- 報道発表資料
令和2年度のマスク等買入契約に係る延滞税等の支払について
地方自治法(昭和22年法律第67号)第180条第1項の規定に基づき、専決処分しましたのでお知らせします。
1 概要
都は、新型コロナウイルス感染症の発生に伴い社会福祉施設等に対してマスク等を無償配布するため、消費税が免除されるという理解の下、令和2年度にマスク等買入契約を5事業者と締結した。その後、令和4年度の一部事業者に対する税務調査を発端に、国税庁から本契約が消費税課税取引であったことが示された。
そのため、事業者は消費税の追加納付が必要となり、都は当年度中に未払消費税相当額を事業者に支払った。
この度、未払消費税に対して発生した延滞税等に対して、一部事業者から請求があったので、都は以下のとおり支払った。
延滞税等相当額 29,371,100円(2件)
(内訳)
事業者 | 契約金額 | マスク等本体額 | マスク等に係る消費税相当分 | 延滞税等相当額 |
---|---|---|---|---|
A事業者 | 896,000,000円 | 879,500,000円 | 87,950,000円 | 10,819,800円 |
B事業者 | 1,164,600,000円 | 1,136,000,000円 | 113,600,000円 | 18,551,300円 |
※残り3事業者の状況は以下のとおり
- 延滞税等が課されなかった事業者(1事業者)
- 決算年度の関係で延滞とならなかった事業者(1事業者)
- 金額が確定していない事業者(1事業者)
2 税法上の解釈の相違について
都は、本契約が関税定率法第15条第1項第3号及び輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第13条第1項第2号が該当し、消費税が免除になるものとし、仕様書を作成した。実際の事業者の取引においても、保税地域からの引取りに係る消費税は免除されている。しかしながら、税務調査において、国税庁から内国消費税については課税されるとの見解が示された。
【参考】関係法令
地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)
第百八十条 普通地方公共団体の議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものは、普通地方公共団体の長において、これを専決処分にすることができる。
2 前項の規定により専決処分をしたときは、普通地方公共団体の長は、これを議会に報告しなければならない。
関税定率法(明治四十三年法律第五十四号)
第十五条 左の各号に掲げる貨物で輸入され、その輸入の許可の日から二年以内に当該各号に掲げる用途以外の用途に供されないものについては、政令で定めるところにより、その関税を免除する。
一及び二 (略)
三 慈善又は救じゆつのために寄贈された給与品及び救護施設又は養老施設その他の社会福祉事業を行う施設に寄贈された物品で給与品以外のもののうちこれらの施設において直接社会福祉の用に供するものと認められるもの
三の二から十まで(略)
輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(昭和三十年法律第三十七号)
第十三条 次の各号に掲げる課税物品で当該各号に規定する規定により関税が免除されるもの(関税が無税とされている物品については、当該物品に関税が課されるものとした場合にその関税が免除されるべきものを含む。第三項において同じ。)を保税地域から引き取る場合には、政令で定めるところにより、その引取りに係る消費税を免除する。
一 (略)
二 関税定率法第十五条第一項第二号から第五号の二まで、第九号又は第十号(特定用途免税)に掲げるもの(同号に掲げる貨物にあつては、その用途を勘案して政令で定めるものに限る。)
三から五まで(略)