- 報道発表資料
多摩動物公園情報 アムールトラの「シズカ」が死亡しました
多摩動物公園(園長 渡部浩文)では、このたびアムールトラの「シズカ」が死亡しましたのでお知らせします。
アムールトラ「シズカ」
(撮影日:2021年4月30日)
1.死亡したアムールトラ
名前
シズカ
性別
メス
年齢
17歳
生年月日
2006年6月16日 多摩動物公園生まれ
死亡日
2024年2月15日(木曜日)
死因
溺死
2.経緯
シズカは2006年に多摩動物公園で生まれました。これまでに2回出産し、6頭の子が生まれました。
2月15日の9時30分頃放飼した直後は普段と変わらず異常は見られませんでしたが、10時40分頃、飼育担当者が放飼場のプールで動かないシズカを発見しました。すぐに獣医師が確認しましたが、残念ながら死亡していました。
放飼場でのシズカの行動を撮影したビデオの映像から、10時32分頃放飼場奥の部分でシズカが急に立ち上がり回転し暴れ始めた後プールに落ち、10時35分頃に動かなくなりました。
今後、病理組織検査を行い、死亡直前のシズカの行動の原因について調査します。
3.当園での飼育状況(2024年2月16日現在)
2頭(オス1、メス1)
※今回死亡した「シズカ」は含みません。
4.日本国内の飼育状況(2022年12月31日現在)
アムールトラ 26施設 56頭(オス26、メス30)
資料:アムールトラ国内血統登録台帳【(公社)日本動物園水族館協会】
参考
アムールトラ(食肉目 ネコ科)
ワシントン条約附属書1、IUCNレッドリスト:EN(絶滅危惧種)、東京都ズーストック種
※「ワシントン条約附属書1」の数字の正しい表記はローマ数字です。
学名
Panthera tigris altaica
英名
Amur tiger
分布
アムール(ロシア)、ウスリー(ロシア)、中国東北部
生息地
森林性で針葉樹林に生息
生態等
別名シベリアトラ。ネコ科最大の動物。住む地域によって5亜種に分類され、アムールトラはその1亜種。トラは世界中で3,400~5,000頭ほど生息していると推定されていますが、そのうち2,000頭はインドに生息しているベンガルトラです。アムールトラは森林で単独で生活し、同性個体間でなわばりを守ります。毛皮や漢方薬の材料としての乱獲、森林伐採などによる生息地の減少により生息数は非常に少なくなっています(推定350~400頭)。
交尾期は11月~4月ごろで、妊娠期間は103日ほど。通常2~3頭を出産します。子は1歳半頃に親離れし、3~5歳で性成熟に達します。成獣で体長170~230センチメートル、尾長100~120センチメートル、体重130~300キログラム。メスはオスより小型です。