令和5年度の情報公開制度の運用状況がまとまりましたので、お知らせします。
ポイント
都における令和5年度の公文書開示決定等の件数は、前年度より1.6%増加しているものの、平成29年度をピークに減少傾向にある。一方、より簡便に無料で公文書情報を入手できる「公文書情報提供サービス」(平成29年度開始)が浸透し、利用は年々増えており、公文書開示と情報提供サービスとの合計は、近年1万1千件前後で推移している。
公文書開示請求について
- 開示決定等の件数は7,600件で、前年度より118件(1.6%)増加
- 内容別の決定状況を見ると、工事設計書2,142件(全体の28.2%)、消防用設備設置届・点検結果書349件(同4.6%)及び風俗営業許可届出台帳175件(同2.3%)が上位
公文書情報提供サービスについて
- インターネット上の申請で該当する公文書情報を電子データで簡便に無料提供するサービス
- 処理件数は4,005件、前年度より892件(28.7%)増加
- 提供内容別では、工事設計書2,523件(処理件数の63.0%)、設計単価表204件(同5.1%)及び工事成績評定182件(同4.5%)等工事関連文書が上位
公文書情報公開システムについて
- 開示請求や情報提供依頼が多い公文書情報をあらかじめデータベースに登録し、都民等が随時データベースを検索して、無料で即時にダウンロードできるサービス
- 令和5年度のダウンロード数は1,854,261件、前年度より40,952件(2.3%)増加
工事設計書のダウンロードが99%を占めている。
1 公文書開示請求の処理状況
(1)開示決定等件数
(単位:件)
年度 |
開示決定等の件数 |
開示 |
一部開示 |
不開示 |
不存在等 |
令和5年度 |
7,600 |
3,572 |
2,611 |
170 |
1,247 |
令和4年度 |
7,482 |
3,770 |
2,629 |
115 |
968 |
|
※「不存在等」は、不存在、存否応答拒否及び却下の合計です。
※開示決定等の件数のうち、開示決定及び一部開示決定の占める割合は81.4%(前年度は85.5%)です。
※平成29年度公文書情報提供サービス処理件数:平成29年10月~平成30年3月分
※令和1年度公文書情報公開システムのダウンロード数:令和元年7月~令和2年3月分
(2)開示決定等の内容別の決定状況(上位5件)
順位 |
請求内容 |
決定件数(件) |
決定件数全体に占める割合(%) |
所管局 |
1 |
工事設計書 |
2,142 |
28.2 |
下水道局、水道局 ほか |
2 |
消防用設備設置届、点検結果書 |
349 |
4.6 |
東京消防庁 |
3 |
風俗営業許可届出台帳 |
175 |
2.3 |
警視庁 |
4 |
設計単価表 |
163 |
2.1 |
水道局、下水道局 ほか |
5 |
医療法人関係 |
162 |
2.1 |
保健医療局 ほか |
上位5件の計 |
2,991 |
39.4 |
- |
2 公文書情報提供サービスによる情報提供の処理状
(1)情報提供
(単位:件)
年度 |
情報提供依頼受付件数 |
全部提供 |
一部提供 |
情報提供されなかったもの |
処理件数合計 |
依頼取下げ |
令和5年度 |
4,679 |
3,310 |
509 |
186 |
4,005 |
674 |
令和4年度 |
3,618 |
2,636 |
333 |
144 |
3,113 |
505 |
|
(2)情報提供の内容別の提供状況(上位5件)
順位 |
提供依頼内容 |
提供件数(件) |
処理件数に占める割合(%) |
所管局 |
1 |
工事設計書 |
2,523 |
63.0 |
港湾局、建設局、水道局 ほか |
2 |
設計単価表 |
204 |
5.1 |
財務局、建設局、水道局 ほか |
3 |
工事成績評定 |
182 |
4.5 |
財務局、住宅政策本部 ほか |
4 |
算定・算出根拠 |
179 |
4.5 |
建設局、港湾局 ほか |
5 |
医療法人関係 |
127 |
3.2 |
保健医療局 ほか |
上位5件の計 |
3,215 |
80.3 |
- |
3 情報公開審査会の運営状況
(単位:件)
年度 |
新規諮問 |
答申 |
諮問取下げ |
審査会開催回数(回) |
令和5年度 |
63 |
49(86) |
1 |
31 |
令和4年度 |
60 |
55(68) |
0 |
31 |
|
※情報公開審査会は、東京都情報公開条例第24条の規定により設置され、公文書の開示決定等について審査請求があった場合に、審査庁の諮問に応じて審議し答申を行います。
審査庁は、この答申を受けて裁決を行います。
※審査会開催回数には総会1回が含まれます。
※「新規諮問」、「答申」、「諮問取下げ」の各項目は、各年度に行われた件数です。
※複数の諮問を併せて答申することがあり、括弧内には答申のあった諮問の件数を参考計上しています。