- 報道発表資料
恩賜上野動物園情報 コビトカバのナツメが出産しました!
恩賜上野動物園(園長 福田豊)では、コビトカバの「ナツメ」が出産しましたのでお知らせします。
1. 誕生したコビトカバ
誕生日
2025年3月14日(金曜日)
頭数
1頭
性別
オス
両親
母親
ナツメ 13歳
- 2011年6月22日恩賜上野動物園生まれ
父親
モトモト 11歳
- 2013年7月9日ブイン動物園(チリ)生まれ
- 2023年3月20日NIFREL(大阪府)から恩賜上野動物園に受入
(撮影日:2025年3月14日)
2. 経緯
当園では動物園同士で相互協力しながら、コビトカバの繁殖を進めています。2023年3月20日に大阪府吹田市のNIFREL(ニフレル)からオスの「モトモト」をブリーディングローン【注】により受け入れました。
2024年8月下旬に繁殖のために2頭を同居させたところ、複数回の交尾が確認され、2025年2月17日の超音波検査で胎児と思われる影が見られたため、出産に備えて準備を進めてきました。3月14日の午前9時頃に出産がはじまり、9時25分に無事生まれたことを確認しました。上野動物園におけるコビトカバの子どもの誕生は、今回母親となったナツメが生まれた2011年6月以来13年ぶりです。
【注】ブリーディングローンについて
繁殖を目的とした動物の貸借契約のこと。動物園間で個体を移動させることによって、新たなペアを形成し、繁殖に寄与することを目的としています。
3. 現在の様子
3月14日(金曜日)午後3時頃に授乳行動が確認されました。母親は落ち着いており、母子ともに元気に過ごしています。3月15日(土曜日)9時頃の測定の結果、体重は5.94キログラムでした。
4. 公開について
公開時期は決まり次第、恩賜上野動物園公式ホームページ(東京ズーネット)(外部サイトへリンク)でお知らせします。
5. 当園での飼育状況(2025年3月18日現在)
4頭(オス2、メス2) ※今回誕生した子どもを含みます
6. 国内の飼育状況(2023年12月31日現在)
5園館 13頭 (オス4、メス9)
資料:2023コビトカバ国内血統登録台帳【(公社)日本動物園水族館協会】
参考
コビトカバ(偶蹄目 カバ科)
(ワシントン条約附属書2表、IUCNレッドリスト:EN(絶滅危惧1B類)、東京都ズーストック種)
学名
Hexaprotodon liberiensis
英名
Pygmy hippopotamus
分布
西アフリカの密林
生態等
体長は150~175センチメートル、体重は160~270キログラム。外見はカバに似ていますが、ずっと小さく、原始的な姿を保っています。夜行性で昼間は眠っていて、夜になると活動して木の葉や果実などを食べます。3~5歳で性的に成熟し、一度に1頭の子を生みます。カバとは異なり、出産も哺乳も陸上で行います。
※「ワシントン条約附属書2表」、「絶滅危惧1B類」の数字の正しい表記はローマ数字です。