- 報道発表資料
ペロブスカイト太陽電池の有効性実装検証事業を開始します 都庁展望室での事業は一般公開します
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東京都はこのたび、次世代型太陽電池として期待されているペロブスカイト太陽電池を搭載したIoTセンサーを都庁展望室及び東京都住宅供給公社施設(JKK)に設置します。このうち、都庁第一本庁舎45階の展望室における事業は、3月19日(火曜日)より実装検証を開始し、3月20日(水曜日)から一般公開する予定です。
なお、本実装事業の開始にあたり、東京都、東京都住宅供給公社、開発事業者である株式会社リコー及びリコージャパン株式会社は、本日3月15日(金曜日)、四者による協定を締結しましたので、お知らせいたします。
記
1 実装検証事業の内容
(1)目的
ペロブスカイト太陽電池を搭載したIoTセンサーを都有施設等に設置し、温度・湿度・照度・CO2濃度を測定。その際の、ペロブスカイト太陽電池の発電性能、耐久性、通信状況等を検証
(2)場所
- 都庁第一本庁舎 南展望室 ※一般公開予定
- JKKサービス付き高齢者向け住宅(コーシャハイム向原7号棟)
※JKK施設は今月下旬に設置予定。
東京都庁展望室
(南展望室)
JKKサービス付き高齢者向け住宅
(コーシャハイム向原・板橋区)
(3)その他
実装検証結果は、来年春に公開予定
2 協定を締結する事業者
- 東京都住宅供給公社(実装検証場所の提供:コーシャハイム向原7号棟)
- 株式会社リコー(ペロブスカイト太陽電池の開発事業者)
- リコージャパン株式会社(ペロブスカイト太陽電池の問い合わせ窓口)
3 実装検証事業の実施期間
令和6年3月~令和7年4月(予定)
4 実装検証事業の主な役割分担
(1)東京都
- 検証実施場所の提供
- 本検証事業の総合調整及び外部への発信
(2)東京都住宅供給公社
- 検証実施場所の提供
- 本検証事業に関する外部への発信
(3)株式会社リコー
- ペロブスカイト太陽電池の発電性能及び耐久性能等に関する検証
- 設置したセンサーによるデータ収集、分析及び評価
- 本検証事業に関する外部への発信
(4)リコージャパン株式会社
- 本検証事業の企画及び調整
- 本検証事業に関する外部への発信
5 実装検証事業で使用する機材
(1)ペロブスカイト太陽電池搭載センサー
ペロブスカイト太陽電池搭載センサー
(リコー製)
サイズ
縦:122ミリメートル 横:74ミリメートル 高さ:20ミリメートル
センサー機能
温度・湿度・照度・CO2濃度など
※使用する機器のサイズ・機能等は、令和6年3月19日時点のものであり、今後変更する事があります。
(2)温度や湿度等のリアルタイムデータについて
ペロブスカイト太陽電池搭載センサーを活用した温度や湿度等のリアルタイムデータは、展望室に設置するディスプレイに表示いたします。
また、都庁第一本庁舎 展望室リアルタイムデータページ(外部サイトへリンク)から、同様の情報を確認することができます。
※展望室での事業においては、株式会社リコーの取組に、株式会社立花電子ソリューションズ及び株式会社大阪エヌデーエスが協力しております。
6 屋内光を活用したペロブスカイト太陽電池のメリット
- 従来の屋内光用太陽電池(アモルファスシリコン)と比較し、発電性能が高い。
→消費電力が大きい屋内機器への活用が可能 - 屋内光での発電が可能になることにより、電源ケーブルや電池が不要になる。
→設置場所の自由度向上、電池交換の手間の省略
7 ペロブスカイト太陽電池について(参考)
ペロブスカイト太陽電池は、ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造を用いた次世代太陽電池です。シリコン系太陽電池に比べ
- 「薄く軽くフレキシブル」である為、設置対象の場所の範囲が広がる
- 製造技術開発によって大量生産、製造コストの低下の可能性が有る
- 日本で生まれた技術であるほか、主原料のヨウ素は、世界生産量の約30%が日本である