることなかれ」ということで、「こうした方がいいだろう」「この問題については、なるほど反省点もある」ということで動きを示しておられると思うのですが、この一連の流れで、どうしても心配なことは、ふらふらと、ちょっとぶれる様子があまりにも多く見られてしまうと、これが都民の皆さん、あるいは都議会の皆さん、私たちもそうなのですが、ちょっと、そういう点を感じるところが多くありまして、ファーストクラスの問題でありますとか、スイートルームの問題でありますとか、あれだけ、こう胸を張ってお話をされていて、「こうしてやることが間違いないのだ」とおっしゃられていたことを、ふっと変えられた。そして、その質問に対して、「どうして変えられたのですか」「いや、批判が多かったから」。

【知事】なるほどね。

【記者】こういうことで変えられるということが、とても心配なのです。これについて、やはりお考えがおありかと思うのですが、いかがでしょうか。

【知事】ありがとうございます。おっしゃるとおりでありまして、例えば、先ほどの大住さんでしたか、ご質問にお答えしたように、どうしても私の答えぶりというのは、ちょっと傲慢な感じにいつもなってしまうものですから。今の海外出張費については、これは、私が一番反省しているのは、実は、全く事務方の持ってきたものをチェックしなかったということが最大の理由で、「今までこうでしたから、前例こうですから」と言って、視察先でどういう話をするとか、そこは一生懸命詰めたのですけど、いわゆるロジの方は全然私がやっていなかった。これは、もう大変な失敗であるし、反省しないといけない。現実に、今、検討委員会を開いております。
 そこで、私は、ファーストクラスにしても、これ、プラスもあります。スイートルームも、プラスがあります。しかし、やはりこれだけのご批判を受けたときに、もうちょっと再考すべきではないかと。今、ぶれているということをおっしゃいまして、それはそうかもしれません。ただ、やはり、これはもう一遍考え直してみないといけないなということで、何とか工夫できないかと。工夫できるのなら、やらないといけない。今までは、「そう決まっているのだからやればいいではないか」と、こういう傲慢なというか、よく考えないで受けていたわけです。今回、こういうご批判がありましたので、それは、やはり、ちょっと、もう一遍、「なぜ、これだけご批判を受けるのだろう」ということで考えてみて、やはり、要は、仕事がちゃんとできる体制であって、しかも経費が削減できるという、この二兎を追うべきだと思います。
 ところが、もういつも仕事優先。したがって、「仕事のために有利な条件があればいいではないか」と、そっちしか、これまで考えてきてなかったのが、非常に、これはよくなかったと思って、「経費の節減とか効率を上げるためにどうするか」「ほかのシステムはないか」と、こういうことを思いました。ぶれているという厳しい批判を頂きましたので、今の海外出張について言うと、そういうつもりでありますけれども、基本的な政策については、しっかりと芯を通していきたいと、今、思っています。

【記者】逆なことを言いますと、例えば、ファーストクラスでありますとか、時差を考えて、長距離を飛行機で移動して、もう着くなり、大事な方との大事な話し合いを、やはり行われることもあるわけです。

【知事】アメリカの場合は、ほとんどそうでした。

【記者】そうですよね。

【知事】はい。

【記者】そうした場合にはファーストクラスを使って、もう疲れ過ぎないように、やはり英気を養って、そして、いい会談の内容にさせてほしいという説明が、立派に通れば、何の問題もないと、やはり思うのです。さらに、もう一つ、やはり、ちょっと心配なのは、「職員の皆さんが用意されたことをチェックしてこなかったのが、ちょっと悪かった」、あるいは、「会計担当者に任せ切っていたのが、ちょっと私の目が届かなかったのがいけなかった」と、そういったことが、やはり、ちょっと不安を抱かせてしまう。「あっ、自分で責任を全然とっていないのだ」という気持ち。

【知事】なるほどね。

【記者】これがやはり大きな問題であろうと思うのですが。

【知事】ええ。それは、もうご指摘の点は胸に刻んで、改善していきたいと思っています。ありがとうございます。いいアドバイスをありがとうございます。

【記者】テレビ東京の曹です。よろしくお願いします。昨日、総務委員会の理事会で集中審議が決まりましたが、その集中審議への対応なのですけれども、前回の猪瀬知事のときに、かばんを持ってきて実際に見せるみたいな場面もありましたけれども、資料要求ということで、例えば、舛添さんがお買いになった美術品であるとか、そういった現物を持ってきてくださいというお願いがあるかもしれないのですが、そういったものについてはどのようにご対応されますでしょうか。

【知事】それは現実に、その要求が出てから考えたいと思っています。

【記者】また、委員会の理事会の中で、「別荘等を視察した方がいいのではないか」という意見もあったようなのですけれども、それへの対応についてはいかがでしょうか。

【知事】それも、そういうご指示が出れば対応したいと思います。

【記者】分かりました。ありがとうございます。

【記者】共同通信の恩田です。議会でも質問がありましたが、千葉のホテルの件で、領収書と明細書を合わせて出すホテルなのにもかかわらず、明細書の方を添付しなかった理由を改めてお願いいたします。

【知事】まず、それが両方、何かくっついていたという話を議会でもされましたけど、まず私は、そこは記憶がありません。それで、「領収書を添付すべきだ」と書いてあるので、領収書を付けたというふうに聞いていますので、それ以上のことは分かりません。

【記者】議会では、「後ろめたいことがあったから領収書だけにしたのではないのか」というような趣旨の質問だったと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。

【知事】いや、これは一般論ですが、私どもがホテルに泊まったときは、明細と領収というのは常にもらって、何枚にもわたることもあります、宿泊して、食事したとか。それは基本的には付けなくて、領収書だけを付けることになっていますので。ただ、ただし書きというのは普通書いてあって、「宿泊代として」とか「お食事代として」とか「書籍代として」とかいうのはあるのですが、あそこにはそれが書いてないのです。だから、今後は、もともと、そういう宿泊自体が不適切だったというご指摘ではありますので、これも今、是正をしていますので、今後そういうことがないように、しっかりと点検していきたいと思っています。

【記者】フジテレビの中川です。政治資金以外の質問をさせてください。
 昨日、文京区の順天堂病院で、看護師が点滴の電源を切ったために女性が寝たきり状態になったことが、家族の会見で発覚しました。我々の取材では、昨日、東京都が立入調査を病院に対して行ったということですが、まず、知事のご所感と、あと、因果関係を含め、その立入調査で分かったことがあれば教えてください。

【知事】その件、今、ニュースになっていましたので、所管局に報告をさせました。そうしますと、報道されている件については、病院から再発防止策の報告を受けているということで、その内容も確認しているということです。その後、定例の立入検査などにおきましても、再発防止策が病院で継続されているということを確認しているそうですが、私は、今後も必要に応じて、しかるべき対応をしろと、そういう指示を出しております。

【記者】電源が切れたこととの因果関係について、新たに分かったことなど、ありますでしょうか。

【知事】その細かい点については、私は報告を受けていません。立入検査をして、改善策、再発防止策はちゃんと取れているという報告を受けていますけど、電源のとこまでは、ちょっと細かく聞いていませんので、もし必要であれば、担当の部局にその詳細をお聞きいただければありがたいと思います。

【記者】この医療事故についてのご所感と、あと、再発防止策は具体的には何か、もし分かれば、教えてください。

【知事】私も厚生労働大臣をやりまして、いろいろな医療事故、医療ミス、それで病院側の話も聞くし、患者のご家族の話も聞く、そういう経験を積んできました。そういう中で、やはり二度とそういう事故があってはいけないので、その電源など、細かいのは分かりませんけど、どうすれば同じ医療ミスや事故が起こらないのかというのは、これ、ヒューマンエラーということも当然あります、人間ですから。だけど、システムとして、手順として、どこか欠陥があるとすれば、それは直さないといけないので、そこを都がしっかりと直せという指導をして、それについては、所管局から聞きますと、しっかりと再発防止をやり、しかも、今もそれはきちんと継続されているという報告を受けております。
 ただ、先ほど申し上げましたように、さらに、そういう問題がないように、今後もしっかりと検査をしろということを、私の方から重ねて指示をしたとこです。

【記者】関連で最後になりますが、一部報道で、この病院の院長が、元暴力団関係者から、何かプレゼントを大量にもらっていたという報道もございますけれども、これについてはいかがでしょうか。

【知事】その件については、私は存じ上げませんけれども、具体的にどうであるかというのはもちろん報告も受けてないし、その件は存じておりません。先ほどの点滴を中断されたということについて報告を受けたので、それ以上のことは分かりません。

【記者】NHKの江頭です。政治資金のお話にちょっと戻らせていただきたいのですけれども、美術品の購入についてなのですが、知事の収支報告書で、泰山会の今一番最新で公開されているものについては、都の選管ですので5万円以下というのが、特に資料代のところを注目しているわけなのですけども、5万円以下の部分は公開する義務はありませんので、載っておりません。
 ただ、先ほどちょっと美術品についてはリスト化するという、議会からも厳しい指摘が相次いだ中ですので、リスト化するというお話の中で、この泰山会の90万円余りは、資料代として何を買ったのかが分かりませんので、やはりここにも美術品とかが入っているのかなというふうにも、ちょっと邪推かもしれませんが、思ってしまうので、この辺についてもリストに入れて、ちゃんと何を買ったかというのを公開するお考えがあるかどうかをちょっとお伺いしたいのですが。

【知事】基本的には、全ての、今おっしゃった泰山会になってからも、例えばヤフーなんかのものは、先生方がチェックをしております。ですから、私はもうこれからはやりませんけれども、非常に普通のお店で買うより安く買えるものですから、何割も。自分の家などで買える場合もあるので、それで、ついいっぱい買ってしまったというのはあります。だけども、これは、これからはやめますけれども、最近までやっていましたから、そこについて出せるものは出したいと思っています。

【記者】分かりました。

【記者】産経新聞の伊藤です。すみません。知事のけじめのつけ方の点でお伺いしたいのですが、先ほどから身を切る決断の一つとして、湯河原の別荘の売却を挙げておられるのですけれども、これがどう身を切っているのかというのが私には分からないのですが、知事はどのようにお考えなのでしょうか。

【知事】やはり頻繁に湯河原に行っていたということが、公用車で、ご批判を受けたわけです。危機管理上も。そうすると、もうこれはそういうところに行かないという決断、そういうことも含めて、湯河原の施設を売却するということは、そこはもうなくなるわけですから、行かないということにもなりますので、そういうことも全てを含めての一つの身の切り方と考えたわけです。

【記者】行かないということが身を切っているという。

【知事】いや、身を切るというよりも、足しげく行ったのだと、それで危機管理上非常に問題があったと。これはしっかり反省をしないといけません。そういうことも含めて、これは売却するという形で、それは売却すれば当然行きませんし、そのためにということではないですよ、今言ったように、危機管理上の大変ご批判を受けましたので、そのうちの一環としてそれをやるということです。

【記者】なるほど。当初は、湯河原は一番落ちついて仕事のできる職場であって事務所であるという話をされていたかと思っていて、その仕事場を手放すというのは、先ほど話もありましたけれども、ぶれたというか、これまでの説明とまた、どう考え方が変わってしまったのだろうと。

【知事】ええ。それは、先ほど高橋さんからご指摘頂いた点と全く同じでありまして、そうおっしゃるのはよく分かります。そういうことについて、ぶれているのではないかというお話がありました。ただ、やはり私はしっかりこれだけの批判を浴びたわけですから、熟慮して、やはりこれはこうした方がいいだろうという決断をしたということです。

【記者】そうすると、一般的に身を切るといいますと、例えば、自分の何か私財を手放すだとか、何か身の処し方を考えるとかというものを言うのかと思うのですけれども、今回の湯河原の売却については、不動産を現金化するだけの話かと思うのです。現金をどこかに寄付するだとか、そういった考えというのはあるのでしょうか。

【知事】まだ売却もされていませんし、今からの話なので、これはそういう伊藤さんのご意見もあるということを念頭に置いて、いろいろ検討したいと思います。

【記者】なるほど。政治資金の事実上の家族旅行のホテル代だと言われたもの、私的流用だと言われたものを慈善団体に寄附ということですけれども、これも、言えば、政治資金が慈善団体に行くというだけですし、また美術品も、政治資金で買った美術品を美術館に寄付するというだけで、これまでの言われていたのは、何一つ知事の腹が痛んでいないというか、財布が痛んでいないというか、身を切っている感が私には感じられないのですけれども。

【知事】はい。そういうご批判はしっかりと胸に刻みたいと思いますし、そういう意味で、私は給料のカットということを申し上げた次第です。

【記者】給料のカットなのですが、これについては先ほどから中身については今後検討という話ですが、遡ってというようなこともあり得るのですか。

【知事】そういうことが法的に可能かどうかということですけれども、今のところ、法的に不可能だと聞いております。

【記者】分かりました。それとあと1点疑問でならないのが、代表質問、一般質問で、自民党さんから繰り返し再三にわたって身を切る覚悟、決断が必要だということを言われ、一般質問の最後に議長に伝えられたということは、その段階では給与削減の意思というのは知事の中で固まっていたかと思うのですけれども、なぜ一般質問、代表質問の中でこのことを表明されなかったのか、何か考えがあったのですか。

【知事】いや、それは、別に何かこう考えていたということではなくて、やはり代表質問、一般質問というのは都民の代表の皆様が厳しくご質問なさるわけですから、それは真摯にまずは答えないといけないという、そういう中で、身を切る処し方が必要であろうということを皆さんがおっしゃいました。そういう意見をしっかりと2日間において聞きながら、「そういう意見もある、それならば、私は給料のカットということを申し入れよう」ということで、2日間の質疑が終わった後に議会の方に申し上げたというわけです。

【記者】一般質問の終了後にその決断をされたのですか。

【知事】そうです。それを聞きながら。代表質問を聞きながら、そしてまた一般質問を聞きながら、どうすればいいだろうかということを考えて、それでもう急遽、これはもう決断すると、それで申し出に行ったと、そういう次第です。

【記者】分かりました。

【記者】東京新聞の松村です。先ほどの総合教育会議の理由なのですけれども、議会があるというのはもう何週間も前から分かっていたわけではないんですか。議会が重なるのだったら、もっと早い段階で中止してもよかったのではないですか。知事と同じように忙しい立場である教育委員の方々、前日に急に言われて、しかも、このために午前中の教育委員会、時間をわざわざずらしているわけですよね。ちょっとそれはご迷惑過ぎるのではないですか。

【知事】はい。本当に心からお詫びを申し上げたいと思います。貴重なお忙しい時間をとっていただいたのに、それでもう少し、先ほど申し上げたように、早くからそういう決断をすべきであったという松村さんのご指摘はそのとおりなので、教育委員の皆さん方、また関係の皆さん方には心からお詫びを申し上げたいと思います。

【記者】知事の言われている理由は本当の理由なのですか。そういうふうに職員の方は教育委員の方に説明していないと思うのですけれども。

【知事】都議会開催中でということはおっしゃったと思いますけども。

【記者】少なくとも私が何人かに聞いた中では、そういうふうに言われた職員の人はいませんでした。

【知事】あ、そうですか。では、それはちょっと確認……。

【記者】多分、その理由だったら、教育委員さんは「はい」とは言わないのではないですか。

【知事】あ、そうですか。いや、私は今申し上げたとおりを申し上げたので、それは確認をしてみます。

【記者】もう1つ。知事は、今すごく恥ずかしい状態になっていますけど、この状態でリオに行かれるおつもりでいるのですか。

【知事】今、都議会に対してしっかりとお答え申し上げるということに全力を尽くしていますから、リオをどうするというのはまだそこまでは考えておりません。

【記者】ひょっとして代理を立てることもあり得るということですか。

【知事】そういうことも考えておりません。とにかく今はしっかりと都議会の皆さん方のご質問にお答えするというのを全力でやらないといけないと思っていますから。

【記者】フジテレビの町野です。知事がご説明されている千葉県木更津市のホテルに泊まった、ホテルで会議をされたという出版会社の社長の方は、長い付き合いというふうにご説明されていますが、調査報告書の飲食費の項目のところには飲食相手として全く出てきていないのですが。

【知事】何が出ていない?

【記者】調査報告書の、飲食費の項目のところに、その長い付き合いとおっしゃっている出版会社の社長の方が恐らく出てきてないと思うのですけれども、もし長い付き合いというのであれば、ちょっとこれは不自然ではないかと思うのですが、そのところはいかがでしょうか。

【知事】ちょっと出てきてないというのは……。

【記者】恐らく出版会社の方と打合せをしたですとか、そういった報告が書いてはないと思うのですが。

【知事】いや、それは書いてあると思いますけれど。

【記者】そうですか。ちょっと私の見た限り……。

【知事】いや、それは書いてあったと思いますので、ちょっとご確認ください。

【記者】はい。では、もう1点伺います。先ほど、集中審議は自らの言葉で語るラストチャンスだとおっしゃっており、また、冒頭の質問に対して、「集中審議でどういう質問が出るか分からないので自分の言葉できちんとお答えしたい」とおっしゃっておりましたけれども、これは、これまでの代表質問ですとか、一般質問で、自分の言葉でこれは語っていなかったというお気持ちの裏返しではないかと私は今感じたのですけれども、その辺りはいかがでしょうか。

【知事】いやいや、そういう意味で申し上げたのでは全くありません。真摯にお答えしたいということで、私の表現力が不足だったら、それは謝りたいと思います。

【記者】代表質問や一般質問でも、ご自身の言葉でお答えしたというふうに。

【知事】もちろん自分の言葉でしっかり答えています。

【記者】朝日新聞の伊藤です。今ちょっと集中審議のお話の続きの、関連なのですけれども、13日の段階では1時半からですか、資料要求されて。

【知事】2時半だったと思います。

【記者】2時半から知事が来られると思うのですけれども、その前に資料要求が直前にあるということで、その当日は、まだ資料が出てきていない状態で、恐らく、この間弁護士の方々が出された調査報告書が主な資料になるかと思うのですけども、それについては、調査報告書に書いてある以外、以上のことをご説明されるということになるのでしょうか。

【知事】議会の運営は議会がしっかりと仕切られておやりになるわけですから、私の方からとやかく申し上げる立場になくて、私が申し上げているのは、「全て議会のご指示に従います」ということを申し上げているので、それ以上でも以下でもないと思います。

【記者】もう1点、お答えする内容について、本会議での質問で、いろいろと各会派が調査して、公用車だとか美術品のことについて独自で調査したことについて幾つか質問があったと思うのですけれども、それについて具体的にご回答されていない部分というのが幾つかあったのですが、そのあたりは、一問一答の場合は答えることになりますか。

【知事】私は、幾つか落としているものがあるかもしれませんけれども、ご質問いただいたことについては、代表、一般でお答えしたと思っていますが、更にご質問があれば、それはきちんと答えたいと、集中審議で答えたいと思っています。

【記者】ありがとうございます。

【記者】フジテレビ「Mr.サンデー」の嶋です。調査報告についてお伺いしたいのですけれども、平成26年4月15日に泰山会からイタリアンレストランでの飲食代が支出されていた件について、当初の知事の説明では、事務所関係者との会合で利用していたと、5月13日の定例会見でおっしゃっていたのですけれども、それが調査結果では、家族同伴で古くからの知人と会食したもので、主たる目的は私的交流だったということで、是正が必要だと書かれているのですけども、これは、当初の説明とかなり違う内容だと思うのですけれど。

【知事】おっしゃるご批判は、そのとおりだと思っていますが、事務所の近くにあるものですから、しょっちゅうそこでいろいろな打ち合わせをしたりしているし、支持者と話したりもしているものですから、恐らくそういうことだという認識のもとに話したのだと思いますけれども、その後厳しくヒアリングを受けまして、資料を出せということで、私ももう一遍見ましたら、そうではないと、これは家族も入っていて適切ではないということをご指摘されましたので、それも深く反省しています。

【記者】それは記憶違いということですか。

【知事】ものすごい項目がありますから、全てどうだったというのは完璧になくて、もう一遍資料を見るとか、領収書を見直すとか、それから手帳に書いていなかったかとかいうのも全部やりました。そして、かなり、相当厳しく弁護士の先生方から問いただされて、記憶のあるところだとか、資料のあるところは全部申し上げたけれども、どうしても全部覚えているわけではないので、そうすると、「覚えていないならそういういい加減なこと、不正確なことは言ってはだめだ」と、いい加減とはおっしゃいませんでした、「不正確なことは言ってはだめなので、不正確ならばそれは認めない」と、そういう厳しい言明でした。

【記者】木更津のホテルについても、当初、5月13日の説明では、事務所関係者らと会議をしていたと。その会議をした部屋に関しても、数人いて、議論することは十分できるスペースであったというようなことをおっしゃっておりますけども、実際、調査結果が出てみると、出版社の社長1人の会議ということですよね。

【知事】はい。

【記者】これもかなり当初の説明と違う。

【知事】はい、おっしゃるとおりで、そういうご批判も受けないといけないと思います。ただ、非常に親しい人ですから、私にとっては事務所関係者という中にも入るという、そういう感じで申し上げたので、これは議会での答弁でも申し上げました、同じようなご質問が出ましたので、「最初から、名前が出せないまでも、今の出版社社長ということをなぜ言わなかったのだ」ということをおっしゃられた、それは今反省しているところであります。

【記者】結果としては、当初の説明にうそがあったと言われてもおかしくないと思うのですけども、その点についてはいかがですか。

【知事】うそだったというよりも、私はそういうことを含めて申し上げたという思いで、うそをついたという、そういう意図的に、そういう気持ちはありません。

【記者】ごめんなさい。大分違った事実が出てきているのですけども、改めて、調査した弁護士はどのようにこういった事実確認をされているのですか。

【知事】それは一つひとつ、私は調査対象ですから、調査なさる方にどういうやり方をやれとか言う立場にありません。この資料を持ってこいとか、ヒアリングに答えろということに誠実に答えましたので、そこは弁護士の先生方のご判断だと思います。私がとやかく言う権利はないと思います。

【記者】その5月13日の説明のときには、そういう事実関係はどのように行っているのかと僕が質問しましたところ、知事は、そういう資料を見ながら、あとは事務所関係者らと記憶を呼び起こしながら確認をしていると。

【知事】そうです。

【記者】今回もヒアリングで、そういう知事であったり事務所関係者らの記憶を探るような作業というのがあったということですね。

【知事】もちろんそうです。ヒアリングというのはそういうものだと思います。はい。

【記者】これだけ、実際もう一度調査してみたら、全く違う結果が出てきていると。これは、知事も、先ほどおっしゃったように、記憶違いの部分があったと。知事の記憶を基にしたこの調査結果の信頼性というのを疑わざるを得ないと思うのですけども、いかがでしょうか。

【知事】記憶だけではなくて、資料を提出し、私以外の人たちからも聞き、私が100%完璧に記憶があるわけではないので、そういう意味で、あらゆる角度から調査をなさったということだと思います。

【記者】さらにすみません。このホテルで会議した出版社の社長であったり、飲食店の店主であったり、店員であったり、そういった舛添知事側ではない相手側の方のヒアリングというのは今回の調査でされていますか。

【知事】それは、この前弁護士の先生がお答えしたとおりだと思いますので、私がこういう調査をしろと命じる立場ではない、それはやってはいけないのです。私が対象なのですから、そこはそういうことだということをお分かりいただければ。

【記者】先日の弁護士さんも、相手方のヒアリングはしていないとおっしゃっていましたけれども、ということは、舛添知事側の事務所関係者だったり、舛添都知事本人の記憶をそのまま鵜呑みにした調査結果だと考えてよろしいですか。

【知事】私にそれを問われても答えようがありません。調査した人は私ではありません。ですから、それは弁護士の先生方にその問いを投げかけていただきたいと思います。

【記者】知事は、この調査報告書の信頼性はあるとお考えですか。

【知事】私はそう感じて、そう信じております。

【記者】分かりました。はい、ありがとうございます。

【記者】日本テレビ「NEWS ZERO」の杉野です。知事にお伺いしたいのですが、今年、新聞記事のコラムに、年末は家族と「第九」を聞きに行くという記載がありました。これは、知事は去年も、一昨年もこの「第九」は聞きに行かれたのですか。

【知事】新聞記事の…、ちょっと冒頭、聞こえなかったので。

【記者】新聞記事のコラムの部分に、知事の言葉として、家族と年末は「第九」を聞きに行くという記載があったのですが。

【知事】はい、それは何度か行っていると思います。

【記者】何度かというのは。去年と、一昨年はいかがですか。

【知事】毎年のように行っていると思います。恐らく行ったと思います。

【記者】毎年のように。ということは、今年も行かれる予定で。

【知事】それはまだ予定は立っていません。

【記者】実は、公用車の記録を調べてみたところ、その時間にNHK交響楽団がある渋谷区、そしてコンサートが終わったころに世田谷区に移動の記録があったんですが、これについてはどう感じて……。

【知事】芸術鑑賞とか、それから園遊会であるとか、在外公館の晩餐会であるとか、都で主催する在外公館向けの新年会であるとかいうときに、都知事として家族も共に招待したいということがあります。そういうことに対して、私は都知事として家族と共に招待したいと、そういう認識で使ったということです、車については。

【記者】それでは、一昨年、そして去年に関しては、ご家族も乗られていたのでしょうか。

【知事】確かそうだと思います。

【記者】一般質問で、知事は、招待があった場合は公務になるというふうにおっしゃったのですが、こちらのNHK交響楽団に問い合わせたところ、招待していないという確認がとれましたが。

【知事】それは、細かい点は、招待した方のいろいろなプライバシーとか、いろいろなことがありますから、お答えは差し控えたいと思いますけども、少なくともN響に招待されたわけではありません。

【記者】ご自身で、自ら進んで行った。

【知事】N響に招待されたわけではありません。ほかのところから招待をされました。

【記者】つまり、ほかの方から招待をされたので、それはご家族を連れて公務であると。

【知事】ですから、「都知事として家族同伴で来てください」というご招待がありましたということです。

【記者】それはつまり、もう舛添都知事からすれば公務であったと。

【知事】そういう認識です。

【記者】分かりました。 続いて、もう1点お伺いしたいのですが。

【知事】ごめんなさい、公務とか政務とかいうよりも、都知事として呼ばれたということで公用車を使ったということです。

【記者】なるほど。今、知事がそのように言い直した理由は。

【知事】それは、公務と政務というのは定義も明確には決まっていないのです。ですから、例えば、今年の初めに、東京都が主催で各国大使をご夫妻で呼ぶ新年会をやるのです。これはもう都が、皆さん方も取材に来られたと思います。ケネディ大使なんかと鏡割りもやりました。これはご夫妻でということで、迎える私は、私と妻と2人で行かないといけないのです。これは都の明確な公務です。だけど、では、どこまで公務で、どこまで政務かというのも、これはなかなか判断しづらいところがありますので、いずれにしても公用車を使うということに関して、そういう認識だということを申し上げた次第です。

【記者】あと、1点。これまでの代表質問、一般質問、そして集中審議に至る現在の流れは、3年前の猪瀬都知事と全く同じ流れですけれども、知事ご自身は、今、どのように捉えていらっしゃいますか。

【知事】私は、私のこの一連の行動についての様々なご批判、これに対して真摯に対応したいと、そういうふうに思っております。

【記者】最後にもう1点。知事は生まれ変わったというふうにおっしゃっていたのですが、この一連の疑惑に対応するご自身の対応を通して、ご自身はどんなふうに心境は変化されましたか。

【知事】いや、心境の変化とかいうよりも、先程来、申し上げていますように、私の政治家としての立ち居振る舞いを含めて、様々反省し、改善しないといけないところはありますので、先ほど高橋さんのお言葉でしたっけ、「改めるのにはばかることなかれ」と、正にその言葉どおりであります。

【記者】日刊スポーツの三須です。中国服のことを改めて聞きたいのですが、震災の翌日に上海で買われていますけれども、報告書では、震災の影響で欠航便が多く、ようやく確保した便の出発時間が迫っていたため、領収書に明確な明記がなかった、服装としか書けなかったと書いていますけれども、そもそも震災という緊急時に、そのぎりぎりの時間になぜ中国服を買わなければいけなかったのか教えてください。

【知事】まず、それをちょっとご説明しますと、まさかああいう日に震災があると思っていません。それで、公務で行っていました。上海の復旦大学で講演したり、上海の人たちと会って、そしたら途中で、午後、3・11が起こりました。いつも、私は書道をやりますので、中国に行くと、やっぱり本場ですから、墨とか、すずりとか買って帰るのです。時間があれば、ちゃんとしたそういうお店に行くのですけど、ほとんど時間がありません。それで、いつも何かを買っていたら。それは台北でもそうです、上海でも北京でもそうなのですけど、書道道具を買って帰る。筆ももうすぐ使い切りますし、墨もそうですし、それを常にやっているわけです。
 そして、あの日はもうほとんど飛行機が飛ばなくて、飛ぶ飛行機は1つだった。かなり待ち時間がありましたので、これはいつもどおり買おうと買ったわけです。ああいう日でしたら非常に鮮明に覚えていまして、日本の飛行機が全然飛ばなくて、確か中国航空、中国の飛行機しか飛ばないということで、ところが、そのお店の店員さんに、「これだけの書道具買ったのだから、領収書を出してください」と言ったら、「私、それやれないから、奥の店長のところに行ってくれ」と。私は行かないのだけど、私の随行した秘書が行ったのです。そしたら、ものすごく手間取って、「もう面倒くさいな」という感じで何か書いてくれたそうなので。それで、私ももう、すぐ気付かなかったのだけど、秘書が服装と書いているので、服装も一つ、書道するときにいつも着ているのを買いました。だけど、領収書を発行するのにものすごい時間がかかって、もう飛行機の時間が来ちゃったのです。それで、「もうそんなのいいから早く乗ろう」と言ったというのは、そこは鮮明に覚えています。それはそういう事情ですので、もうあの日があの日なので、今のことは明確に覚えています。

【記者】その理由に、調査報告書に、書道の際に着用すると筆がスムーズになるという理由が、あまりにも稚拙なのではないかという声が都民の中からかなり出ております。ここまでして、ここまでの理由を書いてまで公金をここに使った理由を教えていただけますか。

【知事】それは、そういうご批判があるというのは分かると思います。だけど、私はそんなに上手に字が書けるわけではないですけども、毎日のようにやっているのですが、やはり中国のシルクのものというのは、ここがこうひっかからないので書きやすいのです。だから、そういうことがあるものですから、これを使った。だから、私はもう常に中国に行ったときは、書道の一式を買ってくるということだったものですから、そういう思いでやりました。

【記者】あと1点だけ。平成22年の11月27日、これ、報告書に書いてありますけれども、台場のホテルで1泊10万6000円の、計上をされておりますが、理由は参院の本会議が深夜まで続いたので、翌朝、大阪に行くのでという理由でしたが、1泊で10万円はかなり高価だと思うのですけれども、家族同伴ではなかったのかということと、あと、もし1人だったら、どうしてここまで高価なのかというのを教えてください。

【知事】あの、これはもちろん平日で、参議院の夜遅くまでの審議ですから、家族は平日に来ることはありません。これはもう明確です。
 なぜそれだけかかったのかというのは、宿泊費だと思います。あとは、ちょっと明確に、どういう食事をしたのかとか、そういうことも覚えてないので、夜遅いから何か、ルームサービスか何かで取ったのか、かなりお腹が空いていたので食べたなという気はあるのです。だから、ちょっとそこは、今、もう一遍ですね、明細を見させていただかないと、ちょっと今、この場で、私、知っている限りはお答えしたり、資料を出したりはしているのですけど、今のところはそういう感じと思っています。

【記者】1人でお食べになられたのですか。

【知事】いや、そこは、政治の世界ですから、相手のことをいろいろはちょっと言えないので、国会期間中なので、恐らく何人かと思いますけれど、ちょっとそこは、非常に政治的な話なので、差し控えさせていただければありがたいと思います。

【記者】それでも、これは、要は返金対象にはなられてないのですが。

【知事】それはやはり、私は正当な政治活動だと思っています。特に厳しい国会運営をやっていたときですから。

【記者】翌朝は羽田から大阪に行かれたということでよろしいですか。

【知事】ええ。大阪に行く用事があったと思います。

【記者】フジテレビ「Mr.サンデー」の川上です。すみません。先ほど、中国服の、シルクでどう書きやすいか、ちょっとジェスチャーでやっていただいたのですけれども、ちょっとマイクで見えなかったのです。

【知事】私は柔道をやっているので、ここがものすごく張っているのです。そうすると、背広というのは、ここがひっかかるというか、非常に、外から見えないのですけれども、腕、ここの筋肉がものすごくあるものですから、どうしても窮屈になるのです。そういうので、こういうのないですから、つるっとしているので、よりスムーズにこう書ける、そういう意味です。

【記者】それと、何とか舛添都知事から誠意ある説明を引き出そうと、連日、疑惑に対する質問が投げかけられているのですけれども、同じ謝罪の言葉の繰り返しで、その強靱な精神力というか、メンタルというのはどこから来ているのかなと、素朴な疑問なのですが。

【知事】いや、その質問、すみません、ちょっと公式の会見の場では差し控えたいと思います。

【記者】いや、その理由が、どうしてもなし遂げたいことがあるであるとか、都知事のポストに対する執着であるとか、そういったことであれば都民は聞きたいと思うのですが。

【知事】いや、それは、先ほど大住さんでしたかがご質問くださったように、私はやはり、しっかりと仕事をしたいと、何としてでも仕事をしたいと。東京を世界一にするために都知事になったので。それで、今までもいろいろ、私の立ち居振る舞いその他、主として国会議員時代の政治資金の使い方に、厳しい批判を受けていますけれども、私は都知事になってからは、相当頑張って、私自身は仕事をしたつもりなのです。それで、東京は、東京都民の皆さん方のおかげで、ここまですばらしくなりました。そして、世界中のお客さんが来ています。「すごいね」「空気がきれいだね」「何でこんなに渋滞がないまちになったの」と、そういうことを言われたり、「こんな世界一安全な都市はないね」「東京のご飯はおいしいね」「こんなおいしいご飯を、毎日食べられていいね、皆さん」と、こういうことを言われると非常にうれしく思います。今後更にこれをやりたいということなので、私は何としてでもそういう仕事をしたいと。だから、どんなことがあってもこれは、こういうことで厳しいご批判を受けたので、私は、それはもう仕事で、今から生まれ変わったように知事が頑張って、粉骨砕身仕事をして、そして、「あっ、それで東京よくなったな」「自分たちの暮らしもよくなったな」「非正規労働の方も正規労働に変えられたな」「待機児童も少なくなったな」と。こういうことでお返しをすることが、どうしても私はしたいと。何としてでも、そういうことで都民に対して仕事をしないと、死んでも死に切れないという思いなのです。

【記者】ですが、やってきたことがあべこべではないですか。

【知事】ですから、そこをしっかりと反省して、たとえ、都知事になる前の、国会議員の、今は政治資金の話についてですよ、そうであっても、それに、たくさんご批判を受けています。それは真摯に反省をしております。それから、公用車の使い方の問題であるとか、海外出張の問題とかもご批判を受けております。それは都知事になってからです。これも厳粛に受け止めております。だけど、都市の整備とか、観光振興であるとか、社会保障であるとか、そういう政策の面についてはしっかりやってきましたから、是非お許しをいただいて、もう一度しっかりと仕事をさせていただくチャンスを頂きたいというのが今の私の気持ちです。

【記者】その声は都民の方含めて、政治資金の疑惑も入っていますので、国民の人たちの理解を得られると思いますか、そのことに。

【知事】私は伏してお願いしたいというのが今の気持ちです。

【記者】では、もう1点。都民が今一番知りたい、興味があること、関心があることだと思うのですけれども、舛添都知事はどうやったら辞めていただけるのですか。

【知事】それは今、都議会をやっていますから、都民の代表の都議会の皆様としっかり議論をしているところなので、その中で議論の過程を重視するということが一番大事で、都議会の皆さん方と今議論……。

【記者】ですが、議論になっていないですよね、長時間時間を使って。

【知事】いや、そういうご批判があるのは分かりますけれども、私は一生懸命やっておりますし、そして、月曜日に集中審議をやりますから、まだ議会終わっていないのです。今からやります。是非それはご理解いただきたいと思います。

【記者】毎回先延ばしにされているような気がするのですけれど、それは僕の個人的な勘違いですかね。

【知事】いや、私は……。

【記者】何か事があると、「じゃ、第三者に」と言って、結果が出ると、今度は「都議会で」と言って、いつ回答を得られるのですか。

【知事】いや、私は都議会でもしっかり回答していますし、この場でもこうして皆さん方のご質問に対しては真摯にお答えしているつもりですので、私はそういう思いで皆さん方に対しても、もちろん都議会に対しても対応していきたいと思っています。

【記者】新都心新聞の喜田です。今、舛添都知事が度々答弁で、有権者の判断にお任せしたいということをおっしゃっています。今のご質問に対しても、舛添都知事の今までやってきた実績について、やり残したこともあるし、やりたいこともあるということもおっしゃっている。そうであれば、舛添都知事のお言葉の中に、今、都民の信頼を失っているけれども、都民の信頼を回復して、おやりになりたいという気持ちがあるのであれば、一番いい方法は、自ら辞任されて、選挙に出られて、信任を受けられれば、それで舛添都知事は、「あ、やはり自分がやってきたことは都民に理解されて、信頼された」と。その上で、都知事をお務めになれば、今後、東京のオリンピックに出られるのも堂々と出られると思うのです。そのお考えはいかがでしょう。

【知事】そういう考えについては、一つのご意見として参考にしたいと思います。

【記者】それともう一つ、もし議会で、現在の段階では、知事の与党と言われている自民党や公明党さんが不信任までは出すおつもりがないようですが、仮に、13日の総務委員会での質疑その他の中で、やはり知事の答弁が不十分だということで、不信任案が議決された場合、もしくは辞職勧告決議案が出され、それが議決された場合に、知事は議会を解散されるおつもりなのか、自分が辞職されるおつもりなのか、そこはいかがでしょうか。

【知事】仮定の質問にはお答えしないことにします。

【記者】産経新聞の高橋です。先日の報告書の中では、不適切とされたというものもありまして、不適切というふうになったものについて、今後は、もう、そのような購入はされないと、例えば美術品ですとか、されないということをさっきおっしゃいました。ですが、一方、不適切とまでは言えないと言われた支出もございました。例えば先ほどの書道用品ですとか、美術館の図録です。ある意味、政治活動に役立っているとも言える。または、個人的趣味の色彩が濃いが、不適切とまでは言えないと言われたピザやそば打ち、金魚に関する書籍、こういったものを購入していくということは、今後、改められるのでしょうか。それともやはり今後も購入を続けるのでしょうか。

【知事】今おっしゃったような件についても、これから様々な疑問とかご批判を受けないように改めていきたいと思っています。

【記者】もうこのようなことに政治資金は使わないという理解……。

【知事】基本的にはそうしたいというふうに今考えています。

【記者】分かりました。もう一つよろしいでしょうか。政治資金規正法には、支出に関する明確な規定がないということで、それで先日の調査報告でも、全てのものが違法ではないという答えが出まして、それはそのとおりだなというふうに感じるのですけれども、知事は、この、世にザル法と言われておりますが、このザル法について、「もっと厳しくすべきだ」とか、「今のままで良い」とかという見解がございましたら教えてください。

【知事】今、私が正にこういう問題の渦中にありますので、この問題についての今のコメントは差し控えたいと思います。

【記者】特に見解はないという……。

【知事】いや、今の私の状況、お分かりいただけると思いますので、私の方からは、これは今、申し上げないようにしたいと思います。すみません。

【記者】フジテレビ「グッディ!」の広瀬です。今、生放送の最中に視聴者の方から質問をいただいておりまして、都民の方から質問が挙がっています。直接、都民の方が声を届けたいという意味もありまして、街頭に立って都民の意見を聞くような行動を今後とられるようなおつもり、あるいは、そういったことをやる有用性などについては、どのように考えますか。

【知事】今は、議会でしっかりと、議会は都民の代表の皆様がおられるので、知事も直接選ばれています。しかし、議会の皆様方は直接選ばれた都民の代表ですから、都議会の皆様方にしっかりと対応することを第一に考えるべきだと思っています。

【記者】都民の方は、直接、やはりそういう意見を届けたいという思いもあるという点なのですが、やはりそういったところは、やはり議会を通してということでよろしいですか。

【知事】意見をお届けいただける場は、都に対してもできますので、それは私も見ることができます。ですから、今申し上げたような形でなくても、十分に皆様方のご意見をお伺いすることはできますので、今は都議会の皆様方としっかり話すことが私の最大の責務だと考えております。

【記者】それと、別荘の売却がありまして、これは体調的に大丈夫ですかという心配の声もあるのと、あと、別荘売却というのは、正直、都知事からすると、これは断腸の思いなのか残念なのか、どんな思いなのでしょうか。

【知事】いや、そういうことについては、私の個人的な思いをこういう場で申し上げるのは差し控えたいと思います。

【記者】それと、中国服を着て書を書かれるのを弁護士の方に説明したというふうにあるのですけれども、実際やった説明、着心地、あるいは動きというのを、実際のものをもうちょっと詳細に教えていただけませんか。

【知事】いや、先ほど、どなたかのご質問に対して、やったつもりですから、もう繰り返さないでいいと思います。

【記者】腕が、こうひっかからないというふうに、先ほど……。

【知事】そうです。そうです。

【記者】腕だけですか。

【知事】そうです。基本的にそうです。

【記者】それ、袖がないような服を着ればいいとかというふうにもあるのですけれども、そんなこともないですか。

【知事】気温が低いときには?

【記者】先日、実際に実践したのは、これは今、6月なのですけれども。

【知事】ですから、そういうことをこういう場で言うべきではないと思っていますし、私は何度も、2、3人の方に今、ご説明をしたとおりなので、まだまだたくさんの方がお手を挙げてらっしゃいますから、よろしゅうございますか。

【記者】あと、それと、都知事の知事に向けての意気込みのような、意気込みは……。

【知事】何に向けて? 知事に向けての?

【記者】今、都知事であられる立場、意気込みのようなこととして、こんなことをやりたいという話はなさっているのですが、ただ、東京都民にとって、舛添都知事が今、都知事であられること、これがどんな利益になっているというふうに感じますか。

【知事】様々なご批判を受けていることを真摯に受け止めておりますので、極めて重くそういう批判を受け止めて、しっかりと仕事をしていきたいというのが偽らざる気持ちです。

【記者】朝日新聞の谷津です。先ほど、不適切とまでは言えないところの、今後の支出という質問がありました。そこで、ちょっと、基本的には政治資金を使わないとおっしゃったのですが、ちょっと「基本的には」という言葉が気になったので、どういう趣旨でいらっしゃるのか。

【知事】もう基本的には、原則的にはと。

【記者】例外はあると。

【知事】だから、疑義があれば、もう使わないと言ってしまっていいと思います。

【記者】もう一つ。先ほどのコンサートの質問がありました。N響からの、つまり、団体からの招待ではなかったという趣旨だと思います。では、どういう立場の、個人の方なのか、どういう……。

【知事】いや、それは、お招きいただいた方の立場がありますから、それはここでは、公の場では差し控えさせていただきたいと思います。

【記者】名前を挙げろと言っているわけではなくて、何というか、N響の……。

【知事】公式な団体です。

【記者】団体からの招待。

【知事】そうです。

【記者】N響ではないけれども。

【知事】そうです。

【記者】個人ではなくて。

【知事】そうです。

【記者】ありがとうございます。

【記者】TBSの杉山です。よろしくお願いいたします。繰り返しになる部分もありますけれども、都議会での代表質問、一般質問、その回答について、都民から批判の声が出ていることに関しては、どのように感じていますか。

【知事】いろいろなご批判というのは、それは真摯に受け止めないといけないと思っております。

【記者】調査報告書の結果ですけれども、第三者の弁護士の客観性についても批判の声が出ていますが、これについてはどう感じていらっしゃいますか。

【知事】私は、先程来申し上げていますように、厳しくヒアリングを受けました。持てる資料も全部出しました。これは、私が指示することではなくて、弁護士の先生方がおやりになることですけれども、相当、相手方にも聞いているところがあると思います。私は、信頼性は確保されていると思っています。

【記者】これらを含めてなのですけれども、何週にもわたって記者会見を開いていて、さらに……。

【知事】いや、これは定例の会見なのです。

【記者】定例会見もありますし、それから、代表質問、一般質問ありますけれども、同じような回答を聞いているような、やはり印象がどうしてもあるのですが、疑惑に関して、具体的な回答というのは、これ以上、何か説明はないと考えていいのでしょうか。

【知事】私は、これまできちんと、いろいろな疑惑で、全く事実に反することも含めて、ちゃんとご説明をした次第であります。

【記者】分かりました。では、先ほどから出ている、都民の信頼を回復するために真摯な対応をして、具体的な、きちんとした説明をしていくという点と少し矛盾が生まれてくるような気がしているのですが。

【知事】集中審議で、都民の代表である都議会の皆様方に、月曜日にしっかりとお答えするということです。

【記者】では、都議会の代表質問、一般質問では批判の声が出ていたけれども、来週からの集中審議は、私たち都民も納得できるような説明が期待できると考えていいですか。

【知事】全力を挙げてやりたいと思います。

【記者】分かりました。

【記者】フジテレビ「グッディ!」の菊池です。出版社社長の件でちょっとお聞きしたいのですけれども、知事も最近、お話ししていない、第三者の先生たちも直接ヒアリングはできていないということなのですけれども、その社長の方は、今現在、お仕事で忙しいとかということはあるのですか。

【知事】そういうことについても、先ほど、朝日新聞の記者の方がおっしゃられたようなことも含めて、今日、今、皆様方から、ご疑義、ご質問ありますけれども、相手方のこともありますから、やはり、それ以上詳しいことは差し控えたいと思っています。

【記者】私は、ちょっと、いろいろ考えたのですけれども、これだけ出てこない、お話ができないというのは、もしかしたら、亡くなられているのではないのか、ご存命ではないのではないかというような疑問もちょっと出たのですけども、その件に関してはどうでしょうか。

【知事】いろいろなご疑問もあるかもしれませんが、相手方がありますので、どうか、ちょっと、これはご容赦いただきたいと思います。

【記者】生きていらっしゃるかどうかというのもお答えできないということですか。

【知事】そういうことについても、ちょっと差し控えさせていただきたいと思います。

【記者】第三者の先生の方が、周囲の方からヒアリングをしたということなのですけれども、その方というのは、舛添知事がご紹介された方ですか。

【知事】基本的には、その方の名前は、私が言っていますから、その方の名前をもとに、先生方がお調べになったのだと思います。

【記者】その周囲の方というのは、ご家族の方ですか。

【知事】家族ではありません。それは確かですけども、これ以上のことは申し上げないようにしたいと思います。

【記者】男性か女性かというのは。

【知事】それも申し上げないようにしたいと思います。

【記者】分かりました。ちょっと、もう一つ、お聞きしたいのですけども、舛添知事が、かつて、「孫文」という本を書かれて、翻訳本を出されたと思うのですけれども、これは、何か国語で出されていますか。

【知事】中国語です。

【記者】だけですか。

【知事】はい。

【記者】これは、お値段というのは幾らぐらいなのですか。

【知事】これは市販していません。私家本です。

【記者】周囲の方に、何か、お知り合いとかに配るようなものですか。

【知事】中国語ですから、中国や台北の大学で、学生を集めて講義をするときに、テキストとして配布をしました。そういう使い方です。それから、たくさん中国や台湾の方々が都庁を訪問なさいますから、そのときにお土産として差し上げると、そういう使い方をしています。

【記者】何冊ぐらい刷られたのでしょうか。

【知事】ちょっと今、記憶はありませんけれども、かなり刷って。ですから、ちょっと記憶はありませんが、学生さんが100人来たら、100人に配ったようなことを記憶してますから、かなり刷ったと思います。

【記者】もう手元には残っていない感じですか。

【知事】まだ都庁の部屋には少し残してあると思います。というのは、まだまだ中国の方が来られますので、大変喜ばれます、それを差し上げると。

【記者】分かりました。ありがとうございます。

【記者】フジテレビ「めざましどようび」の長野です。よろしくお願いいたします。繰り返しになりますが、調査結果なのですけれども、違法性がなかったということで、先程来、信頼性もあると感じられているというお話がありましたが、ただ、都民はやはり不満を抱えています。もし知事が逆の、この件に対して追及する立場だったとしたら、あの調査結果を見て納得できるものなのかどうかをお答えいただけますか。

【知事】私は、何度も申し上げていますように、調査される対象なのです。ですから、調査される対象が、相手の立場に立ってどうというようなことは、今、言えるような、そんな立場にございません。

【記者】では、もう一つ、すみません。先週も、この場に来させていただいたのですけれども、先週に比べて、今日の知事は、少し受け答えの姿勢が穏やかにといいますか、語気が少し弱目になっているのかなという感じを受けました。今週の都議会を経まして……。

【知事】すみません。

【記者】心境の変化などあったのかなということを伺いたいのですが。

【知事】いや、すみません、語気が強いのか弱いのかは、私自身が、あれだし、先程来、申し上げましたが、いつも語気が強いので、皆さんにお叱りを受けているので、そういうふうなご観察を、率直に受けたいと思います。

【記者】特に心境の変化があったわけではないと。

【知事】いや、それも含めて、そちらからのご観察にお任せいたします。

【記者】分かりました。ありがとうございます。

【知事】幹事さん、どうでしょうか。大分同じ意見があれしましたけれど、あと2、3人ぐらいでよろしければ。

【記者】手を挙げているのですけど。

【知事】ですか。

【記者】手を挙げているので。

【知事】そうですか。では、どうぞ。

【記者】THE PAGEの本間です。先ほど女性の方も質問されていたのですけれども、長い付き合いであり、2年連続正月に舛添さんのもとを訪れた出版社の社長が飲食費の欄に、先ほど、登場されていると知事はおっしゃったのですけれど、一度も登場していないのです。

【知事】ん? ちょっと……。

【記者】多分勘違い。飲食費の欄です。

【知事】いいですか。木更津のホテルの件について、会ったのはこういう人だという記述は明確になっていますよと書いています。しかし、飲食費の欄に、事務所関係者とか、マスコミ関係者とか、それから、支持者であるとか、そういう書き方をしていると思います。明確な名前もある場合もありますけれども、そうではない場合もありますから、そういう中に入っている。

【記者】では、この中に入っているのですか。表記は統一されていないのですか。

【知事】ちょっと私はよく理解できないのですけれども。いや、その一覧表はありますよ、もちろん。だから、どの食事だと……。

【記者】宿泊費のところには当然、この……。

【知事】そうですよ、ええ。

【記者】ついていますよね。

【知事】はい。

【記者】次、ページをめくると。

【知事】飲食費ですね。

【記者】飲食費になりますよね。

【知事】はい。

【記者】同じく調査、検討結果と書いてありますよね。

【知事】ですから、そこは何の何様と食べたと書いてありますか。

【記者】何の何様はありませんが、では、この宿泊費だけは、この三日月だけは書いて、社長のところを、宿泊費も飲食費も表記は統一すべきだと思うのです。

【知事】ごめんなさい。それは、私が書いたわけではありません。弁護士の先生方が書いたので、その書き方とか表記については、私が対象なのですから、とやかく言う立場にないのです。私にそれを言う権利はありません。ですから、主として私がお願いしたのは、様々な疑義が呈されている面について、しっかりとご調査くださいということでご調査いただいて、その結果をお書きになったということなので、それ以上のことは、私に聞いても、私が書いたわけではありません。そして、私が調査したわけでもありません。ですから、調査をなさった弁護士の方々にそれは問いただすのが筋だと思います。

【記者】では、表記に関してはそういたしますが、では、この問題の出版社社長なる人物は飲食費の欄の中にも含まれているのでしょうか。

【知事】当然そうだと思いますよ。

【記者】え? そうだと思いますではなくて、それは一緒に会食されたのは舛添さんなのでしょうから、入っているのでしょうか。どういう表記で入っているのでしょうか。

【知事】いや、ですから、親しい人ですから、いろいろな政治の話をしますね。そうすると食事もしますね。当然何度もしていますよ。そのときに、不適切だと言われるような食事ではなくて、その人とかいろいろな人と政治の議論をする、マスコミ関係者とも議論をする、そういうのを書いていて、これは適切だと書いている中に、何月何日がどうだったと今、記憶はありませんよ、細かいのは。しかし、当然そういう中に、そういう方も入っているのは当然ではないでしょうか。

【記者】その方はどういう表記で入っているのかと思いまして。

【知事】いや、ですから、それは、お読みになれば分かると思いますけれども、マスコミ関係者とか政治関係者とか政治家とか……。

【記者】いや、これ、出版社社長です。

【知事】いやいや、ですから、そういう書き方をしていると思いますので、それは何度も申し上げますけれど、私に問われても、私が書いたわけではなくて、私が調査対象で、私は正直にお答えしていて、それで弁護士の先生方が調査をして、その結果をおまとめになったので、私がその内容について、書き方が悪いとかいいとか言う立場にございませんので、どうかその質問は先生方に……。

【記者】ええ、結構ですよ。そのお話は、ここで打ち切った上で、理論的なはずの知事が、出版社社長に関しては、今日の短い会見の間でも、論理矛盾といいますか。最初に知事がおっしゃったのは、「相手のある話で、長いつき合いですし、相談しているのですが」とおっしゃって、現在も相談しているかのようにおっしゃって、それから、「現在のところは、相手側が勘弁してくれと言っているので名前を出すことはできない」。そしたら、その次の質問になったら、「1か月ぐらいお話ししておりません」と変わっている、変遷しているのですけれども、これはどういうことなのでしょうか。

【知事】これは、相手方といっても、直接であったり、その関連の方々であったりするということを言っているだけでありまして、別に矛盾はしてないと私は思っております。

【記者】相談しているとおっしゃって、最近全然お話しして……。

【知事】いや、それは私の表現が悪かったら謝りますけれども、相談したりするのは直接相談しなくても、間接的にもできるわけです。そういうことも含めてと正確に申し上げなかったのは誤解を今……。

【記者】では、正確におっしゃっていただきたいのですけれども、その方とは、例えば、最初の文春の報道があった先月の中旬ぐらいから相談されているのでしょうか。

【知事】間接的なことも含めて相談はしております。ただ、何度も申し上げますけれども、相手方にとって、おっしゃりたくない事情もありますので、私は、今は伏せているということで……。

【記者】間接的なことも含めて相談している方が、どうして弁護士さんのヒアリングには応じなかったのでしょうか。

【知事】いや、私は、私で今、申し上げたとおりですけれども、それも弁護士さんに聞いていただかないと、私が指示してやっているわけではありません。私は対象なのですから、だから、是非それも弁護士さんにお聞きいただければと思います。

【記者】いや、でも、ご自分の疑惑を黒ではなくて白だと言うのだったら、当然それは間接的にも相談されているのだったら、弁護士さんのヒアリングに応じてくれと、間接的にも伝えるのが筋だろうと思うのです。

【知事】ただ、弁護士さんは厳格に公正にやりたいので、自分らが、つまり、依頼者である私がこうしてくれ、ああしてくれということ自体が、調査の公正性、厳格性を欠くことになるわけです。だから、私はお任せしますので、よろしくということを申し上げている……。

【記者】では、間接的に知事は相談、コンタクトをとれたけれども、第三者の弁護士は間接、コンタクトはとれなかったと解釈していいのでしょうか。

【知事】いや、そこも、確か私の記憶が正しければ、関係者にヒアリングをしたとおっしゃったと思います。

【記者】いや、間接的にも本人という意味で私は聞いております。

【知事】いやいや、関係者と今、おっしゃったから。

【記者】関係者とは私は言っていませんよ。

【知事】ですから、その調べ方について、私が、何度も言うように、私が調査対象なので、調査したのは弁護士の先生方なので、どうかそれは弁護士の先生方にお伺いいただきたいと思います。

【記者】しんぶん赤旗の岡部です。1点だけお聞きしたいのですが、ホテル三日月の領収書ですが、これには普通、領収書には明細書も添付されていると。発行しているわけです。それを切り離されて、領収書のみ報告書に出されたということで、記憶が定かではないとおっしゃったのですから、改めてホテル側に領収書の再発行を求めていただけないかと。で、是非それを公表していただけないかと。一番の点です、そこが。

【知事】はい。まあ、基本的には、政治資金の報告書には領収書の添付と書いてあるので、それを添付したということで、私はそれで十分だと思っています。

【記者】この点について、再三お話ししているのですが、東京地検に告発されている虚偽記載疑惑の大きなポイントになっているのです。ですから、是非身の潔白を、それを改めて公表して、身の潔白を示せないのかということと、先ほど非常に、知事がおっしゃったことで、都議会の質問にはしっかり回答していますとおっしゃっていると。はっきり言って、回答されてないのではないですかと。非常に矛盾しているのではないかなというのが私の実感ですが。

【知事】はい。まあ、それはそういうご批判があることも念頭に置きますけれど、私自身はしっかりとお答えしたというふうに思っております。

【記者】NHK「ニュースウォッチ9」の田中です。知事の給与の減額の考えについてお伺いしたいのですけれども、都議会からの追及を受けてその考えを出されたということですが、都民に話を聞くと、「それが都議会に追及されてからでは遅いのではないか」とか「受け身ではないか」といった声が聞かれたのですが、これについてはどのようにお考えでしょうか。

【知事】そういう批判があれば、それはしっかりと、この胸に刻みたいと思います。

【記者】身を切る覚悟として給与の減額ということをおっしゃっていますけれども、その幅については今、検討中ということですが、どうしてこのように時間がかかっているのですか。

【知事】いや、それは、私はどれぐらいの幅でどうするのかと、私は今、そういうお話を都議会に対してしたばかりですから、都議会に対しては給料のカットをさせていただきたいと、そこまでしか申し上げておりません。それで、これはじっくりと考えたい。少なくとも6月15日(水曜日)には都議会が閉まりますから、それまでには、結論を出したいと思って今、しっかり考えているというのが今の状況です。

【記者】その考える材料というのはどういったことを……。

【知事】それも含めてしっかりと考えたいと思います。

【記者】都民からは、都知事のこの問題によって、都政への停滞も懸念されるという声が出ているのですが、これについてはどのようにお考えですか。

【知事】それも深刻に反省して、先ほど申し上げたように、大変申し訳ないと思っています。

【記者】来週月曜日に集中審議が行われますけれども、この土曜日、日曜日、週末はどのようにお過ごしになるお考えですか。

【知事】特別に今、どういう過ごし方というのは考えていませんけれども、というのが今の状況です。

【記者】時事通信の斉藤です。先ほど公用車のことについて、今週の週刊文春が報道していたN響のコンサートのことについてはお答えいただいたのですけれども、公用車で巨人戦を家族と一緒に観戦しに行ったのではないかという話も出ていますが、これについてどういうふうに……。

【知事】これも、先ほどの例の「第九」の場合と、コンサートの場合と同じで、ある団体から正式に都知事として来てくれと。そして、家族も同伴してくれと、そういう招待を受けましたので、そういう認識で参りました。

【記者】それはどういった団体なのでしょうか。

【知事】それについては相手がありますので、差し控えさせていただきたいと思います。

【記者】巨人軍だとか、読売側からではない……。

【知事】差し控えさせていただきたいと思います。

【記者】それと、先ほどから弁護士について、調査をした弁護士に聞いてくれというふうにおっしゃっているのですけれども、先日の6日(月曜日)の会見では、調査報告書が会見の直前に配られて、我々もなかなか読み込む時間もありませんでした。それから説明した後に、20分から30分ぐらいの質疑応答の時間で、なかなか弁護士の方にこちらも問い正すことが出来なかったのです。その点について、もう一度弁護士の方に来ていただくとか、質問をこちらから出して、それにお答えいただくような形にはできないのでしょうか。

【知事】本当に皆さん方に申し訳ないと思ったのは、60ページぐらいあった、大変分厚く、しかも相当細かく本の名前を全部挙げていただいたりしていたので、本当は、普通だったら2か月ぐらいかかるのを相当頑張っていただいたので、ぎりぎりのあれになったので、それはもう本当に申し訳ないと思っています。今の件は、弁護士さんの方々にお伝えしてみたいと思っています。

【記者】それと、最後です。野党会派から不信任案を出す動きがあります。これについて、もちろん総務委員会の集中審議もありますけれども、不信任案が出されて、こういう事態になっていることについてはどういうふうに受け止めているのでしょうか。

【知事】これは実際に不信任案が出されてからの話だと思いますので、そのときの状況で考えたいと思います。

【記者】フジテレビの小関です。調査報告書の件でお聞きしたいのですが、我々の取材で、調査報告書で「否」となっていたところを結構回ったところ、全くもって調査報告をした弁護士さんから接点はなかったと。知事側からも全く接点はなかったと。これは、なぜ「否」になったのかお聞かせください。

【知事】これも、申し訳ありません。私が判断したのではなくて、調査をした弁護士の先生方が判断なさったので、私はそれを「否」とか「オーケー」とか言った覚え、覚えというか、それができる立場にないので、私はそれを答えられません。

【記者】では、この「否」になった理由は、ご自身で、知事自身は何で「否」になったと思われますか。

【知事】不適切であるということで、例えばそこに家族がいたとか、それから、私の説明だと、十分説明し切れていないではないかと。では、本当に政治の活動をやっていたなら、その資料持ってこいと言って、ないわけです。そういう様々なことがあったと思います。

【記者】では、なぜこの、いわゆる問題になっている千葉のホテルだけ周辺がヒアリングされたのでしょうか。

【知事】それは、皆様方から疑義が呈されたことも含めて、ご覧になったですね。相当膨大にお調べになっています。しかし、中でも私がお願いしたのは、様々な疑問を呈されていることについてはしっかりとやっていただきたいということで、そういう判断だと思います。これも、何度も申し上げますけども、調査をなさり、報告書を書かれたのは私ではありませんので、直接お伺いしていただければと思います。

【記者】ありがとうございました。

【知事】では、あとお2人にしますが、どうぞ。

【記者】読売新聞の波多江です。ちょっと前の話なのですけれども、先日、市民団体から、知事は政治資金規正法違反などで告発されましたけれども、その弁護人の方っていうのはもう選任されているのですか。

【知事】今は、まだそれはやっていません。今、議会に対してしっかり答えたいということでやっていますので、まだそこまで行っていません。

【記者】今回、一連の調査をした佐々木弁護士ないしは森本弁護士の方に依頼するとか、そういうおつもりは……。

【知事】まだ何も決めていません。それでは、最後のお1人になりますが、どうしましょうか。はい、どうぞ。

【記者】日本経済新聞の舘野です。進退の判断も含めまして、都政にとって、結局プラスかマイナスかというのが重要な判断基準になると思いますけれども、今の状況で知事が続けられることがプラスだと自分では判断されているということでしょうか。

【知事】ご質問の趣旨はよく分かります。大変厳しいご批判を頂いているのもよく分かります。しかし、私は何としてでも、都民のために残された任期の期間を全力を挙げて仕事をしたいと。そのことが、一番、都民にとって、私の謝罪を示し、都民のこと、そして、都政のこと、そういうことにいい成果が上がる道だと考えていますので、何としてでもお許しをいただいて、全力を挙げて仕事をさせていただきたいというのが今の私の気持ちです。

【記者】都議会でも政策について審議がきちんとできない状況ですけれども、それでもなお、やはりそういうお考えでしょうか。

【知事】都議会でそういうことができなかったことは、先ほど申し上げましたように、大変忸怩たる思いでございます。しっかりと職員が、私が掲げました政策を着実に実行してくれているというのは本当にありがたいことだし、誇りに思っております。そういう中で、再びしっかりと指揮をとっていい仕事をしたいというのが今の私の思いです。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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