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令和2年(2020年)6月12日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和2年6月12日)

知事記者会見
2020年6月12日(金曜)
14時00分~14時51分


特設サイトQRコードの画像

知事冒頭発言

1 新型コロナウイルス感染症への対応について

【知事】それでは、本日の記者会見、4点についてお伝えをいたします。
その前に、この素敵なマスクですけれども、ホノルル市長からお届けいただきました。多分、アロハシャツの素材を使って作られたのではないかと思います。ありがとうございます。
さて、まず横田さんがお亡くなりになりました。北朝鮮に拉致されました横田めぐみさんと再会を果たせないまま、87年の生涯を閉じられた横田滋さんのご逝去につきまして謹んでお悔やみを申し上げたいと存じます。また、この国際情勢において、朝鮮半島も複雑な状況になっているわけございますけれども、拉致というのは国家の主権が侵されている問題であり、そして、未だ現在進行形の犯罪であるという拉致、国家として、この問題を一日も早く解決できるように、また、その機運を高めていくように、ご逝去に伴って、改めてそのことが必要だと強く感じています。この旨、お伝えしたいと思います。
そして、東京からも、拉致された東京都の職員もおりまして、この拉致がそのままになっている方々がまだたくさんいらっしゃいます。東京都としましても、できることをやり続ける、そのことをここで申し上げておきたいと存じます。
そして、新型コロナウイルス関連でありますけれども、まず、昨日時点のモニタリング指標の状況を改めてお伝えをしておきます。新規陽性者数が17.9人、そして新規陽性者数の接触歴等不明率が48.0で50を下回ったということ、週単位の陽性者数増加比も1を切りまして0.98ということでありました。そして、重症の患者21名、入院患者数が237名になっております。一日も早いご回復をお祈りいたします。PCR検査の陽性率は1.6%ということで、低い数字が出ております。それから、相談窓口での件数でありますが、1,178件、結構皆様、ご相談を受けておりますので、ご心配の方は、どうぞご相談いただければと思います。
感染状況を示す3つの指標でありますけれども、これがいずれも緩和の目安を下回っていること、そして、また、下の4つは逆に医療体制を示すわけでありますが、こちらも十分な医療提供体制が確保されているということで、昨日、審議会も開きました。審議会の委員の先生方からも、アラートの解除、そして緩和のステップを2から3へ進めるということは、いずれも妥当だとのご意見をいただいたところであります。
これらのことを総合的に判断して、「東京アラート」を昨日、解除いたしました。そして、今日の午前0時からステップ3へと移行いたしました。本当にここまでたどり着くには、何よりも都民の皆様、事業者の皆様のご協力あってのことでございます。改めて皆様方のご協力に感謝を申し上げる次第でございます。それから、今日の午前0時からステップ3に移行いたしまして、これによって、休業要請などはほぼ終了ということになります。
そして、今後ですけれども、「ウィズコロナ」という新たなステージに立っているということを、皆様と認識を共有していきたいと思います。そして、第2波に備えた適切な感染防止策を講じながら、経済、社会活動、都民生活を営んでいく必要がございます。これまで、都民、事業者の皆様方には、新しい日常の定着をお願いしたいと何度も繰り返しお伝えしてまいりましたが、そのための都としての取組についても、この場でお伝えしておきたいと思います。
まず、都におきましては、事業者の皆様が、感染の予防策を行う際の基本的な取組をまとめた感染拡大防止ガイドライン、これは既に公表しております。それぞれ業種ごとに、ここにコードがついていますので、そこからダウンロードしていただくという形になっておりまして、そして、こちらには事業者の皆様が実践すべき取組、分かりやすく具体的に示したチェックシートをベースにしまして、こうしてください、こうしましょうというこのチェックシートに記載している感染拡大防止に向けた取組、これを全てチェック、そして実践していただくわけでございまして、こちらです。
具体的には、今回、特設サイトを立ち上げておりまして、先ほどのチェックシートに記載している感染拡大防止に向けた取組を全てチェック、実践していただく。これによって、事業者の方々は新型コロナウイルス感染症の拡大防止に徹底して取り組む施設ということを、これによって明示することになります。
拡大防止徹底宣言ステッカーということでダウンロードしていただき、施設のお店の入口などに提示していただいて、利用者の方々に、我が店はきちんとやっていますということを明確にお伝えいただきたいということです。ステッカーには、QRコードがついていますので、施設を利用する方々が読み取って、事業者の方々が、清掃、消毒など、どのようなことをやっているのか、実践している取組の内容を確認することができるようになっております。事業者の皆様方には、施設を利用する方々、そして、そこで働く従業員の方々の安心につなげるツールの1つとして、このステッカーをぜひご活用いただきたいと存じます。
それから、これはオンラインでほぼ行うわけでありますけれども、そういうのはできないという方々には、こちらにお示ししておりますように電話番号が書いてありますので、こちらにお問い合わせをしていただきたい。
こうした取組に加えて、事業者向けの感染拡大防止ガイドブックも作成しておりますので、これらをご参考にしていただきたい。都のガイドラインで示しました事業者が講じる感染拡大防止策のポイントを業種ごとにイラストを用いて、より分かりやすく整理したものをこれからお配りするということです。
それから、専門家によるウェブ講習などをいたしますので、業界団体と連携した取組も準備中ということであります。
いずれにしましても、来週19日(金曜日)に詳細を公表させていただきます。
さて、先週お知らせいたしました、都立施設での「東京版新型コロナ見守りサービス」についてもお伝えしておきます。こちら、お見せしているこの黄色いポスターですけれども、これは江戸東京博物館などで今日からもう始めております。この見守りサービスを今後、民間店舗にも拡大していく。そして、民間店舗などで、例えばクラスター感染が発生した場合には、利用者の訪問履歴に基づいて、迅速に感染情報を通知する店舗型の見守りサービスの構築につながるというものであります。
この取組にご協力いただくのは、キャッシュレス決済の事業者などでありまして、その方々は「新型コロナ・テックパートナー企業」という名前にいたします。その企業を募集いたします。募集期間は、今日6月12日(金曜日)から18日(木曜日)まででございますので、ぜひご協力いただける企業の皆様方はご応募いただきたいと思います。
それから、次に、働き方改革や快適通勤に関しまして、テレワークについてお知らせをいたします。
都内企業のテレワークの導入率、このところ、うなぎ上りですということは何度もお伝えしましたけれども、約6割に達しました。そして、利用される社員の割合も大幅に増加してきて、テレワークはもう明らかに急速に拡大しているということであります。
ただ、これがまた元どおりになるのはあまりにももったいない。さらには、人と人との接触の抑制を図るという意味でも、このテレワークは有効でございますので、この機にテレワークを大胆に進めるべきと考えます。
そこで、都内全域でテレワークを行える環境の整備を進めてまいります。ご覧いただいているのは、民間のサテライトオフィスの設置が少ない多摩地域に、都がモデル的にテレワークのサテライトオフィスを開設するというものです。場所は、府中、東久留米、国立、この3カ所に設置いたします。オープンは7月20日(月曜日)、駅から近い便利な場所に作りまして、事前予約制で、無料で利用できるようにいたします。つまり、多摩地域にお住まいの皆様方は、このサテライトオフィスで仕事ができるということでございまして、まさにテレワークの拠点を多摩地域に作るということになります。新しい日常の1つとして、ぜひ、ご活用いただきたいと存じます。自宅以外の場所でもテレワークを行える環境を整えるということで、一層の普及と定着を図っていくということであります。
それから、次に、新型コロナウイルスの関係で、多くの公演やイベントが軒並み延期、中止されてきたわけでありますけれども、その間、アーティストの皆様方は、本当に何もしようがないということで、動画を発信されたり、色々な工夫もされておられましたが、このアーティストの支援ということで、芸術文化活動支援事業「アートにエールを!東京プロジェクト」、大変話題を呼んでおりますので、改めてお伝えいたします。
アーティストやスタッフなどの個人を対象にした、このプロジェクト、緊急第1弾ですけれども、募集の人数を大幅に上回るご応募をいただきまして、ありがとうございます。そこで、今回、約4千人の再募集を行います。そうしますと、前が1万6千人でございましたので、合計で2万人の方に支援を届けることができるようになります。
再募集ですが、6月23日(火曜日)と24日(水曜日)の2日間を予定いたしております。申込み多数の場合は抽選とさせていただきますので、よろしくお願いします。
また、第1弾で応募いただいた動画ですけれども、「アートにエールを!」のサイトで配信を開始しましたので、ぜひご覧いただきたいと存じます。
そして、今回はさらに、これに続く新たな取組のお知らせであります。具体的には、都内の劇場やホールなどで予定しておられた公演が中止または延期となった団体を支援するというプロジェクトです。これらの団体が都内の劇場とかホールなどで無観客や入場制限の中で開催されて、そして一定期間無料配信する公演について支援をしようというものです。300の公演を募集いたします。300のイベントで、1公演当たり200万円の制作支援金をお支払いするというものです。
この取組によって、都内の劇場・ホールなども、箱が空っぽだったわけですから、そこで無観客で動画を撮っていただくことで、まず、そこにお金をお支払いするわけでありますので、ホールなどの支援にも結局つながるということで期待をしているところであります。
公演の撮影、動画の編集については、別途、都が負担しますということで、公演作品、大体30分程度の動画に編集をして、そして、それを「アートにエールを!」のサイトで発信をしていくということです。
この間ずっと文化芸術活動ができてこなかった皆様方には、ぜひ、この場を活用していただいて、ご自分のアートの才能、想い、それを、ぜひご披露していただきたい。多くの団体の方々に、ぜひご応募いただきたいと思います。
それから、コロナの陽性者の方々が大変増えた時期、病院の病床数が圧迫をされるというような事態も、ある時期、迎えておりました。そこで、その際、ホテルを利用する療養施設型という形でホテルを利用したわけですが、病床の確保という点で、これは大変効果があったと思います。「第2波」に備えて、ホテルなどの宿泊療養施設の確保に取り組んでいきたいというお知らせです。
お伝えしましたように、これまで、新型コロナウイルス感染症患者の中で、大体8割の方が軽症だと言われていますが、入院治療が不要なこの軽症者などの方々に向けて、都内で5つの宿泊療養施設を開設、運営してきたわけであります。これらは、契約期間の満了によりまして、今月末から、順次、運営を終了していくということになります。現在、新規陽性者数も、冒頭お伝えしましたように安定しているということですけれども、残念ながら、それで終わりというわけにはいかない。「第2波」に備えていかなければならない。そこで、宿泊療養施設としてご協力いただける事業者を今日から公募しようというご案内であります。具体的には、いつ発生するか分からない、もう来ないのが一番ですけれども、「第2波」が到来する局面で、都の要請に基づいて速やかに施設を開設できるように、あらかじめ覚書を締結していただける事業者の皆様を募集するというものであります。
応募の際は、区部で1棟当たり150室以上、多摩地域で1棟当たり100室以上の施設をお持ちの方、さらにWi-Fiなどのインターネットの環境が整備されているなどの要件を今回つけさせていただきます。公募の期間でありますが、今日6月12日(金曜日)から6月23日(火曜日)までの12日間でございます。事業者の皆様には、ぜひともご協力いただきたく、よろしくお願いを申し上げます。
改めて都民、事業者の皆様に申し上げますと、昨日も申し上げたように、「ウィズコロナ」の時代は、もうこれまでの自粛でよろしくお願いしますという段階から、自分を守る、お店を守る、自粛から自衛の局面に移行していくということを念頭にしながら、「新しい日常」の定着をお願い申し上げます。都といたしましては、「第2波」に備えるための新たな対応をしっかりと進めてまいります。
詳細は、総務局、戦略政策情報推進本部、産業労働局、生活文化局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:927KB)
(「「感染防止徹底宣言ステッカー」の発行(第475報)」は、こちらをご覧ください。)
(「TOKYOテレワーク・モデルオフィス 多摩地域に開設」は、こちらをご覧ください。)
(「アートにエールを! 再募集及び新たな支援(第479報)」は、こちらをご覧ください。)

2 コミュニティの活性化を支援する新財団の設立について

【知事】2番目のお知らせでございますが、こちら、新たな財団です。東京には多くの外国の方もお住まいでございます。この財団は、在住の外国人支援、ボランティアの推進など、人と人とのつながりで地域コミュニティの活性化を図るために、都が新たに設立するということで、コミュニティの活性化を支援する新たな財団の名称をお伝えするということであります。「一般財団法人東京都つながり創生財団」であります。
初代の理事長には、昨日開催しました財団設立時の理事会において、異文化コミュニケーターで、東京女子大学教授でいらっしゃるマリ・クリスティーヌさんが選任されました。マリさんは、異文化交流に関して様々な活動を行っておられまして、また、自ら代表をお務めのボランティア団体での活動も活発に行っておられます。多文化共生社会、そして共助社会づくりに関する分野での幅広い活躍は皆様ご存じのことかと思います。そこで、これまでのマリさんの知見を存分に生かして、初代の理事長として力を発揮していただけるものと期待をいたしております。今後、必要な事務手続き進めまして、設立は10月1日(木曜日)で、順次、業務を開始してまいります。
そして、具体的には、「様々な人が安心して暮らせる多文化共生社会づくり」として、外国人相談体制の整備や、「相互に助け合う共助社会づくり」として、ボランティア文化の定着、それから、町会や自治会などの地域コミュニティ活性化支援に関する事業も、この財団で推進してまいります。新たな財団のこれらの取組で、新しい日常での「都民一人ひとりが輝ける社会」をぜひ実現したいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
詳細は、生活文化局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:90KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 練馬城址公園(仮称)の整備に向けた覚書の締結について

【知事】3番目のお知らせでありますが、練馬の「としまえん」です。練馬城址公園、仮称であります。この整備に向けて、今日、西武鉄道株式会社など関係者と覚書を締結いたしましたので、そのお知らせです。この練馬城址公園ですけれども、練馬区の中央部に面積約27ヘクタールで計画された公園であります。これからの整備を予定しております。
練馬城址公園の基本目標でございますけれども、都民の憩いの場となる「緑と水」、そして、災害発生時の避難場所などとなります「広域防災拠点」、そして、多様な交流活動が行われます「にぎわい」の3つが柱になっています。これらの目標の実現を目指して、関係者間で連携、協力をしていくというものであります。
この計画地にあります「としまえん」の土地所有者が西武鉄道株式会社であります。それから、ワーナーブラザースジャパン合同会社などの関係者と今後の公園整備に向けた覚書を今日締結したということであります。
対象区域ですけれども、航空写真ご覧いただきたいと思います。このように、大変広い地区になっておりまして、大正15年に「としまえん」が開園して、有名なのは、カルーセルエルドラドという、とてもロマンチックな回転木馬があるところです。90年以上、地域に親しまれているわけであります。
計画地の北東部には、ワーナーブラザースによりますハリー・ポッターシリーズのスタジオツアー施設の設置が検討されているものであります。このワーナーブラザースがつくる施設ですけれども、世界で2番目のスタジオツアー施設の場所となります。1つ目がロンドンです。2つ目が東京ということで、ハリー・ポッターと都立公園との調和を図りながら検討を進めていただいているということで、大変地域にも価値が出てくるということで、嬉しく思うところでございます。
今後ですけれど、この覚書に基づいて、段階的に都立公園を整備します。それから、スタジオツアー施設の場所についても、30年間の運営が行われるという中身になっているのですが、その後は都立公園として整備をしていく予定であります。
緑と水に満ちた魅力的な公園として、いざというときには、都民の皆様が安心して避難できる公園となりますので、安全・安心と楽しみとがそろった地域になるということであります。
詳細は、建設局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:577KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 上野動物園・葛西臨海水族園の再開について

【知事】それから、4番目のお知らせでございますが、待ちに待った動物園と水族園の再開が決まりましたので、そのお知らせです。恩賜上野動物園、葛西臨海水族園の再開日は、両園とも6月23日(火曜日)からとなります。開園時間ですが、これまでよりも短縮しまして、10時に入場が始まって、15時が最終入場となって、16時閉園という、少しこれまでよりも短いものとなっていますので、ご注意ください。
それから、やはり混雑防止対策が必要ということで、1日当たりの入場者数を制限いたしまして、また、全て事前の予約が必要となります。当面は、上野動物園の入場される方々、1日4千人、葛西臨海水族園は1日3千人といたしまして、園内の状況を見ながら、入場者数を増やしていきたいと考えております。
予約の方法ですが、インターネットか電話でお申し込みください。毎週火曜日の午前9時から、翌週の1週間分の予約ができます。先着順です。そして、第1回目の予約については、6月16日(火曜日)午前9時から開始いたします。そして、23日(火曜日)の再開日から28日(日曜日)までの予約がこの間にできるということになります。上野動物園、葛西臨海水族園、それぞれのホームページで詳細についてはチェックしてください。
今日6月12日(金曜日)は、上野動物園のジャイアントパンダの「シャンシャン」の3歳の誕生日ということでございまして、残念ながら、今日、「シャンシャン」に会うことはできませんけれども、上野動物園のホームページで、3歳記念企画として、今日からシャンシャンの特別動画を配信しております。ご覧ください。

(動画上映)

シャンシャンも3歳で随分大きくなりました。体大きくなっても、本当にかわいらしさというのは、変わらないですね。
詳細は、建設局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:386KB)
(会見で使用した動画は、こちらをご覧ください。)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】6月幹事社、東京新聞の原です。よろしくお願いいたします。幹事社から2点ほど。
まず、新型コロナ対策でお伺いします。冒頭、知事おっしゃいましたけども、昨日、東京アラートを解除されてステップ3への緩和という形になりました。今後のアラートの発動とか、それから、ステップ3、2、1、これ、再要請とか、こういった今の仕組みの活用方法、運用方法、これは今後どうなっていくのかということをお伺いしたいと思います。昨日、会議後の事務方の説明では、もうアラートや、それから、ステップという運用の仕方は、当面、いったん中止するというような説明を受けました。もしそうなら、その理由というんでしょうか、今後、これを使わない理由というのを併せて教えてください。

【知事】昨日の夜12時をもって、レインボーブリッジの赤い、サンフランシスコのゴールデンゲートみたいに真っ赤にライトアップされた橋でございますが、これがレインボーに戻ったということであります。今後、感染者が再び増加した場合の休業要請などについては、都民生活、経済活動など、様々な影響ということもございますので、配慮しながら判断する必要があるというのが1点です。
それから、第2波が生じた場合には、それを防ぐために必要な措置を講じるということでございますが、それに向けて、検査体制や医療提供体制の拡充なども踏まえてまいりますので、新たなステージに入るということで、新たなステージでの適切なモニタリングや、都民、事業者に対する外出自粛、休業の再要請などの呼びかけの在り方などについては、改めて専門家の方々のご意見なども伺いながら進めてまいりたいと考えております。
それから、これまでのモニタリングの20人や再要請50人という数字もございましたが、医療体制などの状況も改善をされてきている。それから、検査体制をさらにこれからも増やしてまいりますので、そういった意味で、このモニタリングの指標などにつきましては、再確認をしていくための皆様方のご意見、専門の方々のご意見も伺いながら考えていきたいということであります。

【記者】すいません、念のため確認なんですけど、そうすると、現行の東京アラートの目安という数字が超えたとしても、アラートを出すということは、もう当分ないということですか。

【知事】これまでの考え方、これまでの環境などをベースにつくられた指標でございますが、これからの新しいステップというか、新しい環境に、新たなステージに入るということから、それにふさわしい体制をつくっていくということになります。それはできるだけ早くしてまいります。

【記者】もう1点、すいません。東京都知事選への対応についてお伺いしたいんですが、本日の夕方に対応については会見をしていただけるということなんですけれども、この時期に、そういったこの場を設けられた、その判断の理由というところだけ教えてください。これまで知事は新型コロナ対策に集中するためということで、言及を避けておられました。新型コロナも一段落したというご認識でこのタイミングを選ばれたんでしょうか。

【知事】詳細については、既にお知らせをしているかと思いますけれども、この後、場を設けていきたいと考えております。ただ、考え方としましては、やはり昨日の審議会などを経まして、新しいステージに入ったという、また、新しい日常へ入り、その準備ができたということでございまして、1つの区切りであり、かつ、議会における補正予算も通ったということで、これらの環境を考えてのことでございます。詳細については、夕方ということでよろしくお願いいたします。

【記者】共同通信の恩田です。今日からステップ3で、経済も全面的に再開するかと思うんですけれども、まだまだちょっと事業者の方、苦しい方も多いと思うんですが、知事は以前、追加の支援策に関してもおっしゃっていましたけれども、その検討状況やですね、いつ頃までにまとめるといった何か想定があればお聞かせください。

【知事】これにつきましては、今日、ちょうど国会で補正予算が、家賃支援などを含む補正予算が成立したかと存じます。そこで、東京都に対してどれくらいの形で国から支援が来るのか、それらを見極める必要があろうかと思います。
また、それによって、その内容については詰める必要があろうかと思います。内示がどの段階で来るのかを待ちながら、色々この間、事業者の方々、厳しい中におられたわけでございまして、どう後押しをするのが最も効果的なのか、それらを見極めながら進めていきたいと考えております。

【記者】MXテレビの相模です。感染防止宣言徹底ステッカーについてなんですけれども、こちら、オンライン発行ということですので、東京都がお墨付きを与える上で、実効性を確認するような体制というのはとられるんでしょうか。

【知事】まず、これは皆様が一種の宣言をしていただくということにほかなりません。ただ、宣言すれば全ていいかといったら、そうではありません。それぞれの皆様の努力には敬意を表していかなければなりません。一方で、ステッカーがあればもういいかというと、逆に、色々な意味で利用者の方々の声なども聞こえてくることでありましょうし、また、どのような形でこのチェックをしていくのかなども含めて、この効果、これを貼っていてもあまりやっていないということが広がり過ぎると、そのものに問題が生じてしまいますので、そこはしっかりと点検できるような形をとっていきたいと考えます。

【記者】日本テレビの中丸です。新型コロナの対応についてお伺いします。東京都内のアラートが解除されてステップ3に移行になって、接客を伴う飲食店についても6月19日(金曜日)以降から再開ということですが、実際、都内ではもう既に営業を再開されていて、やはり都内の日々の感染者で夜の街関連というのがかなりの割合を占めております。実際、都の方も自治体と協力して、見回り隊等々やっておりますが、今後、果たして夜の街の感染者をきちっと抑え込むために、実効性のある対策というのはどういうことを考えていらっしゃるでしょうか。

【知事】最近、夜の街関連の陽性者が増えているということは連日お伝えし、また、いつもこれも付け加えて申し上げているのは、若い世代の方が多いということであります。逆に申し上げれば、お店によっては、疫学的な調査、検査を積極的に受けることで、お店で働いている人も含めて、安全性を確認しておいた方がサービスにつながるのではないかというような考え方も全くないわけではありません。そういう意味では、積極的に検査を受けていただくというのは1つでありますし、また、先日、西村担当大臣ともお話をしましたけれども、どのようにして検査をさらに確実にしていくのか、特に夜の街関連ということで、例えば新宿の吉住区長をはじめとする、夜の街でにぎわっているような地域の皆様と連携を深めながら、検査の実施の確保ということに努めていきたいと考えています。

【記者】NHKの成澤です。すいません、2問お願いできればと思います。1問目なんですけれども、この新型コロナの影響が広がる中でも、東京都の人口が1,400万人を超えたと。過去最高ということなんですけれども、まずこれについて知事の受け止めをお願いできますでしょうか。

【知事】私はいつも約1,400万と申し上げてまいりましたけれども、名実ともに1,400万人を超えたということであります。日本全体が今後も持続的な成長を続けていくためにも、それは地方、そして東京がうまく連携して、それぞれが発展をするということが必要かと思います。
また、地方が、それぞれ強みや特徴を生かしながら、魅力的な環境をつくっておられると、努力をしておられるわけでございますので、さらにそれを、有効に伸ばされることが何よりかと思います。
今日もちょうど、埼玉県の大野知事と東京と埼玉の連携ということで初めての連携会議というのを設けさせていただきました。首都圏全体ということで言うならば、お互いに県民、都民へのサービスをうまく共有していくことが全体としての経済の成長や社会生活が安心してできるということにつながってくると思いますので、お互いそれぞれともに成長していく共存共栄を、地方、東京をはじめとする首都圏、そして大都市圏との連携ということが必要になってくると思います。
あと、例えばこの4年間において、子育てということについて、私も大変力を入れてまいりました。そういった子育て家族の皆様が都市の、特に東京の都心部にお住まいになるケースが最近増えていると思います。そのためにむしろ小学校を大きくしたり、保育施設などの整備など、それぞれの区も、大変積極的にされているということかと思います。
そういう意味で、この東京にお住まいになる方が増えてきているのではないかと思いますが、それぞれ良さを生かしながら、共存共栄を進めていくべきだと考えます。

【記者】もう1問お願いします。日本高野連が、新型コロナウイルスの影響で中止になった選抜高校野球に出場が決まっていた32校を、今年8月に、甲子園球場に招いて、各校1試合ずつ交流試合をやることになりました。まず、これについての受け止めと、東京からは、国士舘高校が参加されると、することになると思うんですけれども、知事からエールがあれば、併せてお願いできますでしょうか。

【知事】はい。すばらしい場を確保していただいて、私自身、高校野球のファンとして嬉しく思います。また、やはり選手にとっては、これはオリンピックもそうですけれども、そこを目掛けて練習してこられたわけでありますので、その場が確保できるというのは大変嬉しいことだと思いますし、また、国士舘高校、頑張ってほしいと思います。いつも2校出るのですが、今回、残念ながら大会の予選で随分負けてしまったみたいで、でも、国士舘に、交流試合でありますけれども、エールを送りたいと思います。
この間、学校も休みで、練習もできなかった。これは野球に限りません。段々と新しい日常に入って、そして、これまでとは違うけれども、学校生活がまた復活できるような状況まで戻ってくることを嬉しく思うし、これを続けるためにも、今後も自衛をお願いしたいと思います。

【記者】フジテレビの小川です。すいません、2問お願いします。まず最初に「感染爆発重大局面」というふうに知事がおっしゃったのは、ついまだ3月25日のことなんですけれど、この3月25日前後ぐらいから今日までの間で、新型コロナウイルスの対応の中で、一番ここは厳しいなと思った局面ですとか、その局面で、知事が今後の都政のためにこういうところをもっと生かしていきたいって、あと医療体制についても、こういった形でやっていこうと、特に感染爆発重大局面のころは、私たちも夜、レクを聞いていると、感染者の数と病床の数っていうのがほとんど同じだったり、感染者が超えてしまっていることがあったり、本当にまさに病床と感染者の追い掛けっこのような時期が1週間ぐらい、特に厳しい時期があったと思います。
そういったことも踏まえた上で、最も大変厳しいと思ったときと、それを踏まえて、今、現在知事が都政に対して、このように生かしていこうという部分をまず教えてください。

【知事】3月25日(水曜日)だったと思いますが、「感染爆発 重大局面」という四文字熟語2つを使って、皆様にそれこそアラート、警戒を発したわけであります。
それでも、私はその後も都民の皆様が、色々とご協力、そこから猛烈なスピードで、また猛烈な規模で対応してくださったことが、今につながっていると思います。
このコロナで一番もどかしいのが、何よりも2週間前の数字だということです。ですから、この頑張りようというのが2週間後に出てくるっていうのが、なかなかこのタイムラグというのがもどかしいということ、それから何よりもワクチンや治療薬が未だにないということ、これらがまだ非常に不安要素として、今も残っています。
それから、新しいステージに入っていると何度か申し上げましたけれども、そこで、第2波への備えということで、今、どのような組織にし、どのような形で進むか、議論して、作っているところでありますけれども、そのベースになるのは、この間の出来事の検証と反省と、そして何がよくて何を改善しなければならないかということがまず必要だということで、その点を指示いたしております。
その中で私自身が一番記憶に残っているというか、今もING形ではありますが、やはりデータです。データの共有がうまくいっていないというのは、今回の一番大きな見直すべきところであります。重症者の数が、52人で止まっていた時期があって、これは何だろうというところから、もう一度、データであるとか、情報がどこからどう発出されていて、どう共有されて、どう処理されて、どう皆様にお伝えができているのかというのは、改めて見直しをすることによって、幾つか数字なども整理をして出し直しをさせていただいた。
これはまさしく第2波の時に、最も重要なインフラになるのではないかと考えております。そしてまた、やはり平時と有事では、人員、それからどこで誰が何をすべきかということは、これは、自衛隊で言うと、即応態勢を作っていかなければなりませんので、その点を改めて態勢を取っておりましたが、さらにそれを改善する必要もあろうかと思っておりますので、第2波が起こらないように、それから第2波が起こったときの即応態勢ということをしっかり準備していきたいと考えています。

【記者】あとすいません、もう1点なんですが、今日発表のあった「アートにエールを!」なんですけれど、これ非常に人気があって、枠に人が殺到したということなんですけれど、今後、知事としては、特にどういった作品を望んでいくのかって言いますか、なかなか無観客っていうと、演ずるほうもなかなか難しい部分があったりするとも聞きますが、知事としては、こういう発信をしてほしいっていうのがあったらお願いしたいのと併せて、芸術家の皆さんへのメッセージもお願いします。

【知事】東京の魅力は、食と文化、この2つは欠かすことができないと思います。今日も、食の専門家の方々が、非常にこの間厳しかったことについて、ご要請に来られました。文化、アートについても、この間は本当に止まった状況で、ただ、一方で、動画で随分配信されていたということかと思いますが、ただ多くはお金になるものでもなかったということだと思います。
ということから、このアートの火が消えないように、またアートを大切にしていく東京ということで、今回設けたところであります。
どんなものかというのは、それぞれアートでも色々なジャンルがありますから、そこは色々と工夫をして、「こんなこともできるんだ」というようなチャレンジをしていただければと考えております。お待ちしております。

【記者】日刊スポーツの佐藤です。お疲れさまです。今、見回り隊の話が出たと思うんですけども、当初は東京アラート発動中ということだと思うんですけど、今日を含めて今後はやらないということでよろしいんでしょうか。

【知事】端的にお答えいたしますと、東京アラートが解除されております。そして、それに伴いまして、見回り隊、歌舞伎町を回った分ですけど、これは終了とさせていただきます。先ほどの見守りサービスの話ではないです。今のお答えでよろしいですか。そういうことであります。

【記者】TBSの原田です。すいません。ステップ3へ移行して、飲食店等の営業が午前0時までできるようになり、さらに来週以降には営業時間の短縮も撤廃されるということで、事業者の方、待ち望んでいたと思うんですが、一方で第1弾の協力金について来週月曜日まで受付をしているということ、おおよそ今、半数の方への支給が終わっているということなんですが、一方で、大体4割ぐらいの方はまだ支給を待っておられるということで、その辺りについてのお考え、状況をお願いします。

【知事】第1次の協力金の支給でございますけれども、今日12日(金曜日)の時点で、約7割終了いたしております。そしてまた、書類の関係で、もう一度再チェックなどございますので、この後、残念ながら、チェックと言いましょうか、それらについて少し時間がかかるかもしれませんが、1秒でも早く、お支払いできるようにしたいと思います。
今回、なぜそんなに時間がかかるかというと、同じ方が何度もクリックしていることがあります。リターンを押しています。それによって、名寄せであったり、幾つかの書類が抜けているなどもありました。一番多いのは、やっぱり何度も同じ方がリターンキーを押すことによって、エントリーしてしまっている。これはむしろ言ってみれば、システムの立てつけのところで、それを防止する方法があるはずでありますので、そのことも宮坂副知事などの助言も入って、次の第2弾については、できるだけ送る方の手間、そしてこちらの事務についても簡便に、確実にできるようにしていきたいと考えております。

(テキスト版文責 政策企画局政策調整部政策調整課)

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